~珠玉の児童書~

~珠玉の児童書の世界~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

今日の一冊「おじさんのかさ」 100万回生きたねこの、佐野洋子さんの傑作ナンセンス絵本

今日、ご紹介するのは絵本です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

おじさんのかさ
佐野 洋子 (著)

雨の日におじさんが出会った素敵なできごと。りっぱなかさがぬれるのがいやで、かさをさそうとしないおじさん。ある雨の日、子どもたちの歌をきいたおじさんは、はじめてかさを広げてみました。すると……。厚生省中央児童福祉審議会推薦文化財/全国学図書館協議会選定図書/日本図書館協会選定図書

 

「100万回生きたねこ」佐野洋子さんの絵本です。

 

なかなか変わった話です。
絵本で幼児向けにも関わらず、主人公はおじさんです。
子供も全然出てきません。

 

いやあ、これは変わってる!
妹子も、いきなり惹き付けられて真っ先に開いていましたし、ナンセンス度はかなり高めです。

 

しかし、大変な肩書の本です。

厚生省中央児童福祉審議会推薦文化財/全国学図書館協議会選定図書/日本図書館協会選定図書

 

このかさを持つおじさんにふさわしい肩書です。

 

Amazonで「佐野洋子」で検索しても、この本は上位に出てきません。
しかし、個人的には、「100万回生きたねこ」に匹敵するインパクトをもった本です。

 

 

おじさんはとても立派な傘を持っており、ほぼ命よりも大事にしていると言っても過言ではありません。
出かける時は、常に、この傘を持って出かけます。

 

そしてこの傘を一っ切、使いません。

 

ほとんど偏執狂レベルです。

 

最初は少しくらいの雨なら濡れたまま歩きました、とあるのでい、まあ、じゃザーザー降りの時にしか使わないのかな~と思ったのですが、そんな程度の問題ではありませんでした。

 

もう少したくさん雨が降ると雨宿りして、雨が止むのを待ちます。
急ぐ時はかさをしっかりと抱いて走ります。

 

絵がめちゃくちゃシュールです。

 

傘が大事すぎて、傘のために生きてるんじゃないか?と錯覚するほどです。

 

雨が止まない時は人の傘に入ります。
大雨の日には外へ出かけません。

 

ここまで来ると、この傘はおじさんにとってアイデンティティの一つであり、こうまでして固執する理由があるものなのだろうなと推測されてきます。

その偏執ぶりに引くというよりは……なんだかちょっと分かるような気がします。

 

人は誰でも、こういうものを心に一つ抱えているのじゃないかなと思います。
例えば私にとっては積読です。

 

読まないのに持っているし、ほぼ命よりも大切にしていて、雨の日なんかには外に持っていきません。
そしていつも眺めています!

しあわせ!!!
読まないのにとっておいてとか言わないで!
あるのが!そこにあるのが!しあわせ!なの!

……という、気持ちです。

 

このお話の中で、おじさんが重大な転換期を迎えるのですが、とても可愛らしい転換期ですが、しかしこのおじさん最後までブレません。

 

確かにね、さしたよ。かさを。
確かに使った。

そしてすごく楽しそう。
よかったねおじさん。

 

でも帰ってみたら、その雨に濡れた風情のかさをめでて、観察して、傘立てのかさを時々見に行く~!!

凄まじい変態だ。

 

かさならどれでもいいというわけではなく、そのかさでなければならないのだろうな。

 

この話、ちっちゃな白猫が出てくるのですが(お話には関係なく、単なる飼い猫です)顔を洗っていたら膝に乗っていたりなかなか良いアクセントです。

 

何となく、胸に刺さるお話でした。

凄まじく自分のかさを愛するおじさんのお話です。

 

ナンセンスを楽しみながらも、もちろん子供達にとっても、こういう「誰でも何かに対してもっている、偏執的なこだわりのようなもの」というのは、どこかわかってもらえると思います。

 

 

妹子「す……すごいやつだな……どんだけじぶんのかさだいじにしてんだ……(゜o゜)」

 

強烈すぎて、妹子もなかなか忘れそうにありません。
間違いなく、記憶に残る一冊です。

 

妹子「子どもが、このおじさんの変態さをからかうのかと思ったらちがったわ」
わたし「そこは、ほのぼのだからいいんだよ」

 

ほのぼので楽しそうだったから、おじさんの心を溶かすことができたんだよね!

 

子ども用の絵本なのに、最初から最後までおじさんの話であるのが、とてもよい!と思いました。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

100万回生きたねこ
佐野 洋子 (著)

読むたびにちがう気持ちになる、りっぱなとらねこの、ふしぎな物語。

 

 

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ちいさなきいろいかさ
もり ひさし (著), にしまき かやこ (イラスト)

ちいさなかさ! きいろいかさ!ばくさんも、きりんさんもはいったふしぎなかさ!大好きな黄色のかさを買ってもらって、はじめてひとりで散歩にでかけた女の子の、新鮮な感動をさわやかに描きます。

 

 

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すーちゃんとねこ
さの ようこ (著, イラスト)

4歳から5歳ごろまで。「いじわる」がテーマの絵本

 

 

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空とぶライオン
佐野 洋子 (著, イラスト)

100万回生きたねこ』の佐野洋子が描く、がんばりすぎてしまうライオンのお話。あるところに、とてもりっぱなライオンがいました。毎日やってくるネコのために、空にとびあがってえものをとってきます。やがてライオンはだんだんつかれてきて、おきあがれなくなってしまい、そして……。がんばっている、すべての人へ贈る、佐野洋子の絵本。

 

 

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かさどろぼう
シビル ウェッタシンハ (著), 猪熊 葉子 (翻訳)

まだ、かさのない村から、生まれてはじめて町へでかけたキリ・ママおじさんは、「なんてきれいで、べんりなものだろう」と、よろこんでかさを買って帰りました。ところが、村に帰って、お店でコーヒーを飲んでいるうちに、かさは、だれかにぬすまれてしまいました。何度かさを買って帰っても、ぜんぶぬすまれてしまったおじさんは、どろぼうをつかまえてやろうと思い…?スリランカを代表する絵本作家が、小さな村を舞台にのびのびと描く、ユーモラスで楽しいお話です。(「BOOK」データベースより)

 

 

 

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