~珠玉の児童書~

~珠玉の児童書の世界~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

大人が読む児童書「ヤマネコ号の冒険」 3 あおり運転でドリフト、スピンにカーチェイス、船ですが

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

ヤマネコ号の冒険

アーサー・ランサム (著), 神宮 輝夫 (翻訳)

ツバメ号とアマゾン号の乗組員たちは、老水夫ピーター・ダックと知りあい、帆船ヤマネコ号で、イギリス海峡に船出しました。ところがピーター・ダックの宝をつけねらう海賊、ブラック・ジェイクがあらわれ、しつこく彼らを追いまわします。初めて味わう本格的な航海の喜び。熱帯の島で起きる思わぬ事件。海洋冒険物語。

 

 

大人が読む児童書「ヤマネコ号の冒険」 1 空想と現実が交差する瞬間

大人が読む児童書「ヤマネコ号の冒険」 2 さあ、冒険の再開だ!

 

 

 

 

ストーカーの半グレ集団の海賊、ブラック・ジェイク一味と、ずっと、並走しながら航海を続ける子どもたち6人+大人2人です。

 

それでも、今の所、ずっと陸地が見える位置を走っているので、それほど不安はありません。

 

この悪党の海賊船には、赤毛の少年がひとり乗っています。
こき使われている気の毒な少年です。
明らかなる児童労働被害者です。

 

昔は、貧困層の子どもたちといえども、船にボーイとして乗り込めば、衣食住が保証されました。
お掃除や料理の手伝い程度からはじめて、帆船技術という特殊技術を習得できます。

 

そのうち、立派な船乗りとして自立できるという流れのもとにあったので、一概に過去の仕組みのすべてを否定することもできません。
が!
この子が乗っている船は悪すぎです。
性格のよい少年なので、ヤマネコ号の子どもたちは何となく気にしています。

 

そんな、昔の船舶就業事情を、こんなところで垣間見ることができます。

 

 

ストーカーの海賊たち、ついに、あおり運転をするようになりました。

 

フリント船長、奴らに一泡吹かせてやろうとして、途中で、急転回!
ドリフト急転回を帆船でやって、けむに巻こうとします!
すごい!

 

想像してみてください。

 

帆船でドリフトとスピン!?

 

こども6人+おとな2人で!!

 

 

しかし、煽り運転の半グレ集団はやっかいです。
結局追いつかれ、ぴったりくっついて離れません。

 

マムシ号とすれちがった時、かれらはあざ笑う声をきいた。ブラック・シェイクは、当てこすりくらいで追いはらえる人間ではなかった。

 

ムカつくわ~~!!!

 

いくらドライブレコーダーに記録していても、走っている最中は逮捕できないですもんね。

 

このあおり運転のカーチェイス、じゃなかった、帆船チェイス

今まで宝探しにそれほど熱心ではなかった子どもたちやピーター・ダック、フリント船長を、怒りで固く結びつけることになりました。

 

 

こんなあおり運転バトルの最中にも、こうです。

 

霧がせまってくるのを見ると、フリント船長はすぐにロングシップスとウルフロックの方角を見さだめて、甲板室にはいり、海図に船の位置と午前八時五十七分という時刻を書きこんだ。午前八時五十七分における船の現在位置は正確にわかっていた。イングランド最南端のランズエンドのサウ・サウ・ウェスト、ロングシップス のサウス・バイ・ウェスト、ウルフ ロックのノース・バイ・ウェストだった。

 

…ぜ…ぜんぜん、わからない!

 

わからないんですけど、このリアルさがあるからこそ、真に迫ったドラマが展開されているのだということはわかります。

 

ドラマやアニメ映画でも、詳細で徹底した時代考証が、専門家やマニア層から絶賛されたりしますよね。
この時代考証や作り込みが生きてくるのは、しっかりしたストーリーのワクワクするようなドラマが展開していればこそです。

 

「考証によるリアルな作り込み+一流のドラマ展開」
で、本当に名作と呼べる物語になるわけです。

 

やっぱり、筋立て、ドラマが面白いからおもしろいんです。

 

 

霧が出てきたので、ここでヤマネコ号はあおり運転半グレ共、海賊ブラック・ジェイクたちの裏をかいて、やっとまくことができました。

 

そして、ボートで逃れてきた赤毛の子ビルを回収します。
(霧の中、あやうくぶつかりそうになりながら回収するシーンはドキドキものです)

 

そして、皆で

 

よし、宝物を探しにいって海賊たちを出し抜こう!
お~!!

 

と、一致団結するわけですが…。

 

ここで、最終決定を下したのはスーザンでした。

 

皆の胃袋を握っているスーザン。
衣・食・住のすべてを管理しているスーザン。
顔洗い、歯磨き、着替えなど、キッチリと子どもたち皆にやらせるスーザン。

 

みんな、スーザンの顔色を窺ってます。

 

つまり、この話の裏ボスはスーザンだった。

 

「スーザン」とは、この時期のイギリスの小説では、長女によくある名前で、「ナルニア国ものがたり」のペベンシー家の四人兄弟姉妹もそうです。

 

ナルニア国のスーザンの扱いのひどさに比べると、このスーザンの安定感はすごい。

 

ナルニア国を読んでいるときは、「スーザン」という名前にあまりいい印象がなかったのですが、こちらのスーザンはまさにカリスマ。完璧です。

 

正直、ナンシイとスーザンが組めば、ジョンもフリント船長も追い落とせるような気がしてきた。

 

 

ついに、イギリス海峡ビスケー湾と次々に抜けて、外洋に入りました。

 

海賊船から回収した赤毛の男の子、ビルが言います。

 

「ブラック・ジェイクどもは、この船に乗っているのが子供が大半であることなど知らないし、知っていたら、おとなしく待ってなんかなかった」

 

こ、怖い。
あとからわかることとなりますが、この半グレ集団、半グレどころではありませんでした。

わたしは海賊の恐ろしさをナメていました。

 

お話はいよいよ、本格的に宝探しに出発です。

 

 

 

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whichbook.hatenablog.com

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ツバメ号とアマゾン号

アーサー・ランサム (著), 神宮 輝夫 (翻訳)

夏休み、ウォーカー家の4人きょうだいは、小さな帆船「ツバメ号」に乗って、子どもたちだけで、無人島ですごします。湖を探検したり、アマゾン海賊を名乗るナンシイとペギイの姉妹からの挑戦をうけたり、わくわくするできごとがいっぱい!

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

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