~珠玉の児童書~

~珠玉の児童書の世界~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

今日の一冊「あたし、うそついちゃった」 うそは子どもにとって大きな負担

今日、ご紹介するのは絵本です。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

あたし、うそついちゃった
ローラ ランキン (著), せな あいこ (翻訳)

ルースは、ちっちゃなものが、だいすき。ちっちゃければ、ちっちゃいほどいい。ある日こうていで、とても小さなカメラをひろい、おおよろこび。でも、それは友だちのおとしものでした。ルースは、たんじょう日のおくりものだと、とっさに、うそをついてしまいます。ルースは、ほんとうのことをいう、ゆうきがだせるのでしょうか…

 

このお話。
ルースという女の子が主人公なのですが、 ご覧のとおり、表紙を見るときつねちゃんです。
そしてどうぶつ学校です。

 

学校と書いてはいますが、小学校1年生ぐらいか、年長さんぐらいの年台っぽいです。

先生もクマだし、イメージとしては、しまじろうな感じです。

 

でも、文章の中に全く、動物の名前は出てきません。

 

「くまのオルセン先生」がとか、「きつねのルースちゃんが」とか、書いてないです。

 

ただひたすら、子供たちのお話として展開します。
これは、この絵がついていなかったら、完全に人間の物語です。

 

どうぶつたちなので、けっこうドキッとするような展開が、柔らかくなっている印象です。

 

 

小さいミニチュアものが大好きなルース。
寝転がってミニチュア玩具で遊んでいるところがとてもかわいいです。

 

浜辺で小さい貝殻を発見したり、ハチドリの卵のからまで持っているってすごい。

 

この小さい物好きが思わぬ事件に発展します。

 

学校の運動場で、ルースは草の上に何かが落ちているのを見つけました。

 

これは全くの脱線なのですが、アメリカの運動場って芝生なんですね。
手入れはすごく大変そうですけど、埃っぽい砂の運動場よりも、子供達には凄くいいなと思いました。

 

 

さてルースが見つけたのは何か。
それはちっちゃなちっちゃなカメラでした。

 

これが本当にデジタルのカメラなのか、ミニチュアのおもちゃなのかわかりませんが、小さいもの好きのルースのツボにしっかり刺さってしまいました。
とても喜んで遊んでいます。

 

そこに現れたのは同じクラスのマーティン。
「それは僕のだ」と主張します。

 

このマーティンくん、何の動物なのかよくわかりませんクマみたいだけど熊にしてはふさふさしているし、尻尾も長くてやっぱりふさふさしています。

 

まあ何の動物かはともかくとして、せっかく見つけたかわいい小さなカメラを手放したくないルース。
拾ったことを隠して、こちらも「絶対に自分のものだ」と言い張ります。

 

兄助「いや、学校にそんなもんもってくんなや」
わたし「それでも、拾ったから取っていいってわけじゃないからさ」

 

 

マーティン、オルセン先生(クマ)に、ルースが自分のものを取ったと言いました。
誕生日にもらったやつなんだそうです。

 

それを聞いてルース、思わず口から出てしまいました。
これは自分のものでお誕生日に貰ったんだと。

 

さあ大変だー!

 

先生の対応がとても良いです。
落ち着いて、
・どちらにも渡してあげられない
・先生が預かる
・明日また話そう
ということになりました。

 

 

そのひ  ずっと、ルースは
おなかが ひっくりかえりそうだった。

 

嘘をついているのは自分でわかっているんです。


勢いで口から出ちゃったことなのですし、言えばすぐにみんなわかってもらえるでしょうけど、この自分の嘘が大きくルースを押しつぶします。

 

家に帰ってからの、家の様子や周りの小物料理がすごく素敵です。
キャニスターやテーブルクロスサラダの入ったボールも……。
(ルースの気持ちなんてまる無視で、絵に見とれてました。)

 

病気になりそうなぐらい悩んでしまうルース。
さすがにお母さんたちも気が付きました。

 

一度嘘をついてしまうと、挽回するのがとても大変です。
無かったことにはできないのです。

 

取り返しがつかないわけではないのに、それを知らないから、小さな子供にはすごい重荷なんですね。

 

 

まえがきに、こんな風に書かれています。

 

こどもたちの、小さな(ようで小さくない)
トラブルをたすけてくださる、
すべてのすてきな先生がたへ

 

「きれいに使ってください」と書くよりも、「いつもきれいに使ってくださってありがとう」と書く方が、抑止効果が高いと聞いたことがあります。
そういった意味もあるのかもしれません。

 

先生がたに、子どもにとって、こんな小さなことがどれほど大きいトラブルなのか、大きな負担となることなのか、対応を間違えないで頂きたいと願っているように見えました。

 

 

 

 

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シャンプーなんて、だいきらい
アンバー スチュアート (著), ローラ ランキン (イラスト), おおつか のりこ (翻訳)

耳を洗うのが大嫌いなうさぎの子が、自分で洗えるようになる様を爽やかに描いた絵本。頭を洗うのが苦手な子どもたちにお薦め!

 

 

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うそ (はじめてのテツガク絵本)
中川 ひろたか (著), ミロコマチコ (イラスト)

うそをつくのはいけないことだけど、うそをついてないひとなんているのかなあ?

 

 

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マールとジャスパーのごちそうをさがせ!
ローラ ランキン (著), いしづ ちひろ (翻訳)

おとぎ話の世界は、おいしそうなごちそうがいっぱい。だけどそこは、危険もいっぱいひそんでいるのです。絵からとびだしたものの、おなかがぺこぺこのねこのマールといぬのジャスパー。ごちそうをさがして、かたっぱしからお話の世界へもぐりこむのですが…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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