~珠玉の児童書~

~珠玉の児童書の世界~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

大人が読む児童書 「砂の妖精」3

大人が読む児童書。
積ん読・解消計画★児童書編」です。


この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

砂の妖精

イーディス ネズビット (著), H R ミラー (イラスト), 石井 桃子 (翻訳)

ロンドンから田舎に移り住んだ子どもたち4人。彼らは砂の中に棲んでいるサミアドという不思議な妖精に出会います。その魔法の力で空を飛んだり、巨人になったり…愉快な冒険物語。

 

 

閑話 ネズビットさん「砂の妖精」を読む前に - 

大人が読む児童書「砂の妖精」1 -

大人が読む児童書 「砂の妖精」2 いきなりしっちゃかめっちゃか -

 

 

一時が万事、この調子で、ユーモラスな描写を、石井桃子さんが心おきなく面白く訳してくれていますので、とにかくずっと面白いです。
てんやわんやの大騒動がずっと続きます。

 

前回のさいごでご紹介した、「きれいになりたい」望みですが、結局どうなったかというと家に帰ってはみたものの、例の「ねえや」のマーサは、想像を超えてひどいです。
家に入れてもらえないどころか、最終的には子どもたちは、頭から水をぶっかけられます。

 

マーサの視点:妙に馴れ馴れしいあやしい子どもたちがウロウロして、家に入ろうとたくらんでいる。

 

子どもたちも、お互いの顔を見るたびにイライラするみたいです。
「まったくしゃくにさわる美しさ」なんて書いていて、笑えます。

 

このような感じで話は進みます。
どこもかしこも笑えますし、楽しくてハラハラしっぱなしなので、こんな分厚い本なのにサラサラっと最後まで読めてしまいます。
「ウィロビー・チェースのおおかみ」もそうでしたが、ページをめくる手が止まらない感じです。

 

「すごく面白かったところ☆」を、ひとつひとつすべてあげていくと、1ページにつき1つは必ず引用が必要になってしまうので、あとはすごくざっくりご紹介します。
この面白さはぜひぜひ読んでいただきたいと思います。
車の中で窓が開いてるのに大笑いするだけのことはあるな、と思っていただけるはずです!

 

もくじからざっと、サミアドと子どもたちの望みから起きる騒動を羅列しますと。こんな感じです。

 

1.サミアド発見。美しさをねがう(Beautiful As the Day)
2.おかねを願う(Golden Guineas)
3.ぼうやを誰かが連れて行くように願う(Being Wanted)
4.つばさを願う(Wings)
5.塔のてっぺんでつばさをなくす(No Wings)
6.お城を古代の騎士が包囲する(A Castle and No Dinner)
7.お城と古代の騎士2(A Siege and Bed)
8.ロバートが大きくなってサーカスに(Bigger Than the Baker's Boy)
9.ぼうやが大人に(Grown Up)
10.インディアン騒動(Scalps)
11.宝石騒動(The Last Wish)

 

 

「3」の「ぼうやを誰かが連れていきますように」
これは完全に間違いで、ちょっと口がすべったのです。
「あーもう、この厄介な子を誰か連れてっちゃえばいいのに」と口走ったら、そのとおりになっちゃったのです。

 

やはり、赤ん坊のお世話はどの時代にも、どうにもめんどくさいみたいで、「ねえや」マーサも頻繁にこの4人の子どもたちに子守りを任せます。
このぼうやが連れていかれちゃうエピソードは、かなりハラハラします。
「9」のぼうやが「おとなになればいいのに」もこれと同じ系列の お世話めんどくさい系です。

 

 

「6」あたりで、「家にいても願いがかなうようにしてください」なんて厄介な願いをしたせいで、事態はさらに悪くなり、いっそうむちゃくちゃになります。
誰かが「ここが古代のお城で包囲されてたらなあ!」と望んだのです。

 

戦国時代の武士と話してると思って頂ければ間違いないのですが、それに対して子どももめちゃくちゃな古語もどきを使って応答するので、腹を抱えてずっと笑えます。

 

妹子が言うには、望みをかなえるとき、サミアドはいちいちぷくーっと風船のようにふくれるのですがそれがすごく面白いらしくて、ふくらむところでいつも笑っていました。

 

(さらっと書いてますが、アニメ的な視覚効果もないのに、昔の人の書いた文章でこれほど笑えるというのはものすごいことだと思います...)

 

 

あとがきに移行してみます。
石井桃子さんのあとがきです。

 

ネズビットさんの経歴がとても面白いです。
20歳で結婚、へーそうなんだ。
だがしかし、ここから割とただ事ではないです。

 

ネズビットさんの経歴は、このお話「砂の妖精」のてんやわんやの大騒ぎに負けないぐらいすごいです。

 

・17歳で夫となる青年と出会う。
・双方に婚約者がいた。
・おしきって20歳で無事結婚した。

 

ここまではまあ、そ、そうだったんだ~、という感じです。

 

・最終的に5人の子供に恵まれたが、その中には夫が他の女性との間に作った子供もいた。

 

はい?
サラッと書いていますが、思わず二度見してしまいました。

 

・子どもずきだったネズビットさんは子どもたちをわけへだてなく育てた。
・たくさんの執筆活動を行ったが、40歳のときに子どもの本を書き始めた。
・夫の死後、長年の知り合いと再婚。

 

こりゃ、何から何まで色々とすごいです。

  

一番最初にネズビットさんが書いた児童書は、「宝さがしの子どもたち」。
私はまだ原書でも邦訳でも未読です!
次に読もうとして待機させている積読です。

 

ちゃんと調べなければなあ。
まさか1作目だったとは…。

 

「バスタブル家の子供たち」
「ロンドンで宝探し」

 

ん…?
このフレーズには覚えがあります。

 

これは「ナルニア国物語」のどれかの序盤で出てきたセリフです!
「バスタブル家の子どもたちがロンドンの町で宝さがしをしていたくらい昔のことです」と書かれていました。
ナルニア国のC.S.ルイスは、ネズビットさんに影響を受けていると、どこかで書かれていた記憶がありますが、これはそういうことだったんだー!

 

子どもの時から児童書を読んでいったい何年よ!ウン十年(言いたくない)を経て、今頃気付くとはー!!
不覚!なんという不覚!
まごとにぃ~、あい~すみません~でしたぁ~~!(伊佐山部長風に)

 

 

www.tbs.co.jp

 

 

 

 

「砂の妖精」原典(フリー)

Five Children and It by E. Nesbit - Free Ebook

 

「砂の妖精」音声ファイル

Five Children and It by E. Nesbit - Free Ebook

 

ネズビットさんの作品一覧

Books by Nesbit, E. (Edith) (sorted by popularity) - Project Gutenberg

 

 

「プロジェクト・グーテンベルク」
http://www.gutenberg.org/ebooks/author/492

 

プロジェクト・グーテンベルクについて
Wikiの説明ページ

プロジェクト・グーテンベルク(Project Gutenberg、略称PG)は、著者の死後一定期間が経過し、(アメリ著作権法下で)著作権の切れた名作などの全文を電子化して、インターネット上で公開するという計画。1971年創始であり、最も歴史ある電子図書館

 

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