今日、ご紹介するのは絵本です。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今日の一冊
水の中の4つのたまごは、おたまじゃくしからりっぱな4ひきのかえるに成長します。かえるたちは、泳ぎの競争をしたり、かたつむりをかくしっこしたり、ときには敵から身をかくしたりと仲よく愉快にくらします。そして夏が終わり冬がくると、花が咲く春まで眠るのです。ユーモラスなかえるたちの絵と、石井桃子のリズミカルな文章。そこから伝わるかえるたちの楽しげな暮らしをとおして、生物としてのかえるの生態にも自然と興味がわいてきます。
やはり、読み聞かせはリズムです。
石井桃子さんはすばらしい詩人です。
訳するときにも、詩の心がそこに生きています。
みずのなかに ぜりーのような たまごが。
たまごのなかには くろいてんてん。さかなが やってきて ぱくっと たべた。
でも 4つのたまごだけ ながれていった。
魚の口からからくも逃れた四つの卵。
おたまじゃくしから、しっぽのある若いかえる、大人のかえると成長していきますが、この四匹、表紙を見てもらえばわかる通り、たいへんゆかいです。
実にユーモラスな感じです。
さかなから逃れたとおり、かえるになってからもサギやカメなど、さまざまな危険が迫るのですが、まったく切迫した感じも悲壮さもなく、ひたすらゆかいです。
絵もユーモラス、訳のうたうようなひびき。
お子さんに読み聞かせしてあげるのに、とてもよい絵本です。
子どもの本だな【広告】
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