妹子が読む「写楽暗殺」
ここのところ毎日、「写楽暗殺」にかかりきりになっていたので、妹子が「それ、面白いの?」と聞いてきました。
妹子は割と怖がりで、わたしのイチオシの「クラバート」も、怖い怖いと言ってなかなか読んでくれませんでした。
どうかな~と思いましたけど、渡してみました。
この本は絶版になっていますので、とても大事にしています。
誰かに貸したりすることをしていませんし、 超オススメしたいのに本当にもったいないです。
序盤。モンキー・センター。
妹子、猿にあまり興味が持てないようです。
「猿か…猿だしな…」という感じです。
主人公の夕子が、狂言を観劇するあたりで、こんなこと言い出しました。
「わかった!この子、 狂言がやりたくなって、自分が習うっていう話なんじゃな~い?」
甘いわ!
そこで閉じようとします。
いやいやいやいや。
まだ序の口のじょの「じ」の所にすら行ってないです。
「せめて一章は読んでみて!」と押し戻しました。
夕子、現代から江戸時代の狂言師に。
妹子「えっ!?」
夕子、夕一郎という男の子に。
妹子「えええっ!?」
二章に行ったな。
計・画・通・り。
◇
さて次です。
記憶を失うときに、無礼討ちを見てしまう、ここはキツいのかも…。
妹子「さいとうじゅうろべえ、だれ?聞いたことあるような気がする」
スルーかよ!!!!!
妹子が聞いたことがあるのは明智十兵衛であって、「さいとうじゅうろべえ」ではないと思います。
夕子が 記憶を完全に失い、夕一郎となって 家に帰り着いた辺り、ここで妹子、さかんにねだります。
「YouTube 見せて。YouTube 見たい。」
「何を見るの」
「うつぼざるが見たい。見せて!!」
「いいけど、思ってるのと違うと思うよ」
「違うの?」
「これかよって思うかもよ。わりと退屈だよ?」
せっかく興味を持ったのに、水をさす親。
この本では、とにかく今江祥智さんの狂言の内容の説明が、すごく面白いのです。
正直、本編の狂言より面白いぐらいです。(暴言)
こんな序盤で舞台を見て、がっかりしちゃわないかなあ。
「見せて!!!!!」
「はい」
10分経過。
妹子「さるじゃない」
わたし「最近の子、スタイルいいからね~」
昔ならもっと小さくて猿っぽかったかもしれません。
妹子「ぬいぐるみってあるから、もっとモフモフふわふわしてるかと思った」
猿色(?)の布なので、「子供が茶色の布を着ているな」という感じではあります。
しかし今思えば、着ぐるみの猿、これはまさにゆるキャラみたいなキャラクターです。
狂言、浮世絵、鳥獣戯画、絵巻物。
江戸時代の文化のすべてが、いまの日本の漫画文化の土台になっていると思います。
わたし「ここまでしとく?」
妹子「いや、見る」
動きにも、「カタ」があるようで、子猿は①ひっかき、②転がり、③食べるまね、の繰り返しです。
妹子「…………」
ここで、さる、キャキャキャ、と言って、大名をひっかくまねをしました。
妹子、めちゃくちゃウケてます。
ウケてる…。
狂言はやはりすごいなあ。
YouTubeなので、邪道ですけど1.7倍速にすると、かえって言葉もよく聞き取れました。
猿まわしが、さるを殺されると勘違いして、おさるに覆い被さってかばうところが、すっごく可愛いです。
夕子が魅せられるもととなった、「猿舞い」とやらはどうだろう?
歩いてる感じです。
妹子「…………」
わたし「思ってたのと違うでしょ。おかあさんも見たときえーって思った」
妹子「とんでない。はねてない。もっと、こう、さあ!!!」
妹子、とんだりはねたりしはじめました。
ドスドスバタン。
わたし「やめて~~!!」
復刊、全力で希望です。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
江戸を代表する浮世絵師の1人、東洲斎写楽の役者絵を集めたコレクションです。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
役者絵で名高い浮世絵師・写楽は、その生涯がまったく謎につつまれ、今日まで多種多様の人物像が描かれてきたが、その決着はついていない。本書は、美術に造詣の深い、日本文学界の巨匠である著者が、その鋭い分析と大胆な推理に基づいて、日本美術の点と線を明かす、興味深いひとつの試論である。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
なぜ「能」と「狂言」はセットになることが多いの?初心者はどこに注目すれば楽しめる?難しそうだけど理解できる?眠くなったらどうしよう…。名曲「野宮」を一曲丸ごと解説しながら、能の番組の見どころや衣装、作り物の鑑賞ポイントを紹介します。
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