大人が読む児童書「少女ポリアンナ」1 忘れていた何かを思い出す
今日、ご紹介するのは児童書です。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今日の一冊
11歳のポリアンナは,牧師の父を亡くして孤児になり,母の妹である独身のポリーおばさんに引き取られた.天真爛漫なポリアンナは持ち前の明るさで,子ども嫌いの気むずかしいポリーおばさんや,孤独に暮らす金持ちの老人など,周囲の人々を変えていく.
妹子はじっくりゆっくり読み進めながら、油断すると「みつばちマーヤ」を見ているという、そんな状態です。
(でもこのじっくりと読むというスタイルはきらいじゃないのでそっとしておきます)
自分は、妹子用に借りて来た「少女ポリアンナ」を読みはじめました。
貸出期限来ちゃうかもしれないな~。
懐かしいけど、かなり忘れています。
すごく夢中になって読んだ記憶があるのですが、そのあと抜けてしまっていたなあ。
市役所で待ち時間たっぷりあるだろうから、そこで開くか…。
かる~い気もちで持って行ったら、もうやめられないとまらない!
読みやすいです。
するするっと物語に入って行けますし、だからといって軽すぎるということもないです。
あれよあれよという間に読み進めて、ついに後半!
泣いてしまいました…。
市役所で…。
マスクがあってよかった~。
呼ばれて行くのが腹立たしいぐらい、続きが読みたいと思いました。
◇
どちらかというと「赤毛のアン」に隠れがちな気がするポリアンナ。
しかし、面白くて 夢中になって読めること請け合いです。
おさらいです。
父母が死んで孤児になったポリアンナですが、引き取って育てることになるのは、独身のおばさん、ポリー・ハリントン。
姪っ子です。
このハリントン家は旧家で、町の最も裕福な住人とのこと。
親の世代では、ジェニー、ポリー、アンナ、と三人の娘がいたようです。
一番上のお姉さんのジェニーは、若い頃に、お金持ちの年上の男性よりも、若くて愛情深い貧乏な男の方を選んで家と絶縁したのでした。
そして、ミス・ポリーが40代になる今、全員亡くなってしまっている。
昔は生存率が低かったですもんね。
今なら救える命も救えなかった時代です。
冒頭で、状況を説明しつつ、メイドのナンシーさんが、ミス・ポリーの八つ当たりを受けています。
性格キツくて厳格な女性です。
一人がいいからこうして気楽にやってるのに!といらいらしています。
「赤毛のアン」で、男の子が欲しかったのにがっかりだったとか、
「秘密の花園」で、ほっといて欲しいから会いたくないとか
このポリアンナでも「一人で気楽なのに面倒ごとが舞い込んで来た」
昔、自分が子供の立場で読んでいたときは
は?人間のクズ
ぐらい思っていたのですが、今となってみると、めっちゃくちゃよくわかる心理です。
一人は楽だよねー!
そして、ずっとそれで自分の居心地のよい空間を手に入れてしまったら、異物が入ってくるのは気持ち悪い。
すんごくわかります。
子供をいきなり引き取れるかって言われて、OK出来る人の方が少ないはずです。
◇
しかし、悲壮感はあまりありません。
メイドのナンシーさんは子供好きで、女の子が来ると楽しくなりそう♡と歓迎しているので これは なんだかあまり悪いことが起きる気がしません。
なので、安心して読んでいられます。
まだポリアンナが現れるより前から、庭師のトムじいさんがこのアラフォー独身生活を謳歌しているミス・ポリーについてフラグを立ててくれました。
昔、恋に破れてからきつい性格になってしまったが、まだ若いし
「ひっつめている髪を、昔のように長く自然になびかせて、花を飾った帽子でもかぶって、レースをあしらった白いドレスを着たら」
さぞきれいだろう
何てわかりやすいフラグなんだ…。
しかも、それが気持ち悪くない…。
期待でいっぱいになる…。
グッジョブ!トムじいさん!
ポリアンナのために用意されたのは屋根裏部屋で、こんなに大きなお屋敷で、たくさん部屋があるのに!と、ナンシーは憤激しています。
何てええ人や…。
◇
迎えにきたナンシーを、ポリーおばさんと勘違いしてしゃべりまくるポリアンナ。
「口を挟むこともできないほどのおしゃべりに参っている」描写が描かれますが、妹子がいるからでしょうか。
私もおしゃべりだからからかな。
たいしておしゃべりだって思いませんでした☆
このくらい普通普通!
女子はしゃべるしゃべる!
ぴょんぴょん跳ねる跳ねる!
なんでも目に見えるものを喜ぶ、スーパーポジティブでもとがネアカな、とにかく明るい少女です。
どんな出来事からでもよい面を見ようとする。
こんなに 純真無垢だと心配になります。
世間に出てだまされやしなかな。
このままでいて欲しいような心配のような。(親目線)
◇
このあたりで、ちらっと検索していると、あれっ?
「少女パレアナ」は、ポリアンナと同じ?
別の読み方なだけで、同じ作品なのか~!
違う本かと思っていました。
まあ、やはり人気です。
出るわ出るわ、たくさんの訳本と、今の子ども向けの文庫でもたくさん出ていました。
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両親をなくし、ひとりぼっちで叔母の家に引き取られた少女・ポリアンナ。亡き父との約束「何でもうれしいゲーム」を通して、町中の人たちや、かたくなだった叔母の心をとかしていく……。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
『少女ポリアンナ』から6年後.成長したポリアンナは,ポリーおばさんといっしに滞在先のドイツから帰国した.幼友だちのジミーは見違えるような青年になっており,恋が芽生える.みずみずしい青春編.
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少女ポリアンナ (10歳までに読みたい世界名作)
エレナ ポーター (著), 横山 洋子 (監修), 鯉沼 菜奈 (イラスト), 立原 えりか (翻訳)
叔母の家に住みはじめた11歳の少女・ポリアンナは、「幸せゲーム」でまわりの人たちの心をあたため、奇跡を起こしていきます。そんなある日、ポリアンナは交通事故にあってしまい…。さくさく読める世界名作シリーズ第17弾。
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よろこびと愛をはこぶ少女『ポリアンナ』…感動の名作。読みやすい新訳〔完訳版〕
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エレナ・ポーターによるアメリカ児童文学の傑作「Pollyanna」の新訳&全訳です。母親を亡くし、牧師だった父親とも死に別れることとなった11歳の少女ポリアンナは、大きなお屋敷で暮らす独身のおばさんミス・ポリーに引き取られます。〝うれしい遊び〟で辛さや悲しみを乗り越えようとするポリアンナは、やがて町中の人たちを勇気づけ、さらには「義務」で引き取ったおばさんの心をも溶かしてゆくのですが、そんなポリアンナにさらなる試練が……。
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トキメキ夢文庫 少女ポリアンナ
エレノア・ホグマン ポーター (著), ルイーザ・メイ オルコット (著), 新星出版社編集部 (編集)
明るく前向きな少女ポリアンナがみんなを幸せにしていく!人気の名作をお子さんにも読みやすいように編集しました。物語の冒頭やハイライトに漫画を取り入れ、挿し絵も豊富に盛り込むことで、はじめて名作にふれるお子さんでも楽しく読めるように工夫しています。時代背景や物語の舞台について写真を交えた解説もあり、理解を深めます。小学6年生までに学習する漢字を使用(すべてふりがな付き)。
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愛する両親を亡くしてしまった11歳のパレアナは、気むずかしいおばさんに引き取られることに。冷たくされて寂しい思いをするが、パレアナの明るさと素直さはやがて回りの人々の冷たい心を溶かして……?
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