「本好きは作るもの」読解力を身に付ける~珠玉の児童書~

「本好きは作るもの」~珠玉の児童書~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

今日の一冊「さすらいのジェニー」

 

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

さすらいのジェニー

ポール・ギャリコ (著), 矢川 澄子 (翻訳)

突然真っ白な猫になってしまったピーター少年は、大好きなばあやに、冷たい雨のそぼ降るロンドンの町へ放り出された。無情な人間たちに追われ、意地悪なボス猫にいじめられ――でも、やさしい雌猫ジェニィとめぐり会って、二匹の猫は恋と冒険の旅に出発した。猫好きな著者ギャリコが、一匹の雌猫に永遠の女性の姿を託して、猫好きな読者たちに贈る、すてきな大人の童話。

 

 「さすらいのジェニー」
猫好きさんにはちょっと有名な、ポール・ギャリコの名作です。


内容は、男の子が突然ねこちゃんになってしまうというかわいいおはなしです♡

 

…とご紹介したいところなのですが…。
残念ながら、まったくもってぜんぜん、「かわいいねこちゃん♡」な感じではありません。

 

突然猫になってしまったピーター。
この猫になってしまったきっかけは…。

 

そうです。よくあるやつです。
異世界転生になるきっかけの80%ぐらいを占めている…(これは嘘ですが…)、とにかく物凄くよく聞くシチュエーションで、突然トラックにはねられた、という奴です。

 

しかし、異世界転生なんてものが存在もしていなかった時代に書かれたものですから、こちらがすべての原型と言えるでしょう!たとえ存在を知らなくても!

 

そして、ピーターは異世界に行ってしまったわけではなく、猫になってしまったのです。

 

そして、ピーターは運命の出会いを果たします。
野良猫のジェニーです。

 

人間だったピーターは猫であることにまだ慣れていませんので、ジェニーに猫としての生き方を、文字通りミルクの飲み方に到るまで一から十まで学びます。

 

(ちなみにジェニーにはじめて体中を舐めてもらう所は…大変…大変…何というか…なかなかのものです!)

 

ピーターとジェニーは一緒にさまざまな経験や冒険をしていきます。
しかしこのお話、野良猫の生活の描写がすごくシビアです。

 

ぼうけんはぼうけんですが、ふわふわとか、もこもことか、モフモフとかいう感じでは全く有りません。
まさに野良猫の厳しい生活を体験する感じです。
すべてが命がけです。
泥にまみれ、鼠を狩り、人から逃げ、猫たちの縄張りと掟を学びます。

 

そして、広大な世界をピーターはジェニーと共に、「猫のまなざし」で見直すことになります。

 

題名が「さすらいのジェニー」という、なんとも切ない語感のする作品です。
ページ頁数も多く分厚いです。

 

…。
そしてこれは、ネタバレを恐れずにあえて書いておくのですが…。ちょっと、途中で驚愕の展開になります。

 

こうして片時も離れず、強い絆で結ばれていたかに見えたピーターとジェニー。

それなのに。

主人公くん、突然、本当に唐突に、ちょっと頭のねじが一本はずれた感じの愛くるしいシャム猫ルルに夢中になって、あとをさんざんおいかけまわします!!

そして、ルルだけでなく、ピーター本人もあたまのねじがはずれた感じになって、ジェニーのことなどまったく忘れてしまい、完全にほったらかしてしまいます。

 

こ…これは…?
一体?
読んでいた私も、一瞬何が起きたのかわかりませんでした。

 

お前はここまできて、ジェニーをほったらかして、何しちゃってんのー!?

この本の題名は「さすらいのジェニー」じゃなかったのー?
「魔性のルル」という名前じゃなかったはずだ!
100万回生きたねこを見習え!!

 

…と、野良猫たちのシビアな生活だけでなく、まったく違う意味でもハラハラすること間違いありません。

 

どういう結果になったかはぜひ読んでみてもらいたいと思います!

 

こんな終わり方で大変申し訳ありません。
すべては、手に取って読んで頂きたい一心で、ここでちょっと力尽きたから、というわけでは決してありません。

 

ラストのすばらしさ、余韻といい本当に、手に取って損はない作品であることは、たくさんのレビューが示している通りです。

 

 

 

 

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