~珠玉の児童書~

~珠玉の児童書の世界~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

今日の一冊「おどる12人のおひめさま」


今日、ご紹介するのは絵本です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

おどる12人のおひめさま<新版> (海外秀作絵本)

エロール ル・カイン (イラスト), 矢川 澄子 (翻訳)

1980年の初版以来読み継がれてきたお話はそのままに、イラストをすべてデジタル化し、原書の美しさを再現。めくるめく幻想世界。

 

書店さんに絵本がたくさん並んでいて、ふーんグリムか、と手に取りました。
2021年のこどもの本フェアみたいです。

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うーん、いい企画!

 

それにしても、なんて綺麗な絵。
ウットリ…。

 

 

王様が大事にしている12人のおひめさま。

 

毎晩、見張りをつけて絶対に抜け出せないようにしているのに、どうも様子がおかしいです。

 

朝になると、12人のおひめさまのドレスは、ぼろぼろです。
まるで夜通しダンスを踊ったかのように。

 

………。

 

ダンスを踊ったら、ドレスってボロボロになるものなんですかね?

 

どういうダンスなんですかね?
あまり突っ込まない方がいいとわかっているのですけど。

 

 

妹子に見つかった!

 

「あっ!『12人のおひめさま』だ~~!!」
「ふふふ、いいだろう」
「知ってるよぉ~!絵がすっごくきれいなんだよ」

 

めちゃくちゃ説明されました。

 

妹子「王様が甘やかしすぎててね!ダメになってるんだよ!あれはね、ダメ!甘やかしすぎはダメ!

わたし「……………そうですか」

 

妹子「疲れた兵隊さんが、自分も疲れてるのにおばあさんに親切にしてあげたから、透明になるマントをもらったんだよ!!」

 

兵士は、透明になるマントを使って、おひめさまたちの謎を暴こうとします。

 

 

訳し方が若干硬質です。

 

だが、そこがいい!

 

一番上のおねえさまのことを「惣領のおひめさま」と書かれています。
うん、この訳は、いいなあ…。
好きだなあ。

 

格調高い、とでも言いますか。
この緻密で繊細な、美の極致ともいうべき絵に、ぴったりあっています。

 

「惣領」ということば、今ではあまり使わなくなってしまったように思います。

 

訳するとき、子どもだからと気を使いすぎて、簡単なことばのままだと、新しい語彙を覚えることなく、そのまま通り過ぎてしまいます。

 

ただでさえ、絵本から本に向かわない子も増えてきているので。

 

何に書かれてあったのか、忘れてしまいましたけど、

 

「子どもは大人が使っているような、難しい言葉が大好きだ」
「これは何?どういう意味?と聞くことに意味がある」

 

と書かれていたのを読んだことがあります。

 

あえて、難しいことばを混ぜて訳するのはとてもいいことだと思います。

 

あと、ごまかさずに、割とちょっとドキッとするような展開の所も、思い切ってハデに強調して訳してみるのも、面白いと思うんだよなあ…。

 

(これは、トム・ソーヤのことを考えてました)

 

whichbook.hatenablog.com

 

 

 

大体、こういうお話は、一番下の娘、三人娘であれば三人目、「いちばん末のおひめさま」が結婚するものでした。
わたしが読んだ中では、そういうのが多かったです。

 

そして、末のお姫さまだけ、何となく兵士の気配に気づいています。

 

これは、そういうことなのかな?と思って読んでました。
(どういうことだよ!)

 

お姫さまたちがこっそりとダンスの場に向かう道のりで、銀の森を通ります。
証拠にするために、枝をポキッと折っただけで飛び上がる末のお姫様。

 

末のお姫様がどきどき、おどおどと不安がるたびに、「惣領」のおひめさまが大人っぽく、たしなめたり、なだめたりします。

 

どうやらこのダンスのいたずらの首謀者は、一番上のおねえさまだな。

 

透明マントで姿が見えないのをいいことに、ダンスの間も兵士はやりたい放題です。
ちょっと小突いてみたりだとか、くるくる回してみたりだとか。

 

アニメだときっと、コミカルに笑いが取れる所です。

 

「時間停止もの」とか、「透明人間もの」とか…。
時代を問わず、人気だなあ…。

 

 

さて、王様にいたずらをバラされてしまったおひめさまたち。

 

兵士は誰と結婚するのかな?

 

兵士、末のお姫様を見ます。

 

→ めそめそ泣いてます。

 

その他のおひめさまたちを見ます。

 

→ ふくれっつらしています。

 

兵士、「惣領のおひめさま」を選びました!!

 

へえ~~~。

 

理由は、「自分も年だから、一番年がいってる人を選びました」

 

その理由ってどうなのよ。

 

と、読んでる全員が総ツッコミだと思いますが、この「惣領のおひめさま」ご本人からも、ツッコミが入りました!

 

面白いな、これ!

 

いたずらがばれたからといっても、動じることのない、しっかり者で堂々としている所が気に入ったのです。

 

兵士「ほんとのこと言うと、いちばんさいしょに見たときからあなたがすきでした。いいなっておもってました」(意訳)

 

は~~~~~ん。
さっき品定めしてたのにかい?

 

いやあ、グリムは面白いわ!

 

こんなへたくそレビューよりも何よりも、とにかく絵が美しいです!
すばらしいです。

 

どうも、限りなく原画に近い色彩を再現したということのようで、その美しさ、精巧さは芸術品です。

 

飾っておいても間違いなく「ばえる」絵本です。

 


 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

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