「本好きは作るもの」読解力を身に付ける~珠玉の児童書~

「本好きは作るもの」~珠玉の児童書~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

「のびる のびる きこのみみ」根性で探し出しました。生源寺 美子さんの本でした。

 

昨日、話題にした「のびる のびる きこのみみ」。
絶版になっていたのだけは確認していたのですが、本棚の中でも迷子になっていたので、根性でついに探し出しました。

 

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

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妹子もお友達も、この本が大好きです。
音読によく使っていました。

 

なご助に覚えてる?と聞くと「覚えてる」と言いました。
ほとんどの本はやはり、残念ながら消え去ってしまうのですが、何気ない本なのになぜか強烈に残る本というのがあります。

 

 

くだんのアップルパイの箇所です。

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ホールのアップルパイをを6ピースに分けてくれるのです。

 

 

しかしこのおみやげをもってきてくれた従妹のかおるねえさん、きこのお母さんにデートの現場を見られていました。

 

「結婚するつもりじゃないでしょうね?」

 「ちょっとおっちょこちょいみたいじゃない?」

 

と、そのあたりの会話を、「のびた のびた きこのみみ」で聞き取ったきこちゃんは、何と、偶然、かおるねえさんのお母さん、つまりおばさんからの電話を受話器で取ります。

 

何ときこちゃん、直接おばさんに

「かおるねえさん、おっちょいこちょいと結婚するってほんと?」

と聞いてしまいます。

 

やめてあげて~!

 

おばさん、驚きのあまり、しばらくものも言えなくなります。
笑えもするし、ドキドキもするし、さりげない日常なのにすごく手に汗握るし面白くて、強烈に記憶に残っている一冊です。

 

改めて見ると、書いたのは生源寺 美子さん。

ほかにどんな作品を書いているのだろうか…。
もう、絶版扱いが多いのかな~。

 

と思って、出てきたのがこれ!
「マキオのひとり旅

これ、大好きでした!!
今も本棚にあります。

 

そして、いまだに売られているんだ~!! 

 

マキオのひとり旅

生源寺 美子 (著), 岩淵 慶造 (イラスト)

春休みに、東京のおばさんの家へ遊びに来たマキオ。おばさんの家には、5才のちあきと赤ちゃんのひさおがいます。ひさおの具合が悪くなりおばさんは病院へ…。マキオは、はじめての東京の夜のおるすばんです。

 

Amazonのレビューなど見ていると、やはりわたしと同年代の人で懐かしい、忘れられなかった、という意見が散見され、わかるわかる~!とうなずきます。

 

すごく、子どもの心の機微をついて、印象的なひとこまを切り出すのがうまい方です。

 

おかあさんが手術のため、マキオはおばさんの家にやっかいになります。

おかあさんも具合が悪いのに、おばさんの赤ちゃんのひさおまで具合が悪くなり、マキオはいとこのちあきと一緒に、おるすばんをすることになります。

 

ちあきはチャキちゃんと呼ばれていて、とても元気でおしゃまな可愛い女の子なのですが、とにかく何をしでかすかわかりません。

 

面白いことに、となりのトトロ」そっくりの事件もおきます。

「おみまいにいくね」という手紙を残したまま、チャキはいなくなっていて、マキオは青くなってあたりを探し回ります。

(ちょっと気になって調べてみたところ、マキオの一人旅は、初版1973年、トトロは1988年でした。)

 

トトロのように田舎ではなく、東京なので、探し回るのは昭和の住宅街や商店街です。

 

途中で、なまいきなチャキちゃん、色んな人に病院をたずねてまわり、ひとりの男性が連れて行くか、いかないか…のあたりで、知り合いに声をかけられてその男性はすっと離れる…。

 

すごくドキドキするシーンです。

 

この男性は、決して悪い人ではなく、あまりにも生意気でチャキチャキしたこの5歳の女の子を、興味半分で付き合ってやろうとした所のよう…でした。

でも、この人に連れて行かれていったいどうなっていたかは、まったくわかりません。

 

また、道路で死んでいるネコは、どうしておそらにとんでいかないの?というチャキちゃんの無邪気な疑問。

 

「きかれないおねがい」というのはあるんだよ、それでも祈る気持ちが大切なんだよ、というチャキちゃんのお父さんのお話。

 

耳のわるい女性が家政婦会から来て、お仕事を断られた時のがっかりした様子…。

 

ちょっと、胸に刺さるような出来事が次々に起きて、マキオは子供らしい自分なりに衝撃を受け、その出来事を一生懸命考えて、心に刻み込みます。

 

私には、この「耳のわるい家政婦の女性」の話が一番強烈に残っていたのですが、妹子もまた同じのようでした。

 

チャキちゃんもマキオも、少し普通とは違うこの女性にとまどいながらも、断られてしまうと、どうして雇ってあげなかったの?とお父さんを二人がかりで責めます。

 

 

日常は、理不尽なことや、よくわからないこと、おどろきの連続です。

 

「のびる のびる きこのみみ」も、「マキオのひとり旅」も、次々に繰り出されるさまざまな出来事に、はっと胸を突かれ、ドキドキしっぱなしになる本です。

 

今も売られていること、とても嬉しくなりました。

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

はじめてのおこづかい
生源寺美子  絵・小林与志 (著)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

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