今日の一冊「じごくのそうべえ」
今日、ご紹介するのは絵本です。
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今日の一冊
「とざい、とうざい。かるわざしのそうべえ、一世一代のかるわざでござあい。」綱わたりの最中に、綱から落ちてしまった軽業師のそうべえ。気がつくと、そこ は地獄。火の車にのせられ、山伏のふっかい、歯ぬき師のしかい、医者のちくあんと三途の川をわたってえんま大王の元へ。4人はふんにょう地獄や、針の山、熱 湯の釜になげこまれ、人を食べる人呑鬼にのみこまれます。そうべえたちははたして生き返ることができるのか、あとは読んでのお楽しみ。桂米朝の高座で名高い上方落語の「地獄八景亡者戯」(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)を題材に、関西弁を駆使して描く、スケールの大きな落語絵本で す。第一回絵本にっぽん賞を受賞した、ユーモラスなストーリーが子どもたちに大人気のロングセラー絵本。
読みきかせの定番中の定番です。
それもそのはず、語り口がとても読みきかせやすく、しかもユーモラスなのです!
(引用の紹介文にもかいてますね…)
軽業師のそうべえ
医者のちくあん
歯医者のしかい
偶然にも同じ時期に死んだこの三人が、そろって地獄に行くことになるのですが、地獄の描写はものすごく迫力があって怖いです!
「地獄」の絵本は江戸時代に描かれた絵画そのままに、お話仕立てにして地獄の様子を紹介しているのですが、こちらの絵は昔の絵画の地獄のイメ―ジを踏襲しながらも、より太い線ではっきりと描き、こわさ迫力満点です。
この三人、地獄に行きながらも、調子に乗って鬼も閻魔さまも困らせ、下ネタ全開のトイレねたなどでさんざんいじりたおした挙句に許されてもどる…という。
教育的見地からはまったくおすすめできない内容です。
しかし、じっさいに読んでみるとわかるのですが、おどろおどろしい迫力満点の地獄の様子にぎょっとした子供たちの不安そうな顔…。
そして、少しずつほっとして、下ネタにどっと笑い…。
また次の地獄の迫力にぎょっとして…。
そして、からくも逃れる!
この面白さで、たいへん反応もよく、地獄のこともちゃんと教えられて、それはそれは読む方にも読まれる方にも人気の本なのです。
「これなら間違いないから~。笑ってくれるし盛り上がるから~」
といって選んでおられるボランティアのお仲間たちもおりました。
絵の恐ろしさで、こわさを損なうことなく、楽しくユーモラスに地獄を教える。
たいへんよい絵本です。ベストセラーです。
一時期人気を博してブームになった「地獄」を一緒に持っていって、紹介する方もおられました。
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図書館に行って「し」の棚で地獄関係の本をいくつか開いてみた中で、「地獄めぐり 鬼の大宴会」がありました。
わたしはこれも気に入ったのですが…。
まさかのAmazon評価1点!レビュワーも一人!
そんな、ぜんぜん悪くないしむしろ子供には絶対に面白い本ですので、嫌わないであげて欲しいです~💦。
こういうとき、図書館は本当に役立ちます。
実際に子供にちょっと読んでもらって、反応を見ることもできます。
わたしは、これは子どもにはウケるな!と思いました。
沼野正子さんは、こどものともを中心にとても素敵な本をたくさん書かれていますし、なかでもこの(絶版になっていますが…)「さわられたりゅう」なんて大変名作ですばらしい本を書かれていたりします。
子どもの本だな【広告】
まんばのにしき | くらやみの谷の小人たち | 霧のむこうのふしぎな町 |
もう ぬげない | やまんばのにしき | はるかな国の兄弟 |
100万回生きたねこ | おかあさんだいすき | とこちゃんはどこ |
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