~珠玉の児童書~

~珠玉の児童書の世界~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

今日の一冊「からすのパンやさん」

今日、ご紹介するのは絵本です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

からすのパンやさん
加古 里子 (著)

カラスの町「いずみがもり」にある、1軒の売れないパン屋さん。お父さんお母さん、4羽の子ガラス、家族みんなで、楽しい形のパンをどっさり焼いた。パンを買いにやってきたカラスの子ども、おじいさん、おばあさん、そしてなぜか消防自動車、救急車、テレビのカメラマンまでやってきて森は大騒ぎに…。

 

歯医者の待合室で、妹子が持ってきました。

「見て!久しぶりだよー。これだいすき」

 

あっ、明日はこれにしよう。

 

「えっ!?」
信じられないものを見るような目で見られました。
「紹介してなかったの!?」

 

うそでしょ!?という非難のまなざし…。

 

「って、メモるなよ!」
すみません(笑)

 

「どろぼうがっこうは紹介したんだけどね~」
むしばミュータンスなど、どちらかというとマイナー路線?を紹介していました。

 

いずみがもりの
くろもじ さんちょうめの
かどの ちゅうくらいの きに、

 

からすのパンやさんがあります。

 

うまれたあかちゃんは

 

ちょこちゃん
りんごちゃん
れもんちゃん
おもちちゃん

 

かわいい…。

 

げんきにあかるく 

さわいだり、いたずらしたり、
おねだりするので

 親ごさんも大変だわこれは💦

 

わたし「あまりにも、かこさとしさんを紹介しすぎて、ちょっとしばらくやめようと思ってたんだけど」
妹子「いいじゃんべつに」

 

こげたパンや売れ残りのパンがこどもたちのおやつになるのですが、からすのおともだちがうらやましがって欲しいといいます。

 

みんなで汗をかいてパンをこねて焼いて、見開きで所狭しと並んだパンのページの、面白くておいしそうなこと!

 

毎回、見るたびに違うパンに注目しますが、今日見つけたのは

 

こねこぱん
ぶたぱん
ばいおりんぱん

 

あたりでした。

 

客?が客を呼び、どんどん膨れ上がる大騒ぎ! 

(「武装警官の一連隊」には、時代を感じます。恰好が完全に安保闘争の学生紛争に立ち向かう装備です

 

迫りくる群衆のさばきかたが上手い!
この、「けんぶつだけのひと」を別並びにするところ、別にしてみると、買わないのは照れ臭いのかそこには列が出来なくて結局みんな買っていくところ、うまーい!!

 

何から何まで可愛くておいしそうな、すばらしい絵本です。

 

あとがきに、これを書くにあたって加古里子さんが示唆を受けた芸術作品への言及があります。

 

古典や芸術に刺激を受けて作品を作った時、そこへの導きを入れられてます。

 

舞踊に関心をおもちの方なら、きっと知っておられると思いますが、ロシアに、モイセーエフ舞踊団というのがあります。数多くの上演内容と伝統をもつ、すぐれた舞踊団ですが、その演目のひとつに組曲パルチザン」というのがあります。
長途につかれ馬上に眠りながらの行進、索敵、斥候、待ちぶせ、銃撃、味方の負傷、突撃、勝利、そしてまた次の敵をもとめて広野にきえていくバルチザンの情景が、詩情豊かに息もつかせぬ民族舞踊でつづられた作品でした。
わたしはそのみごとな内容に、芸術的な香気にうたいあげたすばらしい演出よりも、そこに登場する兵士・農民・労働者・老若男女の一人ひとりの人物描写が、こころにくいまでに人間的なふくらみとこまやかさで舞踊的にえがきつくされていることに、ひどく心をうたれました。

個々の生きた人物描写と全体への総合化の大事なことを、わたしはモイセーエフから学び、さて、からすの一羽一羽に試みてみたのがこの作品です。どうかそんなわけですので、もう一度からすたちの表情をみて笑ってください。

 

からすシリーズはたくさんありますけど、このパンやさんはやはり最高傑作だなと思います。

 

久しぶりに読ませてくれた歯医者さんありがとう。
この歯医者、なかなか児童書が充実していて大好きです。

 

お医者さんはもっと本棚を充実させてほしいです!!

 

本屋さんも、お医者さんに置く本の営業やってもいいのではないか?と思うくらいです。
おっ?いいアイデアでは?

 

だんな「本屋さんにそんな余裕があると思いますか!?」

 

うう...。
現実が…。

 

 

 

 

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