「本好きは作るもの」読解力を身に付ける~珠玉の児童書~

~珠玉の児童書の世界~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

旧版 学研まんが 「織田信長」 3 名台詞「で、あるか」

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

学研まんが人物日本史 織田信長 乱世の戦い
中島利行 (イラスト), 樋口清之 (編集) 形式: Kindle版

[書籍版巻頭・巻末資料は電子版では未掲載です]新兵器・鉄砲をたくみに使った織田信長は、戦国大名たちをつぎつぎとたおし、室町幕府をもほろぼして、天下統一を目指した。しかしその途中、明智光秀に殺された。まんがで楽しく学べる一冊。

 

 

旧版 学研まんが 「織田信長」 1

旧版 学研まんが 「織田信長」 2 信長と濃姫の出会い

 

 

 まんがを文字で表現するというのはとても難しいです。
すごく濃密な作品です。

 

 

結婚した濃姫、信長のことを「うつけさま」と呼んでます。

「まめちしき」がすごく面白いです。

この頃の矢には、一本一本に自分の名前が書かれていて、手がらをはっきりさせるようになっていました。

信長って本能寺で矢を射ていますよね。すごいな。
信長の名前が書かれた矢なんて国宝級なのでは。
射られるのも名誉っぽいです。

 

ここで3年ほど経過、パパの織田信秀が亡くなります。

焼香エピソードしっかりです。

それも、家臣たちが、先に焼香してあとつぎにふさわしい姿を見せろと弟の信行をそそのかしますが、ここで 大ゴマを使って灰を「渇!」と投げつける信長 !

まめちしき:柴田勝家らの重臣は、奇人変人的な信長より、礼儀正しい弟の信行を織田家のあとつぎにしようとしました。

 

奇人変人的…。

すごいこと言っていながらも、独白する信長のセリフが素晴らしいです。

 

古いものはほろび、新しいものが生きのびる……それが習いだ。
おれもいつかはほろびる。生きている間は短い。

生あるうちに、おれはこの世のあらゆることを見て、聞いて、試してみてやる。
そのためには、力を持たねばならん、力を… …。

 

 

 

まるっこいチビ家康チラ見せです。

二年前に父親が死んだ家康を慰めた所を信秀が死んだタイミングでチラ見せする無駄のなさ。
間髪入れずに平手政秀自害。

 

お父さんが泣いた時も泣かなかった信長、平手の手紙を引き破って 涙を流します。
ここのシーンもすごくいいです。

ばかなればこそ人のうわさもつつぬけに知れる。ばかなればこそ、敵も味方もはっきり見きわめがつくのだ。

いちばん近くにいた平手のじいでさえ、おれをただのうつけとしか見なかったのなら、おれの勝ちだ!

すべてが名言です。
すべて涙をこらえながら語ってます。 

これからも世の中を、好き勝手にひっかきまわしてやるわい。
見たり聞いたり試したり、思うぞんぶん生きてやる。じゃまをするやつはおにでも神仏でもようしゃはせんぞ!

 

ここの神仏に「かみほとけ」とルビが入っているのが気に入りました。
しんぶつでも、より、かみほとけでも、の方が何となく刺さりました。

 

最近、研究が進んで、織田もギリギリピンチの戦いをしていたらしかったり、助かったのも三河勢が突破したからだったり、命からがら逃げ延びることが多かったような信長がだんだん現れてきましたが、やっぱり奇人変人的とも言えるほどの実行力、当時にしては合理的精神など、傑物であったのは確かだと思います。

 

 

ページ変わると、まただらけてるうつけさまと濃姫です。

 

ハゲオヤジの道三が会いたがってますが、濃姫は止めます。
相変わらずうつけの恰好ですが、とても仲良さそうです。

 

「おやめなされませ。あなたを殺すかもしれません。」
マムシのむすめがおかしなことを言うね。おれが逆に、マムシを殺すかもしれない、……と、なぜ考えないのだ?そんなにおれがたよりないか。」

 

この問答に、「うふふふ…」と意味深に笑う。
可愛い。
この話は総じて、濃姫が本当にいいです。きりっとしてるけど可愛くて色っぽくて、信長との関係が大好きでした。

 

濃姫に、マムシにに似ていると言われて少し喜ぶ信長。

 

 

貴重な7ページを使って、しかも大ゴマを多用し、有名な正徳寺の会見を余すところなく盛り上げます。

うつけから正徳寺の会見、そして桶狭間の戦いの流れは、一番華々しく盛り上がるところです。
(なんていまさら、私が言うまでもないんですけども…)

 

信長の隊列を物陰から見ていた斎藤道三、やってきた信長は、テッパンのうつけの恰好ですが、鉄砲と弓が新式であること、槍が自分のものよりも長いことを即座に看破。

 

うつけの格好からパリッとした完璧なイケメンに変身した信長!

 

着替える時の着物の音 一つまで、するする、さっさ、ギシギシと、耳に聞こえてきそうな描写が素晴らしいです。
めっちゃ盛り上がります。

 

何と言うか、歌舞伎の変わり身?男版シンデレラ?とでも言いますか。

 

シンデレラものの面白さは、ボロボロの姿をしていたりあんまり可愛くなさそうに見える女の子が、お化粧用の綺麗な着物を着て変身してわっと驚かせるところに見所があるのですけど、この変身・イケメン信長もそれに似たようなものがあると思います。

 

斎藤がたの 皆が息をのみ、驚いて戸惑いながら、 迎えるところで、イケメン信長、ちょっと柱に体を預けたりして、かっこつけてる…。

出ました有名なセリフ。

 

「で、あるか」

 

「で、あるか」の決めぜりふの出自は、たいてい「利家とまつ」の時の反町信長が言ったから、信長公記でも記述があるから…というのが一般的認識かと思います。

 

しかし、「で、あるか」は反町信長よりももっと前から、信長のセリフとして有名だったと思います。
この「旧版・学研まんが」の信長は、「で、あるか…」が決めゼリフです。
あちこちで使われています。

 

だから私は、「で、あるか」が広まったのは、反町信長ではなくて、この学研まんがのせいだと思っています。

 

斎藤道三は信長の凄さを看破し、信長は心配していた濃姫の所に帰ります。

濃姫、びっくり!

 

イケメンの立派な格好のまま、どうだという感じです。
このままの恰好で帰ったということは、明らかに濃姫に見せてやろうという意図があってのことのようです。
かっこいいとこ見せたかったのね…。

 

(正徳寺の会見の信長は、帰蝶さまプロデュースということにはなってません)

 

一瞬、ぽかんとして見とれてしまう濃姫…。

 

ここの会話がめちゃめちゃ可愛いです。

「ぶ、無事にお戻りでしたら、そんな気どったかっこうはおやめなされ。
いつものように、茶せんまげで湯かたびらで、腹ばいにでもなりなされ」

茶目っ気たっぷりに豪快に笑う信長

「こいつ、おれが立派に見えるんで、照れてやがら……。」
「……べつに……。」

キメ顔にもどった信長、「きりっ」
擬音つきです。

「よいか、信長はこれをもって立つぞ、もうのんびりしてはいられぬ。
尾張ばかりか、日本国中を一つにまとめあげなければならん。それが俺の仕事だ。」

このイケメンでいいとこ見せようとした信長に、濃姫、デレデレするどころかまさかのぱんち。

「たかがマムシと呼ばれる父との会見がうまくいったからといって、そのようにはしゃぎまするな。」

ここでキメないとと一世一代かっこつけたのに、肩透かしをくってコケてしまう信長。
「厳しいやつだの」の一言が…っ、とにかくこの夫婦、カワイイです。

 

すごくいい感じです。

 

追記:あとで調べてみたら、「で、あるか」は信長関係の書籍では、あちこちで使われていた台詞のようでした(笑)道理で、この漫画でも使われているわけです。

 

 

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whichbook.hatenablog.com

 

 

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織田信長: 天下統一をめざした武将 (学研まんがNEW日本の伝記) (日本語) 単行本 - 2014/7/29 田代 脩 (監修), 山田 圭子

天下統一をめざした尾張の戦国武将・織田信長の一生を描いたオールカラーの学習まんが。巻末には、その人物が生きた時代の背景や、その人物に関する詳しい資料を掲載して、まんがの内容がより深く理解できるようになっている。

 

 

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小学館版 学習まんが人物館 織田信長 (小学館版学習まんが人物館) (日本語) 単行本 - 2012/7/17 小和田 哲男 (監修), トミイ大塚

戦国の時代をかけぬけた尾張の風雲児。小学生に大好評の【学習まんが 人物館】シリーズ、44冊目の最新刊は、戦国武将の代表格・織田信長の伝記まんがです。

 

 

 

 

 

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