~珠玉の児童書~

~珠玉の児童書の世界~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

絵本から本への理想的な傑作「かえるのエルタ」

 

今日、ご紹介するのは、かなりしっかりしたページ数の多い、「本型の絵本」です。

 

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今日の一冊

 

かえるのエルタ

中川 李枝子 (著), 大村 百合子 (イラスト)

カンタのひろったおもちゃのカエルは、雨をあびるとほんとのカエルになって、カンタをカエルのお城のある「うたえみどりのしま」へつれていきます。幼年向きファンタジーの傑作。

 

これは本当に、幼年期に「本」というものを意識させるには最適な傑作です。

 

かんたは、カエルのおもちゃを拾うのですが、この拾うところからして、本当にこどもだなあ!という感じです。最初は生きたカエルだと思って、棒で脅してみたり、たたいてみたり、つついてみたり…。

本当の子供です。子供を見ていて、子供をよく知っている人が書いた、本当のこどもです。

なので読んでいる子どもさんも、自分の分身としてすぐに世界に入っていきます。

 

おかあさん、なかなかくそです。捨てろ捨てろの一点張りです。
まさにこれこそ本物のお母さんです。理想化された物分かりの良い、いいわよ♡な人ではありません。

 

エルタと名付けたカエルくんを家に入れることを許されなかったかんたは、かえるに思い込むあまり、無茶苦茶なことを言い出します。

(カエルが物置にいるから)物置で寝る。

お父さんもびっくりです。

 

「え?ものおきでねる?おかあさん、たいへんだ。かんたはものおきでねるそうだよ」

 

すぐお母さんにチクるおとうさんです。

 

「ああ、あの、ひるま、ひろってきた、きたないかえるのことね。あれは、ごみばこにすてたんでしょう?」 

 

子供にとって大事なものは、大人には見えないもの。

 

絵がまたとてもいいです。

 

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かんたにお城を作ってもらったエルタ、窓から見ています。
このあたりから、おもちゃに命が宿りはじめています。

 

友達(?)のくみこちゃんは、すぐ泣くし、人のものを自分のものだと言い張ります。リアルです…。

そして、くみこちゃんが抱っこしてるのは…いかにも「らいおんみどり」なぬいぐるみです!


子供の空想が広がって、おもちゃのカエルやぬいぐるみのライオンに命が宿り...いつのまにか別の世界で大冒険をしています。

 

この「おもちゃが命を宿した」という所にいっさいの違和感がのないままに、すうっと垣根なく続いている空想の世界と子供の遊び…。

 

かなり古い本のはずなのですが、そのようなことをまったく感じません。

 

完成度の非常に高い、本当に見事な作品です。

 

 

 

 

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