~珠玉の児童書~

~珠玉の児童書の世界~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

今日の一冊「はじめてのおつかい」

 

今日、ご紹介するのは絵本です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

はじめてのおつかい(こどものとも傑作集)

筒井 頼子 (著), 林 明子 (イラスト)

みいちゃんはママに頼まれて牛乳を買いに出かけます。自転車にベルを鳴らされてどきんとしたり、坂道で転んでしまったり、ひとりで歩く道は緊張の連続です。坂をあがると、お店につきました。お店にはだれもいません。みいちゃんは深呼吸をして、「ぎゅうにゅうください」と言いました。でも、小さな声しかでません。お店の人は、小さいみいちゃんには気がつかないみたい……。小さな女の子の心の動きを鮮やかに描いた絵本です。

 

 

この本は日テレ番組の「はじめてのおつかい」が始まるよりはるかに前に書かれた本です。番組が1991年から始まって、もう30年以上たつというのに、この本は1977年刊です!

 

そしていまだに本屋さんの店頭に並んでいます。
マドレーヌに並んで…。

 

まず最初のページの最初から、いきなり本題です。

 

あるひ、ままが いいました。
「みいちゃん、ひとりで おつかい できるかしら」

 

最初のページが最近言うところの情報量がいっぱいある絵というもので、おかあさんの大変さが、絵から伝わってきます。

 

二つあるコンロは、なべもヤカンも両方ふいているし、赤ちゃんは泣いています。

 

意地悪な姑並に観察すると…、たまごのからも割ったばかりで捨てていないし、買い物袋はそのままになっているし、洗い物もシンクにあります。

 

テーブルに飲みかけのジュースにお皿も並んでいます。
お掃除もしようとした形跡があり、掃除機が放り出してあります。

 

これ以上重箱の隅をつつくと、本当に意地悪な姑っぽいのでこのあたりでやめときます。

 

が、おかあさん満面の笑顔です。
つよい。
つよすぎる。

 

ママが満面の笑顔なので、あまり切迫感はありません。
お母さんを手伝ってくれないともう…もう…無理なのぉっ…!という感じではぜんぜん、ありません。
ちょっといそがしいから、いい機会だしみぃちゃんに頼んでやってみてもいいかなぁ?
という感じです。

 

主人公のみぃちゃんの手元には、描きかけのおえかきが置いてあります。
ちょうど楽しく遊んでいる途中なのに…。
でもみぃちゃん、すこしドキドキしながらもこころよく、おつかいを引き受けてくれました。おりこうさんです。

 

帰り道の描写ではじめてわかることですが、一本道でそれほど長い道のりではないです。
でもそれはおつかいが終わってからはじめてわかることで、ちいちゃんには長い長い危険な未知の道のりです。

 

走ってくる自転車にもどきっとして壁にはりつきます。カワイイです。

 

個人的にみぃちゃんが男の子のおともだちに会って会話をして、相手のともちゃんが目を丸くするところが好きです。

 

おつかい?へえ!ひとりで?へえ!と感心するのですが目をまるくしてあっさり

 

ともちゃんは、もっと めをまるくして、いってしまいました。 

 

こどもって、こういうドライなところがありますよね~。
すごいね!と持ち上げるとか、ついていってみる、などという考えがまだ浮かばないところがこどもです。カワイイです。

 

そしてやっとたどりついたお店でも、次々にトラブル発生です。。
子供たちに読みきかせをしていると、みんなみぃちゃんの話に割り込んでくるでっかいおばさんが大嫌いです!

 

小さい声で
「くそが」
「どけよ」
「最低」
などと話しています。面白いです。

 

いつ読み返してもかわいくてどきどきする、新鮮な気持ちを思いださせてくれる絵本です。

 

 

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