今日の一冊「こすずめのぼうけん」
今日、ご紹介するのは絵本です。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今日の一冊
子すずめはお母さんから飛び方を教わりました。羽根をぱたぱたやっているとちゃんと空中にういているので、こすずめはおもしろくなってどんどん遠くまで飛んでいきました。そのうちに羽根が痛くなったので休もうと思いましたが、ようやく見つけた巣にはカラスやヤマバトやフクロウがいて、中に入れてもらえません。やがてあたりは暗くなって……。骨格のしっかりした物語絵本です。
見ためもこすずめちゃんがとてもかわいく、音のリズムがとてもよい絵本です。
石井桃子さんの訳はほんとうに声に出してみたときの音がきれいで、なおかつ、見た目もきれいです。
飛ぶ練習をしていたこすずめは、自分の飛ぶ力が割といけることに気が付いてしまい、お母さんが設定した「塀のところまで」というラインを越えて外まで飛び出していきました。
最初は調子よかったのですが...。
そこはこどもです!
羽が痛くなり、頭も痛くなってきました。
この羽だけではなくて、「頭が痛くなった」というのは本当にリアルだと思います。
こすずめは、休む場所を探していろんな鳥の巣を訪れては頼むのですが...。
ひとくちで言ってしまえば、入っては追い出されの繰り返しです。
カラスもヤマバトもフクロウも、みんな、言い方はさまざまなですが言うことは一つ。
おまえの入る場所はない。
このしゃべり方をそれぞれの鳥のキャラに合わせて変えるのが、読み聞かせの楽しみです。
最後にお母さんに連れて帰られるこすずめの絵がほんとうにかわいいです。
石井桃子さんの「ちいさなねこ」もそうでしたが、おかあさんが助けに来る。
首根っこをくわえられたり背負われたりして強制的に連れて帰られる。
…という絵に、どうしてこんなに安心するのか。
もしかすると、海外の絵画の定番である、聖母マリアと小さなイエスさまの絵にも、そういう意味がこめられているのかもしれませんね。(わたしはクリスチャンではないですけども😊)
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