大人が読む児童書「それいけズッコケ三人組」1 記念すべき一巻目をドキドキしながら紐解く。予想以上の昭和臭!
今日、ご紹介するのは児童書です。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今日の一冊
花山第二小学校六年のズッコケ三人組は、きょうも男たる証明と栄光を求めて、青空の下にかけだしていきました。
今更ながら、あの有名なズッコケの記念すべき第一作目を読んでみようという気になりました。
刊行されたのは1978年、昭和53年になります。
かいけつゾロリとあわせ、ある意味サザエさんです。
子どものときのわたしは、この最初の刊から、3巻ぐらいまでしか読んでいません。
ハマらなかったのとは少し違っていて……。
ほかに読みたいものがたくさんあったから、とでも言いましょうか。
しかし、大好きだったのは事実です。
なので、今になってしっかりともう一度読み返してみたいと思いました。
よく書かれることですが、シリーズものは人気が出たのでシリーズになるのですが、第一巻目というものは、その後たくさんお話が出来るだけの、相当なパワーと魅力を秘めているものです。
◇
さてどんな感じでしょう。
妹子乱入!
わたしが読んでると必ず横から取ってくる!
まあ、しかもズッコケなので、入りやすいし読みやすいのは間違いないでしょう。
パラパラとめくったところ、まぶしいほどのページから溢れ出る昭和感!
やはりズッコケといえばこの絵。
前川さんのこの絵の魅力があるのは間違いないです。
そしてファッションが昭和です。
この頃の女性って、生き生きとして元気に満ち溢れているような気がします。
◇
四月のある朝、ここはミドリ市郊外の花山団地の一室。三年生くらいの女の子が、トイレの前でどなっている。
「にいちゃん、はやくでてよ。わたし、学校におくれれちゃうじゃないの。」
女の子は、ゆかをドンドンふみならしてどなる。
これが最初の一文です。
最初に出てきたのはハカセだったのか~。
トイレで5分間ドリルをやっている。
うん、トイレの中ってどうしてか頭が働くもんね、わかるよ。
しかし成績は落ちていて、バカセと呼ばれているそうです。
山中正太郎。これがひとりめ。
◇
学校の校門が開く前から待機していて、なおかつ寝てしまっているという大器。
ハチベエ。八谷良平。
ハンドテニスに都合の良い場所を確保するためにこんなに早く来ているわけです。
は、は、ハンドテニス~!
流行ったわ、それ!!
懐かしー!!!
ちょっと検索しただけで、
昔の遊び〜ハンドテニス〜【河内長野市・大阪狭山市・富田林市・橋本市】タウンードゥ
なんて出てきてしまったし!
「昔の遊び」刺さるわ…。
◇
受け持ちの先生はおじいちゃんだった。
そしてクラスは花山第二小学校六年一組。
この頃はちょうど第二次ベビーブーム世代。
マンモス団地がたくさん出来ていて、第1小学校、第2小学校とたくさんの小学校がありました……って、そう聞いています。
(わたしは田舎そだちです)
遅刻して現れた重そうな足音。
奥田三吉。モーちゃんです。
小さいのハチベエと対照的な、でっかい図体、でも、もごもごとゆっくり、遅刻の説明しています。
犬がいて?じゃあ怖かったの?でもその犬はどこかに行っちゃって?え?
すごくおっとりとしたマイペースの少年です。
モーちゃんをハチベエが引っ張ってる姿の挿し絵がとてもかわいい。
モーちゃん、天真爛漫に隣の女の子にどこまで進んでいるのかページを聞いてみたりして、女の子はページを開いてあげたり……。
なんとこのモーちゃんが、六年一組の男子の中で一番モテるという話。
「世の中不思議なものだ」と書いてますが、なんとなくわかります。
とても可愛いです。
母性本能をそそられるというか、性格の良さがにじみ出ているというか。
妹子「へー世の中不思議だね」
妹子は母性本能をそそられなかった。
これが現実なのか。
現実の厳しさなのか。
◇
いきなりハカセの家に強盗が入った~!!
展開、早すぎやしないか。
トイレに入っていて、親がいない間に泥棒が入ってきたのです。
泥棒の会話で、「団地で62%の家が鍵をかけてない」とあります。
いくらなんでもかけなさすぎだろ、そりゃ空き巣も入るわ。
おそるべき昭和の世界。
このどろぼう2人組を追いかけるっていうあらすじなのかな?(*^-^*)
第二章が始まるより早く、あっさり捕まっちゃいました。
(ハカセ、トイレから事情を書いたトイレットペーパーを落として、下にいたハチベエとモーちゃんに連絡しました)
3人の個性がとても際立っています。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
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