今日の一冊「しずくのぼうけん」
今日、ご紹介するのは、かなりしっかりしたページ数の多い、「本型の絵本」です。
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今日の一冊
しずくのぼうけん (世界傑作絵本シリーズ) (日本語) 単行本 - 1969/8/10 マリア・テルリコフスカ (著), ボフダン・ブテンコ (イラスト), うちだ りさこ (翻訳)
バケツからぴしゃんと飛び出した水のしずくは冒険の旅へ。お日さまにぎらぎら照らされて水蒸気になったかと思ったら、空にのぼって雲のところへ……。今度は雨になって地上に逆戻り。地上では岩のあいだにはさまって、寒い夜に氷になったかと思えば、朝のお日さまに温められて再びしずくなって、川へと流れ出します。気温や場所によって変化する水の不思議を、子どもたちに親しみやすい「しずく」を主人公に描いたかがくの絵本です。
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どうしてこんなに人気なのか。
どうしてこんなに、いつまでも愛されるのか。
改めて読んでみると、このしずく、性別はたぶん…女性です。
「こまったわ」
「どうしましょう」
口調が女性です。しかし、読んでいる方はあまり気にしません。特にこどもは。
わたしは紹介するとき、割とレビューはチェックします。
それも、よくない、低評価のレビューを見ます。
自分はとてもよいと思っているけれど、古びている部分もあるのではないだろうか…?
最近、偶然にも買った親ごさんがた、お子さんがたにも受け入れられているのだろうか?
「字が読みにくい」とありました。
これは実は、まったく同感です!
私は、自分が子供の時にすごく読みにくいと思っていました!
しかし、何度も手に取ってしまうのです!
読みにくいのに、何度も、何度も、何度も…。
ほんとうに、不思議な魅力のある本です。
絵なのか…展開なのか…そのすべてを含めた、本全体の雰囲気がとても魅力的なのです。
今から試してみようかなと思われる方は、読みにくさをあまり気にされなくてよいかもしれません。
それでも読む
というところで、この本にひきつけられてやまない子どもたちにとっては、「本」「読みもの」に対してポジティブなイメージを抱かせてくれるかもしれません。
あわせて、かこさとしさんが最後に手掛けられた絵本「みずとはなんじゃ?」など一緒にご紹介しておきます。
どちらかということではなく、色んな視点から「みず」に向かうのもよいのではないでしょうか。
「しずくのぼうけん」はじぶんがみずになったような気持ちになれるでしょう。
その後に、「みずとはなんじゃ?」によって、第三者的にみずを観察するのもおもしろいと思われます。
「みずとはなんじゃ?」はボリューミーで、すごく楽しいやさしい科学絵本です!
かこさとしさんが手がけた最後の絵本。あさおきて、かおをあらうみず。うがいをしたり、のんだりするみず。みずとは、いったいどんなものなのでしょうか?暮らしの中で出会う水を通して、水の不思議な性質を知り、自然環境に目を向けるきっかけとなるような、 科学する心を育む絵本。
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