今日の一冊「こえどまつり」
今日、ご紹介するのは絵本です。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今日の一冊
国指定重要無形民族文化財である、川越まつり。1648年が始まりと言われ、360年以上の歴史を持つお祭りです。川越が「小江戸」と呼ばれたことから、小江戸祭りとも呼ばれるそうですが、作者・大道あやさんが受け取った、このお祭りのにぎわいと、その絢爛なイメージをたっぷりと描いた絵本です。ネコのごんごん、イヌのちのび、カラスのあーよは小江戸祭りを見に出かけます。途中、カラスのあーよがはぐれてしまいますが、無事3匹は一緒になって、今度は山車をひっぱります。大道さんが大好きだった、ネコ、イヌ、カラスを主人公にし、子どもたちがお祭りを楽しんでいるかのように、その様子を味わわせてくれます。所狭しと並ぶ屋台や、山車をひく人々の様子、笛や太鼓の音など、お祭りの熱気が伝わってきます。
文字がほとんどない絵本です。
以前、ご紹介した「ねこのごんごん」の続編です。
しかし、前の回ではあんなに厳しくもいとおしい、ねこの先輩・後輩同士の世代を引き継いだ物語が展開されていたのに、この続編、まったくといっていいほどほぼ物語がありません。
これは、「日本の大きなお祭りの様子を教える絵の本」です。
とりあえず、少ないながらも物語を追っていくと、
大人になってしっかりしたねこのごんごんは、お祭りを見に出かけます。
おばさんが、
「ちのびとあーやはごんごんの言う事をよくきくんだよ」
と言って、門の先で手をふって送り出してくれます。
一緒に行くわんちゃん、ちのびは柴犬で、マルチーズっぽかった(ちょい意地悪の)のんとは違います。
あーやはからすです。
からす…?
ごんごんがすっかりお兄さんになって、ちのびとあーやの引率です。
からすのあーやが、いたずら心を起こして踊りのかさを持って行ってしまったりと、一応あれこれ起きるのですが、「絵」のみのページがほとんどです。
あーやがごめんなさいした後に、おなかがすいたから帰ろう、とごんごんが言うのですが、帰り道の途中でおべんとうを持ってきてくれたおばさんに会います。
こ、これは…すでに、ねこではないです。
はっきりいって、子どもです!!
ああ、あんなにちびちゃんだったごんごんがおとなになって…
と思わないこともないのですが、これはまったく別物のお話として読んだ方が良さそうです。
◇
このお祭りの賑わいたるや、すごいです。
見開きのど迫力が次々に続きます。
一番の大賑わいになった頃には、もう台詞もまったくなく、お祭りの絵が次々に続きます。
すごい人ごみです。密です。
ケンカしている人もいます。
喧騒が見開きの中から聞こえてきそうな迫力です。
昔のお祭りがどんな風だったか、その一端を感じることができます。
こえどまつりとは何なのかずっと疑問だったのですが
最近になって、「小江戸祭り」というのがあるのを知りました。
今回のAmazonの商品説明にはちゃんと、川越まつりのことの説明がありました。
なので、ちょんやごんごんは、川越のねこさんだったのです。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
一匹のこねこがある家に迷い込みました。年老いたねこ“ちょん”は迷いねこを“ごんごん”と名付けました……。こねこと年老いたねことの交流をほのぼのと描きます。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ねこのごんごんは2009年、こえどまつりは2011年に再販されています。
それだけ、とてもよい絵本です。
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