今日の一冊「おおかみと七ひきのこやぎ」 がらがらどんに匹敵するインパクトとパワー
今日、ご紹介するのは絵本です。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今日の一冊
おおかみを家にいれないよう注意しなさい。おかあさんやぎはこやぎたちにそういって森に食べものを探しにでけます。こやぎたちは、おおかみの「しわがれ声」や「黒い足」をしっかり見ぬいて、おおかみを追い払います。しかし、おおかみは知恵を働かせて「しわがれ声」を「きれいな声」に、「黒い足」を「白い足」に変えて再びこやぎたちの家にやってきます。こやぎたちは、とうとうおおかみに騙されて家の扉をあけてしまいます。
フェリクスホフマンの絵、瀬田貞二さんの訳。
これはおそらく非常に有名な本だと思います。
「三びきのやぎのがらがらどん」に匹敵するインパクトがあるのではないでしょうか。
妹子「これも絵がガチだな」
わたし「なぜかこれだけ、読んだはずと思ってぬかしてたのを思い出してもってきた」
妹子「ヤギのおかあさんてこれ、はだかえぷろん?」
わたし「ちがうんじゃない!?どこでそんな言葉覚えたの!!??学校で言わないでよ!!??」
きっと五等分の花嫁のせいだ!!
最近、友達に読んでくれと言われてかりてきて読んでたから!
どんな家だって思われる!
(濡れ衣だったらごめんなさい)
◇
まあまあ、お話どおりにすすむのですが、絵があまりにもインパクトがあるので、一枚一枚、めくりながら凝視してしまいます。
薬局が……。
昔風の薬局じゃないです。
かなり現代に近いです。
妹子「はくぼくをたべる?ホタテのからやぞ?声よくなるか?」
わたし「ああ、それねえ、以前あなたおなじことを言ってたんだよ。それでこの記事を書いたときにね、(1年ほどまえです)、フォロワーさんが調べてくれたの!!そしたら、ちゃんと理由があったんだよ~!」
(ありがとうございます!!)
こっちの「世界昔話集」で読んじゃってるから、いいやと思っていたのですが、この絵本の「おおかみと七ひきの子やぎ」は芸術作品なので……。
おおかみは、はくぼく(チョーク)をたべて、足を白くして、もう一度こやぎたちの所にかけつけました。
◇
白くなった足をのぞかせるおおかみ、何ともシュールな絵柄です。
普通に考えるように、ドアのすきまから手をつきだすのではなく、体は見えないようにかがんで、窓の上部についているのぞき窓のようなところに、両手でぶらさがっています。
妹子「よくみろよ。ひづめがないだろ。あしはしろいのにつめがくろい!おかしい!」
食べられてしまう子やぎたち。
妹子「すえの子やぎもみつけろよ!そこまで行くなら最後まで食べろよ」
わたし「おなかいっぱいだったからもういいと思ったんだよ。末の子ヤギはこれ以上食べたら食べ過ぎるおやつみたいなもんだよ」
妹子「…………」
◇
末の子ヤギを抱っこして、最近のジブリ映画並の大粒の涙を流すおかあさんやぎ。抱っこの仕方が超かわいいですが、何しろものすごくリアルなやぎなので、顔には何ともいえない禍々しさがあります……。
ここからは、読んでいると、ぜったいに子どもたちの誰にも言われる台詞です。
なんで麻酔もかけてないのに、おなかを切り裂かれて起きないのか!?
絵もリアルですが、「じょきじょき」と、音もリアルです!
小山みたいに盛り上がってる、おおかみのおなかから、こやぎたちが出てきました。
ほんとにどうでもいいですが、このおかあさんやぎ、縫うときは「1本どりのクロスステッチ縫い」です。
◇
起きたおおかみの何ともいえない情けない顔!
クロスステッチで縫い付けられたおなかからは、縫い終わりの糸始末がちゃんとできておらず、おなかからぶらさがっています。
妹子「まどかから見てる~!!やぎたちの顔が怖い!!お母さんが一番怖い!口がないから目だけ窓から光らせて…!」
わたし「ここまでくると、おおかみがかわいそうに思えてくる」
この話の場合、おおかみがおなかの重さに耐え兼ねておっこちたのは小川ではなくて、井戸でした。
「おおかみ しんだ!
おおかみ しんだ!」
すごい大文字で、踊り狂うやぎたち。
妹子「なんだこの呪いの儀式は……。井戸の周りをぐるぐる回って……ここだけ見ると、すごい魔術の儀式みたいでホラー」
そして、このヤギのお母さん!
妹子には言わなかったけど、ここだけ見ると本当に超・裸エプロン~~!!
妹子「さいごのシーン、お月様も笑っているみたい」
わたし「そうだね、かわいいね♡」
妹子「いや、めっちゃ怖い」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
橋の向こう側の山で、たくさん草を食べようと考えた3匹のヤギ。小さなヤギ、中ぐらいのヤギ、大きなヤギ、みんな名前は「がらがらどん」。橋をわたっている途中に谷に住むトロル(おに)にでくわしてしまいます。
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おかあさんやぎと七ひきのこやぎたちが仲良く暮らしていました。おかあさんやぎが出かけると、おおかみが家にやってきて……。●「はじめての世界名作えほん」シリーズ●日本の昔話や世界の昔話、世界の名作を、美しいことば、親しみやすい絵、手ごろな価格でお届けします。はじめての読み聞かせをする1歳児から、ひとり読みのできる6歳児まで、子どもたちの成長に合わせてお読みいただけるシリーズです。
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これまで家庭で語られていただけの昔話が、今日のように文化的宝と認められるようになったのは、グリム兄弟の『家庭と子供のための童話集』の刊行によるところが大きい。
本書は「ヘンゼルとグレーテル」「白雪姫」などのグリム童話を中心に、オーストリア、スイス、オランダ諸国の昔話を多数収める。
<ドイツ> カエルの王子/ヘンゼルとグレーテル/オオカミと七ひきの子ヤギ/いばら姫/他21編
<オーストリア> 永遠の国へ行った花婿/ハシバミの枝/他3編
<スイス> 三つの言葉/ローツェ氷河はどうしてできたか/かわいい小鳥/他5編
<オランダ> スタフォレンの奥方/飛びゆくオランダ人/他3編
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