「本好きは作るもの」読解力を身に付ける~珠玉の児童書~

~珠玉の児童書の世界~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

児童書ピックアップ【固定記事】

「今日の一冊」より(絵本多め)

今日の一冊「ももいろのきりん」

今日の一冊「よかったね ネッドくん」

今日の一冊「マチルダは小さな大天才」

 

 

「ももいろのきりん」

すらすらと簡単に読める、ひらがなの本なのにけっこう長く、「絵本から本へ」のセカンドブックぐらいに最適です。

色のあざやかさを空想できるのもとてもすてきです。

 

「よかったね ネッドくん」

あげたり、おとしたり、あげたり、落としたり…。

それはまるで人生のようだ。 

なんて思います。読んでいるときの子どもたちの顔が変わるのもおもしろいです。

 

「マチルダは小さな大天才」

本ずきの賢いマチルダ、大人たちは何てばかで残酷なんだろう!
ロアルド・ダールの中でも特に好きな一冊です。

これは映画化してくれないのかなあ?

 

 

 

「大人が読む児童書」より

大人が読む児童書「魔女ファミリー」 1 旧訳「ガラス山の魔女たち」

読まれ続ける理由「チョコレート戦争」

大人が読む児童書「砂の妖精」1

 

今日はランダムで出しても、大好きな本ばかりがピックアップされたので嬉しいです。

「魔女ファミリー」は、むかし「ガラス山の魔女たち」という名前だった本です。

お絵かき、魔女たち、ハロウィンのぼうけん…。

楽しさがいっぱい詰まった本です。

 

「チョコレート戦争」

昭和期の話なのですけど、子供たちの行動がまったく変わっていないところがすごいです。

ケンカの様子もテストの様子も、完全に同じです。実に生き生きとしています。

 

「砂の妖精」

今読んでも抱腹絶倒の最高に面白いイーディス・ネズビットさんの代表作です。

何でもお願いがかなえられたら?

本当にその願いがかなったら?

いつも、とんでもない大騒ぎが巻き起こります。

戻ったときには心からほっとしますが、わきから見ている分には腹を抱えて笑ってしまいます。

 

 

 

「閑話」より

閑話 世界昔話(ドイツ・スイス編)を読んだ妹子

まあ、妹子の感想なので、ろくなこと言っていません。

 

 

 

 

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とべバッタ シェイクスピア物語集―知っておきたい代表作10 きんいろきつねのきんたちゃん
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思い出のマーニー ルピナスさん―小さなおばあさんのお話 火星の王女

 

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大人が読む児童書「ヤマネコ号の冒険」 1 空想と現実が交差する瞬間

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

ヤマネコ号の冒険

アーサー・ランサム (著), 神宮 輝夫 (翻訳)

ツバメ号とアマゾン号の乗組員たちは、老水夫ピーター・ダックと知りあい、帆船ヤマネコ号で、イギリス海峡に船出しました。ところがピーター・ダックの宝をつけねらう海賊、ブラック・ジェイクがあらわれ、しつこく彼らを追いまわします。初めて味わう本格的な航海の喜び。熱帯の島で起きる思わぬ事件。海洋冒険物語。

 

 

 

「ヤマネコ号の冒険」は、アーサー・ランサムシリーズの第3作目です。

 

ツバメの谷からはじまって、「ヤマネコ号のぼうけん」をいちから読み返したくてたまらなく、やっと持ち出したのですが、シリーズものなこともあり、まずはランサム・サーガを説明していきます。

 

アーサー・ランサムのかきあげた12の物語。
検索するといつも「ランサム・サーガ」と出てきます。

 

サーガは、いかにも剣と冒険の旅とでも言うような、一大叙事詩、英雄の一生、みたいなイメージがあるのですが…(ありませんか?)、この12冊の物語は、ぜんぜん「英雄の叙事詩ではないです。

 

1.ツバメ号とアマゾン号
2.ツバメの谷
3.ヤマネコ号の冒険
4.長い冬休み
5.オオバンクラブの無法者(オオバンクラブ物語)
6.ツバメ号の伝書バト
7.海へ出るつもりじゃなかった。
8.ひみつの海
9.六人の探偵たち
10.女海賊の島
11.スカラブ号の夏休み
12.シロクマ号となぞの島

 

これらすべてが、いかにもありそうな…。
読んでいる子どもたち自身にも、起きそうな…。

 

アウトドアやってみようとすればできるような、そんな奇妙な現実味を帯びた冒険です。

 

そして、今回の「ヤマネコ号の冒険」、原題は、「ピーター・ダック」です。

 

閑話 おとなの本と子どもの本」で、ちらっと記述したのですが、改めておとなになってから通して読んでいて、グサッ!と刺さったのが、このピーター・ダックに関する記述の所でした。

 

「ピーター・ダック」は、もともとティティが空想で作り上げた人物です。

 

不用意にフリント船長が言及したとき、「一瞬、いやな気持ち」がしたティティ。
おとなは子どもの世界に踏み込むことができないと示唆したとき、何ともさびしい気持ちがしたのです。

 

その次の作品の原題が「ピーター・ダック」!

 

このお話では、ピーター・ダックはもう空想の人物ではないです。
実際の船乗りとして、冒険をともにします。

 

 

この「ヤマネコ号の冒険」では、ウォーカー兄弟姉妹と、ブラケット姉妹が、ほぼ乗組員は子どもという状態で、海の航海に出発です。

 

今まで、ツバメ号とアマゾン号は、いかにも現実にありそうな感じ、手の届くキャンプとセーリング生活でしたが、ほぼ子どもだけで航海、これはさすがにファンタジーではあります。

 

おとなはフリント船長とピーター・ダックだけ。

 

どこかで、空想と現実が交差して、ふっと一つになる瞬間です。
そして、問題なくフリント船長(おとな)も、ピーター・ダックと一緒になって、ぼうけんに出発です!

 

前回の二作では、周囲の大人やお母さんたちが、子どもだけでのキャンプを許しながらも、まめに連絡を取ったり、目を配ったりしています。
とても気をつけているので、子どもだけでの航海はちょっと非現実的なのです。

 

けれど、ピーター・ダックがツバメの谷であれほど活躍したあとに、この題ならば、それはティティの創作のようであり想像であるとする余地があります。
また、そうではなくて、本当に航海をしたんだ!という風にとることもできます。

 

子供の頃には違和感なく読んでいました。おとなになっても、細かい部分にとちょっと胸熱だったりします。
こうしておとなも子どもも一緒に冒険させてもらえて嬉しいなあ!という気持ちになりました。

 

 

よく考えてみたら、ウォーカー家の4人の子供たちがキャンプをしていたのはヤマネコ島でした。

 

今回のお話で、みなが子どもだけで航海に出ようとしているのはヤマネコ号

 

キャンプのテントの中で、ティティが鉛筆で書きとめていた物語かもしれません。

 

この島自体が船だったなら…と考えながら、子どもだけで、実際に外洋に出て、みんなで航海するのだ!

 

見守る大人はフリント船長だけ。
でも、もうひとり、老練で信用のできる船乗りが欲しい。
ピーター・ダックは、たくさんの航海をしてきて経験豊富な、引退した船乗りで、一緒に航海することになる。
「町かどのジム」みたいな存在です)

 

「ツバメの谷」からつなげて読むと、ティティがピーター・ダックに強い思い入れを持っていたことが語られていますので、ここでまるで知らない顔をしてピーター・ダックと出会って話しているのは、いかにも違和感です。

 

しかし、ツバメ号、アマゾン号の物語についで、その細やかでリアルな描写が、アーサー・ランサムの特徴です。

 

マストの上げ方、準備の様子、波の動きなどが実に詳細に記述されています。
これは本当の物語であると、感じられます。

 

実際に6人の子供たちが、2人の大人だけを頼りに海に出た。
そこで海賊と、てんやわんやのあれこれの逃走劇を繰り広げるのだと、これが実際に起きたことのようにワクワク読み進めることができます。

 

 

冒頭から悪党らしき人間が登場です。
名前はブラック・ジェイク。

 

いかにも悪党で海賊で、敵になるのではないかという感じの名前です(偏見)
きっと何かが起きるとドキドキです。

 

 

 

 

 

ツバメ号とアマゾン号

アーサー・ランサム (著), 神宮 輝夫 (翻訳)

夏休み、ウォーカー家の4人きょうだいは、小さな帆船「ツバメ号」に乗って、子どもたちだけで、無人島ですごします。湖を探検したり、アマゾン海賊を名乗るナンシイとペギイの姉妹からの挑戦をうけたり、わくわくするできごとがいっぱい!

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

ツバメの谷

アーサー・ランサム (著), 神宮 輝夫 (翻訳)

ツバメ号とアマゾン号』の冒険から一年、ウォーカー家の4人きょうだいは、ふたたび湖で帆船を走らせますが、ツバメ号が突風にあおられ、暗礁にぶつかって沈んでしまいます。船を失った探険家たちは、新たにみつけた「ツバメの谷」でキャンプをすることに。アマゾン海賊姉妹とともに、夏休みの冒険に乗り出します。

 

 

 

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はちかづきひめ デイビッド・マックチーバーと29ひきの犬 長くつ下のピッピ
さすらいのジェニー つきよのぼうけん シンデレラ ミステリー
地底旅行 新訳 長くつ下のピッピ 十二支のはじまり

 

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大人が読む児童書「白いりゅう黒いりゅう」 3 途切れることのない文化交流

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

白いりゅう黒いりゅう―中国のたのしいお話
賈 芝 (著), 孫 剣冰 (著), 赤羽 末吉 (イラスト), 君島 久子 (翻訳)

この本に収めた「くじゃくひめ」「天地のはじめ」「九人のきょうだい」など6編は,主に中国の少数民族が語りつたえた物語です.雄大で,ストーリーの変化に富み,西欧の民話とは趣きの異なる楽しさです。

 

あと入っているのは
タイ族の「くじゃくひめ」
パイ族の「白いりゅう黒いりゅう」
です。

 

「くじゃくひめ」は、羽衣伝説を取り入れた、とても美しいお話です。

 

羽衣伝説によって、王女さまを手に入れた王子さまですが、
自分の娘を嫁がせようとしていてあてが外れた大臣の悪意によって、王女は国に帰ってしまいます。

 

その大臣の悪だくみとは、お隣の仲が悪い国の王様に手紙を送ってそそのかすのですが…その台詞がこうです。

 

「天女のようにべっぴんの、ひめがおりまする。いくさをしかけて、うばいにこられるがよろしいでしょう。」

 

「天女のように」、はともかくとして、「べっぴんのひめ」

 

ここだけは、ちょっと時代を感じてしまいます。
しかし、こういう昔風のことばを面白がるのも、昔ながらの児童書を楽しむ醍醐味です。

 

冒険の数々は割愛するのですけど、ここですごく印象に残っていて、昔から忘れられないのが、道案内の猿くんの犠牲です。

猿くん…!!!

(読んでくださればわかることと思います。) 

 

 

「白いりゅう黒いりゅう」

この物語の中で、もっとも長く、やはり題名に冠されるだけあって、一度読むととても忘れられないお話です。

 

昔話の中でも、「縁起物」というジャンルに属する、「白竜廟」が出来たわけを物語るものです。

 

お話の中身よりも、ちょっと違う方向からご紹介しますと、あとがきによればこの一連の物語は「中国民間故事選」によるものだそうです。

 

中国民間故事選 (新華書店): 1958|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

中国民間故事選2 (新華書店): 1962|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

 

国立国会図書館サーチで「中国民間故事選」で検索すると、「白いりゅう黒いりゅう」もしっかり出てきます。

 

シャウトンとかくれんぼひめ
にしきのむら
銀のかんざし
チワンのにしき : 中国民話太陽のむすめ

などなど、他にも面白そうな昔話がたくさん出てきます。

 

あとがきにもありますが、おそらくこの「白いりゅう黒いりゅう」のお話は、白竜廟の縁日に語られたものではないかとのこと。

 

物語は、語り継いでいく人あってのもの。

 

また「くじゃくひめ」をつたえた、タイ族には、おはなしを語ってあるくことを、職業にしている、ザンハという人たちもおります。
このおはなし家(か)は、せんすをかた手に、いい声で、うたうようなちょうしをつけて、おはなしをはじめます。そばから、笛のばんそうもはいります。そのまわりには、あつまってきた村の人びとが、こしをおろして、まるく輪になって、おはなしにききいります。こうしてはじまるおはなしは、ながいものになると、ふた晩も、三晩もつづきます。ですから、おはなしのなかみも、こみいってきます。この本にのせた「くじゃくひめ」なども、かなりそういうところがみられます。

 

 

「犬になった王子」をつたえたチベットをはじめとする、草原いったいにも、弦楽器をかかえて、おはなしをしてあるく人たちがおります。
そのうえ、チベットは、北と前から、図と東から、さまざまな民話がつたえられて、まるで「民話のおくら」といってもいいほどです。

 

以前、アラビアン・ナイト」でも、語り部がいることを中野好夫さんが描かれていて、いまちょっと、各地の語り部のことを調べていたりもするのですが、何となく、このような「語り部」のことを知るたびに、「読みきかせボランティア」のママさんがたも、やっぱり、「語り部」に属するものなんではないかなあと思うことがあります。

 

 

「白いりゅう黒いりゅう」は、とても不思議な作品です。

王さま王子さまといった、華やかな人たちは出てこなくて、これはその土地に地に足をつけて住んでいる人たちの戦いの物語です。

 

黒いりゅうに悩まされて来た人々を助けるため、大工のヤン名人は、木彫りの白いりゅうを彫りはじめます。

 

黒いりゅうは、自然災害のモチーフかなとは思いますが、たまに人に化けて現れるのですが、その時の悪意がすごいです。
(ほん怖の恐怖話に匹敵する不気味さです)

 

悪と善の戦いも何となく思わせながら、神秘的で、息を飲むスケールです。

 

淵のなかから、かみなりがとどろき、ふたすじの雲がわきあがったかとおもうと、みるまに、空のなかばをおおってしまいました。かたほうが白い雲。かたほうが黒い雲。

 

二ひきのりゅうは、空中でとっくみあい、もんどりをうち、上にのぼるかとみれば、下にくだり、北のはてから、南のはてまで、あばれまわります。海はかべのような波をおしたて、山はうなり、谷はなりひびきます。

 

大人版の翻訳を読んでみたいと思わせるすばらしい描写です。

 

 

このお話「中国民間故事選」についても、あとがきに書かれていました。

 

あたらしい中国が、文化の回で、まっさきに力をいれたしことが、地方につたわる民話を、あつめるということでした。
それは、なん百年、なん千年というながいあいだ、人びとのロからロへったえられ、そだてられてきた、とうとい文化遺産だからなのです。

 

 

 固有の文化を尊重するのは、とても大切なことと思います。
そして近い国である中国と日本は、長い長い歴史があり、文化的交流は途切れることなく続いてきました。

 

spc.jst.go.jp

 

四書五経をはじめとして、中国の書籍は教養として日本の知識人にとっては欠かせないものでした。

交流が中断しても、書籍の交流は絶えることはなかったというのが、すごいなと思いました。

 

そして以前、日本の絵本も、中国で数多く出版されているというニュースを読んだのを思い出しました。

 

toyokeizai.net

 

物語は、語り継いでいく人あってのもの。

そして、子どもたちにとって、世界へのとびらとなるものだと思いました。

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

チベットのものいう鳥
田 海燕 (編集), 太田 大八 (イラスト), 君島 久子 (翻訳)

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

シュナの旅
宮崎 駿 (著)

チベットの民話「犬になった王子」をもとにした谷あいの貧しい小国の後継者シュナの物語。絵物語という形式で自らの夢を形にした、宮崎駿監督のもう一つの世界。1983年以来のロングセラー。

 

 

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百まいのドレス おそばのくきはなぜあかい フランクリンの空とぶ本やさん
森は生きている はてしない物語 ふしぎなオルガン
うみぼうやとかぜばんば 完訳版 シャーロック・ホームズ全集 白いねこ

 

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大人が読む児童書「白いりゅう黒いりゅう」 2 目にいっぱい涙をためた子犬(パワーワード)

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

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>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

白いりゅう黒いりゅう―中国のたのしいお話
賈 芝 (著), 孫 剣冰 (著), 赤羽 末吉 (イラスト), 君島 久子 (翻訳)

この本に収めた「くじゃくひめ」「天地のはじめ」「九人のきょうだい」など6編は,主に中国の少数民族が語りつたえた物語です.雄大で,ストーリーの変化に富み,西欧の民話とは趣きの異なる楽しさです。

 

 

もののけ姫」のもとになったお話、「犬になった王子」のつづきです。

 

洞窟に忍び込み、蛇の王からこくもつのタネを盗もうとする王子。
線香1本が燃え尽きるまでの時間という制限つき、ドキドキです。

 

1話目の「九人のきょうだい」のときに、きょうだいが戦った人間の王さまと違って、この蛇の王はとても恐ろしく、全然かなう気がしないです。

 

王子は命からがら逃げますが、ギリギリで犬にされてしまいます。

 

シュナの旅」では、この部分が人間性を失った』ことになって娘さんにかくまわれています。

 

しかし、もとになるお話のアチェ王子は、体は犬になりましたが、理性を失うことはなく、山の神リウダさまにもらった「風の玉」を飲んで、なんとか逃げ延びます。

 

 

後半です。
犬になった王子は、予言のとおり、自分を愛してもとにもどしてくれる娘を探します。

 

この金色のわんちゃんは、ロウル地方のゴマンというむすめに目をつけます。
(言い方、言い方!

 

王子さまは子犬になっているので、それを可愛がるゴマンとの描写がすんごく可愛いです。
ツァンパなどの単語が出てきて、チベット族のお話なのだなとはっきりわかります。

 

ゴマンは三人姉妹の末娘です。

 

三人姉妹も年頃になったので
「踊りを踊りながら、気に入った若者にくだものをなげておむこさんを選ぶ」
というイベントがはじまります。

 

とても、民族色がゆたかで興味深いです。

 

ゴマンのおねえちゃん二人は、それぞれ「となり村の村長のむすこ」「金持ちのむすこ」という、超・現実的な選択をしますが、ゴマンはなかなか決められません。 

 

そのとき…。

 

期待に満ちた周囲の人々の目の中で、金色の子犬が、目にいっぱいなみだをためて、じっとこっちを見ています。

 

「目にいっぱい涙をためて」だけでもパワーワードなのに、「子犬」

 

めちゃくちゃ、可愛いです。

 

思わず子犬の方に向かって踊っていったゴマンは、よろけた拍子にくだものを子犬の上に落としてしまいます…。
笑いものになり、面目を失ったと怒った父親に家を追い出されてしまったゴマン。

 

「やさしいむすめさん、泣かないでください」
ふいに子犬が、口をきいたのです。
「わたしは人間です。プラ国の王子です」

 

えっ!?
口がきけたの!?もしかしてずっと?

 

読んでる方も衝撃です。

 

いったい、「こくもつのタネ」がどうなったのか、めでたしめでたしになるまでは、ぜひ読んでみて頂きたいです。

 

最後まで何ともいえない愛らしさがあります。

 

 

天地のはじめ(プーラン族)─巨人グミヤーの話─

 

この「黒いりゅう白いりゅう」に入っているお話はどれも、非常に魅力的ですが、話の選び方や並べ方も、とてもすぐれていると思います。

 

「九人のきょうだい」がユーモラス。
「犬になった王子」は、前半の冒険は恐ろしいながらも、後半はかわいい。

 

そして、このプーラン族の「天地のはじめ」は、とてもスケールの大きい、雄大天地創造のお話です。

 

巨人グミヤー「さい」に似た動物から天と地をつくり、うみがめで地を支えます。

 

とても印象的なのは、後半の「九つの太陽と十の月」と、グミヤーとの戦いです。
大きな弓をとって、灼熱の大地に足を踏みしめ、次々に月と太陽を射落とすグミヤー。

 

赤羽末吉さんの絵もすばらしく、強烈に記憶に残っていました。

 

最後に残った一つの月と一つの太陽は命からがら逃げ出して、洞窟にこもってしまいます。
真っ暗になった大地のために、月と太陽を何とかして呼び戻す展開は、どことなく天岩戸伝説を思わせます。

 

こちらは月と太陽、セットで隠れており、連れ出すのはにわとりやいのししといった動物たちですが。

 

このお話、月が男で太陽が女です。(!)

 

このチベット族のお話だけでなく、山室静氏の「世界むかし話集」のどこかでも、月が兄で太陽が妹、など、太陽=女性、というのはいくつかありましたので、まさに「原始、女性は太陽であった」というのは、決して誇張ではなく、世界的にもある話なんだと思います。

 

太陽と月はどっちが昼と夜を受け持つか相談するのですが、

 

「わたし、夜はこわいからいや!」と、おくびょうな、太陽がいいました。
月は、男らしく、夜をひきうけました。
「ひるまでは、かおをみらえrて、はずかしいからいや!」と、わかい太陽は、また、すねました。

 

まあ、そもそも論だとか、どっちを受け持っても、太陽が担当した方が昼なのでは、とか、突っ込みどころは満載なのですが、昔話においてはスルースキルが大事です。
そして、そのわがままちゃんなすね方が何かみょうに可愛いです。

 

(結局、月にぬいばりをもらって、じろじろみる奴は目を突き刺してやる、ということになってます)

 

 

ねこ先生ととらのお話

 

ねこずきには必見です。
(とらは、悪いやつです)

 

このお話では、虎がネコっぽいのは、ねこに教えてもらったから、ということになっています。

 

そもそもネコ族とは。とか考えたらだめです。

 

全体的に、どうぶつがとにかく可愛くて、活躍をしていて、題名となっている「黒いりゅう白いりゅう」も、りゅうが何ともいとおしいです。

 

あと、このねこ先生、何とこねこです。

 

 

 

 

シュナの旅
宮崎 駿 (著)

チベットの民話「犬になった王子」をもとにした谷あいの貧しい小国の後継者シュナの物語。絵物語という形式で自らの夢を形にした、宮崎駿監督のもう一つの世界。1983年以来のロングセラー。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

チベットのものいう鳥
田 海燕 (編集), 太田 大八 (イラスト), 君島 久子 (翻訳)

 

 

 

 

 

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大人が読む児童書「白いりゅう黒いりゅう」 1 「もののけ姫」原話

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

白いりゅう黒いりゅう―中国のたのしいお話
賈 芝 (著), 孫 剣冰 (著), 赤羽 末吉 (イラスト), 君島 久子 (翻訳)

この本に収めた「くじゃくひめ」「天地のはじめ」「九人のきょうだい」など6編は,主に中国の少数民族が語りつたえた物語です.雄大で,ストーリーの変化に富み,西欧の民話とは趣きの異なる楽しさです。

 

 

「白いりゅう黒いりゅう」
以前ご紹介した、「チベットのものいう鳥」に続いて、中国の各地の伝説をまとめたものです。

 

whichbook.hatenablog.com

 

チベットのものいう鳥」は、妹子から
「ごめんやけど、めっちゃひどかったわ。正直退屈なのも多かった。あの金沙江の女軍はよかったけど」
と言われるほど、硬派な本でした。

 

どちらかというと、文語体や漢文から離れてしまった現代となっては、大人むきの側面があるかもしれません。

 

しかし、この「白いりゅう黒いりゅう」は妹子も、お友達も大大大好きな、みんなのヘビロテ作品です。

 

入っているお話は六篇

 

・九人のきょうだい(イ族)
・犬になった王子(チベット族
・天地のはじめ(プーラン族)─巨人グミヤーの話─
・ねこ先生と、とらのおでし(漢族)
・くじゃくひめ(タイ族
・白いりゅう黒いりゅう(パイ族)

 

最初にページをめくると、地図が載っています。

 

f:id:WhichBook:20210214110425j:plain

 

チベットのものいう鳥」と同じく、主にチベット系の四川省雲南省の奥地のあたりのお話が中心です。

 

※四川は三国志における蜀の地方です☆


この周辺は、さぞ物語がゆたかだったのだろうなと思います。

 

余談かもしれませんが、昨今、ニュースを騒がせる新羅ウイグル自治区は、この地図で斜めに塗られた「チベット族」の西側上部のあたりになります。

かなりの広さです。

 

このような面からも、世界の昔話をひもとき、読んでおくことは、子どもたちにとって国際的感覚を身につけるためにも、とてもたいせつなことだと思います。

 

 

最初は「九人のきょうだい」
イ族の作品と書かれています。

 

ちゃんと、「イ族のある村に、おじいさんとおばあさんが…」という風に描かれていて、民族の特色をちゃんと区別をつけています。

 

子どもが生まれない二人に、池の中から現れた白い老人が子どもをさずかる丸薬をもらうのですが、9つぶもらいます。
一粒飲むと、子どもがひとり生まれるので、9人の子もちになれるというわけです。

 

面白いのはここからです。

 

おばあさん、さっそく薬を一粒飲むのですが、一年たっても生まれません。

 

おばあさんは、もうまちきれなくなって、あるだけ一ぺんにのんでしまいました。

 

おばあさんェ…。

 

よっぽど待ちきれなかったんですね。

おじいさんとおばあさん、突然、九人の子もちになってしまいます。

 

「ちからもち」
「くいしんぼう」
「はらいっぱい」
「ぶってくれ」
「ながすね」
「さむがりや」
「あつがりや」
「切ってくれ」
「みずくぐり」

 

この名前がたいそう面白いですし、ひとりひとり赤羽末吉さんの絵がついてるのですが、まあみんな、たいへん元気そうなあかんぼうです。

 

そのとき、都では王さまの宮殿の柱が倒れて、大騒ぎになっていました…。

 

この王さまVSきょうだいで、あれやこれやの立ち回りをするのですが、まあお約束通りですけど、九人が九人とも、適材適所、ちょどよく自分の特性を生かして、うまく王さまのたくらみをやっつけます。

 

なんともつごうのいいことに、この九人きょうだいは九人とも、かおも、からだつきも、そっくりだったのです。

 

(笑)

 

個人的に、「切ってくれ」が一番おもしろく、めちゃめちゃに切りつけても「みみずばれほどのきずも残らず」

 

「ああ、いいきもち、もっとちからをいれて切ってくれ!」

 

へ、へ、へんたいだ~~!!

 

 

 

次は、「犬になった王子」です。

 

ご存じのかたもいるかもしれませんが、宮崎駿氏が「もののけ姫」を作る前に、シュナの旅という、絵物語を出版していました。

 

シュナの旅
宮崎 駿 (著)

チベットの民話「犬になった王子」をもとにした谷あいの貧しい小国の後継者シュナの物語。絵物語という形式で自らの夢を形にした、宮崎駿監督のもう一つの世界。1983年以来のロングセラー。

 

このお話が、「もののけ姫」のもとになったお話であり、かつ、「犬になった王子」をもとにしています。

 

わたしは「もののけ姫」が作られる前にこの「シュナの旅」を購入し、アニメ化するには地味だと書かれているのを見て、いつかアニメ化して欲しいなあ…と思っていたので、「もののけ姫」が公開された時には感慨深かったです。

 

残念ながら、ちょっと期待していたのとは違って、まるで別のお話になってしまていましたが…。
(宮崎監督は、かなり大胆な翻案にしてしまいますので)

 

逆に、まったく違うお話になっているからこそ、「シュナの旅」も、「犬になった王子」も、どちらもそれぞれに新しい物語の楽しさを味わうことができます。

 

個人的な物語の好き度は
「犬になった王子」>「シュナの旅」>「もののけ姫」です。

 

もののけ姫」を何十回、直接映画館に見に行ったかを考えると、この「白いりゅう黒いりゅう」に入っている「犬になった王子」の好き度はいったいどれくらいか、換算できないぐらいです。

宮崎駿監督が、このお話に深い感銘を受けたのも無理はないです。

 

 

このお話は、前半・後半で成り立っています。


前半が、心やさしいアチョ王子(チベットのプラ国)が、こくもつのタネをGET★するまでです。

 

少しユーモラスだった、 「九人のきょうだい」と違って、かなり恐ろしい雰囲気です。

人びとのために「こくもつのタネ」をもとめ、山の神のリウダさまの所に訪れたアチョ王子。

九十九の山を越え、九十九の川を越えるといった、「チベットのものいう鳥」でもあった冒険が入っているのですが、これは省かれているのか、それとももとから無いのか…。

 

滝の中から現れた山のように大きな老人が、山の神のリウダさまでした。

何となく、とても不可思議な神聖な雰囲気があります。

 

リウダさまに、

・「こくもつのタネ」は、蛇の王が持っていること
・失敗すれば犬にされてしまうこと
・線香1本が燃え尽きるまでの時間に、タネを盗む方法
・失敗した時の「風の玉」
・取返しのつかない事態になっても、ひとりのむすめの愛があれば救われる

 

という話をきき、王子は蛇の王のもとに向かいます。

 

 

つづきます。

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

チベットのものいう鳥
田 海燕 (編集), 太田 大八 (イラスト), 君島 久子 (翻訳)

[書籍版巻頭・巻末資料は電子版では未掲載です]新兵器・鉄砲をたくみに使った織田信長は、戦国大名たちをつぎつぎとたおし、室町幕府をもほろぼして、天下統一を目指した。しかしその途中、明智光秀に殺された。まんがで楽しく学べる一冊。

 

 

 

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くわずにょうぼう (こどものとも傑作集) (日本語) 単行本 - 1980/7/31 稲田 和子 (著), 赤羽 末吉 (イラスト) 万葉集 トムは真夜中の庭で
ランサム・サーガ(全24冊セット) バムとケロのにちようび サムのおしごと
北極のムーシカミーシカ ぞうのたまごのたまごやき 魔女ファミリー

 

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旧版 学研まんが 「織田信長」 4 光秀もいい感じ!

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

学研まんが人物日本史 織田信長 乱世の戦い
中島利行 (イラスト), 樋口清之 (編集) 形式: Kindle版

[書籍版巻頭・巻末資料は電子版では未掲載です]新兵器・鉄砲をたくみに使った織田信長は、戦国大名たちをつぎつぎとたおし、室町幕府をもほろぼして、天下統一を目指した。しかしその途中、明智光秀に殺された。まんがで楽しく学べる一冊。

 

 

旧版 学研まんが 「織田信長」 1

旧版 学研まんが 「織田信長」 2 信長と濃姫の出会い

旧版 学研まんが 「織田信長」 3 名台詞「で、あるか」

 

 

あまり詳細にして紹介してしまうとあれなので、ここからは(できる限り)おすすめポイントを箇条書きです。

 

斎藤義龍、ほんの一コマですが、本当の父親は土岐頼芸だと信じてます。

・道三は、美濃は信長に与えると言い残します。

・信長、道三が信長の被害を最小限にするため、自ら討ち死にを早めたと悟ります。

 

(フィクションだとしてもこのあたりの流れ、胸熱~!)

 

・秀吉登場ですが、新参者を登用することに不満を持つ重臣たちの不満を一コマで表現してます。

・出ました今川義元。これほど「公家風でお歯黒で白塗り」でありながら、戦国武将の風格ある大物風な義元、なかなかいません。矛盾を完璧に表現してます。

・丸根砦、鷲津砦が攻撃され、信長「で、あるか」

・忍者のように大高城に入る予定を知らせたのはなんと猿です。

・湯づけを食べます。ことあるごとに湯づけ。いっぱい食べてます。

濃姫の鼓で人間五十年やります。大ゴマでカッコイイです。

・ページないのに、熱田神宮での祈願をちゃんとやってます。

桶狭間に行く時、「勝ったぞ。奇襲だ」と言いながら、キラキラ星を飛ばして半ばウィンクです。

・迫力の桶狭間の端っこで、斎藤義龍ナレ死です。(ちゃんと入れる!)

 

 

出た明智光秀


信長が主人公の時は、たいてい、神経質でハゲで恨みをためた悪者にされてしまう光秀。
この話の中では出てきた時から、「教養人・穏やか・優しげ・真面目・有能」と言う特色を、少ないコマで完璧に表現しています。

 

ただ、額は広いです。

 

・このお話、お市は大人っぽい美人で、濃姫は可愛い系美人です。

浅井長政はたぬきみたいな丸顔のおやじですけど、お市とは仲がいいです。

濃姫と光秀は知り合いの設定、きちんと描かれてます!「光秀!ひさしぶりじゃ」「濃姫さま」嬉しそうな濃姫と光秀の優しい笑顔。

連歌師里村紹巴(さとむらじょうは)、松永久秀が九十九髪茄子を献上など、細かい!!

 

この話、情報量が半端ないです。
歴史好きも絶対に満足できる細かな説明です。

 

・越前・朝倉攻めも、姉川の戦いも、軍隊の動きやら「十二段の構えがわずか一段しか残らん」とか細かい!

明智好きなので、金ヶ崎の戦いで「明智軍が敵中を突破しましたっ。浅井・朝倉の後方へ攻め込みます」の一言に注目。

 

ここでちょっと注目。

 

お市とまんまるオヤジの浅井長政が、大ゴマ使って涙の別れをしているところで、唐突に百姓が米を持ってきたとの知らせです。

負け戦の城主に兵糧?と驚く長政。
蓑笠をかぶって百姓に化けていたのは、秀吉でした。
(なっ、何ィ~!)

ここで浅井どのお命頂戴!とかいう展開にはならず、

 

秀吉「義理も、親への孝も、武士の意気地も、あなたはみな、立てられたではありませんか。このうえ、なんで無用のいくさを望まれるのですか」
長政「秀吉どのこそ、命を的になんで無用の仲立てをいたす?」
秀吉「あなたを惜しむからです。あなたの命に比べれば、この秀吉の命など軽い、軽い。」

 

完全なるフィクションなのですがこれは素晴らしいシーンでした。
この時代はまだ、秀吉の好感度も人気も高かったはず。

 

そういうのを意識してかもしれませんが、まあ別にイケメンにも描かれておらず、くしゃっとしたチビザルと、まんまるオヤジ長政なのですけど、どんな素敵なイケメン長政や長身秀吉の美化されたシーンよりも、じ~んときました。

 

このシーンが何のために存在するかというと、一応、お市と子どもたちを逃がす展開なのです。
秀吉は最後まで(お市も三姉妹も見向きもせず)長政だけを案じています。

 

・一コマ使って、涙を流すお市に「過ぎたるは及ばざるが如しと家康の口癖だがそなたの夫は真面目すぎた、いやあまりにも立派すぎた」と言う信長。たった一コマでのちの天下人、家康をからめつつ長政をほめる…。濃い!

・秀吉と光秀、大きくコマを使ってここでバッチバチ!!

 

この流れだと、光秀はすでに信長の家臣になってる感じですね。
麒麟がくるを見ていて初めてそうではないのだと知りました。

 

ここからの長篠の見せ場はすっ飛ばします。

(面白すぎるので細かく説明しすぎじゃないかと心配してます)

 

 

・光秀の謀反へのフラグが立ち始めます。

八上城兵糧攻め光秀の母親が死んだエピソードをきちんと描きます。

・どちらかと言うと光秀のシーンが多くなってきて、信長は足跡を追う感じに変化してきます。

・光秀本人よりも、光秀の部下たちの方が、信長の光秀に対する扱いに不満を抱いています。(それを物陰から聞いている光秀)

・突然、家康の饗応役をやめさせたのは、秀吉の援軍が急務だったためで、特に鯛が腐っていたわけではありません。面前で罵倒も蹴り飛ばしもありません。

・ただ、饗応役は中途半端、丹波の国取り上げ、出雲石見はまだ毛利の領地と、フラストレーションを高める光秀。

・特に秀吉の応援は問題視してない様子、長曾我部説も昭和のこの時はまだあまり大きく取り上げられてないでしょう。

・なんと光秀があれこれ悩んでいる間に、腹を立てた光秀の部下たちが、接待用の料理を掘に投げ込んでしまいます。

 

なんかすごく斬新な感じがするんですけど…。
結局、丹羽長秀がこっそり堀をさらって後始末をしてくれて、バレないままです。

 

信長、何も知らぬまま。

 

 

本能寺。

 

潮騒のようなざわめき。
是非もなし。
濃姫との絆。
光秀は女子供の命はとらぬやつ。

 

ラストシーンは…。
全てが完璧です。

 

最高です。

 

 

現代の世の中でも、理想化されたり、サイコパスだったり、トンデモだったり、異世界転生だったり、グルメだったり、漫画やメディアの中でも自由自在な信長ですけど、「テッパンの信長イメージ」を伝えるには、最高で最適です。

 

何より、道三、家康、秀吉、光秀とこれらをすべて悪人に描いていないのもすごいです。

 

このお話はどこまでも陰惨なところがなく、(まあアレなんですけど)、信長は底抜けに明るく楽しく野放図で、読み終わりも不思議な清涼感にみたされた作です。

 

 

 

 

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

織田信長: 天下統一をめざした武将 (学研まんがNEW日本の伝記) (日本語) 単行本 - 2014/7/29 田代 脩 (監修), 山田 圭子

天下統一をめざした尾張の戦国武将・織田信長の一生を描いたオールカラーの学習まんが。巻末には、その人物が生きた時代の背景や、その人物に関する詳しい資料を掲載して、まんがの内容がより深く理解できるようになっている。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

小学館版 学習まんが人物館 織田信長 (小学館版学習まんが人物館) (日本語) 単行本 - 2012/7/17 小和田 哲男 (監修), トミイ大塚

戦国の時代をかけぬけた尾張の風雲児。小学生に大好評の【学習まんが 人物館】シリーズ、44冊目の最新刊は、戦国武将の代表格・織田信長の伝記まんがです。

 

 

 

 

 

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旧版 学研まんが 「織田信長」 3 名台詞「で、あるか」

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

学研まんが人物日本史 織田信長 乱世の戦い
中島利行 (イラスト), 樋口清之 (編集) 形式: Kindle版

[書籍版巻頭・巻末資料は電子版では未掲載です]新兵器・鉄砲をたくみに使った織田信長は、戦国大名たちをつぎつぎとたおし、室町幕府をもほろぼして、天下統一を目指した。しかしその途中、明智光秀に殺された。まんがで楽しく学べる一冊。

 

 

旧版 学研まんが 「織田信長」 1

旧版 学研まんが 「織田信長」 2 信長と濃姫の出会い

 

 

 まんがを文字で表現するというのはとても難しいです。
すごく濃密な作品です。

 

 

結婚した濃姫、信長のことを「うつけさま」と呼んでます。

「まめちしき」がすごく面白いです。

この頃の矢には、一本一本に自分の名前が書かれていて、手がらをはっきりさせるようになっていました。

信長って本能寺で矢を射ていますよね。すごいな。
信長の名前が書かれた矢なんて国宝級なのでは。
射られるのも名誉っぽいです。

 

ここで3年ほど経過、パパの織田信秀が亡くなります。

焼香エピソードしっかりです。

それも、家臣たちが、先に焼香してあとつぎにふさわしい姿を見せろと弟の信行をそそのかしますが、ここで 大ゴマを使って灰を「渇!」と投げつける信長 !

まめちしき:柴田勝家らの重臣は、奇人変人的な信長より、礼儀正しい弟の信行を織田家のあとつぎにしようとしました。

 

奇人変人的…。

すごいこと言っていながらも、独白する信長のセリフが素晴らしいです。

 

古いものはほろび、新しいものが生きのびる……それが習いだ。
おれもいつかはほろびる。生きている間は短い。

生あるうちに、おれはこの世のあらゆることを見て、聞いて、試してみてやる。
そのためには、力を持たねばならん、力を… …。

 

 

 

まるっこいチビ家康チラ見せです。

二年前に父親が死んだ家康を慰めた所を信秀が死んだタイミングでチラ見せする無駄のなさ。
間髪入れずに平手政秀自害。

 

お父さんが泣いた時も泣かなかった信長、平手の手紙を引き破って 涙を流します。
ここのシーンもすごくいいです。

ばかなればこそ人のうわさもつつぬけに知れる。ばかなればこそ、敵も味方もはっきり見きわめがつくのだ。

いちばん近くにいた平手のじいでさえ、おれをただのうつけとしか見なかったのなら、おれの勝ちだ!

すべてが名言です。
すべて涙をこらえながら語ってます。 

これからも世の中を、好き勝手にひっかきまわしてやるわい。
見たり聞いたり試したり、思うぞんぶん生きてやる。じゃまをするやつはおにでも神仏でもようしゃはせんぞ!

 

ここの神仏に「かみほとけ」とルビが入っているのが気に入りました。
しんぶつでも、より、かみほとけでも、の方が何となく刺さりました。

 

最近、研究が進んで、織田もギリギリピンチの戦いをしていたらしかったり、助かったのも三河勢が突破したからだったり、命からがら逃げ延びることが多かったような信長がだんだん現れてきましたが、やっぱり奇人変人的とも言えるほどの実行力、当時にしては合理的精神など、傑物であったのは確かだと思います。

 

 

ページ変わると、まただらけてるうつけさまと濃姫です。

 

ハゲオヤジの道三が会いたがってますが、濃姫は止めます。
相変わらずうつけの恰好ですが、とても仲良さそうです。

 

「おやめなされませ。あなたを殺すかもしれません。」
マムシのむすめがおかしなことを言うね。おれが逆に、マムシを殺すかもしれない、……と、なぜ考えないのだ?そんなにおれがたよりないか。」

 

この問答に、「うふふふ…」と意味深に笑う。
可愛い。
この話は総じて、濃姫が本当にいいです。きりっとしてるけど可愛くて色っぽくて、信長との関係が大好きでした。

 

濃姫に、マムシにに似ていると言われて少し喜ぶ信長。

 

 

貴重な7ページを使って、しかも大ゴマを多用し、有名な正徳寺の会見を余すところなく盛り上げます。

うつけから正徳寺の会見、そして桶狭間の戦いの流れは、一番華々しく盛り上がるところです。
(なんていまさら、私が言うまでもないんですけども…)

 

信長の隊列を物陰から見ていた斎藤道三、やってきた信長は、テッパンのうつけの恰好ですが、鉄砲と弓が新式であること、槍が自分のものよりも長いことを即座に看破。

 

うつけの格好からパリッとした完璧なイケメンに変身した信長!

 

着替える時の着物の音 一つまで、するする、さっさ、ギシギシと、耳に聞こえてきそうな描写が素晴らしいです。
めっちゃ盛り上がります。

 

何と言うか、歌舞伎の変わり身?男版シンデレラ?とでも言いますか。

 

シンデレラものの面白さは、ボロボロの姿をしていたりあんまり可愛くなさそうに見える女の子が、お化粧用の綺麗な着物を着て変身してわっと驚かせるところに見所があるのですけど、この変身・イケメン信長もそれに似たようなものがあると思います。

 

斎藤がたの 皆が息をのみ、驚いて戸惑いながら、 迎えるところで、イケメン信長、ちょっと柱に体を預けたりして、かっこつけてる…。

出ました有名なセリフ。

 

「で、あるか」

 

「で、あるか」の決めぜりふの出自は、たいてい「利家とまつ」の時の反町信長が言ったから、信長公記でも記述があるから…というのが一般的認識かと思います。

 

しかし、「で、あるか」は反町信長よりももっと前から、信長のセリフとして有名だったと思います。
この「旧版・学研まんが」の信長は、「で、あるか…」が決めゼリフです。
あちこちで使われています。

 

だから私は、「で、あるか」が広まったのは、反町信長ではなくて、この学研まんがのせいだと思っています。

 

斎藤道三は信長の凄さを看破し、信長は心配していた濃姫の所に帰ります。

濃姫、びっくり!

 

イケメンの立派な格好のまま、どうだという感じです。
このままの恰好で帰ったということは、明らかに濃姫に見せてやろうという意図があってのことのようです。
かっこいいとこ見せたかったのね…。

 

(正徳寺の会見の信長は、帰蝶さまプロデュースということにはなってません)

 

一瞬、ぽかんとして見とれてしまう濃姫…。

 

ここの会話がめちゃめちゃ可愛いです。

「ぶ、無事にお戻りでしたら、そんな気どったかっこうはおやめなされ。
いつものように、茶せんまげで湯かたびらで、腹ばいにでもなりなされ」

茶目っ気たっぷりに豪快に笑う信長

「こいつ、おれが立派に見えるんで、照れてやがら……。」
「……べつに……。」

キメ顔にもどった信長、「きりっ」
擬音つきです。

「よいか、信長はこれをもって立つぞ、もうのんびりしてはいられぬ。
尾張ばかりか、日本国中を一つにまとめあげなければならん。それが俺の仕事だ。」

このイケメンでいいとこ見せようとした信長に、濃姫、デレデレするどころかまさかのぱんち。

「たかがマムシと呼ばれる父との会見がうまくいったからといって、そのようにはしゃぎまするな。」

ここでキメないとと一世一代かっこつけたのに、肩透かしをくってコケてしまう信長。
「厳しいやつだの」の一言が…っ、とにかくこの夫婦、カワイイです。

 

すごくいい感じです。

 

追記:あとで調べてみたら、「で、あるか」は信長関係の書籍では、あちこちで使われていた台詞のようでした(笑)道理で、この漫画でも使われているわけです。

 

 

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whichbook.hatenablog.com

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

織田信長: 天下統一をめざした武将 (学研まんがNEW日本の伝記) (日本語) 単行本 - 2014/7/29 田代 脩 (監修), 山田 圭子

天下統一をめざした尾張の戦国武将・織田信長の一生を描いたオールカラーの学習まんが。巻末には、その人物が生きた時代の背景や、その人物に関する詳しい資料を掲載して、まんがの内容がより深く理解できるようになっている。

 

 

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小学館版 学習まんが人物館 織田信長 (小学館版学習まんが人物館) (日本語) 単行本 - 2012/7/17 小和田 哲男 (監修), トミイ大塚

戦国の時代をかけぬけた尾張の風雲児。小学生に大好評の【学習まんが 人物館】シリーズ、44冊目の最新刊は、戦国武将の代表格・織田信長の伝記まんがです。

 

 

 

 

 

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旧版 学研まんが 「織田信長」 2 信長と濃姫の出会い

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

学研まんが人物日本史 織田信長 乱世の戦い
中島利行 (イラスト), 樋口清之 (編集) 形式: Kindle版

[書籍版巻頭・巻末資料は電子版では未掲載です]新兵器・鉄砲をたくみに使った織田信長は、戦国大名たちをつぎつぎとたおし、室町幕府をもほろぼして、天下統一を目指した。しかしその途中、明智光秀に殺された。まんがで楽しく学べる一冊。

 

 

旧版 学研まんが 「織田信長」

 

 

1979初版発行、絵を担当された中島利行さんは、なかよしで描かれていた、少女漫画家さんのようです。

 

やっぱり、目がキラキラしているのは気のせいじゃなかったんです。
かなり雑で勢い重視の(旧版)学研人物まんがの中でも、絵は抜群にうまいです。

 

筆圧に勢いがあり、これは織田信長を意識して描かれたからなのかどうかわかりませんが、戦国の世の激しさが伝わってくる絵です。

 

最初に信長誕生シーンです。
おもしろいことに、平手政秀が、あの手塚治虫のヒゲオヤジキャラクターにそっくりです。

 

ヒゲが少し小さいぐらいで、まるみといい、フォルムといい、なじみ深いです。
手塚先生をリスペクトされていたんだろうなーと思います

 

ameblo.jp

 

こちらによると、同時連載もしていたようで、そういう交流もあったのかもしれません。

 

 

パパの織田信秀、豪儀なオヤジという感じで、赤ん坊の信長は信秀の指に噛みつきますが、(噛みついたまま持ち上げるというまんが的表現...)「こいつはふといがきだ!」と気に入り、那古野城を「このがき」にくれてやって、自分は古渡城にうつります。

 

帯に書かれた「まめちしき」がいちいち面白いです。

応仁の乱で屋しきをやかれた公家の中には、内職や医者のようなことをして、くらしをたてる者もいました。

赤ちゃんの信長、すごい生意気そうな顔で、思いっきり、侍女の顔におしっこをぶっかけています。

 

尾張のうつけエピソードを、あますことなくご披露する子供時代。
農民たちに「ばかとのさま」と言われてます。

 

相撲をしたり、人の家の柿をかってに取ったり、悪ガキエピソード満載です。

 

ヒゲオヤジそっくりの平手政秀から
「美濃の守護、土岐さまが道三に追い出されて泣きつき、斎藤道三をやっつけるため、越前の浅倉と結んではさみうちにする」などという情報がもたらされます。

まんがとはいえ、そのあたりの情報がかなかなか、細かいです。

 

 

元服して信長となりますが、あっという間に服を脱いで川に泳ぎに行く信長。

平手が「まだ三月ですぞ」と言うと、

信長「三月だったらどうだっていうんだ!三月にいくさはないのか。川をはさんでむきあえば、夏まで待つのか。ばかもん!」
織田信秀(ふふ……。案外、筋がとおってる。)

 

信長、初陣では「見た、聞いた、試した」とあっさりすぐに帰ってしまいます。

まるでカエサルの「来た、見た、勝った」みたいな台詞です。

 

 

話が動くのはここからです。

 

テッパンのうつけ信長の恰好(半脱ぎ・ひょうたんを腰にぶらさげ、髪ボサボサ)の恰好の信長、唐突にあるお城に忍び込み、眠っているお姫様をのぞき見です。

 

びっくりして起きたお姫様。

 

作者がなかよしで描かれていたというだけあって、お目目キラキラの、すごく可愛らしい姫なのですけど、この時点ではページをめくらないとまだだれかわかりません。(うまいな!)

きゃあっと声を上げた所にかけつけた「父上」。
ものすごい悪人顔の、このカワイイお姫様のいったいどこに血が流れているのかというようなハゲジジイです。

 

鉄砲で撃たれた信長、じいの所に戻ってきますが、このジジイこそ美濃のマムシさま(斎藤道三)、姫は濃姫だったことがわかります。

 

いきなり敵陣に乗り込んで濃姫に夜這いしてた信長。

 

平手政秀はわなわな怒りますが、

 

信長「そうおおげさにとるなよ。それにな、道三のむすめ、ちょっとカワイコちゃんだったぜ」

 

妹子「ウケる。カワイコちゃんて何www」

 

信長の「おれもそろそろ、よめでももらうかな」の一言により、結婚が決まりました。

斎藤道三は、夜這いに来たのが信長だったことを気付いている様子。

どんだけだよ!

というのは置いておいて、まんがとして、フィクションの筋立てがとても面白いです。

 

ちなみに信長、濃姫に向かってはっきり、平手のじいを結婚に向けて動かしたのはおれだ、と言ってます。

 

信長「ひとめぼれってやつかな。はっはっは」

 

ここでの濃姫の反応がすごくカワイイです。

「おぎょうぎの悪い人!」と顔をしかめて、「ふん!」とそっぽをむいたり、でもひとめぼれとか言われると、ツンとしたままで赤くなってたり、可愛い…。

 

 

この内容で、この鉄板さで大河やって欲しいです。

 

 

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

織田信長: 天下統一をめざした武将 (学研まんがNEW日本の伝記) (日本語) 単行本 - 2014/7/29 田代 脩 (監修), 山田 圭子

天下統一をめざした尾張の戦国武将・織田信長の一生を描いたオールカラーの学習まんが。巻末には、その人物が生きた時代の背景や、その人物に関する詳しい資料を掲載して、まんがの内容がより深く理解できるようになっている。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

小学館版 学習まんが人物館 織田信長 (小学館版学習まんが人物館) (日本語) 単行本 - 2012/7/17 小和田 哲男 (監修), トミイ大塚

戦国の時代をかけぬけた尾張の風雲児。小学生に大好評の【学習まんが 人物館】シリーズ、44冊目の最新刊は、戦国武将の代表格・織田信長の伝記まんがです。

 

 

 

 

 

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旧版 学研まんが 「織田信長」 1

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

学研まんが人物日本史 織田信長 乱世の戦い
中島利行 (イラスト), 樋口清之 (編集) 形式: Kindle版

[書籍版巻頭・巻末資料は電子版では未掲載です]新兵器・鉄砲をたくみに使った織田信長は、戦国大名たちをつぎつぎとたおし、室町幕府をもほろぼして、天下統一を目指した。しかしその途中、明智光秀に殺された。まんがで楽しく学べる一冊。

 

 

いつか紹介しようしようと思っていたのですが、タイミングよく大河が終わったところなので・・・・

 

といっても、最近は昔なら考えられない「明智光秀」まんが人物伝も、出ているのですが、そうではなくて、むかしなつかしの旧・学研まんが「織田信長です。

 

昔の学研まんがは、ありえないほどの勢いとストーリーがあって、はっきりいってトンデモでしたが、その代わり、強く印象づけるものがありました。


中でも「織田信長」は相当に強烈なインパクトがあり(ほかのもすごいですが)、ぜひ紹介したいと思っていました。

 

今、kindleで読めるのを発見して、とても嬉しく思います。
巻頭・巻末の資料はないというのが残念ですが…。

 

織田信長の漫画などは、普通の漫画でたーーくさん、面白いし筋立ても奇抜なものが出ていますので、わざわざ教育まんがを詠まなくとも、と思うのですが、この旧版「織田信長」は特別です。

 

このkindleの画面だとわかりにくいのですが、この信長、目がキラキラの、何というか…味のある漫画顔です。

 

うちの本です。もうボロボロです。

f:id:WhichBook:20210209042556j:plain

 

 

内容は基本、テッパンの織田信長イメージをなぞっているのですが、特徴として

 

濃姫とのロマンスと絆
・秀吉は別にお市に執着しておらず、むしろ浅井を気遣っている。
・光秀があまり悪役に描かれていない。(濃姫とも知り合い)
・光秀と秀吉のライバル関係がしっかり描かれている。
・饗応役解任は描かれているが、腐った鯛エピソードはない。

 

などでしょうか。
細かい所も非常にしっかりしていて、なおかつ、濃姫とのステキな関係がとても良いです。

 

 

わたし「妹子妹子、これ読んでほしいんだけどな。すごいから」

 

妹子「うーん、わたしちょっとこの絵はにがて…。受け付けないかも…」

わたし「わかる!私もこのまつげ長そうなキラキラ顔の信長はないって、最初は思ったんだよ!でも強烈なの。ネタとして読んでみて」

 

妹子、読んだらハマってしまいました。

 

妹子「何だこれ、面白いわ…。カワイ子ちゃんて何だ…ウケる…」

 

でしょ!(得意そう)

 

というわけで、ちょっと時間がないのでここまでにしておきますが、明日からこの旧版・学研まんが「織田信長」を紹介してみたいと思います。

 

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

織田信長: 天下統一をめざした武将 (学研まんがNEW日本の伝記) (日本語) 単行本 - 2014/7/29 田代 脩 (監修), 山田 圭子

天下統一をめざした尾張の戦国武将・織田信長の一生を描いたオールカラーの学習まんが。巻末には、その人物が生きた時代の背景や、その人物に関する詳しい資料を掲載して、まんがの内容がより深く理解できるようになっている。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

小学館版 学習まんが人物館 織田信長 (小学館版学習まんが人物館) (日本語) 単行本 - 2012/7/17 小和田 哲男 (監修), トミイ大塚

戦国の時代をかけぬけた尾張の風雲児。小学生に大好評の【学習まんが 人物館】シリーズ、44冊目の最新刊は、戦国武将の代表格・織田信長の伝記まんがです。

 

 

 

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あしながおじさん 長くつ下のピッピ クマのプーさん―Winnie‐the‐Pooh
こまったさんのスパゲティ) エルシー・ピドック、ゆめでなわとびをする ちょっとだけ

 

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大人が読む児童書「チポリーノの冒険」 5 子どもからおとなまで

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

チポリーノの冒険
ジャンニ・ロダーリ (著), ヴラジーミル・スチェーエフ (イラスト), 関口 英子 (翻訳)

ここは野菜とくだものたちの暮らす国。玉ねぎ一家の長男坊チポリーノが、無実の罪で牢屋に入れられてしまった父チポローネを救いだそうと大活躍。仲間たちと力をあわせて、国をおさめているわがままなレモン大公やトマト騎士とたたかいます。語りの名手ロダーリの書いた明るくゆかいな冒険物語を、歯切れのよい新訳で。

 

 

大人が読む児童書「チポリーノの冒険」 1 えらそうにするのはあほだから

大人が読む児童書「チポリーノの冒険」 2 最悪の敵トマト騎士

大人が読む児童書「チポリーノの冒険」 3 軍師さくらん坊やに一顧の礼

大人が読む児童書「チポリーノの冒険」 4 おとなとして耳が痛い

 

 

(余談ですみませんが、麒麟がくるのラストの予想は大はずれでした☆)

 

 

最後に、わたしが「チポリーノのぼうけん」で個人的に好きなところを列挙してみます。

 

サクラン坊やがはじめてチポリーノと会ったとき

 

それまで、すべてに対して従順でいい子だった坊やです。でも、チポリーノに呼ばれたときに、「草をふみつけたら坊やを厳罰に処す!」と書いてあるポスターを無視して、

 

坊やは、断固として草のなかにはいると、両足にありったけの力をこめて草をふみつけながら、鉄の柵に近づきました。

 

というところが好きです。
いざという時の決断力、行動力、反骨精神を感じました。



イチ子が、牢屋の鍵を手に入れるため、ねむり薬入りをトマト騎士に一服盛るところ

 

このねむり薬を入れたのは、「すばらしいチョコレートパイ」で、どうやらトマト騎士はパイが大好物のようです。
サクラン坊やとイチ子が助けに行くと、見張りたちがいるのですが、

 

イチ子は、指をしゃぶりました。こうすると、いつもよい知恵が浮かんでくるのです。指を一本しゃぶると、たちまちすてきな思い付きがうかんだではありませんか。

 

「苺🍓の指」って、いったいどんな味がするのか…。
子どもながらに、気になって仕方ありませんでした。

 

また、見張りの目をそらすために一芝居打つことにしたイチ子も好きでした。
(これは、指をしゃぶって思いついた作戦です)

 

このうそは、すばらしいききめをあらわしました。イチ子はすばらしい熱情をこめた声で、助けて!とさけんだので、植物までがイチ子を助けにゆこうとして、根っこからゆれ動いたほどです。

 

何だかんだで、イチ子が一番好きだったかもしれません。
今でも、サクラン坊や×イチ子の二次創作を作れそうなぐらい好きです。

 



トマト騎士のうた

 

もし、トップにいるのがあほたれのレモン大公じゃなくて、トマト騎士が天下を取っていたら、こうはいかなかったに違いない、と思っていました。
しかし、読み返してみると、トマト騎士は、根っからの高級官僚タイプのようです。

 

権力の矢面には立たずに、その影にかくれて権勢をふるい、悪政を敷いて実行するのは、ほぼすべてトマト騎士。

 

要は、悪政は最高権力者そのものから来ているというよりも、実務をつかさどりつつ不正をするという、悪徳事務方から発しています。

 

賄賂や談合によって密接に結びついているので、この地位が一番不正を犯しやすく、悪政の原因になるのだなと思いました。

 

もちろん、このような私腹を肥やす連中を放置している、トップのアホさにあることに変わりはありません。
粛清しようとしても、利権が複雑に根のようにからみあっているので、ひとりふたり切って終わりにするわけにいかないのです。

 

(また話がずれはじめた…)

 

 

前に、「チポリーノのうた」の一部をご紹介しましたが、
何とトマト騎士も、悪役にしてうたがちゃんとついています。

 

「わしの名前はトマト騎士…」からはじまる、そこそこ長い歌なのですが、これが実にトマト騎士の悪政をうまくあらわしています。

 

まいとしわしはテンサイや
チシャやあるいはインゲンや
キュウリなんどの店子から
高い家賃をとりたてる

うらなりカボチャのじいさんや
金持ちメロンのところでは
家賃のピンをちょっとはね
残りを夫人にもってゆく

 

北村順治さんの訳によるものですが、この歌の意味が完全にわかるようになったのはやはり、おとなになってからでした。

 

笑えないというか、身に沁みすぎるというか。

 

これはまさに、おこさんがいるいないに関わらず、読んでみてまったく損はない、社会への皮肉と風刺をこめた作品です。
あと、コテンパンにやっつけられるので気持ちいいです。

 

 

エンドウ豆弁護士について

 

このエンドウ豆弁護士は、このお話の中でもトップクラスの複雑な人物です。
その複雑さをどう表現していいのかわからないほどです。
しかも、このお話のユーモラスな雰囲気を読まないままに説明してしまうと、割と陰惨な印象になってしまうので、説明するのも難しいです。

 

トマト騎士はとにかく、全編を通してほぼブレのない悪役なのですが、エンドウ豆弁護士は一時期、チポリーノたちの仲間になります。

 

それも、あのアホたれのレモン大公によって、「まちがいで逮捕され」、「なにも知らないから釈放できない」とかいう、わけのわからん理由で罪に問われます。

 

レモン大公はさけびました。「おまえが何もしらんというのに、おまえを釈放するのに、わしはどうしたらいいのかな?」
弁護士は、トマト騎士のほうへ哀願するようなまなざしをなげかけましたが、騎士は、鼻くそをほじるにいそがしいというふりをして、目はじっと天井をむいたきりでした。
エンドウ豆弁護士は、もうだめだと思いました。そして、こんなにみじめに主人たる騎士に見すてられたのをしると、ものすごい怒りをおぼえました。

 

レモン大公の言い分はほんとうに意味がわかりませんし、トマト騎士は鼻をほじっています。
なにより、トマトがほじる鼻とは。

 

エンドウ豆弁護士は怒りにかられ、何も言うまいと決心します。
しかし、エンドウ豆弁護士は、何とうらなりカボチャのおじいさん情報を握っていました…。

 

情報提供をきっぱり拒否し、絞首刑を言い渡されるエンドウ豆弁護士。
実際、ここで拒否して死を選んだ弁護士はなかなかカッコいいのです。

 

エンドウ豆弁護士の、死刑に対する恐怖と苦悩は、いくらエンドウ豆とは言っても、ちょっとそら恐ろしい思いがします。

 

そこになぜか逮捕されて放り込まれるトマト騎士!
アホたれのレモン大公は、情報を得られなかったことに腹を立て、気分でトマト騎士にも絞首刑を宣告したのです。

 

おなじ立場となったエンドウ豆弁護士とトマト騎士は、お互いを慰め合いますが、ここで気を許したエンドウマメ弁護士…。
秘密をトマト騎士にしゃべってしまいます!!

 

あっという間に裏切ったトマト騎士、すべてをレモン大公にちくって、エンドウ豆弁護士はそのまま死刑に…。という展開です。

 

トマト騎士は、わかっていたけどやっぱり最低です!!
 

死刑を何とか回避しようとして、時間延ばしをする弁護士の描写などもあり、助かったときにはほんとに胸をなでおろす思いです。

 

こうまでして、仲間に入った弁護士なのに…!
最後の最後での…まさかの、裏切り!!
これはもはやびっくりです。

 

松永久秀小早川秀秋も真っ青の日和見的裏切り者です。
(どっちも厳密には日和見でも単純な裏切り者でもないので、あまりたとえにしたくないんですけど…)

 

一度絞首刑を逃れた弁護士は、二度めの恐怖には耐えられなかったのでしょう。
人間のどうしようもない複雑さ、一面では語れない部分を、完璧なまでに表現しています。

 

 ◇

 


チポリーノのぼうけんを読んでいると、井上ひさしさんの言葉を思い出します。

 

むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、ゆかいなことをいっそうゆかいに


    井上ひさし

 

 

これがどれほど難しいことで、どれほどすばらしいものなのか。

 

チポリーノのぼうけんほど、現実の人間世界を、愛と皮肉をこめて子どもたちにおもしろく提供したお話はなかなかありません。

 

しかもストーリーが骨太、人物構成は複雑、なのにこれほどおもしろいのです! 

 

ぜひ、今の子たちにも読んでみてもらいたいです。

 

 

 

 

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大人が読む児童書「チポリーノの冒険」 4 おとなとして耳が痛い

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

チポリーノの冒険
ジャンニ・ロダーリ (著), ヴラジーミル・スチェーエフ (イラスト), 関口 英子 (翻訳)

ここは野菜とくだものたちの暮らす国。玉ねぎ一家の長男坊チポリーノが、無実の罪で牢屋に入れられてしまった父チポローネを救いだそうと大活躍。仲間たちと力をあわせて、国をおさめているわがままなレモン大公やトマト騎士とたたかいます。語りの名手ロダーリの書いた明るくゆかいな冒険物語を、歯切れのよい新訳で。

 

 

大人が読む児童書「チポリーノの冒険」 1 えらそうにするのはあほだから

大人が読む児童書「チポリーノの冒険」 2 最悪の敵トマト騎士

大人が読む児童書「チポリーノの冒険」 3 軍師さくらん坊やに一顧の礼

 

 

何だかどうにも、今のままだと
イタリアの野菜たちの権力闘争
といった複雑な内容と政治のお話のようで、うまく面白さを伝えることができなくてもどかしいです。

 

確かに、三国志に例えるなら、最高権力者のレモン大公は董卓で、トマト騎士は曹操っぽいです。
まんまです。

 

…って、だから違う、そうじゃない、そうじゃないんだー!という所を伝えたいのですけど…。

 

読み返してみると、こどもの頃に夢中になって読んでいたよりも、はるかに耳が痛いです。

 

というのも、その董卓曹操的な支配階級のやさいたちの言動。
ありえない行動に、ありえない思考回路。

 

実にユーモラスに、おもしろおかしいのですけど、ここが、おとなになってからだと、非常な皮肉をこめて描かれていることが、今更ながらにわかりました。

 

滑稽でありながらも、あきらめないし、執念深くて、残酷です。

 

毎日の生活の中でも、Twitterでも、ネットニュースでも、日々見聞きしているムカつくことを、やさい・どうぶつたちを通して、面白おかしく描く筆の冴えはすごいなと感嘆します。

 

 

このお話は、くだもの・やさい・むし・どうぶつたちが登場していますが、ちょっとどういうキャラクター構成なのか、列挙してみようと思いました。

 

既得権益を持つ支配階級

 

レモン大公(董卓)およびレモン兵たち
ドーナツ閣下

 サクランボ公爵夫人(大奥さま・若奥さまの二人)
トマト騎士(曹操。サクランボ公爵夫人宅の家令)

エンドウ豆弁護士(支配階級に媚びながらも、反政府軍に一時加わったりする、複雑な人物)
オレンジ男爵(大奧さまのいとこ)
ミカン小公爵(若奧さまのいとこ)
アメリカニンジン先生(家庭教師)
番犬マスチーノ

 

反政府軍

 

チポリーノ(タマネギ・総大将)
チポローネ(チポリーノの父で投獄の身・チポリーノの反政府運動の原動力)
うらなりカボチャのおじいさん(この人の家が革命運動のきっかけであり、火種)
ブドウ親方(靴屋
ナシノ木ナシ男教授
ニラ山ニラ吉どん
モグラおばさん
インゲンおやじ
クモの郵便配達夫とその親戚、ナナツハン

 

支配階級側だが、反政府側

 

サクラン坊や
イチ子(サクランボ公爵夫人宅のメイド)

 

その他(敬称・名前略)

 

ムカデ、カボ子、インゲン、コケモモ、カブ子、ほしキノコ博士、アザミ博士、クリ博士、ネズミ大将と軍隊、ネコ、ニンジン探偵、トマト坊、ジャガ子、クマ、ゾウ、アザラシ、サルなどなど。

 

 

お話は、

 

・チポリーノの父の逮捕
・トマト騎士とのガチンコ対決
・チポリーノの仲間の逮捕と脱獄
・サクラン坊やとチポリーノ、運命の出会い
・トマト騎士、エンドウ豆弁護士の投獄と顛末
・逮捕する側とされる側の逃走劇
・チポリーノたち、サクランボ伯爵夫人たちのお城を占領
・戦闘。反政府軍の敗北、チポリーノ投獄
・ザ・脱・獄・計・画!
・密書の配達にまつわるクモの冒険
大脱走
・革命
・その後

 

という風に続いていきます。

 

こうしてみると、殺伐としたお話のようなのですが、全部がいちいち、ゆかいな描写で満ち満ちています。

 

中でも、残酷ながらも、レモン大公のあんぽんたん加減がかなりすごくて、いざと言う時によく、わりとあほな決断を下して、どちらかというとチポリーノたちの有利に働きます。

敵の愚かさはこちらに有利!
というわけです。

 

なので、ラスボスにも関わらず、何となくレモン大公は最後まで憎みきれないという不思議さです。

 

トマト騎士と違って…。

 

 

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くらやみの谷の小人たち どろぼう がっこう ちびっこカムのぼうけん

 

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閑話 おとなの本と子どもの本

今日もだめな感じの閑話です。

 

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まったく頭が回っていなくてすみません。
今日も閑話です。

 

大河ドラマ麒麟がくる」のラストは、私の予想は、本能寺で光秀と信長相討ちです。

 

 

支離滅裂ですが、結局、Kindleガラシャ系の本は
三浦綾子司馬遼太郎芥川龍之介・吉川栄治
4作品読んでみました。

 

三浦綾子キリスト教に対する描写が説得力がありますし、読み物としてまとまっていて完璧だったと思います。
司馬遼太郎は…なんだか生々しい感じでした。
どちらかというと、夫の細川忠興の常軌を逸した嫉妬の方が主な感じです。でも、ガラシャの美しさに対する描写は(序盤だけですが)抜群です。どんだけ美人なんだよと思います。
芥川龍之介は、キツかったと言われるガラシャの性格を一番正確に描写してると思います。ラストシーンが鮮烈です。
吉川栄治は一番バランスが取れていると思いました。

 

ガラシャの本なら三浦綾子が一番おすすめで、妹子にも読んでみてもらいたいです。
こうしてみると、やはり絵になる題材なんですね。

 

こういう所から、歴史小説に幅が広がってもらえたらいいなあ。

 

 

大人の本と子どもの本の線引きというのは何なのかなあと考えてました。

 

本は本で、代わりはない!と言いたいところなのですが、やっぱりどこかに線引きのようなものがあるような気がしています。

 

そんなことを考えたのは、アーサー・ランサムの「ツバメの谷」でおとなが自分たちの空想の世界に踏み込んできたときに「ティティが一瞬、いやな気持ちがした」と書かれているのを読んだときでした。

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

ツバメの谷(上)

アーサー・ランサム (著), 神宮 輝夫 (翻訳)

ツバメ号とアマゾン号』の冒険から一年、ウォーカー家の4人きょうだいは、ふたたび湖で帆船を走らせますが、ツバメ号が突風にあおられ、暗礁にぶつかって沈んでしまいます。船を失った探険家たちは、新たにみつけた「ツバメの谷」でキャンプをすることに。アマゾン海賊姉妹とともに、夏休みの冒険に乗り出します。

 

 

 

ティティは、ピーター・ダックという老練な船乗りを空想で作り上げ、4人兄弟姉妹の中で共有しています。
その事に対して、保護者であり、危険がないか子どもたちを見守っているフリント船長が、言及したのです。

 

「ピーター・ダックかい?」と。
そこで、ティティは一瞬、いやな気持ちがしたのです。
いくら仲間だとはいっても、フリント船長はおとなであって、おとなには入って欲しくない領域なんだと。

 

ここの描写を読んだとき、どきっとするとともに、ランサムは本当に子どものことがよくわかっているなと思いました。

 

子ども時代に空想に遊んだ、あの神聖な時間を記憶している人なら誰でも、この感覚はわかってもらえるのではないかなと思います。

 

やはり、児童書を一緒に楽しむ上でも、どこかで、そのこと(こちらはおとなで、踏み込んではいけない部分がある)を、忘れない配慮は、どこかで必要なのかもしれないなあと思いました。

 

 

 

 

 

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にじいろのさかな チムききいっぱつ ソクラテスの弁明・クリトン
グレイ・ラビットのおはなし はてしない物語 こえどまつり
クリスマス・キャロル 算数病院事件 ぐるんぱのようちえん

 

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閑話 麒麟がくるの最終回が気になりすぎて

閑話です。

 

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なんだか大好きな「チポリーノの冒険」 の紹介に身が入らなくて、魅力を十分に紹介できてない気がしてます。

 

それというのもたぶん、大河ドラマ麒麟がくる」に夢中になりすぎていて、最終回待ちが気になって気になって気になって仕方ないからかもしれません💦

 

「チポリーノの冒険」をちょっと置いて、閑話で今どハマりしている明智光秀細川ガラシャ夫人の本についてちょろっとご紹介しておきます。

 

前からうちの家は一家総出で明智光秀が好きという(変わった!?)家なのですが、妹子はガラシャ夫人が大好きで、特にガラシャの辞世の句が大好きです。

 

「散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ」

 

残念ながら、どうやら後世の創作らしいということですが、妹子をがっかりさせないために黙ってるのですが、妹子はいったいどこでこの句を知ったんだろうか?とずっと疑問に思ってました。

私のように戦国無双シリーズにハマったわけでもないし…。

 

 

すると妹子、「一番最初は、漫画を本にしたやつで読んだんだよ!」と言います。

 

妹子「『12歳。』っていう漫画だよ」

 

ああ~、ちゃおの漫画で妹子の大好きなやつだ。
チャラチャラした恋愛もの。

 

妹子「それのノベライズにね、ガラシャの歌が書いてあったんだよ。これだよ!これこれ!」 

 

小学館ジュニア文庫 12歳。~だけど、すきだから~
辻みゆき (著), まいた菜穂 (著, イラスト)

 

どうやら、告白するときに玉砕覚悟、というところで出ていたらしいです。

 

妹子「それでね、ガラシャって誰だろう?って伝記を読んでね、すごい人だなあ!って好きになったんだよ!ずっと閉じ込められてたんだよね?」

 

わたし「うんうん」 

 

細川ガラシャ - Wikipedia

 

妹子「おっとが、ガラシャが好きすぎて誰か別の人がガラシャを見てただけで殺したんでしょ!?」

 

そんなことまで知ってるのか…。
(これも後世の創作っぽいですが、だまってました)

 

わたしがガラシャを好きだったのは、芥川龍之介の「糸女覚え書」がとても印象的だったからなのですが(芥川って長々と話を続けるよりも、短編の中にギュッと短く凝縮されててすごくいいと思います)、三浦綾子の「細川ガラシャ夫人」ずいぶん昔に読んだきり、忘れているな~と思って読み始めたら、ハマってしまいました。

 

今や、毎日「忠興」「ガラシャ」「光秀」とか検索してる毎日です。

 

というわけで、今日は閑話ですみません。

 

でも、妹子が『12歳。』のノベライズで細川ガラシャに興味をもったのは、とてもいいな~と思いました。

 

何がきっかけになるかわからないので、漫画作品にもたくさんたくさん、昔のよい作品や知識へのきっかけを入れて欲しいなあ!と思いました。(…無理やり感…)

 

 

 

細川ガラシャ夫人
三浦 綾子 (著)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

糸女覚え書
芥川 竜之介 (著)  Kindle版

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

朱なる十字架
永井 路子 (著)

 

 

 

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ギルガメシュ王ものがたり ちっちゃなほわほわかぞく どんぐりむらのぱんやさん

 

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大人が読む児童書「チポリーノの冒険」 3 軍師さくらん坊やに一顧の礼

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

チポリーノの冒険
ジャンニ・ロダーリ (著), ヴラジーミル・スチェーエフ (イラスト), 関口 英子 (翻訳)

ここは野菜とくだものたちの暮らす国。玉ねぎ一家の長男坊チポリーノが、無実の罪で牢屋に入れられてしまった父チポローネを救いだそうと大活躍。仲間たちと力をあわせて、国をおさめているわがままなレモン大公やトマト騎士とたたかいます。語りの名手ロダーリの書いた明るくゆかいな冒険物語を、歯切れのよい新訳で。

 

 

大人が読む児童書「チポリーノの冒険」 1 えらそうにするのはあほだから

大人が読む児童書「チポリーノの冒険」 2 最悪の敵トマト騎士

 

 

チポリーノの生涯の盟友であり参謀、孔明であり張良であり黒田官兵衛であるサクラン坊や。

 

この坊やは、私の大のお気に入りです♡

 

私は、旧訳の「サクラン坊や」という訳が大好きだったので、ここだけは新訳の不満なところです(笑)
(どうでもいいこだわりです)

 

イケメンで博学で努力家。

(…イケメンかどうかはちょっと人の好みが別れると思いますが)、サクラン坊やは何より、根性があります。

 

さくらん坊やは、かなり毛並みのよいお育ちです。

 

あのトマト騎士があーだーこーだ言ってる、「ご主人をなくされたサクランボ伯爵夫人」たちの甥っ子です。

 

しかし、サクランボ伯爵夫人たちは、オレンジ男爵ミカン小公爵というろくでもないたかり屋の親戚のおかげで、気が休まるときがありません。

 

このオレンジ男爵とミカン小公爵のろくでもなさはものすごく、無神経な顔をして、ありとあらゆるものをサクランボ伯爵夫人たち(ふたご!?)からむしりとっていきます。

 

そのストレスを、この伯爵夫人たちはすべて錯乱坊…じゃなかった(何だこの変換)、さくらん坊やにぶつけます。

 

大人の男であるミカンやオレンジたちには、サクランボ伯爵夫人たちは強く出られないのですけど、弱い立場の子どもである坊やには、強くあたることができるのです💢

 

坊やに勉強を強要し、がり勉させた挙句にいっさいの余暇を与えない、というひどさです。

 

今読んでいていも、すごくムカつく描写です!

 

坊やは良い子ですので、極限までがんばるのですけど、よい成績をとったからといって、ほめてももらえません!!

 

勉強をすれば、もっとしろと叱られ、
本を読めば、本がいたむからやめろと叱られ、
勉強しすぎて頭痛がしてくると、医者代がもったいないと叱られ


これは一種の精神的虐待です。

 

前に書いた記事でも、少し紹介しましたけど、最悪です。

「チポリーノのぼうけん」 生きて泣いて笑う悪役 - 「本好きは作るもの」~珠玉の児童書~

 

 

結果、さくらん坊やは現状に対する不満をため込み、よくないおともだち(チポリーノ)と交わることによって、共和主義思想に染まってしまい、反体制派の参謀として、なくてはならない立場を演じることになるわけです。

 

このさくらん坊やが勉強させられるところは、身につまされる表現です。

 

家庭教師はアメリカニンジン先生というのですが、最悪です!

 

今回は、アメリカニンジン先生の最悪さを旧訳(杉浦明平さん訳)からですが、引用します。

 

昆虫の観察をしようとすればこうです。

 

「ハエにみとれているような子どもに厳罰ですぞ!もののはじまりというものは、必ずこうなのです。ハエだけではすみません、つぎには、クモを見ることになり、そのつぎはネコ、そのつぎはありったけの動物……というぐあいで、しまいには、本を読むこともお忘れになりますぞ。学問しないものは、りっぱな子どもにはなれません。りっぱな子どもになれないものは、りっぱな人間になれません。そしてりっぱな人間でないものは、牢屋にはいるのですぞ。サクラン坊や、もしも牢屋へはいるのがおいやだったら、こんなハエをみているのをおやめなさい」

 

絵を描こうとすればこうです。

 

「絵などをかいて時間をむだにするような子どもは厳罰ですぞ!そんなことでえらい人になれると言うのですか?まずまずペンキ屋になるくらいがさきのやまですよ。つまり、きたないぼろを着た人間で、昼も夜もぐるぐるかけずりまわって壁を汚し、あげくのはては、身分相応のことですが、牢屋にはいるのですぞ」

 

とにかく邪魔しかしません。

 

無性にイライラします。

 

しかし、おとなこそ、かえりみて反省しなければならないかもしれません…。

 

子供に勉強させようとするときに、「将来にわたってどのように利益があるのか」ということを説いてやらせようとする。

これはとても大人がやりがちなことで、そしてそれは、もしかすると子供の芽を摘んでしまうことになるかもしれないことだと思いました…。(自己批判!)

 

 

 

続きます。

 

 

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大人が読む児童書「チポリーノの冒険」 2 最悪の敵トマト騎士

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

チポリーノの冒険
ジャンニ・ロダーリ (著), ヴラジーミル・スチェーエフ (イラスト), 関口 英子 (翻訳)

ここは野菜とくだものたちの暮らす国。玉ねぎ一家の長男坊チポリーノが、無実の罪で牢屋に入れられてしまった父チポローネを救いだそうと大活躍。仲間たちと力をあわせて、国をおさめているわがままなレモン大公やトマト騎士とたたかいます。語りの名手ロダーリの書いた明るくゆかいな冒険物語を、歯切れのよい新訳で。

 

 

大人が読む児童書「チポリーノの冒険」 1 えらそうにするのはあほだから

 

 

読んだら読んだで、面白くて続き、続き!と夢中になってしまいました。

 

トマト騎士とガチンコ対決したチポリーノですが、理由は、逮捕されたチポローネお父さんが「勉強しろ」と言ったからです。

 

「だって、ぼくは本をもってないし、本を買うお金だってないもの!」
「そんなことは、問題じゃない。ただ一つのもの、つまり悪者のことを勉強してごらん。だれかとてもいばっているひとに出会ったら、しっかりその男のことを研究してみるがいい」

 

悪者のことを研究しろと言われて、最初に会ったのがトマト騎士だったわけですが、このトマト騎士こそ、チポリーノの宿命のライバル、ラスボスです。

 

最悪の悪役、トマト騎士。

 

卑怯で、ずる賢くて、高圧的で、プライドが高くて、お育ちがよく、口がうまくて、恫喝と泣き言を使い分け、どことなく愛嬌があって、政治力は抜群です。

 

顔がちょっと、現存する有力政治家にとても似ている気がすると前から思っているのですけど気のせいでしょうか。

 

f:id:WhichBook:20210202122644j:plain

 

レモン大公は最高権力者ですがあほです。
ちょっと同情すべきところもありますが、サクランボ伯爵夫人たちもあんぽんたんです。

 

自分たちが生きているだけで常に誰かから何かを搾取して生活していることを知ろうともしない無神経さを持っています。

 

 

あさてまず、トマト騎士が何をしでかしたのかというと、うらなりカボチャのおじいさんの家を取り上げようとしました。

 

この家、爪に火をともすようにして、一生の間に一枚一枚、レンガをためてせっかく作った犬小屋ほどの小さな小さな家なのです!

 

たった百八個のレンガをためるのに、どれほどの苦労を重ねたか…ユーモラスに語られてます。
どちらかというと、かなり笑えるエピソードなのですが、この苦労の産物を取り上げられるとなるとこれは、話が別です!

 

おとなとして読んだとき、ここに非常に複雑な感情をいだきました。

 

トマト騎士は、うらなりカボチャのおじいさんに退去を命じますが、この理由はサクランボ伯爵夫人の敷地内だからという理由です。
う~~~ん。

 

これは退去してもらうしかない…のかなあ…。
現代の法律に照らし合わせても…。

 

それとも借地権代を払わないといけないんだろうか。

 

トマト騎士は、大事に大事に一生をかけてためたレンガでつくった家をとりあげて、番犬を置こうとしてます。

 

どうやら、「番犬を置くのにちょうどいい小屋だぞ」と思ったのが先で、あれこれと難癖をつけて追っ払おうとしてるらしいです。

 

借地権代のかわりに差押をかける、と考えれば、ギリ理由がなくもないのかな?
こども六法読み直そうかしら…。

 

こいつの言うことは何から何まで全部間違ってる!お前が悪い!と言うことができない、何とももどかしい思いがあります。

 

うらなりカボチャのおじいさんにとっては、一生をかけてためた全財産です。
非道なことに間違いはありません!そんなことが正しくて良いはずがない!なのに…。
 

 

とりあえずは、たまねぎの皮をむくことでトマト騎士を泣かして、チポリーノはこの敵を追い払いました。
しかしこの家は、ずっと争いの種になりつづけます。

 

トマト騎士、犬を連れて来て無理矢理に追い出す

チポリーノが知恵をはたらかせ犬を排除

みんなでおじいさんの家を隠す

トマト騎士、村の住人たち全員逮捕。

 

こんなちっちゃい家ごとき、どうしてそんなに執着するのかよくわからなーい!

 

けど、何というか、行政や権力者というのは、隅々まで権威をいきわたらせるためなのか何なのかよくわかりませんが…。

 

そんなことよりもっとほかにたくさんしなきゃいけないことあるだろぉ!?

 

ということをほったらかして、本当にどーーーーでもいい、ちっちゃなこと、それも、弱い者から巻き上げるようなことに相当すうるようなことを
がんこに諦めずにいつまでも熱中したりしますよね。

 

まあ、信長が欲しがった松永久秀の平蜘蛛の釜とまではいきませんけど、何かとにかく、搾取することにばかり熱中しすぎてるのを見ること、よくあります。

 

なのでいっそうムカつくというか…。
野菜や果物の話なのですけど、理不尽さと絶妙さが鼻についてしかたあありません。

 

f:id:WhichBook:20210202122707j:plain

やっぱり似ている…。

 

 

この、住民たちがとばっちりをくらって全員逮捕されたあたりで出て来るのが…、
チポリーノの生涯の盟友であり参謀、孔明であり張良であり黒田官兵衛であるサクラン坊やです!

 

 

続きます。

  

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