今日の一冊「とけいのほん」 記憶と結びついたシンプルな絵柄
な
今日、ご紹介するのは絵本です。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今日の一冊
ちび(短針)とのっぽ(長針)が散歩にでかけたら、どんぐりぼうやがとおせんぼ。どんぐりぼうやは、今何時か教えてくれたら通してくれると言いだします。ちびとのっぽは、協力してどんぐりぼうやに時間を教えます。「長い針が7のところにきたら、おでかけ準備をしようね」そんなやりとりから、子どもたちが時間を意識しはじめるころにぴったりな絵本です。楽しみながら、ちょうどの時間と半(30分)の時間がわかるようになりますよ。
大好きだった絵本です。
よく残っているなぁ~。
本屋さんでも並んで平置きされているのを見ると、本当に嬉しいです。
幼稚園のときに母が買ってくれました。
幼稚園の時のことなんて、ほぼ覚えていないはずなのですけど、この本は見た目の印象も内容も、とても強烈だったので、よく覚えています。
◇
1巻目、Amazonの紹介ページで、見開きで中身が2Pほど紹介されているので、興味のあるかたは是非見てみてください。
表紙からもわかるように、実にシンプル。
キャラクター性もあまり濃くなくて、すうっと自然に入ってくる絵柄です。
キャラクターものは可愛いのですが、下手をすると子どもは絵ばかりに集中して、中身にあまり注目していないときがあります。
二巻のおばけが怖くてたまらなくて、でも可愛くて面白く、びくびくしながら読んでいた記憶があります。
内容としては、1巻目はごく一般的な
・6時・7時などの基本の読み方
・長い針と短い針
・30分という概念
などを教えてくれます。
◇
まあ、大抵こちらは楽々クリアなのですが…。
問題はおばけの方の二巻です。
これに比べれば、1巻目は導入。
ジャブで様子見、まずは世界観に慣れてもらおうか、といった所です。
おばけの二巻の方、夜の空が背景になっています。
このおばけたち、とても可愛く、別に何をおどかすわけでもないのに、何が怖かったのかなあ。
このページは特によく覚えています。
時計と一緒に空のどこかに連れて行かれそうでした。
夜の青の色がとても美しいです。
まさに、説明文にも書いてあるとおり、プレゼントにもぴったり!です。
そして、何と言ってもハードカバー!
驚くほど丈夫な、子供むけの「本」です。
◇
小さい頃、それこそ幼年時代に覚えているのは、
「おおきなおおきなおいも」、この「とけいのほん」、それから、「ぐりとぐらのおきゃくさま」あたりでしょうか。
(なぜか、フライパンでほっとけーきの基本の「ぐりとぐら」よりも、すさまじく大きいクリスマスのケーキのある、「ぐりとぐらのおきゃくさま」でした。)
記憶は本当は消えているはずなのですが、本は再販され続けて残っています。
◇
その残っている本を見たとき、再販されたものであって、新しくてよごれやしみはなくても、その絵とことばと読んだときの印象がよみがえってきます。
その記憶に引っ張られて、深い深い沈んでいた情景が、網にかかったさかなのように浮かび上がってきます。
、
「おおきなおおきなおいも」を開いていたときの、園の板張り床の冷たさ、窓から入る光、大嫌いだったうんてい……。
遊びに誘う子どもたちの声まで聞こえるようです。
◇
このとけいのほんと一緒に思い出すのは、
建て替える前の家のたたみとちゃぶだい。
そして、読んでいる横で、父が台所の上に棚をつくっていたこと。
母がいなくて(その頃、入院していました)
でも私はまったく平気で、木材の上で威張ってこの本を開いて読んでいました。
この頃、甲状腺のがんになった母は、幼いわたしを残してまだ死ねないと思って頑張ったと聞きましたけど、ついに3度の癌を乗り越え、87歳で亡くなりました。
私はかなり年を取ってから生まれた子でしたので、
「親に早く死に別れるね、不憫だね」
なんて言われてきましたけど、どうしてどうして……。
大往生だったと思います。
ひと昔古い、昭和の本や児童書に詳しいのは、やっぱり母の影響です。
年取って生まれたのも、あながち悪いことじゃなかった。
資産は何ひとつありませんが、児童書の山、たくさんの全集の山が、遺品であり、財産です。
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こんどはおばけがやってきて、時計の針と遊びます。「いま、なんじかおしえてね」(1)につづき、ここでは分の単位を視覚的にとらえ、何時何分までのよみ方を教えてくれます。
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どんぐりぼうやと時計の針がなかよく遊びながら、幼児に時計のよみ方をわかりやすく教えてくれる絵本。「何時」「何時半」までを教える(1)と、「何時何分」までを教える(2)をかわいいケースに入れてセットにしました。入園・入学のプレゼントにもぴったりです。
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楽しみにしていたいもほり遠足の日、雨が降って延期になってしまいました。残念がる子どもたちは大きな紙においもを描きはじめます。紙をつなげてつなげて、おいもの絵はどんどん大きくなります。大きなおいもは、ヘリコプターで幼稚園に運びます。プールに浮かべて船にしたり、かいじゅうにみたてて遊びます。たくさん遊んだあとは、天ぷら、焼きいも、大学いも、たくさん作っておいもパーティ! 大きなおいもをめぐる子どもたちの空想がつまった絵童話です。
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森で雪合戦をしていたぐりとぐらは、雪の上に大きな足跡を見つけました。足跡は森をぬけ、原っぱを通り、ぐりとぐらの家まで続いていました。ドアを開けると玄関には大きな長靴、壁には真っ赤なオーバーと白いマフラー、そして赤い帽子がかかっています。
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