~珠玉の児童書~

~珠玉の児童書の世界~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

大人が読む児童書「ウィロビー・チェースのおおかみ」1 つかみは最高

大人が読む児童書。
積ん読・解消計画★児童書編」です。


この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

ウィロビー・チェースのオオカミ

ジョーン エイキン (著), こだま ともこ (翻訳)

両親が不在の屋敷にあらわれた家庭教師によって、ボニーといとこのシルヴィアは、次々と陰謀の渦に巻きこまれていきます。少年サイモンの助けで窮地を脱するのですが…三人の大冒険の結末は?波瀾万丈のシリーズ第1作、待望の新訳!

 

 

ずっと、ず~~っと読みたかったエイキンの「ウィロビーチェースのおおかみ」です。
名作リストの中に、必ず名前が出てきます。

 

最初のページを開いた時、前書きが とても興味深いと思いました。

 

実際の歴史にはない 架空の時代のイギリスが舞台なのですが、出来たばかりの英仏海峡トンネルを通じて、オオカミたちが続々と渡ってきた、ということになっています。

 

架空 1832年 ジェームズ3世が即位・英仏海峡トンネルが完成
現実 ジェームズ3世は存在しない・英仏海峡トンネルが開通したのは1994年

 

児童文学だけでなく、あらゆる物語の中にはたくさんの架空の設定が存在しますが、100年も前に英仏海峡トンネルが開通していたことにするとは なかなか考えつくことではない設定です。
架空の設定をするならば、異世界なみに 明らかに 読んでいるほうも架空と分かるような設定でしょう。

 

それをあえて前書きに持ってきてきちんと説明した上で、英仏海峡トンネルの開通時期を100年も早めるとは 大胆不敵な発想です。

 

現実の時代で、ジェームズ三世が存在しないとなると、では1832年頃はどんな時代だったのかというと、ヴィクトリア女王の一代まえです。
ヴィクトリア女王のおじいさんの頃がフランス革命~ナポレオンです。

 

1789フランス革命、1815ワーテルロー
だいたい、大英帝国全盛期と考えてよさそうです。

 

登場人物一覧は 割ときっちり目を通しました。

ウィロビー・チェースの持ち主、サー・ウィロビーの娘であるボニー・グリーンが主人公のようです。
主人公、女の子なんだなと思いました。

 

知識として知っている サイモンくん。
ロビーチェイスの敷地に住む孤児の少年です。
なんとなく新しい家庭教師スライカープ先生というのに注目します。

 


序盤にはいりました。

つかみが 大変良いです。
描写の美しさ、会話のバランス...。
これは面白いだろうな!というにおいがぷんぷんします。
(これ、大丈夫かな!?と思う序盤でも、面白くなっていく名作はたくさんあります)

 

冬のさなかに主人公のボニーが いとこの シルビアを心待ちにしています。

 

イギリスの物語ではやはりマナーハウスと呼ばれるお屋敷が大活躍です。
心の原風景であり、大切にしていることがわかりますし、こんな別の国にいる私たちですら憧れます。

 

そのマナーハウス(大き目で、もうお城といってもいいぐらいです)の描写が美しく広がります。
そして、外では狼たちがうろついていて、とても危険な状態です。
ちょっと不思議な感じです。

 

そしてやってきました!
シルビアよりも先に新しい家庭教師先生です。

 

なんとなく家庭教師先生と言うと、ジェーンエアのような良いイメージを抱いていたのですが、現れたのはとんでもなさそうなイヤな感じのやつです。

 

メアリーポピンズ に出てくる、ミス・アンドリューのようなイメージです。
あまりにも嫌な感じなので、一気に面白くなりました!

 

これは悪役が出てくるのが超早いです。
すごく嫌な感じの先生であること...の描写のあとにひょいとページをめくったら...。

 

なんと主人公のボニー 、 先生が召使いを殴ったブラシをひったくって窓から投げ飛ばし、頭から水をぶっかけてました。

 

「あらっ、ごめんなさい!」
「こんなこと、するつもりはなかったのに。すぐにかっとなるのが、あたしの悪いくせなんです。」

 

いやいやいや。

やったことが、「あらっ、ごめんなさい!」レベルではないです。
この小娘やるな……。

 

開始数ページ目にしてこの展開。
これは読むしかないなという感じです。

 

しかしこの先生...なんとなく気になります。
感じが悪いこともそうですが、手紙を見られることを異常に気にしています。
召使いを殴ったの手紙を盗み読みしようとしているんじゃないかみたいなことが原因でしたし、戸棚に「鍵をしっかりかけている」という説明がついてます。

 

主人公ボニーのお父さんに、外には狼がうろついているのに、どうやってここにやってきたのか聞かれて、ちょっとうろたえた様子を見せました。
こいつには秘密があるようです。

 

2章に入って、ボニーのいとこ、シルヴィアの話になりました。
そもそも、ボニーが待ち望んでいたのはこっちです。

 

大人しく、気立ての優しい子のようです。
これは、ボニーとはすごく良い対称だなと思います。

 

そして、シルヴィアの暮らしぶりと、住んでいる様子がとても面白いです。
ボニーのお父さんのお姉さん、ジェーンおばさまと一緒に暮らしているようですが落ちぶれた貴族という感じで、かなりの困窮ぶりが伺えます。

 

ボニーのお父さんがサー・ウィロビーで、お城のようなマナーハウスの主人ですから、由緒ある家柄なのでしょう。
でもこのジェーンおばさま、シルヴィアのことをとても可愛がっているようです。(実の娘や孫ではない親戚のようです)

 

困窮しているのに、「お屋敷町」に住む以外の選択肢はないので(プライドのため)、すごい貧乏生活です。
シルヴィアの旅行のための服を、ブロケード織のカーテンで作っています。
(そのカーテンも過去の遺物です)

 

ジェーンおばさま、困窮のためもうシルヴィアを育てる余裕がないので、ボニーのところ、弟のサー・ウィロビーのところに行かせようとしているのです。

 

このシルヴィアがボニーの所まで行く旅路については、もう説明できないぐらい面白く、止めることができないので、今日はちょっとこのぐらいにしてさっさと続きをよみたいと思います。

 

 

whichbook.hatenablog.com

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

The Wolves of Willoughby Chase

Kindle版 Joan Aiken (著)

 

 

 

 

 

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