~珠玉の児童書~

~珠玉の児童書の世界~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

大人が読む児童書?「ミツバチ娘セネマー」 1 ミツバチを生む。文字通りです。

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

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今日の一冊

 

新編 世界むかし話集(7)インド・中近東編

山室静 (編集) 形式: Kindle版

世界宗教といわれるものはすべてこの地域で発生し、砂漠あり氷河あり、人類の往きかよう十字路。おびただしくある説話から昔話のインド起源論が風靡したことさえあった。ともあれ、この地域が昔話の宝庫であることは間違いない。
<インド> 青い山犬 / 三人のいたずら者 / 他十二編 
<イラン> お百姓と三人のいたずら者 / アリ・ムハメッドのお母さん / 他五編 
<アラビア> ダマスクスの商人カシムの話 / 二人のごろつき / 他四編 
<トルコ> 笑いリンゴ泣きリンゴ / どろぼうの名人 / 他六編 
<イスラエル> 巡礼と彼のロバ / なまけ者の国 / 他五編

 

忙しくなってしまい、ずいぶん間が開いてしまいました。

でもっ!
不定期かもしれませんが、ぼちぼち続けていきたいと思っています。

 

 

何かしなくてはならないという強迫観念に駆られて、以前、頑張って宣伝していた「新編 世界むかし話集」を開いていました。
妹子も忙しく、二人でゆっくり本について語り合う時間もありません。

 

こんなとき、物語集は便利です。
あまり聞いたことのない、珍しい話が多くて、何度読んでも目に新しいです。

 

わたし「おっ、妹子、面白いのがあるよ。これお母さん大好きだったんだよね!」
妹子「またみつばちか!」

 

………。

 

わたし「そういえばそうだった」
妹子「どんだけみつばちなんだ」

 

妹子は、「みつばちマーヤ」にハマってからいまだにみつばちマーヤの話をしてきます。

 

>>もう何度もご紹介してますが、妹子が「みつばちマーヤ」を読んだ顛末はこちら。

 

 

ときどきご紹介している、山室静さん編集の世界むかし話集。

 

なぜ、この昔話集をまた開いていたかというと、それは最近のニュースでフィンランドの話題が出て、職場でも話題になったからというのもありました。

 

ウクライナの戦争があったことによっていち早くNATOに加盟するとはっきりと宣言したフィンランド
ロシアに近くてとても悲惨な歴史を持っているのだと聞きました。

 

ムーミンを生み出した国、フィンランド
山室静さんはムーミンの翻訳で有名なかたです。

 

以下、最近の職場(転職しました)での会話。

 

わたし「モイって何でしたっけ?」
職番のかたA「フィンランドですね」
わたし「ツイキャスでしたっけ?」
職番のかたA「そうですね(笑)」
職番のかたB「フィンランドの言葉ってすごく難しいそうですよ」

 

言葉の変化が何十個もあってとても難しい言語なのだそうです。

 

すっごいじゃ~ん!山室静さん!
そんな難しい言語を訳しているなんて~!!

 

で、そのかたが編纂された「世界むかし話集」です。
選び方も、一味違います。

 

──いつまでもセネマーに入らないのでストップ──

 

 

「ミツバチ娘セネマー」は、むかし話集の中でも、「インド・中近東編」です。

 

わたし「それでね、このお話なんだけどね」
妹子「はちみつマーヤ」(ひとりで爆笑)
わたし「……」

 

 

しかし、面白さ(というかネタ感)満載なのは、こちらの同じです。何というか、人にとって有用であり、おいしいはちみつに関係があり、見た目もかわいらしいみつばちという存在は、何かしらユーモラスな感覚があるのかもしれません。

 

昔ばなしですから、語り継がれてきたものです。
しかも土地が何と!イランです。

 

イランの昔ばなしってめずらし~い!

といっても、「ペルシア」だと言ったらちょっと別ですよね。
イメージが違います。

 

波斯と書いてペルシャ
アケメネス朝とかササン朝とか、1934年(昭和9年)まではペルシャでした。

 

 

まずは、あるあるな「子どものいない女性が神様にお願いしに行った」という展開からはじまります。

 

神様にお願いした後に生まれる子どもたち、あらゆるパターンがあって実にバラエティに富んでいます。
日本でいうと一寸法師

 

この昔ばなし集でも、ちょっとぱらぱらとめくっただけでも、
 麦つぶこぞうのイレッド
 ラビオリっ子
 胡椒っ子
などなど、さまざまです。

 

(これらもすべて、それぞれが見事にパンチのきいた個性的なお話です。)

 

神さまに子どもをお願いをしたパターンとして、十把一絡げに分類されるかもしれませんが、物語というのは過程、内容が重要です。

 

 

この手の物語においては、だいたいにおいて、「〇〇でもいいですから」という、謙虚というか言葉のあやというか、言わなきゃいいのにというか、そういうひとことをくっつけると、だいたいにおいて、神様はそこだけは完璧に正確に、その願いをかなえてきてくれます。

 

「〇〇〇でもいいですから」って、言ったけど!確かに言ったけどさあ!
と言いたくなります。

 

この奥さんがお願いしたあとはこうなりました。

 

彼女の祈りはききとどけられ、だんだんおなかが大きくなり、ときがくると、二千か三千びきのミツバチを生み落としたのです。

 

妹子「やばすぎる」

 

これはいきなり、超・強烈です。

 

うん、確かにね、言ってた。

「ほんの小さいミツバチでもけっこうですから」

ってね。

でもね、数までは言わなかった。

 

神さまに社交辞令は通用しなかったのです……。

 

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新編 世界むかし話集 (全11巻) Kindle版 山室静 (Editor)

 

 

 

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新編 世界むかし話集(1)イギリス編 (現代教養文庫ライブラリー) Kindle版 山室静 (編集) 形式: Kindle版

ムーミン」やアンデルセン童話など、北欧・児童文学の研究・翻訳に生涯携わり、子供たちには夢を、大人にはやすらぎを与え続けた著者・山室静の世界むかし話集第1弾。
<イングランド>ネコの王さま/カメの遠足/最初のバナナ/三びきのクマ/ロンドン橋の上で/ジャックと豆の木/他8編
<コーンウォール>ベッチィ・ストーグの赤ちゃん/頭から下に向かって/他3編
<スコットランド>ヒース酒の秘密/詩人トマスの話/他5編
<ウェールズ>長すねグウィスの嘆き/他3編
<アイルランド>白いマス/笛吹きとプーカ/他9編

 

 

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新編 世界むかし話集(2)ドイツ・スイス編 (現代教養文庫ライブラリー) Kindle版 山室静 (編集) 形式: Kindle版

これまで家庭で語られていただけの昔話が、今日のように文化的宝と認められるようになったのは、グリム兄弟の『家庭と子供のための童話集』の刊行によるところが大きい。
本書は「ヘンゼルとグレーテル」「白雪姫」などのグリム童話を中心に、オーストリア、スイス、オランダ諸国の昔話を多数収める。
<ドイツ> カエルの王子/ヘンゼルとグレーテル/オオカミと七ひきの子ヤギ/いばら姫/他21編
<オーストリア> 永遠の国へ行った花婿/ハシバミの枝/他3編
<スイス> 三つの言葉/ローツェ氷河はどうしてできたか/かわいい小鳥/他5編
<オランダ> スタフォレンの奥方/飛びゆくオランダ人/他3編

 

 

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新編 世界むかし話集(3)北欧・バルト編 (現代教養文庫ライブラリー) Kindle版 山室静 (編集) 形式: Kindle版

他のゲルマン諸国では、神話詩や英雄伝説キリスト教の影響で失われたが、北欧ゲルマン人はすこぶる詩歌を愛し、それが語り伝えられている。北欧の民話が豊かであるのは、そのような伝統を受け継いでいるからである。
<デンマーク> 辛抱づよい奥方/十一羽の白鳥/小さい野ガモ/他8編
<スェーデン> 跳ぶ巨人/水の精(ネック)と少年名/スコールンダ山の巨人/他7編
<ノルウェー> 北風のくれたテーブルかけ/海の水はなぜからい/他8編
<アイスランド> 雌牛のブーコラ/アザラシの皮/他6編
<フィンランド> 七人兄弟/ほうきつくりの老人と王さま/他5編
<バルト諸国> 年越しの晩/欲ばりの王さま/他7編

 

 

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新編 世界むかし話集(4)フランス・南欧編 (現代教養文庫ライブラリー) Kindle版 山室静 (編集) 形式: Kindle版

早くからギリシャ・ローマ文明に触れ、常にヨーロッパの先進地域であったため、フランスは洗練と、世界伝播の揺籃となる。1697年にペローが昔話集を出すに及んで、世界ははじめて昔話の楽しさを認識するに至った。
<フランス> 赤ずきん/サンドリヨン(シンデレラ)/長靴をはいた猫/他13編
<イタリア> コンスタンチノと彼のネコ/たんすの中の娘/太陽と月とターリア姫/魔法使いとおろかな弟子/他9編
<スペイン> 食いしんぼうの女/世にもめずらしい宝物/三本のナデシコ/他5編
<ポルトガル> ロバの耳をした王子/ネコのしっぽ/イチジクの木/魔法の鏡/他2編
<地中海の島々> 胡椒っ子/ソロモンの忠告/好奇心の強い女/この世の花/他2編

 

 

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新編 世界むかし話集(5)東欧・古代編 (現代教養文庫ライブラリー) Kindle版 山室静 (編集) 形式: Kindle版

この地域は民族的、文化的に入り組んでいて、しかもアジアに近く、昔話はどこか土俗的かつ素朴で、狡猾な機知があり、またオリエント風の怪奇や華麗な幻想性も現わしていて、ふしぎな謎を秘めているものが多い。
<東欧> ギリシャハンガリーブルガリアルーマニアアルバニア/ユーゴ/ジプシー
<古代> エジプト/アッシリアユダヤ
<古典> イソップ/ギリシャ神話/ゲスタ・ロマノルム

 

 

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新編 世界むかし話集(6)ロシア・西スラブ編(下) (現代教養文庫ライブラリー) Kindle版 山室静 (編集) 形式: Kindle版

ロシアはヨーロッパから別扱いされ、なおざりにされ続けてきた。しかし、ロシアの昔話によく出てくるばかのイワンが、利口者の兄をさしおいて美しいお姫様と結婚、王国を継承したように、近代に至ってロシアは、文学の巨人を輩出させて世界文学の王座をしめ始めた。
<ロシア> 火の鳥カマスの命令 / 他15編
<トルキスタン・シベリア> スイカの種 / 底ぬけに気前のいい男 / 他6編
<コーカサスアルメニア> 処女王 / 漁師の息子 / 他5編
<ポーランド> ヘビの王さまの冠 / オンドリと風 / 他6編
<チェコ> 十二の月 / 塩は黄金よりも尊し / 他6編

 

 

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新編 世界むかし話集(8)中国・東アジア編 (現代教養文庫ライブラリー) Kindle版 山室静 (編集) 形式: Kindle版

黄河流域の北は儒教の影響もあって少ないが、揚子江の南では民話が多く、また少数民族の民話が伝えられていて民間伝承は豊か。この巻は東アジアの民話・昔話を集めたものとしては収録数も多く、変化に富んだものとなっている。
<中国> 少女イェーシェン / 花の精たち / 他20編
<朝鮮> ニンジンっ子 / コウノトリの裁判 / 他6編 
<モンゴル> 金と銀のサイコロ / フルンショボーという鳥のこぶ / 他4編 
<チベット> アリの話 / 他2編 
<ベトナム> 米つぶ / ふしぎな女房 / 他4編 <ビルマ> かぜをひいたウサギ / 他2編
<タイ> 金のハゼ / 夢の話 / 他2編 
<マレーシア> トラとその影 / 豆シカとワニ
<インドネシア> だれの罪か? / ミツバチ女房 / 他7編

 

 

 

 

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オンネリとアンネリのおうち まゆとうりんこ いちごばたけの ちいさなおばあさん