今日の一冊「ガリバーの冒険」
今日、ご紹介するのは絵本です。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今日の一冊
1969年に刊行された幻の共作を、安野氏が絵を全面描きなおして現代に復刊。子どもから大人まで楽しめるユーモアあふれる絵本です
図書館に行って本棚を見るとき、なるべく心を無にして見ようとはするのですが、やはり目についてしまうポイントのようなものがあります。
この「ガリバーの冒険」を手に取ったときは、「井上ひさし 文」に反応しました。
(アンゲラーの「すてきな三にんぐみ」は今江祥智さんが訳をされています。)
本ずきな方はわかってもらえると思うのですが、間違いがないかたの本だと思い読んでみると、やっぱり間違いがない感じです。
好みもあると思いますが、好きな作家さんは、どんどん名前で追っていってもらいたいです。
訳をすることについては、有名な作家さんでも、あまりにもそのかたの個性が強すぎてもよくなく、中庸であることが求められますので、翻訳者さんは実にたいへんな力量がいることと思われます。
あとがきによれば、絵を描かれた安野光雄さんが1969年の日本リーダーズダイジェスト社から刊行された「世界名作童話劇場 ガリバー」の絵本をご自分の本棚の奥から発見されたようです。
最初に出版された1969年は、ひょっこりひょうたん島が終わったころという時期だそうです。
井上ひさしさんがNHKに泊まり込んで台本を書いてたというエピソードも書かれていて、大変興味深いです。(ひょっこりひょうたんじまの話です)
そして、この1969年のガリバーを私は読んだ記憶があります。
絵の構図に、なんとなく覚えがあります。
小さい頃の私がガリバーに興味を持ち、大変面白いなと思った結果、大人向けの世界文学全集からガリバー旅行記を取り出したのもこの絵本と絵のおかげでした。
今回の再発行に当たって、絵はすべて描き換えられたそうですが、あとがきにある「髭の生えていないガリバー」という記述にはっきりと記憶が蘇りました。
小人たちがはじめて見た(巨人と思われる)人間の持ち物の周囲をめぐって、研究したり保存したりします。
このビジュアルのアンバランスさが、このお話を面白くしている醍醐味です。
ずっと飽きずに眺められます。
(訳は?というと、ほんとうに可もなく不可もなし、ああ、ガリバーだなぁ…という感じなのですが、これは案外難しいのではないでしょうか!?)
棚の中から発見して2012年に再発行、というのをとても嬉しく思いました。
このブログも本棚から古い本を掘り出してご紹介しているようなものです。
図書館でもう一度めぐり会えたことがとても嬉しい作品です。
大人向けのガリバー旅行記そのものの原典です。(著作権切れのフリーテキスト。朗読もあります)
ジブリ大人気の天空の城ラピュタの記述もちゃんと出てきますので、ここはぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
(なんて言ってますが、わたしはぜんぜん、読んでません😅)
◇
そして、次の再読は「砂の妖精」にしようかな?なんて思っているところです。
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