「本好きは作るもの」読解力を身に付ける~珠玉の児童書~

「本好きは作るもの」~珠玉の児童書~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

今日の一冊「このねこ、うちのねこ!」

今日、ご紹介するのは絵本です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

このねこ、うちのねこ!
ヴァージニア カール (著), こだま ともこ (翻訳)

小さな白いねこが、7けんの家がある村にやってきました。ねこは、1けん目の家でミルクをもらい、メリンダという名前を、2けん目では、ミランダという名前をつけてもらいました。こうして、ねこは7けん全部で名前をつけてもらい、かわいがってもらうようになりました。ところがある日、国じゅうにねずみがふえすぎて、どこの家もねこをかわなくてはいけないというきまりができて…? シンプルなイラストと、ユーモラスな話がマッチした楽しい絵本。

 

まあまあ、ねこブームに乗っかって、つい手に取ってしまいます。
ねこ、可愛いです。

 

大勢のねこと一緒に暮らしていた白いねこがおりました。

 

いきなり、どういうことなのだろう…。
ねこの国みたいなものがあるのだろうか。

 

海外のねこの昔話やお話には、この世のどこかにねこの国があって、そこでねこの王様がいるというような描写がよくあります。

 

大好きな本「黒ねこの王子カーボネル」もそうでした。

 

ねこの国がどこかにある、というのは夢のある素敵な想像です。
おっと、いけない。先を読まなければ。

 

◇ 

 

小さな白いねこは、自分だけの家が欲しくなって出かけていきます。
小高い丘の上から見下ろすと、緑の広場の周りに7軒の家があります。
小さな村です。

 

ねこは一軒ずつ、訪れてまわります。
試しているわけですかね…。ねこっていう感じですね。
ねこに試される7軒の家。

 

 ニャーと鳴くと、誰かしらが出てきて、「なんて可愛い猫だこと。よしよしお腹が空いてるんだね」という感じで、全員が何かしらの食べ物をくれます。

 

どの家も、このねこちゃんに親切です。
ここはねこに優しい村だった。

 

ミルクだのお魚だの、実にさまざまな食べ物です。
そして全員が「今日からお前はうちのねこだよ」と言い、
全部の家が、それぞれ名前をつけます。

 

2軒目ぐらいで先が読めたな、と思いました。
これ全部の家を回るつもりだ。

 

お約束の展開を読むのも楽しいです。 

それぞれの家の住人がどんな人だったか、何をもらったか、何て名前になったかを楽しみます。

 

そして、それぞれとても素敵な家です。
名前も可愛い…!

 

それで、可愛いお話でみんなの家のねこになりました、で終わるのかと思ったら、違いました。

 

ここから面白くなってきます。
ネズミが増えたので、それぞれの家に一匹ずつ猫を飼わなければいけない法律ができたらしく、役人が調べに来るのです。

 

猫アレルギーにはつらい法律(笑)

 

それで、皆どうしたのかと言いますと…

 

ネタバレにはなっちゃいますが、一軒目の家では普通にこの白い猫ちゃんはうちの猫だと言って回避します。

 

2軒目。
白い猫ですけど耳が赤いです。
3軒目。
耳が赤くて黒い足の猫です。

 

あれなんかおかしいぞ。
そして猫もどんどん機嫌が悪くなってきます(笑)
フー!!

 

最後はとんでもないことに…!

 

 

妹子「このしっぽをぬられて足が黒くて耳が赤いときが一番かわいい!」

 

こだまともこさんの絵がすごく可愛く、しっぽがしましまに塗られた時はアライグマみたいです。
とても楽しくてかわいい絵本です。

 

この作者さん、代表作は「公爵夫人のふわふわケーキ」であるらしく、見つけたら読んでみたいなあ!と思う作品です。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

公爵夫人のふわふわケーキ
ヴァージニア カール (著),  灰島 かり (翻訳)

むかし、ある国に、13人のおひめさまとおとうさまとおかあさまがすんでいました。おとうさまは「公爵さま」、おかあさまは「公爵夫人」とよばれています…。アメリカで50年以上も子どもたちに読みつがれてきた愛らしい絵本。おはなし絵本の楽しさを存分に味わえるヴァージニア・カールの代表作。(「BOOK」データベースより)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

黒ねこの王子カーボネル
バーバラ スレイ (著), 大社 玲子 (イラスト), 山本 まつよ (翻訳)

十歳の女の子ロージーは、夏休みなのに遊びの予定がありません。ところが、買いものにでかけた市場で、思いがけなく魔女のほうきとネコを手に入れます。それは、ふしぎな冒険の幕開けでした…!心おどるファンタジーの秀作。小学4・5年以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

 

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完訳 ファーブル昆虫記 めっきらもっきら どおんどん オンネリとアンネリのおうち
ゆめくい小人 わたしのわごむはわたさない 若草物語
アラビアンナイト シンドバッドの冒険 おさらをあらわなかったおじさん いたずらゴブリンのしろ

 

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閑話 まだ引きずってるはてしない物語

閑話です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 

はてしない物語
ミヒャエル・エンデ (著), 上田 真而子 (翻訳), 佐藤 真理子 (翻訳)

バスチアンはあかがね色の本を読んでいた――ファンタージエン国は正体不明の〈虚無〉におかされ滅亡寸前。その国を救うには、人間界から子どもを連れてくるほかない。その子はあかがね色の本を読んでいる10歳の少年――ぼくのことだ!

 

 

妹子はあまり早い方ではなく、わりとじっくり読む方です。
様子を見ていると、テンションが下がって真面目な顔になってきたので、おそらくバスチアンの転落がはじまったのだと推察されます。

 

紐のしおり(スピンというらしいです)をはさんで、パタンと閉じたので、つい、声をかけてしまいました…。

 

わたし「どこまで読んだの?」
妹子「バスチアンが欲望にまみれてる」

 

そ、そうだね。
そういう感じだね。

 

妹子「記憶がだんだん、なくなってて…」
わたし「ああ~」
妹子「これはあれだね。バスチアンは自分を見失ってる

 

自分のこととしては読まないわけね!?
お前もそうとう欲望にまみれてるけどね!?

 

「お母さんのお気に入りはだれ?わたしはフッフールが好き!フッフールかわいい。ほしい」

 

それは誰もが思うことです。

 

「お母さんか…」

 

言ってもいいのだろうか。

 

「お母さんね~、グモルクが好きなんだよねー
「はぁー!?」

 

いやわかるよ?その反応。よくわかる。虚無の手先だし。
でも好きなんだよねー。

 

軽蔑した目というわけではないですが、もう本当にあきれ果てた、という顔で見られました。

 

「お母さんってさあ…」
「はい」
「ほんっとうに、悪役が好きだよねー」

 

そうですね…。
でも誰でもいいっていうわけではないんですよ!?

 

憎たらしい奴は、お話の中で出て来るとしては、うまいな!と思うだけで、嫌いは嫌いなんですよ!?

 

でもグモルクはなぜだか嫌いになれません。
悪党の魅力です。

 

グモルク、虚無から生まれたにしてはやけに人間っぽいです。
私が気に入ってるのは、闇の奥方のガヤに篭絡されてうっかりだまされてしまったところです。
 

・化け物の街の連中だったので、妙に気が合った。
・すごい美人だった。
・少なくとも、グモルクの趣味にあってた。
・なでたりさすったりしてくれた。

 

いかにも悪そうな美人がオオカミ君を犬のようになでさすってる、これだけでもなんとなく絵面として萌えます!(お前なぁ~)

 

悪役が好きといっても、サイーデよりもこの「闇の奥方ガヤ」の方が好みです。
どんな美人だったんだろうな~?

 

ほんのちょびっとしか出てこない、しかもグモルクの口を通してだけ語られるひとこまなのだけど、妙に気に入っています。

 

そんな美人にコロッとやられ、デレデレしてつい旅の目的までしゃべってしまうグモルク氏が、人間臭くてなかなか可愛いなと思ってしまいます。

 

はてしない物語の話題はまだまだ続いてしまいそうです。

 

 

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リンゴ畑のマーティン・ピピン 長い長いお医者さんの話 大どろぼうホッツェンプロッツ(全3巻)
ちいさなきいろいかさ おおきなかぶ ギリシア神話

 

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今日の一冊「学校では教えてくれない大切なこと 12 ネットのルール」

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

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>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

学校では教えてくれない大切なこと 12 ネットのルール
旺文社 (編集), 関 和之 (イラスト)

今やインターネットは私たちの生活に欠かせないものになっています。インターネットのおかげで生活は便利になりましたが、その分、トラブルも増えています。この本では、そんなトラブルに巻き込まれないようにするための知識や注意点をマンガで楽しく学べるようになっています。正しい知識を身につけて、マナーよく、安全にインターネットを使えるようになりましょう。

 

 

児童書?
児童書かなあ?いえ、立派な児童書だと思います。

 

ついにSIMが届き、妹子もLINE解禁になりました。
携帯を与えることが決まったと同時に、
「これがいいわ!これ読んでごらん」
何カ月も前でしたが、本屋さんで買い与えたこの本が予想外に面白かったので、ご紹介します。

 

ネットのルールを、いま人気のコミックエッセイ風に学んで行きます。

 

ほらみてごらんなさい、ネットは怖いのよ!
いけないんだからねっ!
という感じの、おしつけがましさがなくて、面白くためになります。

 

主人公は「目出亜(めであ)学(まなぶ)」くん

 

ここまでなら、あるあるな洒落の命名なのですが、学くんが大好きなアイドルユニット
「オーブン恋路(れんじ)」
で私まで噴き出してしまいました。
(旺文社さんなのでオーブンなんだと思います)

 

色々と面白い洒落でいっぱいです。

 

 

違法ダウンロード禁止!
「そこのけ姫」の映画がアップロードされている!

 

炎上しやすい書き込み:
エコサイルのMUSASIがコンビニでたわし買ってるの見たよ!
(有名人や他人のプライバシー、という欄です)

 

エコサイルだけならともかく、コンビニでたわしとな?

(逆に見たいというか、それは思わずUPしてしまった人を責められないかも…)

 

しいなとFINEしてほしいな♡
ボクもFINEはじめたよ!

 

FINE(笑)

 

 

面白くてページをめくっているうちに、学ばねばいけないことを学んでいきます。

 

基本はすべてちゃんと抑えています。
書店で本の中身を撮影することは犯罪であることや、SNS疲れについてまで、心配りが細部まで行き届いています

 

親にも良いです!
改めて読むと、うんうんそうだなあ、と教えられるところがありました。

 

最後の最後に、有害サイトについて
「ステキな出会い ハッピー出会い頭
犯罪応援サイト「悪の鼻

 

kindleでは0円で入手できたりもするのですが、書店さんで買って本型の本でページをめくって読んで面白くてためになる、というのは、子どもにとっても良いと思います。力説!

 

 

妹子「おにいちゃんこれ読んだほうがいいよ!ネットで悪口書いたらだめなんだよ」
なご助「妹子、ネットに書いたらだめなことなんてないんだよ」

 

えっ!?(動揺)
君はネットに関しては妹子の大先輩だからって、な、何を言いだすの!?

 

なご助「そもそもネットにルールなんて存在しません。それぞれの人が作った勝手なルールがあるだけで、それに他人が従ってくれるとは限らない」

 

うっ…!

 

確かに、無法地帯だからこそこれほど無茶苦茶になっているわけで…ルールがまだ整備されていないという前提を認識しておかねば、ルールと言ってしまうと他人に押し付けることにもなってしまうというわけか?

 

(そこまで考えてないと思います)

 

なご助「いいか?妹子。あくまで加害者にならないための、炎上を避ける、こうしたほうがいいよってのがあるだけで、別に『おまえしね』とか書いてもいいけど、それによって、誰かを怒らせて住所を特定されていやがらせされて犯罪に巻き込まれる危険性がある、ってだけだ!わかった?」

 

妹子「 (゚∀゚) ?」

 

なご助のような子には、この本は向かないかもしれないけど…。
(いやお前も読めよ…)
一般的にはたいへん、たいへん、役に立つ本だと思います。

 

妹子さんは、お兄ちゃんの言うことは右から左に流して、面白かった面白かったと、このシリーズをそろえる気満々で買いそろえています。 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

学校では教えてくれない大切なこと 10 身近な危険 防災と防犯
旺文社 (編集)

子どもたちの身のまわりには、注意しなければならない危険がひそんでいます。転んで軽いケガをするといった小さな危険から、あやしい人に出会ったり、台風や地震などの災害にあったりといった大きな危険までさまざまです。あまり怖がりすぎるのもよくありませんが「、もしかしたら危ないかも…」と考えながら行動することは、危険を未然に防ぐためにとても重要です。また、もし何か危険なことが起こってしまったときに、どうすればよいかを知っておけば、被害を最小限に食い止めることができます。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

学校では教えてくれない大切なこと 3 お金のこと
旺文社 (編集), 関 和之 (イラスト)

「これ、買って! 」「おこづかい、もっとちょうだい! 」これらは子どもたちからよく聞く言葉だと思いますが、そんな子どもたちに、お金のしくみ、流れ、その大切さについて説明するのは実はかなり難しいことではないでしょうか。本書は、「お金はどこからくるのか」ということから、「クレジットカードの使い方」まで、楽しいストーリーでわかりやすく解説しています。お金のしくみを知って、その大切さを学んでいきましょう。

 

 

 

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しろいうさぎとくろいうさぎ こども論語 ジェインのもうふ

 

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今日の一冊「ながいながいペンギンの話」

大人が読む児童書。
「再読★児童書編」です。


この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

ながいながいペンギンの話
いぬい とみこ (著), 山田 三郎 (イラスト)

こわいものしらずのおにいさんのルルと、おくびょうだけと心のやさしいおとうとのキキが、力をあわせてきけんをのりこえ、たくましくそだっていきます。南極に生まれたふたごのペンギンの物語。(「BOOK」データベースより)

 

 

よく広告で出ている「ペンギンの島」という放置系ゲームアプリを見る時、いつもこの「ながいながいペンギンの話」を思い出します。

 

たくさんのペンギンたちが仲良く暮らしている南極の島です。

 

虫プロで映画化され、野沢雅子さんが声をやっている「北極のムーシカ・ミーシカ」も好きですが、この「ながいながいペンギンの話」は特に大好きなお話で、いぬいとみこさんの傑作です。

 

南極でたまごから生まれたペンギンのひなの、ルルとキキ…。

 

(注:キキとララではありません)

 

放置系アプリは、ペンギンがとにかくどんどん増えていき、たくさんの極地のどうぶつたちが、争うこともなく仲良く歩き回っていますが、こちらはそうはいきません。

 

弱肉強食の厳しい現実があり、最初から、カモメに襲われて裂け目にはい込みます。

 

絵がまた、若干リアルながらも可愛いです。

 

そもそもがペンギンの外見が可愛いです。
これは、生まれたばかりのひなからはじまりますので、へなへなのよろよろのペンギンの赤ちゃんです。

 

まあ、赤ちゃんというのはそれだけで可愛いです。

 

この本もまた、いずれ再読してご紹介したい本です。

 

きちんとした一冊の本になっている割と長い児童書です。

 

こどもたち、携帯ゲームアプリやってもいいから、読んで欲しいなあ。

 

今日はざっくりのご紹介ですが、いずれ再読してしっかり中身をご紹介したいです。

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

北極のムーシカミーシカ
いぬい とみこ (著), 瀬川 康男 (イラスト)

知りたがり屋のムーシカと、いたずらっ子のミーシカは北極グマのふたごのきょうだい。母さんグマが目を離したすきに雪の穴を飛び出したふたりは、たちまちまいごになってしまいます。(「MARC」データベースより)

 

 

 

 

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子どもの本だな【広告】

世界むかし話集2ドイツ・スイス編 ひみつの花園 はらぺこのえんそく
どろぼう がっこう たのしい川べ 百まいのドレス
きつねのホイティ ふしぎなたいこ 床下の小人たち

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

ながいながいペンギンの話
いぬい とみこ (著), 山田 三郎 (イラスト)

こわいものしらずのおにいさんのルルと、おくびょうだけと心のやさしいおとうとのキキが、力をあわせてきけんをのりこえ、たくましくそだっていきます。南極に生まれたふたごのペンギンの物語。(「BOOK」データベースより)

 

 

よく広告で出ている「ペンギンの島」という放置系ゲームアプリを見る時、いつもこの「ながいながいペンギンの話」を思い出します。

 

たくさんのペンギンたちが仲良く暮らしている南極の島です。

 

虫プロで映画化され、野沢雅子さんが声をやっている「北極のムーシカ・ミーシカ」も好きですが、この「ながいながいペンギンの話」は特に大好きなお話で、いぬいとみこさんの傑作です。

 

南極でたまごから生まれたペンギンのひなの、ルルとキキ…。

 

(注:キキとララではありません)

 

放置系アプリは、ペンギンがとにかくどんどん増えていき、たくさんの極地のどうぶつたちが、争うこともなく仲良く歩き回っていますが、こちらはそうはいきません。

 

弱肉強食の厳しい現実があり、最初から、カモメに襲われて裂け目にはい込みます。

 

絵がまた、若干リアルながらも可愛いです。

 

そもそもがペンギンの外見が可愛いです。
これは、生まれたばかりのひなからはじまりますので、へなへなのよろよろのペンギンの赤ちゃんです。

 

まあ、赤ちゃんというのはそれだけで可愛いです。

 

この本もまた、いずれ再読してご紹介したい本です。

 

きちんとした一冊の本になっている割と長い児童書です。

 

こどもたち、携帯ゲームアプリやってもいいから、読んで欲しいなあ。

 

今日はざっくりのご紹介ですが、いずれ再読してしっかり中身をご紹介したいです。

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

北極のムーシカミーシカ
いぬい とみこ (著), 瀬川 康男 (イラスト)

知りたがり屋のムーシカと、いたずらっ子のミーシカは北極グマのふたごのきょうだい。母さんグマが目を離したすきに雪の穴を飛び出したふたりは、たちまちまいごになってしまいます。(「MARC」データベースより)

 

 

 

 

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閑話 「はてしない物語」「魔女ファミリー」「アッホ夫婦」など

閑話です。


 

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妹子、図書館に行って、はてしない物語を「だいぶ読んだ」とご満悦で帰ってきました。
よく考えたら、図書館に自分の本を持ち込んで読むというのはアリなのだろうか?
図書館の本と区別がつきにくく、持ち出そうとしてる!?と思われそうなので、あまりしない方が良かったような気がします。

 

 

はてしない物語
ミヒャエル・エンデ (著), 上田 真而子 (翻訳), 佐藤 真理子 (翻訳)

バスチアンはあかがね色の本を読んでいた――ファンタージエン国は正体不明の〈虚無〉におかされ滅亡寸前。その国を救うには、人間界から子どもを連れてくるほかない。その子はあかがね色の本を読んでいる10歳の少年――ぼくのことだ!

 

 ウユララの所に到達、叫び声が聞えたり、鏡の中のバスチアンの中に入って行ったりを報告してきます。
調子が狂うなあ。

 

今思えば、アトレーユがおとなになる儀式の直前に呼び戻されたことには意味があると思い始めました。

あの冒険をするには、子どもでなければいけなかったんだな。

 

バスチアンが木馬に乗って、アルタクスに乗る遊びをするところ、
「わたしバスチアンがしてることと同じことをしたわよ」
とか自慢げに言ってきます。
ここの所、昔読んでいたときは、いたたまれないというか、少し恥ずかしいと思ってたけどいまは可愛いです。
年を取ったな…。

 

幼ごころの君に「月の子-モンデンキント」という名前を…。

 

「モンデンキントってなに?すっごーい!きれーい!めっちゃいい名前!」
妹子、本を指差して何か言ってます。
「よし!バスチアン、お前は作家か漫画家になればいい。そしてたくさんの名前を考えるんだ」

 

本当に調子狂うな~!

 

はてしない物語って、こんな風にライブ中継みたいにして読むものだったかな!?
勝手に、はてしない物語はじっと毛布か何かをかぶってひとりで読むものだと思い込んでいました。

 

おやすみの時間が来てしまい、そこで閉じているので、この後の転落と地獄をいったいどういう風に受け取るのか、楽しみです。

 

はてしない物語」、一度映画化されていますが、日本で忠実にアニメ製作してもらえないものだろうか。
メディアミックスで売り上げが上がるのなら、よいことなのでは…。

 

妹子の大反対に会いました。
まあ、作られていく過程で人気を出そうとした結果まるで別物になるというのはよくあることだからな~。

 

(しかし、それでも人目に止まって本が売れるならいいじゃないかと思ってしまう、商業戦略思考になれてしまった自分もいます、)

 

 

 

 

妹子、子供室で本を借りたがります。
ファーブルの「まるはなばち」

 

「それは、『魔女ファミリー』の…」
「まるはなばち、好きー!」

 

何かポニョみたいなコメントだな。

 

最近、読み聞かせが相変わらず中止のままだし、そろそろ周囲は受験期に入っているし…。塾に行く子はもう、行き始めています。
他に借りたいものは?と言うと、持ってきたのは「アッホ夫婦」

 

 

アッホ夫婦
ロアルド ダール (著), クェンティン ブレイク (イラスト),  柳瀬 尚紀 (翻訳)

毛むくじゃら顔のアッホ氏。その濃いヒゲに、いろいろな食べ滓がくっついて、不潔なこと不潔なこと!アッホ夫人は、さすがに毛むくじゃらではないが、醜い顔立ち。若いころはとてもかわいらしかったのに、年じゅう醜いことを考えているうちに、顔がそうなってしまった!そんな夫婦がくりひろげる「とてもおもしろいけど、こわい。こわいけど、とてもおもしろい」話のかずかず。さて、ちょっと、ぞっとする結末は…。

 

これかぁー。
予想と違うところを突いてくるなぁ~。

 

アッホ夫婦は、すごく嫌な奴に嫌な目に合わされたときに読むのがおすすめです。
子どもは本当にロアルド・ダールの本が大好きです!

 

ちょっと悪人が過剰なぐらい大げさなところも、ガッと子どもの心をつかみます。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

魔女ファミリー
エレナー・エスティス (著), エドワード・アーディゾーニ (イラスト), 井上 富雄 (翻訳)

7歳の女の子エイミーが魔女の絵を描きながら「いけ、ガラス山へ!」と命令すると、悪名高い魔女ばあさんが本当に追放された。空想と現実がたくみに交錯する長編ファンタジーの新訳。

 

 

 

 

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がんばれヘンリーくん やかまし村はいつもにぎやか 三銃士
やさしいライオン 14ひきのあさごはん ふしぎなたいこ
まりーちゃんとひつじ ウエズレーの国 闇の左手

 

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大人が読む児童書「はてしない物語」 4 ファンタジーの危険性について考える

大人が読む児童書。
「再読★児童書編」です。


この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

はてしない物語 ミヒャエル・エンデ (著), 上田 真而子 (翻訳), 佐藤 真理子 (翻訳)

バスチアンはあかがね色の本を読んでいた――ファンタージエン国は正体不明の〈虚無〉におかされ滅亡寸前。その国を救うには、人間界から子どもを連れてくるほかない。その子はあかがね色の本を読んでいる10歳の少年――ぼくのことだ!


妹子が図書館で読むと言って出かけてしまったので、ひとりはてしない物語なしで考えているのですが、(まるでカールコンラートコレアンダーさんの気分です)

序盤のバスチアンがとてもていねいに描かれているのと、バスチアンが読み始めた本のファンタジー世界がすごく個性的なので、もうすっかり取り込まれて行ってしまいます。

はてしない物語

エンデワールドとしか言いようのないような個性です。

どこか中世の時代をモチーフにしているわけでもなく、エンデの知る限りのすべての世界、すべての言い伝えや物語をつめこんだような世界です。

虚無に蝕まれたファンタージエン…。病に冒された幼ごころの君…。

幼ごころの君を助けるために、一人の「選ばれし勇士」が選出されるのですが、十~十一の子ども、アトレーユでした。

このアトレーユの冒険に、バスチアンは少しずつ、少しずつシンクロしながら、ファンタージエンに入り込んでいきます。

バスチアンの叫び声が、ファンタージエンの谷間にこだまするし、アトレーユは鏡に映ったどう考えてもバスチアンとしか考えられない人の姿の中に入っていく。

物語に夢中になって頭からその世界の中にとけて融合していくような感覚を、見事に表しているなと思います。

この作品は、太っていて、内気(今風に言えば陰キャ)で、オタクで、シングル家庭の子供という、スクールカースト(いやな言葉です!)ではおそらく底辺に位置するとされるのであろう子どものお話です。

けど、スクールカーストとはそもそも何だろう?

読書とは、「スクールカーストなんて意味が無い」という価値観を身に付けることなのではないのだろうか?

と思うのですけど…。

だってたくさんの創作物が、そういうことをうたっています。

けれど集団での評価は、他人からの視線や空気によって作られてしまいますから孤立無援で戦うのはつらいことです…。

このような状態の中で、バスチアンはファンタージエンの扉を開き、その中に入り込んでいくことになるわけです。

ひとりのアトレーユという、勇敢で(多分イケメン)理想的な少年の冒険を追ううちに、物語そのものが、内側から現実にいる彼に呼びかけている。

ファンタージエンが、荒廃して虚無にむしばまれ、飲み込まれようとしているのは、彼自身の心の姿でもあったことを知ることになります。

ここから先を書いてみようとしたのですけど、原作のあまりの熱量にやられて、燃え尽きてしまいました。

まだ、この本を語れるだけの力がいまの自分にはない…。

それほど、圧倒される内容でした。

章の一つ一つが、夢中になれるのに重たいです。

大人になってみてなので、このファンタージエンを食い尽くす「虚無」について自分なりにもう一度考えてみました。

人狼グモルクがアトレーユに語ったように、「ファンタジーはむなしい、逃避にすぎない、いつわりごとだ」、という考えは、今もこの世の中に蔓延しているように見えます。

先日、閑話で書いた、「オタクになっちゃうから本は読ませない」などという考えもそこにあるように思います。

妹子、最近は私のLINEを使って友達と連絡を取り合っています。(唐突ですが)

今は鬼滅が大人気なので、その話題がもっぱらです。(ちなみに私も大好きです)

この「LINEでその話題を送ってくる」というのは、ファンアートのことです。

つまりピクシブや、Youtubeの、本物ではない漫画や、絵や、加工作品が山のように送られてきています。

否定するつもりはまったくありません!

私も大好きです。広く深く、よくチェックしています。

しかし、もしかすると、親世代にとっては、これが「本を読むとオタクになる」の正体なのかもしれない。

妹子のLINE=私のLINEに押し寄せた、共有リンクの嵐を見ながら、そんな風に思ってしまいました。

子供なので、まだ著作権などへの理解も少なく、親がフィルタリングについてうとければ、いっさいチェックをしていない。

Youtubeピクシブ検索も野放し。二次創作を見つけると、LINEで共有…。

友達との会話、生活がそればっかりになってしまいます。

こんなときに、私は妹子に、「はてしない物語」を読んで欲しいと思いました。

創作を志すすべての人に、何かに夢中になって「そればかり」になっている子どもたちに、その親たちに、読んでもらいたいと思いました。

物語、ファンタジーは自分自身の心の旅、長い内省を経て、どこかに到達しなければなりません。

よく考えられた児童書は、成長過程においては、時として現実が厳しいときに手を広げて、優しく迎え入れてくれると同時に、未熟である子どもたちを、完全に世界にのみこまずにきちんと吐き出します。

現実の世界に向き合う力を与え、背中を押して外へ向かう一歩の力となります。

逃避の場所として、そこだけに閉じこもってしまわないように。ファンタジーが、逃げ込む場所「だけ」になってしまっていないか、自分に対して厳しい、律する目を忘れないように。

エンデの物語はファンタジーだけではなく、「夢中になってしまう」すべてのことに対する警告も秘めているのだと思いました。

しかし実際に読んでみて、このお話はそれ以上のお話だという気がしました。

さらにひとつ、決して間違えてはならないと思うのは、エンデは「夢中になって没入してしまうこと」を否定しているのではないということです。

バスチアンは、没入して、ほとんど一体化と言えるほどまで、ファンタージエンの世界に沈んでしまった。

そこに潜んでいる危険があります。

ただ、その危険は、没入することでしか知ることはできない種類のものだったはず。

バスチアンが抜け出た先の道は、危険に肉薄するほど沈んで行き、そこから(十~十一歳にしてここまで!?)という長く苦しい旅を経てしか、到達できないのです。

禁じてしまっては、知ることも出来ないです。

すべての人が、自分自身のはてしない物語を抱えている。

バスチアンがもたらした命の水について、まだ私もじっくり考えてみたいと思います。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

モモ ミヒャエル・エンデ (著, イラスト), 大島 かおり (翻訳)

町はずれの円形劇場あとにまよいこんだ不思議な少女モモ。町の人たちはモモに話を聞いてもらうと、幸福な気もちになるのでした。そこへ、「時間どろぼう」の男たちの魔の手が忍び寄ります…。「時間」とは何かを問う、エンデの名作。小学5・6年以上。(「BOOK」データベースより)

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大人が読む児童書「はてしない物語」 3

大人が読む児童書。
「再読★児童書編」です。


この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

はてしない物語
ミヒャエル・エンデ (著), 上田 真而子 (翻訳), 佐藤 真理子 (翻訳)

バスチアンはあかがね色の本を読んでいた――ファンタージエン国は正体不明の〈虚無〉におかされ滅亡寸前。その国を救うには、人間界から子どもを連れてくるほかない。その子はあかがね色の本を読んでいる10歳の少年――

 

 

さて、自分で読み返してみると冒頭部分、 

灰色の、冷たい十一月の朝だった。外はどしゃ降りで、雨の雫がガラスにあたり、その飾り文字の上を流れ落ちていた。

季節がぴったりだ~!

みなさん、はてしない物語を読み返すのは十一月!十一月ですよー!

 

(まだ十月なのでわずかに季節をずれている…?いや、ちょこっと先取りが粋なのだ!)

 

 

主人公のバスチアン・バルタザール・ブックスは、およそいい所のなさそうな少年です。
体型はふくよか、運動神経はゼロ、勉強も出来ない。

 

妹子「いいかバスチアン。悲しくなったら叫ぶんだ。おれはでぶじゃない、ぽっちゃりだー!!てな」
わたし「…………」

 

調子狂うな。
この本を自分じゃない人間が目の前で読んでいるのを見るのは、妙な気分です。

 

本屋さんに逃げ込んだバスチアン、それほど優しくもなさそうな本屋の親父に、聞かれるがまま自分のことを話してしまいます。

 

いじめっ子たちから逃げていること、
お母さんは死んでしまっていないこと。
お父さんは悲しみに沈んでバスチアンにかまわなくなってしまっていることなどなど…。

 

バスチアンは孤独な少年で、そのひとりぼっちな気持ちが身にしみます。

 

「ばかにする連中に何で言い返してやらないんだ」と本屋の親父、カール・コンラート・コレアンダーさん、バスチアンに 聞いてます。

 

やられたらやり返せ!十倍返しだ!

 

結果、いじめ野郎たちにやられたこと。

ゴミ箱に突っ込んまれふたをしめてひもでくくりつけられた。

 

犯罪だー!これはー!
逆にいじめっ子たちから、百倍返しをくらってしまいました。

 

半沢直樹の楽しい夢をぶち壊す過酷な現実を見せつけられます。

実に残念です。

 

 

でもバスチアンには、自分で話を考え出したり、これまでになかった名前やことばをつくってみたりするという楽しみがあります。

 

これはわかる人多いはず!
ネット上にだって、創作を楽しんでいる人々はあふれんばかりにいます。
だって楽しいですもの!

 

 

本屋のおやじが電話で席をはずした時、おやじさんの読んでいた本が、奇妙な力でバスチアンを引き寄せます。

 

バスチアン、買うお金がない...とためらいます。

 

バスチアンの情熱が本と創作にあること。
この、バスチアンがカールさんから盗むことになった本が、本そのものが、奇妙な磁力を放ってこの孤独な少年を呼んだこと。

 

人それぞれの情熱が 人それぞれ様々であること 言葉を尽くして書いていますので、これらが(たとえ本を読むことにそれほどの情熱を持っていない人でも)よくわかると思います。

 

ところで、バスチアン君。
持っているお金は3マルク50ペニヒきっかりだそうですが、一体日本円に換算するといくらなんだ?と気になりました。

 

計算結果。
8400円。

 

割と持ってんじゃねーか。
そんだけ出せばハードカバーでも本3冊ぐらいは買えそうです。

 

知恵袋のこのページを参考にしたので間違っているかもしれません。

 

バスチアンのお父さんは歯科技工士だそうですが、私はこの本で歯科技工士という仕事を初めて知りました。
昔は検索などということができなかったので父に尋ねてみましたが、 父も 首をひねり、辞書で調べてくれたことをよく覚えています。

 

 

さてバスチアンは、盗んだ本を学校の屋根裏部屋で開くわけですが…。
(用務員さんを手伝った時、鍵のありかをチェックしておいたそうです)

 

これは、学校で一人になりたいと望んだことのあるすべての人のあこがれだと思います!

 

騒がしい学校での、否応なく人間関係を強制される場所での、自分ひとりの場所…。
毛布にくるまって、食べ物(パンとりんご)を確保…。

 

このあたりの描写がとても丁寧で、本をこれから読もうとするドキドキ感がはっきりとよみがえってきます。
本好きな人ならば、あるあるでよくわかる、ときめき、予想、期待…それはそれは楽しい準備です。

 

 

妹子「これ、物語によって字の色が違うね?」
わたし「そうだね」

 

割と話しかけてくるな?
妹子、なんだかいつもより警戒しています。
本能的なものだろうか。
相性もあるからな~。

 

しかし、この本にはどこか、読む者の襟を正させるようなそんな気配が漂っていることも事実です。

 

いよいよ、盗まれた本の物語の中へ、ファンタージエンの世界に入っていきました。

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

  

 

モモ
ミヒャエル・エンデ (著, イラスト), 大島 かおり (翻訳)

町はずれの円形劇場あとにまよいこんだ不思議な少女モモ。町の人たちはモモに話を聞いてもらうと、幸福な気もちになるのでした。そこへ、「時間どろぼう」の男たちの魔の手が忍び寄ります…。「時間」とは何かを問う、エンデの名作。小学5・6年以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

 

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大人が読む児童書「はてしない物語」 2 圧がやばい

大人が読む児童書。
「再読★児童書編」です。


この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

はてしない物語
ミヒャエル・エンデ (著), 上田 真而子 (翻訳), 佐藤 真理子 (翻訳)

バスチアンはあかがね色の本を読んでいた――ファンタージエン国は正体不明の〈虚無〉におかされ滅亡寸前。その国を救うには、人間界から子どもを連れてくるほかない。その子はあかがね色の本を読んでいる10歳の少年――ぼくのことだ!

 

 

妹子「これさあ、この中に出てくる本て、この読んでる本にそっくりじゃない?」

 

「だってほら。あかがねいろのきぬで、いろががわるんでしょ?」
妹子、本を動かして横から見ています。
「ほら、色が変わる」

 

何と言っていいかわかりません。あまりコメントしたくないな~。
「ふーん」とか言うのは、私がこの本を既読なことなど、明らかに妹子は知ってますから、白々しいです。
そうだね、とか言えばいいのかな?

 

妹子、まためくっては表紙を見ています。
「二匹のへびでしょ?ほら!!」
「す…するどいね」
「こわい」

 

私は一人で読んでいて、夜に気が付いてたいへん怖かったなあ。
ぞくぞくしたのを覚えています。

 

表紙はあかがね色の絹で、動かすとほのかに光った。パラパラとページをくってみると、なかは二色刷りになっていた。さし絵はないようだが、各章の始めにきれいな大きい飾り文字があった。表紙をもう一度よく眺めてみると、二匹の蛇が描かれているのに気がついた。一匹は明るく、一匹は暗く描かれ、それぞれ相手の尾を咬んで、楕円につながっていた。そしてその円の中に、一風変わった飾り文字で題名が記されていた。

 

はてしない物語は、絶対にハードカバーの、この装丁で読んで欲しいです。
すばらしい装丁だと思います。
再現度完璧です。

f:id:WhichBook:20201024092818j:plain

 

岩波の文庫でもいいのですが、そちらは「懐かしいなー」と思う大人世代に買ってもらうこととして、子供に読んでもらうなら、これはやっぱりハードカバーです!

 

この上質な触り心地、感覚…。
バスチアンが盗んでまで手に入れた本、いま読もうとしているその本が、いま、自分が手に持っているこの本なのだ!
「本」というものに、特別な力があり、思いがあり、魔法の力があるのだ!
という風に感じられます。

 

 

とりあえず妹子は、4人の使節が幼ごころの君の所に行くあたりまで、わりとじっくりと読んでいるのですが…。
以前から思っていましたが、「幼ごころの君」って、ものすごい名訳です。
パーフェクトすばらしい単語で、たとえ別で翻訳されるにしても、ここだけは絶対に変えてほしくないな、という単語です。

 

読んでる妹子がだんだん、うらやましくなってきました!

 

ずいぶん久しぶりなので、読みたいな~。
というわけで、職場に持ち出してしまいました!
(最近、ガッツリとした長編児童書のレビューを書く時には、いつも職場のおともになっています)

 

…。
ちょろっと読み返すだけのつもりだったのに…。

 

こ、これは…。
こんな重厚でものすごい本だったかな?
圧が…。圧がすごいです。

 

ハードカバーなので、装丁もそうですけど、中の文字の色も、分かる人には分かると思いますが、物語によって色を変えていますし、物語に吸い込まれていく感じがします。
  

何かに心をとらえられ、たちまち熱中してしまうのは、謎にみちた不思議なことだが、それは子どももおとなも変わらない。そういう情熱のとりこになってしまった者にはどうしてなのか説明することができないし、そういう経験をしたことのない者には理解することができない。山の頂を征服することに命を賭ける者がいるが、なぜそんなことをするのか、だれ一人、その当人さえもほんとうに説明することはできないものだ。自分などに目向けてくれないある人の心を得ようとして破滅の道を進む者。美食、美酒のたのしみに負けて堕落する者。賭事に一切合切そそぎこむ者。けっして実現することのない思いつきのためにすべてを犠牲にする者。今いるところでなく、どこかよその土地へゆけば幸せになれると信じこみ、全世界を放浪しつつ一生をすごす者。権力を手に入れるまで心のおちつかない者もいる。ともかく、人間がさまざまなのと同じように、情熱もきまざま、無数にあるものだ。

 

この吸引力、この熱量、この展開…。

やばいっ
や、やられるっ!(何かに)

 

この物語の最後を見届けなければ、戻ることが出来ない、そういう感じです。

 

子どもの頃に読めたことは本当に幸せだったと思いますが、これは大人、子供という枠を完全に取り払った名作です。
「モモ」が良かったと思う人はぜひこちらもハードカバーで読んで欲しい…。

 

(最近、どちらかというと「モモ」の方がクローズアップされていると思うのですが、気のせいでしょうか?)

 

 

物語は、本屋さんのウィンドウに印字されているこんな文字から始まります。

 

f:id:WhichBook:20201024093327j:plain

 

 

鏡を裏返しにした時のように、反転する世界を逆がわから見つめているイメージです。
冒頭からこれです。

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

モモ
ミヒャエル・エンデ (著, イラスト), 大島 かおり (翻訳)

町はずれの円形劇場あとにまよいこんだ不思議な少女モモ。町の人たちはモモに話を聞いてもらうと、幸福な気もちになるのでした。そこへ、「時間どろぼう」の男たちの魔の手が忍び寄ります…。「時間」とは何かを問う、エンデの名作。小学5・6年以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

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フラニーとメラニー すてきなおんがくかい くらやみの谷の小人たち グレイ・ラビットのおはなし
おそばのくきはなぜあかい さっちゃんのまほうのて 3びきのかわいいオオカミ
ニャーンといったのはだーれ (ステーエフの絵本) (日本語) 単行本 - 1991/2/1 ステーエフ (著), 西郷 竹彦 (翻訳) アンデルセン童話集 こわれた腕環

 

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大人が読む児童書「はてしない物語」 1

大人が読む児童書。
「再読★児童書編」です。


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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

はてしない物語
ミヒャエル・エンデ (著), 上田 真而子 (翻訳), 佐藤 真理子 (翻訳)

バスチアンはあかがね色の本を読んでいた――ファンタージエン国は正体不明の〈虚無〉におかされ滅亡寸前。その国を救うには、人間界から子どもを連れてくるほかない。その子はあかがね色の本を読んでいる10歳の少年――ぼくのことだ!

 

妹子が、布団に寝転がりながら
「何か選んで!お母さんの選ぶもの面白い」
と言ってきました。

 

まあまあ、こうしてうまいこと言って口車に乗せて、母を喜ばせようとしているのだろうな…。
と思いながらも、本棚を探します。

 

今、途中まで読んでいて放置になっているのはガンバとカワウソですが、まったく勝手な想像ですが、この子にはちょっとまだ早いような気がします。
冗長なところもあります、何より長いです。
気が乗らないときは、無理して読ませることもありますが、別のも色々、ためしてみます。

 

妹子が図書館で借りてくる、私が読ませていない本は、主に
「和歌の本」「まんが偉人伝系」「銭天童」
などなどです。趣味が爆発しています。

 

その他は、既に読んで面白かったと知っているものばかりです!
自分で開拓もしてみろよ~。
しかし、子どもはなかなか、自分で開拓はできないものです。

 

昨日は、「森は生きている」を借りてきました。
そして、いかに14歳の女王様が最悪な奴か、本好きのお友達に話したそうです。

 

「『しけい』と『しゃくほう』で、次数が少なくてめんどくさいから『しけい』を選んだんだよ!!ひどくない?って言ったら、指で数えてたよ。興味を持ってくれたよ!!」

 

と鼻高々と説明してましたので、読んでくれるといいなと思いました。

 

whichbook.hatenablog.com

 

こうして、何度も何度も読み返して、借りるのはよい児童書の醍醐味です。

 

というわけで、あれこれ探してみたのですが…。

 

うむ…
家の中にある本は、赤本の「世界少年少女文学全集」をのぞいては、かなり読んでしまっています。

 

私はこの赤本が大好きで、一日に一度は開いていましたけど、妹子はそういうタイプではないし、しかも
何といっても、古い本なので印字が薄くなっています。

 

そういえば、漫画の偉人伝の中でアガサクリスティを読んでから、一生懸命アガサクリスティを読もうとしています。

 

頑張りは認めるけど、きちんと追っていかないと、後で何がなんだかわからなくなるのでなかなか難しいです。
人物を整理して、状況を整理して、こっちで起きた謎を、あっちで起きた謎を覚えておかないといけません。

 

結びついたときにはたまらなく面白くてたまらないのですが、何しろ絵ではないので、しっかり自分で頭の中である程度視覚化しておく必要があります。
特に妹子のように、頭がお花畑で子供っぽい、単純で飽きっぽいタイプには…。

 

ファージョン…読んだし…。
年とったばあやのお話かごはまだな気がするけど、見つからない…。
きっと別の部屋だ。

 

はてしない物語」だ!
そろそろ、どうだろう。

 

渡してみました。
ついでに私も読もうと思います。
随分久しぶりです。

 

 

序盤はもう、暗記するほど覚えています。
雨の降る日に、本屋に少年が飛び込んできます。
真っ青で、何かに追われているような様子で、びしょぬれになりながら…。

 

映画ではすっきりとした普通の少年になってましたけど、本来、主人公のバスチアン・バルタザール・ブックスは、ふくよかな少年です!!
妹子のお友達にも、割と体格のよい男の子たちがいて、よく遊んでいます。
一人が、体格のことでからかわれた話などもしていたので、他人事ではなくすんなり入って来るはず。

 

妹子、ものすごく、眉をしかめながら読んでます。

 

本がバスチアンを誘う…。
バスチアンは服の下に本を抱えて走り出す…。
どろぼうだ!

 

という所まで読んだかな…。

 

この本は、本に吸い込まれていくように内部の精神世界に誘う筋立てですので、あまり邪魔したくないなと思います。

 

気配を消して、そばで色々家のことしてますと、妹子が唐突に聞いてきました。
(まったく気配を消してる意味がありませんでした)

 

「これさあ、この中に出てくる本て、この読んでる本にそっくりじゃない?」

 

 

 

 

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子どもの本だな【広告】

朝びらき丸東の海へ 4こうねんのぼく (そうえんしゃ・日本のえほん) (日本語) ハードカバー - 2005/12/1 ひぐち ともこ (著) 大雪
グリックの冒険 こすずめのぼうけん むしばミュータンスのぼうけん
思い出のマーニー ママはかいぞく 大食いフィニギンのホネのスープ

 

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今日の一冊「つみきのいえ」

 

今日、ご紹介するのは絵本です。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

つみきのいえ
平田 研也 (著), 加藤 久仁生 (イラスト)

うみのなかにわすれものをとりに。国際アニメーションフェスティバル最高賞アニメの絵本。

 

 

パステル調のやさしい絵、やさしい内容です。
どちらかというと、大人に語りかけるような内容ですが、おとなにはしみじみとくるでしょうし、子どもには人の一生というものを、やさしく、ふんわりと教えます。

 

もともとはアニメ作品なのですが、静止画になった絵本にすることで、また違った味が出ています。

 

読みきかせをするとき、子どもたちに感動を押し付けることは出来ませんが、このパステルの世界の色彩が、心をほっとやわらげてくれればいいな、という風に思って読んでいました。

 

このような、ふんわりとやさしい作品とあえてここで
よかったねネッドくん」のような、はっきりとした色の、しかもまるで意味のわからないナンセンスものを組み合わせたりします。

 

よかったねネッドくん
レミー チャーリップ (著), 八木田 宜子 (翻訳)

よかったね!(FORTUNATELY!)びっくりパーティーにしょうたいされ、ネッドくん、ニューヨークからとおいフロリダへしゅっぱつしたのはいいけれど…。いいことわるいこと、なんだかどんどんネッドくんにふりかかる。さあ、ネッドくんはぶじパーティーにたどりつけるのかな。(「BOOK」データベースより)

 

先日、スリランカスウェーデン、アフリカと三冊の絵本を紹介しましたが、国も作風もまるで違うものを三冊用意すると、それはもはや世界です!

 

(厳密に言うと、ヤクーバとライオンはフランスの作品なんですが…)

 

組み合わせ方法は色々あって、例えばロシアものでそろえる、アラビア圏でそろえる、などしても面白いです。

 

スリランカ

whichbook.hatenablog.com

 

スウェーデン

whichbook.hatenablog.com

 

アフリカ

https://whichbook.hatenablog.com/entry/2020/10/21/123000

 

 

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子どもの本だな【広告】

さすらいのジェニー 新版 宿題ひきうけ株式会社 メリサンド姫: むてきの算数!
ヤマネコとウミネコ 大きい1年生と 小さな2年生 マチルダは小さな大天才
ダイドーと父ちゃん ロビンソン・クルーソー やまなし (ミキハウスの絵本) 大型本 - 2006/10/1 宮沢 賢治 (著), 川上 和生 (イラスト)

 

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今日の一冊「ヤクーバとライオン」

今日、ご紹介するのは絵本です。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

ヤクーバとライオン (1) 勇気
ティエリー・デデュー (著), 柳田 邦男 (翻訳)

「戦わない」という、勇気。「殺された側は報復のために相手を殺す。終わりのない報復の殺し合いが続いていく。その悪循環を断ち切るにはどうすればよいのか。日本の社会に目を向けると、いじめられた子が復讐の事件を起こす。虐待された子がやがて虐待する側にまわる。これも同じ悪循環だ。もうひとつの道――『殺さないことだ』という、ライオンの問いかけは重い。」――柳田邦男

 

 

フランスで出版された絵本なのですが、子どもたちはアフリカの話だと心から信じて聞いてくれいるはずです。

 

名作アニメ映画キリクと魔女」もですが、フランスの作品は、アフリカの文化をしっかりと表現できているものが多いです。

 

ヤクーバには、「勇気」編と「信頼」編がありますが、「勇気」編が特に(個人的に)お気に入りです。

 

この部族の中では、一人前の戦士として認められるため、ライオンを殺して勇気を示さなければならない、という儀式があります。

 

ヤクーバは狩りに向かいライオンを見るのですが、そのライオンは疲れ切って今にも死にそうなボロボロの状態でした…。

 

このライオンを殺すことはたやすい。
だが、疲れ切って今にも死にそうなライオンを殺すことは果たして真の勇気を示すことになるのだろうか?

 

殺しやすかったことを誰にも言わずにいれば、勇士として皆から尊敬を集めることはできるでしょうけど、それは本当の勇士なのか?

 

葛藤したヤクーバは、ライオンを殺さないことを選択します。
ヤクーバは、戦士とは認められず、羊の番をすることになります。

 

ですが、その後村の羊が襲われることはなくなりました。

 

もうひとつのみちはころさないこと

 

力強く、個の目覚めをうたい、「自分はどう考えるか」「社会的にどう見られるのではなくて、自分はどう考えるのか」を問いかけます。

 

フランスで作られたアフリカの物語は、アフリカの文化に対するリスペクトを含みながらも、原始的な生活の中の保守性、また集団の同調圧力を描き、それに対する反抗と個の目覚めをうたうものが多いように思います。

 

厳しい自然の中における生活の中では、助け合って生きていかねばなりませんから、このような集団の中での協調性や権威に対する服従はとても大切なことではあるので、あながちすべてを否定することは出来ないですが…。

 

子どもたちにとって、集団からの視線の中にあって、「自分はどう考えるか?」「そのとき、どう行動するか?」と問いかけることは、とても大切なことだと思います。

 

力強い、ダイナミックな絵の作品です。

  

  

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ヤクーバとライオン 2 信頼
ティエリー・デデュー (著), 柳田 邦男 (翻訳)

男とライオンは闘う。お互いを助けるために ライオンたちが村の牛を襲いにきた。家畜係のヤクーバは、ライオンの王者と闘うが、お互いに相手を傷つけまいとする。深い信頼で結ばれたふたりの、感動的な物語

 

 

キリクと魔女
ミッシェル・オスロ (監督), レイモン・ブリエ (監督) 

「母さん、僕を産んで」とキリクは自分から生まれた。キリクの村は、魔女カラバの呪いで、泉は枯れ、男たちは殺され、困窮していた。瀕死の状態の村を救うため、超人的な赤ん坊キリクは、魔女に戦いを挑む…。

 

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ジュニア版ファーブル昆虫記 全8巻セット 英語でもよめるはらぺこあおむし どうぶつのこどもたち
コッペパンはきつねいろ チムとゆうかんなせんちょうさん 海のおばけオーリー
シャーロットのおくりもの サム、風をつかまえる 冒険者たち ガンバと15ひきの仲間

 

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大人が読む児童書「ガンバとカワウソの冒険」 4 読了 泣いてしまった

大人が読む児童書。
積ん読・解消計画★児童書編」です。


この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

ガンバとカワウソの冒険
斎藤 惇夫 (著), 薮内 正幸 (イラスト)

ガンバと15ひきの仲間は,ゆくえ不明のネズミをたずねて四の島に渡ります。そこには,想像をこえる体験が….

 

 

 

 

うーん、もうこうやって書いている間も惜しいな…。
というぐらい、続きが気になります。

 

すごい集中して読み終えました。
何しろ、ハードカバーで545ページです。
久しぶりに長編小説を読んだぞ、という気持ちになりました。

 

そして、泣いてしまいました…!!!

 

本を読んで泣くなんて、ものすごく久しぶりのような気がします。
映画でもそうそう、泣かないのに。

 

・イタチ(ノロイ)との長く激しい戦いに比べて、カワウソとネズミたちの交流はとても優しい。
・野犬にやられたイタチの死骸が…!イタチがやられている!?いやノロイならば…ノロイが野犬ごときにやられるものか…これは普通のイタチだからだ!
・ピンゾロは最高の目である。byイカサマ
・カワウソのカワモ♀がしっかり者のお姉さんキャラで可愛い
・カモメのキマグレが予想外の活躍

 

多少、展開が行ったり来たりで冗長のところもあるし、最初に出てきた出港チェック親父のように、抽象的なことしか言わないことも多くあって、分かりにくい部分もあるのですが、キャラがすべてを引っ張ります!

 

最後の感動が…。
今思い出しても泣ける…。

 

まだ最後までいってない妹子に、涙をふきながらふんわりと説明してました。

 

「登場人物が多いのにねー。それぞれキャラが立ってて…時々思うけど、まるでガンダム読んでるみたい。女性キャラの凛々しい所とかもう、男性陣のかっこいい所も、すごい似てるんだけど。最後の所なんて…Zガンダムで残留思念たちが助けてくれるみたい…」

 

(注:妹子はZガンダムはわかりません)

 

「ほろりとしたり可愛かったり、涙が出たり笑ったり…ほんまもんの感動だわ…泣ける…それぞれの思いが一つになって…。冒険をともにしてきた絆が…うっ(涙)」

 

妹子「それブログに書きなよ」
わたし「そうよね…そうするわ」

 

妹子「お母さんの文章の口車に乗せられて、見た人がまんまと読んでくれたらいいね」

 

言い方な!?
お前、それ、言い方がな!!

 

 

「最後の人類としての絶望」というモチーフは、よく手塚治虫の作品などにも出て来ますし、たくさんの作品で触れられています。

 

いかにも星新一ショートショートにも出てきそうなネタですし(確かあったはず)、よくTwitter漫画などでも見かけます。

 

最後の人間、その横には人類が作った永久ロボットがお世話をしてたりします。

 

しかし、その「最後の一人だ」という絶望を、カワウソの心として表現するというのが、しかも「守る立場としてガンバたちと一つになって横から見ている」という構図が、読む胸に迫るものがありました。

 

素敵なお姉さんだったカワモがどんどん、絶望にむしばまれていく様が恐ろしく、ショックで口のきけなくなった坊やのカモクが(名前が…)、旅とともにどんどんたくましくなっていく様が頼もしく、切なくて…。

 

エンコウたちの後押しや…。
キマグレの呼びかけ…。
旅の最後をみとどけるガンバたちの覚悟…

 

(号泣)

 

この作品を読むことは、子どもたちにとっても、今は絶滅危惧種になっているたくさんの生物たちに思いを馳せることにもなるだろうと思います。

 

すばらしい本でした!!

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

冒険者たち ガンバと15ひきの仲間
斎藤 惇夫 (著), 薮内 正幸 (イラスト)

イタチと戦う島ネズミを助けに,ガンバと15ひきの仲間は、船で夢見が島に向いました。しかし、白毛ノロイがひきいる、どうもうなイタチの群れに追いつめられ、海岸の岩山で最後の決戦の時をむかえます。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ガンバの冒険シリーズ  全3冊
斎藤 惇夫 (著), 薮内 正幸 (イラスト)

 

 

 

 

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閑話 本を読むとオタクになっちゃう!と主張する親ごさん

閑話です。

 

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本を読むとオタクになっちゃう!
だから本は読ませない

と主張、いや心配される親ごさんが一定数、いやかなりいらっしゃいます。

 

つねづね、一体何を言ってるんだ?意味がわからないよ?と疑問に思っていましたが、実際にお話しているうちに何となくわかってきました。

 

この「本を読むとオタクになる」という大人たちのイメージには、ある固定観念と偏見があって

 

男子→「胸が強調された今どきアニメの女子のラノベ
 →アダルトアニメや育成ゲーム、アニメのアイドルを好むようになる
 →オタク

 

女子→「いかにもアニメっぽい絵のラノベや小説」
 →アニメに興味を持つ
 →BLを好むいわゆる腐女子に育つ
 →オタク

 

という流れ(偏見)があるのようなのです!!

 

アイマスの何が悪いの!?腐女子を嫌わないで!
別にいいじゃないかぁ!?(ぶちキレ)

 

と、広く深く色々と好んでいる私としては思うのですが、お母さん方の不安に思っているところも、わからなくはありません。

 

というのは、子どもというのは、いったんハマってしまうと、それだけしかしないし考えない、という所がたしかにあるからです。

 

お母さんがたにしても、自分の子どもが分厚くてハードカバーの「ちいさいモモちゃん」「ガンバの冒険」を読むのと、アニメ絵のラノベを読んでいるのでは、見た目の本を読んでる感」もずいぶん違うと思うのですが…。

 

本に興味ない、またご自分が読書の経験がない親ごさんは、このような児童書の存在を知らないのです!!

 

こんなにさまざま、「ふらいぱんじいさん」のように幼児が簡単に読めるものから、ぎっちりと字が詰まった「オズの魔法使い(完訳版)」、大人が読んでも感銘を受ける「モモ」のようなものまで、ものすごくたくさん、さまざまな種類の児童書があるのにです!!
リンドグレーンやらムーミンやら、水滸伝やら西遊記やら三銃士やら、古今東西名作がいっぱいです。
知らないから、「本を読むとオタクになる」なんてたわけた意見が出てくるんだと思います。

 

大人がまず、さまざまな児童書をひろく読んでみる必要性を、強く強く感じます。
親世代には、絵本だけではなく、「本型の児童書」をもっと読んで知って欲しいです。

 

まずは図書館で借りてみれば、自分も子供も読んで面白かったかはわかりますし、面白かったら買ってみて、そして(わたしがしてるように)多少は強制的にも読んでもらう。

  

その中で子どもの好みも知れてくるでしょうし、買うときに子どもが買いたいアニメ絵のラノベだって胸を強調した漫画だって、一緒に買ってあげて、でもこっちも読むんだよという条件つきで…という風にであれば、深くて広い、さまざまな読書の世界を知る手がかりはできるはずです。
その中で、何度も読み返す、その子だけの一冊が必ず出てくるはずです。

 

 

そして、胸を強調した絵のラノベにしろ、BLにしろ、このようなジャンルにハマっていく子どもたちの中から、一定の新たなものを生み出す、つまり創作していく側が育って出てくるのもまた事実です。

 

まったく逆パターンとして、オタク層の子どもたちが、このような児童書の魅力や、古典の奥深さにはまっていくという道筋もあるはずです!

 

創作をする時に、何か物語を自分の中から生み出そうとするとき、そこには、裏側にもっともっと多種多彩な、深くて広い、創作の世界が広がっていることを知っていくでしょう。

 

そして、根底を支えている、いわゆる「もとネタ」になっていたり、オマージュされていたりする、古典作品があります。

 

温故知新。
創作は必ず古典に帰ります。

 

自分だけの物語を作ろうとする力は、決して、有名になるひとにぎりの創作者だけでなく、すべての人が持っているものです。

 

その何か作り出そうとするイメージの世界をもっと豊かに、もっと深く、もっと面白く、また面白いだけではない、世の中の残酷さや現実も、古典は広がりをもって教えてくれます。

 

しかし、アイマスや漫画作品、BLからはなかなかいきなり古典にズバリ行けませんし、文芸作品に入るにしても、一定の緩衝材、慣れのようなものが必要で、それが児童文学というジャンルです。

 

ハリー・ポッターだって、ナルニア指輪物語という基礎があってのものです。

 

まずは、児童文学というジャンル、「絵本から一歩抜け出た児童書」を、もっとよく知ってもらいたいと思います。

 

(海外ではYA、ヤングアダルトというのですけど、どうもこの言葉に私は抵抗があって…ヤンジャンとかヤンマガみたいで…親世代にアピールしにくい単語です💦)

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

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大人が読む児童書「ガンバとカワウソの冒険」 3 謎が謎を呼ぶ展開

大人が読む児童書。
積ん読・解消計画★児童書編」です。


この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

ガンバとカワウソの冒険
斎藤 惇夫 (著), 薮内 正幸 (イラスト)

ガンバと15ひきの仲間は,ゆくえ不明のネズミをたずねて四の島に渡ります。そこには,想像をこえる体験が….

 

 

さて、ナギサがいつまでたっても帰ってこないので、シジンは半ばあきらめかけていました。

 

そして、シジンはガンバたちにくっついてノロイと対決する冒険に向かってしまったので、乗船チェックの役目はまた、仕方なく年寄りねずみの忠助おやじがやっています。

 

ここで再度、みんなでナギサのことを探しに行くことにしたわけですが…。

ガンバたちは、ナギサの謎について、もう少しだけ忠助おやじに突っ込んで聞いてみます。
この親父、台詞がいつも、とても観念的かつ抽象的です。
ドラクエの 占い師っぽい感じです。

 

そこをみんなで囲んで、あれやこれやと詰めるのですが、結局、ふわっとしか教えてくれません。

 

・最初にナギサは四の島に行った(今頃気付きましたが、さんふらわあといい、これ明らかに四国です
・帰ってきてから、物思いに沈んでおり、雪国に1度行った。
・この四の国に行ったのと雪国に行った二つの行動には、関係がある。
・さらに、急いで四の島に戻らなければならなかった。
・ほかに男ネズミが絡んでいるとかではない。
ノロイ的な何かがいるのでもない。
・なんじ、ドードー鳥を知らずや?(?突然何?)

 

みたいなことを漠然と教えてくれます。

 

 

とりあえず、みんな四の島への船に無事乗船しました。

 

船にはガンバの15人の仲間たちが待っています。
親父を詰めている間、食べ物を調達してきてくれました。
宴会を開くですが、バナナ、イチゴ等果物、ガンバの好物じゃがいも、人参、キャベツなど野菜類、ハムやソーセージやベーコンやコールドビーフなど肉類、パンやクッキーやショートケーキ…。

 

リアルな感じで超おいしそうです!栄養バランスも完璧です。
作者は本当にツボを心得てる!わかってる感じがします。

 

新たな3人の仲間が登場しつつ。海の幸も追加されました。
海藻、海老、赤貝、平貝、ミル貝、貝柱に甘エビ。

 

正直、ネズミの方がわたしたちよりずっといい食事しています。

 

歌と踊りがいっぱいとても楽しいです。
歌は、シャバダバダ・シャバダバダ・・・男と女かよ!
(このお話に合ってるわ…)

 

イカサマの歌が印象的でした。
イカサマのサイコロを拾った身の上話を歌でやるという、だらだらと説明するでもな、実にうまい発想です。
ここでわかる衝撃の事実。イカサマはこの二つのサイコロを耳にしまいこんでいます。
アニメでは服を着てポケットに手を突っ込んでいたので、普通にポケットにしまっていると思っていたのですけど、この原作のガンバたちはみんな裸ん坊のネズミなのですよね。
じゃあなぜサイコロ…ダメ!考えたらダメ!

 

ヨイショは本当に面倒見がいいです。
口を針で怪我してしまったかもめの治療をしてやります。

 

まあ、これからどうしよう手がかりがないぞという時に怪我をした鳥を 治療。まあまあなフラグですね。
…と思ったけど、
カモメ「別に助けてなんてくれなくてもよかったのよ?頼んでないし」

 

ツンデレか。

 

ツンデレというより、このカモメは、風まかせの気分屋で、イカサマにキマグレという名前付けられました。
このカモメ、メスだ…。

 

カモメは特に詳しい話も聞かずに、あれこれネズミたちを揶揄した挙句に、さっさと飛んでいってしまいました。

 

 

四国四の島に着きました。
ナギサの目撃者を15人総がかりで探しますが、「そんなネズミは見たこともない」か「そんなネズミは毎日見ている」か、どちらかしか言われなかったというところが笑えました。

 

多分、ナギサがカワウソに関係しているのでしょうが、今のところナギサといいカモメのキマグレといい、「気まぐれな女たちに振り回される15匹の仲間」という話です。

 

ここで、忠助おやじのような、出入りするネズミをみんな知ってる情報屋のネズミを探そうというわけで、ここで出てきたのがオバハンというネズミです。

 

この名前大丈夫なんだろうか。
少し心配になりました。

 

そしてなぎさは「オバサン」と呼ぶと書かれています。
「サン」のところを強く発音する、ちょっとこのあたりで聞いたことのない口調、若干、早口である。
この言い方、やはり寅さんやこち亀界隈のちゃきちゃきの江戸っ子だ!
私はそんなふうに感じますが、どうでしょう。

 

ドラクエの占い師並にぼんやりとしかヒントをくれない忠助おやじの言に従って、川の方向に行ってみようという話をしていた時に、一番危険なのは野犬だという話が出ます。

 

そして、母親のカワウソがやられたという話…。
ガクシャが反応します!

 

忠助おやじ「なんじ、ドードー鳥を知らずや」
ピキーン!

ドードー絶滅危惧種=カワウソ

 

ここでオバハン(この名前抵抗があるな…)が出してくれる食べ物がすごいです。
カツオのたたき、鯛の刺身、海老の姿焼き、魚の団子ににんにくのきいたタレをつけて食べる。
旅行に行きたいです!!!

 

 

絶滅危惧種である カワウソの希少価値を学者が懇切丁寧に教えてくれます。
どうやらこの地域には、滅びたはずのカワウソが生き残っているらしいこと。
ナギサも多分、それに関係していること。
カワウソがらみで、ナギサが帰って来れない理由が何かあること。

 

ここから、オバハンが手配してくれた案内人(山の何合目までというように一定の距離ごとに入れ替わり制です)に導かれて、川をさかのぼることになります。

 

かなり上流に来た時の、ひとりの案内人が、いきなりカワウソに言及しました。
カワウソが野犬にやられた最期の目撃者です。

 

母親のカワウソということは、子どもが残っていたかもしれない。可哀想に…。
待てよ?ナギサはその子供を守っているのでは?
などなど、なるほどー!と思いながら読んでいた所で、イカサマが「ちょっと待て」

 

イカサマ、論理的に筋立てて丁寧に、語り手の矛盾を鋭く追求します。
べらんめえ口調で一つ一つ論破して突っ込んでいくのがめちゃくちゃカッコいいです。

 

妹子も、イカサマかっこいい、イカサマ好き!と言ってましたので、古いようですけど、あの渡世人風のべらんめえはやっぱりカッコイイです。

 

ここで、前作、ガンバの悪役、ノロイに相当するのが野犬の黒犬であることが明かされます。
イカサマは、案内人のネズミが、野犬に脅されてカワウソの居場所を探しているのではないか、と詰問します。

 

もしそうだとしたら、こわーい!
(アホっぽい感想)

 

謎が謎を呼び、明確な悪役が出てきたことで、カワウソ、野犬、ナギサ、ガンバたちの立ち位置がよりはっきりして、ぼんやりとですがイメージが浮かび上がってきました。

 

  

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

冒険者たち ガンバと15ひきの仲間
斎藤 惇夫 (著), 薮内 正幸 (イラスト)

イタチと戦う島ネズミを助けに,ガンバと15ひきの仲間は、船で夢見が島に向いました。しかし、白毛ノロイがひきいる、どうもうなイタチの群れに追いつめられ、海岸の岩山で最後の決戦の時をむかえます。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ガンバの冒険シリーズ  全3冊
斎藤 惇夫 (著), 薮内 正幸 (イラスト)

 

 

 

 

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大人が読む児童書「ガンバとカワウソの冒険」 2 都会っ娘ナギサの魅力

大人が読む児童書。
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この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

ガンバとカワウソの冒険
斎藤 惇夫 (著), 薮内 正幸 (イラスト)

ガンバと15ひきの仲間は,ゆくえ不明のネズミをたずねて四の島に渡ります。そこには,想像をこえる体験が….

 

 

序盤を慎重に読み進めます。
ナギサが生意気で可愛くて、すごく魅力的に見えるので、読んでいて楽しいです。

 

ナギサに教えられたとおり港に行くと、この乗船チェックをしている忠助おやじの所には、乗船を待つ、長い列が出来ていました。
忠助おやじはシジンのチェックをして、乗船許可を出してくれましたが、乗船者はそこで最後になりました。

 

時間が来て定員いっぱい、船のネズミ枠は満席になってしまいます。
すごいシステムです。

 

そこに、「まって!」という声が…。
何らかの用事があって遅れたナギサが、みずからも乗船をもとめて現れました。
しかし、時間切れとのこと。
忠助おやじ(税関)は、規則(何かの)に従ってナギサの乗船を拒みます。

 

可愛いヒステリーを起こすナギサ。
汽車(←)の中であったヘンな田舎ねずみに時間を取られて、遅れてしまったのよ!

 

「そうよ!あなたさえいなけりゃ、わたし、おくれたりしなかったのよ!駅であなたがうろうろするものだから、むだな時間をとっちゃったのよ!あなたさえいなけりゃ、今ごろわたし船にのりこんでいたのよ!」

 

やつあたり気味なのですが、事実は事実ですし、そのヒステリーが何か…可愛いです💖
ナギサには、どうしても行かなければならない理由がある様子…。

 

シジンは、入れてあげてくださいと頼むのですが、乗船チェックおやじにきっぱりと拒否されてしまいます。
10日後にも船は出るとのことですが、それでは遅いの!と嘆くナギサ。

 

涙を浮かべて肩を落とし背中を向けるナギサに、シジンは、「これからどうするんですか?」と聞きます。

 

「乱ち気パーティをやるのよ。飲んで踊って、それからどうなるか、あんたみたいなボウヤにはわからないわよ。」

 

なんかすげえこと言い出した。

 

こ、これは…。
ちょっとやっぱり、今までにないキャラです。
ガンバシリーズということでなく、児童文学に出て来る女性キャラとしても、あまり見たことがないです。
シジンをほっとけなかったように、情には熱くて、少しすれた感じの都会のお姉さんぽいです。

 

 

ここで、「乗る権利を譲ることはできるが、心から愛しているものにだけである」という乗船のルールが知らされます。

 

「お前はナギサを愛しているのか?」と忠助おやじに詰問されるシジン。
いきなりお話の最初から 恋人とか愛してるとか、(シジンの女、とかいう表現もあったぞ…)これはそういう話なのかな。
作者も、幸せな恋愛ものが書きたくなったのかもしれないです。

 

さんふらわあ
フェリーだこれ。

 

そこに、ならず者っぽい大きなネズミがぬうっと出て来ます。
譲ることが出来るんなら、「じゃあ俺だっていいじゃん」、と主張してきます。
まあ、感じは悪いですが言ってることはごもっともです。

 

ナギサは、譲られることを辞退したわけですし…。
というのは、船に乗りたい理由にはそれぞれのねずみたちに、それぞれの理由があって、シジンの心に燃える、旅をしたい!という望みもまた、ナギサの理由と同じぐらい唯一無二の熱いものであることを、忠助おやじもナギサもわかっているからです。

 

忠助おやじ「心から大切に思い、愛している者だけにしか…」
ならず者ネズミ「おれを愛してるって言えー!!」

 

わたし「    」

 

今まではシジンはすごく臆病者のおどおどした感じの田舎ネズミという感じでした。
あまりはっきりと意思表示もできず、口下手で弱虫…。

 

しかし!ここで、「いい…いい…いい…いやだ!
ときっぱりと 否定します。

 

当然、大乱闘になりますが、一方的にやっつけられるシジン。
そこに、どこかに行ってしまったかと思われたナギサが突然、暗がりから現れて(やりとりを聞いていたのでしょう)…。


ナギサ、いきなり後ろから、ならず者ネズミの尻尾に噛み付きました!
この子、喧嘩もやるのか。気が強くて奔放で、いい感じです♡

 

このあたりのすったもんだは、とてもストーリーのきちんとした漫画にもありそうな展開で、非常に想像しやすいですし、子どもたちにもすんなり受け入れられると思います。

 

 

追い払われたならず者、ナギサはシジンの乗船権利を譲渡されて旅立ちました。
「あのひとと一緒に行くわ」という言葉を残して…。
シジンの(旅立ちたいという)心と一緒に、旅をする。
乗船の権利を譲るというのは、プロポーズを受けるのと同じぐらいの意味があるのでした。

 

残ったシジンは、年寄り忠助おやじに見込まれて、乗船チェックの仕事の跡継ぎに指名されました。
一体どういう展開。

 

しかしこれは、シジンとナギサの長いお別れでした。
ナギサは帰ってくると言ったのに帰ってきません。

 

シジンはどこかで、あきらめようという気持ちもあって、ガンバやヨイショたちと、ノロイの冒険についていったりしたのでした…。

 

という話です。

 

 

これは、ナギサは恋人とか彼女と呼べるのか微妙です。

 

たった一日会っただけの仲、行かなければなかった理由もわからない。帰って来るかもわからない。
ナギサの心が本当にどうかもわからない。
謎めいた女の後を追う、そういうお話です。

 

しかし、このナギサという子は、喧嘩っぱやいし口は悪いし、でも嘘は付かないし真っ正直である、そんな感じがします。
この子の魅力がこのお話の肝なので、じっくりと堪能します。(変態的なコメント)

 

東北地方から東京に出てきた若者。
(寅さんの住んでるような)東京の下町界隈の、チャキチャキの江戸っ子気質の女の子。

 

という二人のような感じです。
私は初版発行年や、その当時の書かれた背景を考慮して読んでますから、こんな風に感じますが、子どもはどうでしょう。
しかし、妹子やそのお友達にも、このナギサはとても生意気で可愛くうつったようでした。

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

冒険者たち ガンバと15ひきの仲間
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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

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