今日の一冊「はけたよはけたよ」
今日、ご紹介するのは絵本です。
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今日の一冊
たつくんは、ひとりでパンツがはけないんだよ。片足をあげると、どでん!と転んでしまう。「えい、パンツなんかはかないや。」
赤ちゃん絵本で、もっともおさない頃から読む絵本としては、松谷みよ子さんの「いないいないばあ」がありますが、
いないいないばあより少しだけ成長した頃のお子さんに、とてもよい絵本としては
「はけたよはけたよ」がすばらしいです。
子どもたちが、どれほどのこの本が好きかというと、大きくなってもいつまでも、いつまでも読んでくれます…。
不思議な本です。
たっくんはね、ひとりでパンツがはけないんだよ。
と、ズバリ本題からはじまります。
たっくんはパンツをはこうとして、何度も何度も転んでしまいます。
えい、パンツなんてはかないや
たっくんは、おそとへかけだしたよ?
たっくん、尻まるだしで、外に出てしまいました!
子供はおしりがすきだから…と、なんとなく、おしりを強調して笑いのタネにするでもなく…
(そういう本は食いつきがよいですし、本になじんでくれる入り口としては最高なんですが…)
ふわっとした抽象的な、子どもが描くような絵です。
これを絵本として大人が描くのはとっても技術のいることでしょう。
上品にやさしく表現しています。
外に出たとしても、「キャー!子どもが一人で出歩いてる!」とか「親はどうした!とかなるわけではないです。
出会うのは 動物たちばかり 。
しかも、 パンツを履くことを笑うし、しっぽを自慢げに見せつけてくるし…。
上手に一本足で立っている「さぎ」をまねてみますが、結果はやっぱりしっぱい。
改めて読んでみると、どうぶつたちにヒントを得た!→問題解決!という単純な図式にしていないところがすばらしいなと思いました。
家に帰ると、おかあさんがどろだらけのおしりを洗ってくれます。
じゃぶじゃぶ、あらったよ、のフレーズが可愛らしいです。
洗われても、パンツはけない問題は解決していないので、たっくんはまたパンツに直面することになります。
きっかけは、思いもしない偶然から…。
こどものことを本当によく知っている、親心がふわっと包んでくるような、すばらしい絵本です。
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「ちいさなきいろいかさ」も大好きです。
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ちいさなかさ! きいろいかさ!ばくさんも、きりんさんもはいったふしぎなかさ!大好きな黄色のかさを買ってもらって、はじめてひとりで散歩にでかけた女の子の、新鮮な感動をさわやかに描きます。
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これらは昭和期の絵本ですが、割と最近の絵本で、やっぱりやさしい、子どもの姿を描いた絵本では、
ジャッキーシリーズ、あいはらひろゆきさんの「 バクのあかちゃん 」もかわいいです。
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ねえママ。ママはいつもぼくといっしょだよね。ええ。ママはいつもぼうやといっしょよ。うんよかった。(「BOOK」データベースより)
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「あかちゃんがほんとうに笑うんです。」1967年、発売当初より多くの読者からいただくうれしい声。「あかちゃんだからこそ美しい日本語と最高の絵を」の想いから、日本初の本格的なあかちゃん絵本として誕生して半世紀、あかちゃんがはじめて出会う一冊として、世代を越えて読みつがれています。いないいない、ばあ。にゃあにゃが、くまちゃんが、ほらね、いないいない…。 母と子の伝承あそびをはじめて絵本の形に再創造。
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