今日、ご紹介するのは児童書です。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今日の一冊
ペフリング一家は、陽気な音楽教師の父親と思慮深くやさしい母親、そして個性豊かな7人の子どもたちの大家族。子だくさんゆえお金の苦労は絶えず、その上いつも何かしら騒動が起きててんやわんや。けれど、困ったことが起きれば家族みんなで知恵を出し合い、助け合って解決していきます。暮らしぶりはつましくとも深い信頼で結ばれた家族の姿を描き、1907年にドイツで出版されて以来、世界中で読み継がれてきた家庭小説の傑作です。
何だか支離滅裂な題名になってしまいました。
というのも、実はこの「愛の一家」
私はまだ読んでいないのです。
でも絶対に面白いです。これは間違いないです。
おすすめです!
先日、ご紹介した「ふしぎなオルガン」
ここでご紹介した、「世界少年少女文学全集」の同じ巻に、「一年生時代」というお話が入っています。
このお話、「愛の一家」のアグネス・ザッパーさんが書かれた別のお話です。
しかし、こちらの方は出版されていません。
この少年少女文学全集のみで読める作品です。(鼻高々)
この「一年生時代」
あまり本を読みたがらない妹子(娘です)に、ほんの少しずつ読み聞かせをしていっていました。
この本は分厚いし古いし、しかもかなり紙の色も茶色く、妹子は非常にうさんくさい目で見ていました。
この「一年生時代」第一部、第二部があり、
第一部はほのぼのとしたただの学校生活です。
主人公の女の子、グレートヘンは、とてもよい子です。
学校生活、その中には移民問題もあり、難児もあり、さまざまな出来事が起きるのですが、平易であたたかい描写です。
特に大騒ぎも起きませんので、若干、平凡なのも事実です。
ああ、ドイツの小学校ってこんな感じなんだ、日本とあまり変わりはないな~☆
という感想です。
しかし、こののどかな生活。
第二部で町に転校することになった時に、主人公の周囲を取り巻く状況は一変します。
仲の良い、色んな子がいる田舎の共学公立小学校から、都会の私立女子校に転校した
と考えて頂ければわかりやすいでしょう。
第一部では、小学校の中で優等生でクラスの中心人物扱いだった主人公が、スクールカーストの転落を味わいます。
この私立女子高で出会う、悪役令嬢少女、オッティリエが出てきた時に、とにかく話はめちゃくちゃに面白くなります。
目次を一日に一つ分ずつ読んでいたのですが、オッティリエが出てきたあとでしたが、夜に目が覚めてみると、薄暗い灯りがついていて、そこに、妹子がひとり起きています!
「ど、ど、どうしたの~!?何があったの?」
「どうしても待てなくて…。だって、続きが、続きが気になるんだも~~~ん!!!」
我慢できずに夜中に起き出し、先をこっそり読んでいました。
悪役の面目躍如です!
悪役の大切さをオッティリエさんは身を持って示してくれました。
しかし、そこまで行くのが大変なことも確かです。
あとで言われましたが
「第一部は仕方ないから聞いてあげてたけど、かなり退屈だった」
と言われました。
この「仕方なく読んでいたその延長線上に、夜に眠れないほどの面白さが待っている」という体験はほんとに貴重だと思います。
この「一年生時代」のオッティリエは、私と妹子の伝説の悪役として記憶に残っています。
(兄はそこまでではない、こういう奴は学校によくいると言っていました)
私立女子校に入ってきたばかりでまだ右も左もわからない主人公に対して、この辛辣な意地悪さです。
(ちなみにこれは序の口です)
ことあるごとに意地悪です。
しかもその意地悪さが、女子あるある~!!!な感じでリアルすぎです。
なので、この超絶おもしろい「一年生時代」を書いたアグネス・ザッパー さんの本なので、間違いなく「愛の一家」は面白いと思います。
私も、こんな大見得切った後なので、探し出して読んでみようと思っています。
子どもの本だな【広告】
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