大人が読む児童書「飛ぶ教室」 2 突然のすとぷりで妹子(およびその友達)を釣ろうと画策する
今日、ご紹介するのは児童書です。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今日の一冊
新訳 飛ぶ教室 (角川つばさ文庫)
エーリヒ・ケストナー (著), patty (イラスト), 那須田 淳 (翻訳), 木本 栄 (翻訳)
なやみをうちあけられる人はいますか?絵60点、世界中がわらい泣いた名作。子どもの涙がおとなの涙より小さいなんてことはない。寄宿学校でくらす優等生マーティン、すて子のジョニー、けんかの強いマチアス、弱虫ウリー、皮肉なセバスチャンらの友情をえがく、クリスマスの名作。
妹子、読んでもいいよ、面白そうと言いながらも、なかなか手に取りません。
というのも、この「飛ぶ教室」
「みつばちマーヤ」が入っているのと同じ本なので、何度手に取ってもとっても、「みつばちマーヤ」を読んでしまいやがるのです!
おそるべきみつばちマーヤへのハマりっぷりです。
それでも、せかしてやっと飛ぶ教室の方を開きました。
妹子「どんな話かな?」
わたし「いわゆるストプリ」
妹子「えっ……?」
小学生女子に大人気のすとぷり。
うちの学校、結構好きな子多いよと妹子が言います。
(兄助くんは恐ろしいほどのアンチです……。まあ、高校生男子にはキツいかもしれません)
わたし「つまり、男子がたくさん出てきてわちゃわちゃするっていうのがすとぷり的なんだよ」
前回の「1」で紹介したような内容とは、180度違った、いきなりトレンドニワカな話題になってしまったような気がしますが、こういう部分にも対応してくるところが、古典作品・名作のすごいところです。
男子が戯れてる感じ。
それを見て楽しむ。癒される。
それが今や ジャニーさんの厳しい審美眼によるフィルターを通さなくても、YouTube で見れるようになってしまった……。
顔だってアニメにすることも出来るようになった……。
歌もうまい(これは重要)
◇
妹子「シュヌックはマジでホラーだから」
まだ言ってる!
わたし「お願い、みつばちマーヤから離れて!飛ぶ教室!これイケメンの男子達がいっぱい出てくるから!」
イケメンかどうかはちょっとあのそれは文字なので想像できませんけど、これがいいところだよね!
いかようにも想像できるからねえ~。
私はそういう風に想像してます。
主人公はみんな自分好みのイケメンです。
演じると、その役者によって好みはちがいますが、文字ならばどのようにでも解釈できます。
◇
ギムナジウムの説明に苦慮するの巻。
恐ろしいほど難しい説明をされました。
Google先生「Wikipedia からの情報です。ギムナジウムとは、ヨーロッパの中等教育機関。標準ドイツ語では、ギュムナーズィウムの発音が……」
発音を教えてくれなくていいんだな。
肝心な時に使えないよ、Google先生!
わたし(仕方なく)「ギムナジウムっていうのはね、ドイツの 男子校なの。中高一貫男子校。閉じられた世界だからそこで中等部高等部ってあってもずっと寄宿舎生なの。だから寝泊まりもそこでするの。中学~高校まで、下手すると大学までずっと親から離れて過ごすのよ。すごいのよ」
妹子「無理」
わたし「いやだから、ものすごく絆も深まるし、特殊な世界閉じられた世界で思春期をずっと過ごすというのが……!このお話はすごいところはわちゃわちゃだけでは終わらないってことだよ。それぞれの人の家庭環境があって生活があって考え方があって……個性のぶつかりあいがあって……それから、アレだよ、アレ。昔のさ。番長だとかあなた好きでしょ?昭和の漫画!」
妹子「あれか。バイクで集まって連合とか作ってウオーとかやってるやつ」
(妹子は、昭和の番長などが出てくる漫画が大好きです)
わたし「この飛ぶ教室でもね、他の学校ともガチンコの対決したりして、色々…………ねえちょっと、今話してるの誰。低音ボイスの人」
妹子「ななもりかじぇるくんだよ」
わたし「どっちがどっち」
妹子「最後に言った絶対倒してやるからなってのがジェルくん」
わたし「あー。じゃあななもりのほうだな。お母さんタイプだわ」
妹子「まじで!おかあさん、なあくん推しなの!」
わたし「推しかどうかはわからない。リーダー好きなんだよね。そういえば嵐では大野くんだったわ」
◇
この「飛ぶ教室」
もくじを紹介してみようかと思いましたができません。
いま流行りの、「題名が長くて、題名を見ただけでだいたい内容がわかるやつ」という奴です。
ケストナー、どこまでもトレンドに乗っかってきています。
先に読んでいた妹子が文句を言い始めました。
妹子「これさ、覚えないよ。人がわからない」
わたし「ああ、それね、お母さん海外もののミステリー読んだり、古典作品読む時は、必ず人物メモをつけるよ」
妹子「それいいね。もらった」
だってわからないんだもの!
◇
妹子が最初に覚えたのは、マチアスとウリーでした。
でぶとちび。
わかりやすい…。
妹子「あーいる、いるよねこういういっつもたべてるやつ!(マチアスのこと)こいつはちょっと弱っちいな(ウリーのこと)。食べてる奴、たしかにガンバのぼうけんにもいたよね」
確かにいました。
でも、お互いに名前が出てこない!
妹子「くいしんぼう?違う」
がつがつ
もりもり
おおぐい
ばくぐい
妹子「…マンプクだー!!」
わたし「それだー!!」
わたし「食べることばっか考えてるから……」
妹子「食べたあとだったね……」
グダグダのまま、続きます。
◇
やっと出て来た登場人物
マチアス(大食い)
ウリー(ちびさん)
しゅ、主人公は…マルチンは?
まえがきで出て来たヨーニーは?
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ボクサー志望のマッツ、貧しくも秀才のマルティン、おくびょうなウーリ、詩人ジョニー、クールなゼバスティアーン。個性ゆたかな少年たちそれぞれの悩み、悲しみ、そしてあこがれ。寄宿学校に涙と笑いのクリスマスがやってきます。(「BOOK」データベースより)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
おばあちゃんをたずねる途中の列車で,大切なお金を盗られてしまったエーミール.ベルリンの街を舞台に,少年たちが知恵をあわせて犯人をつかまえる大騒動がくりひろげられます.
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
お金持ちの両親の目を盗んで夜おそく街角でマッチ売りをするおちゃめな点子ちゃんと、貧しいアントン少年―つぎつぎと思いがけない展開で、ケストナーがすべての人たちをあたたかく描きながらユーモラスに人生を語る物語。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
おたがいを知らずに別々の町で育った、ふたごの姉妹ルイーゼとロッテ。ある夏、スイスの林間学校で、ふたりは偶然に出会います。ふたりは、大胆な計画をたてるのですが…。
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少しも成果のあがらない人間の会議をみておこった動物たちが,世界平和のために一大会議をひらきます.
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五月三十五日 ケストナー少年文学全集(5) (日本語) 単行本 - 1962/6/16 ケストナー (著), ワルター・トリヤー (イラスト), 高橋 健二 (翻訳)
『五月三十五日』は元気いっぱいの少年と子供の心を忘れないおじさんが、ローラースケートを履いたお馬と一緒にいろいろな世界を冒険するお話。 ファンタジックで愉快なお話の間にケストナーらしいユーモアとアイロニーも顔を覗かせています。 読んでいて胸のあたりがじわりと温かくなるような彼の作風が好きです。
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イタチと戦う島ネズミを助けに,ガンバと15ひきの仲間は、船で夢見が島に向いました。しかし、白毛のノロイがひきいる、どうもうなイタチの群れに追いつめられ、海岸の岩山で最後の決戦の時をむかえます。
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ガンバの冒険シリーズ 冒険者たち/グリックの冒険/ガンバとカワウソの冒険 全3冊
斎藤 惇夫 (著), 薮内 正幸 (イラスト)
ガンバの冒険シリーズ 冒険者たち/グリックの冒険/ガンバとカワウソの冒険の三冊セットのなります。
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頑張り者のネズミ・ガンバは、相棒のボーボと一緒に、海を一目見ようと港町までやってくる。そこで出会った子ネズミの忠太が、自分たちの島の仲間を助けて欲しいと求めてきた。力自慢のヨイショや博学のガクシャといったネズミ仲間とともに、大海原へ乗り出すことを決意する。だが、目的の島には脅威の白イタチ・ノロイが待ち構える。小さなネズミ7匹が繰り広げる波乱に満ちた大冒険。他に類を見ない表現にドキドキハラハラの連続だ。(C)斎藤惇夫/岩波書店・TMS
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ワルデマル・ボンゼルス原作の「みつばちマーヤの冒険」の完訳&新訳です。生まれたばかりのミツバチのマーヤは、最初に巣を飛び立つと、そのままこの美しい世界の冒険に出ます。そしていろいろな虫たちに出会い、さまざまな経験を重ねてゆきます。
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