~珠玉の児童書~

~珠玉の児童書の世界~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

閑話 長新太さんのねこのブックカバーを探して 2

閑話です。

 

閑話 長新太さんのねこのブックカバーを探して 1

 

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まいどなニュースのねこカバーの記事で、今江祥智さんから長新太さんへの流れの大筋知ってはいたのですが、実際に耳で聞くのとは大違いです。
生きた生の声で!リアルボイスで!

 

今江さんが文祥堂さんを気に入ってよく足を運ばれていた、とお聞きします。
ふっと、文祥堂さんの祥の字と、今江祥智さんの祥の字がおなじだなと思いました。

 

遮りたくなくて黙ってたのですけど、言えば良かった~~。
後悔先に立たず。

 

 

忘れたくないので、覚えているうちにいそいで箇条書きにしますと

 

・この本屋さんではなくて、そのへんの(お店から南東の方を指されてました)よそで飼われている黒ねこが、いつもこのお店にやってくる。

 

・それで、猫用の椅子を「このあたり」に置いていた。(レジよりの、かなり店の中心部でした)

 

・今江さんが入ってきて、「おお、おるおる、今日もおるわ」と言って、猫を撫でた。
(ご主人の手付きでは、さらさら撫でるよりも、ぽんぽんと軽く叩く感じでした)

 

・あとから長新太さんが入ってきて、「なんやなんや」と聞いた。

 

・「このねこ、いつもここにおるんや」と今江祥智さんが答えた。長さん「ほーう、そうか」と、本当に何気ない会話だった。

 

・数日後に、文祥堂さんにねこのブックカバーの原版が届いてびっくりした。

 

・残念ながら原版のありかがわからず、それがあれば増版できるのだが、もう今ある分だけしかない。

 

・ねこカバーは、だいぶ少なくなりかかっている。

 

 

今江祥智長新太、どちらも児童書界ではレジェンドなので、お二人の顔は写真で知っていますが、
「今江さんがこう……、長さんがこう」
と、小さな店の中に立って、南側から入る光の中に、ねこがいた場所のすぐそばのレジ前で、ご主人の話を聞いていると…。

 

ぞっと鳥肌が立つように

 

ここに、本当にいたんだ!
生きて動いてられたんだ!

 

と思うと、(あたりまえなのですが)ちょっとあの時の感動は忘れられません。

 

「児童書、絵本が好きなかた、読み聞かせされるかたは、そう言ってくれますね」
とご主人言ってくださいました。

 

妹子はじいっと聞いてるだけでしたけど、いつも大はしゃぎの子が黙って静かにしてるのが不思議なくらいでした。

 

 

次に紹介する本どうしようかな!と迷っていたのですが、「山のむこうは青い海だった」にしようと思います。

 

今江祥智さん作、長新太さん挿し絵の本です。

 

ずーーっと持っていて、飽きるほど読み返してもまだ飽きないほどの愛読書でした。

 

今江祥智さんの本は、どれもワクワクして大好きでしたが、一番読んだのは「写楽暗殺」と、「山のむこうは青い海だった」

この二冊が筆頭です。

 

whichbook.hatenablog.com

 

 

今江祥智さんの本、何となくですけど、店頭、図書館からも次第に消えつつあるように思います。

 

というのもやはり、子供というのは時代によって環境の変化があって、その時代時代における児童書というのがあるのが望ましいです。

 

こどもたちの気持ちに寄り添うものをとなると、その時々において新しい物語が必要とされるところがあります。

 

子供用として考えたとき、昭和時代の本は、環境が違いすぎるので古いのではないか……。
と思われてしまっているのが、消えつつある理由なのかもしれないと考えています。

 

でも、残しておきたい輝かしい名作、普遍的な感動というのは絶対にあるので!
こんな名作をそのままにしといていいわけがない!

 

名作というのは、残したい!残すべき!と思った人が散々アピールしまくった挙句に残って行くものだと思っているので、そこは読み手としても不断の努力が必要のはずです。

 

絵本でなく、「文章で表現された分厚い児童書でしかも面白いもの」はずいぶん数が減ってしまい、あまりない気がしています。

 

昭和期の名作には、ゲームアニメも及ばないほどの深さ、おもしろさ、躍動感、世界感、表現の美しさがありました。

 

絵本の新刊は、きっとたくさんのレビューがあると思うので、わたしは消えつつある名作本に特化してご紹介しようと思っています。

 

 

 

有限会社文祥堂書店さんはこちらです。

 

 

蛇足ですが、京都の写真です。
(名所の写真などほとんどなく、個人的なフォトです…)

 

京都駅でおむかえしてくれたペンギン

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雪化粧のの貴船神社

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建仁寺の龍の襖絵

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京都御所アオサギ(たぶん)

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

今江祥智の本〈第11巻〉写楽暗殺
古書, 今江 祥智 (著)

 

 

 

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ぼんぼん
今江 祥智 (著), 宇野 亜喜良 (イラスト)

突然の父の死。祖母の死。そして戦争がはじまった。日々の暮らしのなかで何が変わり、何がなくなっていったのかを、多感な時期を迎える“ぼんぼん”・洋の目をとおして語る。さまざまな人間模様、危険なできごと、淡い恋心――。力強く生きぬく少年の姿を、大阪弁にのせて、ていねいに描いた作者の代表作。(解説=山田太一

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

光村ライブラリー全18巻セット
今江 祥智 (著), 中川 李枝子 (著)

昭和46年度から平成12年度までの定評のあった、国語教科書のお話を、あざやかな挿絵そのままに、児童書にしました。時計の中に住んで時を告げているチックとタックの2人が、夜中にこっそり抜け出して、わさび入りのおすしを食べて「ジッグ、ダック」時計が鳴るようになった千葉省三「チックとタック」(第1巻)を皮切りに、50代~60代の方にも懐かしい翻訳作品「小さい白いにわとり」(第3巻)など、すでに絶版で他では読むことのできないまぼろしの名作の数々を収録。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ごろごろにゃーん
長 新太 (著, イラスト)

くじらのような、イルカのような大きな飛行機が海に浮かんでいます。大勢の猫たちがそれに乗り込み、「ごろごろにゃーん」と出発です。「ごろごろにゃーん」と、飛行機は飛んでいきます。魚を釣りながら「ごろごろにゃーん」。くじらにあっても「ごろごろにゃーん」。山を越え、街をながめ、飛行機はにぎやかに「ごろごろにゃーんごろごろにゃーん」と猫たちをのせて飛んでいきます。長新太の真骨頂! 斬新で愉快な絵本です。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

キャベツくん
長 新太 (著)

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

猫 (中公文庫)
大佛 次郎 (著), 有馬 頼義 (著), 尾高 京子 (著)
谷崎 潤一郎 (著), 井伏 鱒二 (著), 瀧井 孝作 (著),
猪熊 弦一郎 (著), クラフト・エヴィング商會 (編集)

猫と暮らし、猫を愛した作家たちが、思い思いに綴った珠玉の短篇集。半世紀前に編まれたその本が、クラフト・エヴィング商會のもとで、新章“忘れもの、探しもの”を加えて装いも新たに生まれかわりました。ゆったり流れる時間のなかで、人と動物の悲喜こもごものふれあいが浮かび上がる、贅沢な一冊。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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