大人が読む児童書「ガンバとカワウソの冒険」 4 読了 泣いてしまった
大人が読む児童書。
「積ん読・解消計画★児童書編」です。
この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今日の一冊
ガンバと15ひきの仲間は,ゆくえ不明のネズミをたずねて四の島に渡ります。そこには,想像をこえる体験が….
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うーん、もうこうやって書いている間も惜しいな…。
というぐらい、続きが気になります。
すごい集中して読み終えました。
何しろ、ハードカバーで545ページです。
久しぶりに長編小説を読んだぞ、という気持ちになりました。
そして、泣いてしまいました…!!!
本を読んで泣くなんて、ものすごく久しぶりのような気がします。
映画でもそうそう、泣かないのに。
・イタチ(ノロイ)との長く激しい戦いに比べて、カワウソとネズミたちの交流はとても優しい。
・野犬にやられたイタチの死骸が…!イタチがやられている!?いやノロイならば…ノロイが野犬ごときにやられるものか…これは普通のイタチだからだ!
・ピンゾロは最高の目である。byイカサマ
・カワウソのカワモ♀がしっかり者のお姉さんキャラで可愛い
・カモメのキマグレが予想外の活躍
多少、展開が行ったり来たりで冗長のところもあるし、最初に出てきた出港チェック親父のように、抽象的なことしか言わないことも多くあって、分かりにくい部分もあるのですが、キャラがすべてを引っ張ります!
最後の感動が…。
今思い出しても泣ける…。
まだ最後までいってない妹子に、涙をふきながらふんわりと説明してました。
「登場人物が多いのにねー。それぞれキャラが立ってて…時々思うけど、まるでガンダム読んでるみたい。女性キャラの凛々しい所とかもう、男性陣のかっこいい所も、すごい似てるんだけど。最後の所なんて…Zガンダムで残留思念たちが助けてくれるみたい…」
(注:妹子はZガンダムはわかりません)
「ほろりとしたり可愛かったり、涙が出たり笑ったり…ほんまもんの感動だわ…泣ける…それぞれの思いが一つになって…。冒険をともにしてきた絆が…うっ(涙)」
妹子「それブログに書きなよ」
わたし「そうよね…そうするわ」
妹子「お母さんの文章の口車に乗せられて、見た人がまんまと読んでくれたらいいね」
言い方な!?
お前、それ、言い方がな!!
◇
「最後の人類としての絶望」というモチーフは、よく手塚治虫の作品などにも出て来ますし、たくさんの作品で触れられています。
いかにも星新一のショートショートにも出てきそうなネタですし(確かあったはず)、よくTwitter漫画などでも見かけます。
最後の人間、その横には人類が作った永久ロボットがお世話をしてたりします。
しかし、その「最後の一人だ」という絶望を、カワウソの心として表現するというのが、しかも「守る立場としてガンバたちと一つになって横から見ている」という構図が、読む胸に迫るものがありました。
素敵なお姉さんだったカワモがどんどん、絶望にむしばまれていく様が恐ろしく、ショックで口のきけなくなった坊やのカモクが(名前が…)、旅とともにどんどんたくましくなっていく様が頼もしく、切なくて…。
エンコウたちの後押しや…。
キマグレの呼びかけ…。
旅の最後をみとどけるガンバたちの覚悟…
(号泣)
この作品を読むことは、子どもたちにとっても、今は絶滅危惧種になっているたくさんの生物たちに思いを馳せることにもなるだろうと思います。
すばらしい本でした!!
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
イタチと戦う島ネズミを助けに,ガンバと15ひきの仲間は、船で夢見が島に向いました。しかし、白毛のノロイがひきいる、どうもうなイタチの群れに追いつめられ、海岸の岩山で最後の決戦の時をむかえます。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
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