今日、ご紹介するのは絵本です。
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今日の一冊
とてもやさしい絵本です。
絵も優しいし、内容もやさしく、かわいいです。
お兄ちゃん、お姉ちゃんの立場はいつも微妙。
赤ちゃんが生まれたとたんに「おねえさん」「おにいさん」という存在になってしまい、それまで独占していた親の視線が、とつぜん別の子にも注がれることになる。
そんなときの子どもの気持ちを、丁寧に描いた絵本です。
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なっちゃんはお買い物に行くとき、お母さんと手をつなごうとしましたが、赤ちゃんを抱っこしているので、手をつなぐことができません。
のどがかわいたけど、ママにぎゅうにゅうをついでもらおうと思ったら赤ちゃんが泣きはじめました。
お着換えをしたいけど、ボタンがうまくとまりません。
お母さんはあかちゃんを寝かせているので、手が離せません。
そんなひとつひとつの積み重ねが、柔らかい素敵な絵のタッチでていねいに描かれています。
それら一つ一つが、ストレスというよりは、「今までの日常の変化」という感じで、ごく自然に訪れたものです。
そして、それらひとつひとつの代わりに、なっちゃんは自分で何とかやっていきます。
手をつなぐことができなかったら、スカートを「ちょっとだけ」つかむ。
ぎゅうにゅうは、「ちょっとだけ」だけど、自分で入れることができた。
ボタンは、指をいたくしてがんばって「ちょっとだけ」成功する。
◇
そんな中で、なかよしのふみちゃんのママに「あかちゃんってかわいいでしょう?」と聞かれて、「ちょっとだけ」うなずく、というシーンがとても印象的です。
ストレスでないはずはないのだけど……。
無理をしてないはずはないのだけど……。
最後に、おかあさんにぎゅうっとするシーンがとても心に残ります。
◇
わたし「妹子~!ちょっとこれ読んでみてよ」
妹子「まあかわいい」
五分後。
妹子「……………ふーん」
わたし「どう?」
妹子「なかなか、複雑ですな」
わたし「それだけ?」
妹子「お兄ちゃんに読ませたらいいんじゃない?」
やはり、妹の立場から読むと微妙なのだろうか?
とてもやさしい絵本で、読み聞かせの人たちには大人気で、もう古典になってもずっと読まれている本なのですが、子どもの立場で読んだとしたらどうだろう?と思うことがありました。
妹子のように「ふーん」で終わってしまうのではないかな。
冒険も起きないし、派手さもない。
でも、何となく自分の中にずっとこの本の存在は残っています。
成長が愛しく、でもおかあさんを求める心がちょっぴり切ない。
子どもに対しては、忘れてなんかいませんよ、わかっていますよ、と語り掛けている本でもあるように思います。
また、親に対しては、上の子のさびしい気持ちを忘れないでいてあげてね!と言っているようです。
まあ、それでも上の子が微妙だと言うなら、下の子だって、産まれた時から「親の愛を独占する」という経験がないわけですから、微妙なものですよね。
子どもに平等に接するというのは実に難しいです。
結論:だからメアリー・ポピンズが必要なのかも。
◇
しかし、高校生になった兄助くんがこんな感じの絵本を読んでくれるものなのだろうか?
駄目元で聞いてみました。
わたし「あのー、兄助、ちょっとこれ読んでもらえる?」
兄助「知ってるよ」
えええーー!!
わたし「読んだの?自分で?」
兄助「読まされたんだよ!!」
わたし「それで覚えてるの?」
兄助「だってそれいい本だもん」
やはり、上の子の立場には、刺さるものなのだろうか。
まさか覚えていたとは!
そしていい本だとは!
人によって感じる心も千差万別ですね。
これだから絵本は面白い!
お母さんの再婚で突然妹ができた小学1年生のココ。妹の名前はナッちゃん、3歳。大声で叫ぶし泣くし、ダンゴムシを大事な筆箱に入れてくるし…。「かいじゅうみたい」ってココは思いました。
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おねえちゃんがこんど、バスの車掌さんになりました。ゆきおくんはおねえちゃんのバスにそっとのりこみました。ところが、おねえちゃんはつぎの停留所の名前を思い出せないでいるのです。
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「生まれてきてよかったんだ、と子どもにエールを送るのが児童文学」。自らの読書体験、挿絵の素晴らしさ、アニメと本との関わり、そして震災後の世界について──。アニメーション映画界のトップランナーとしてつねに発言を注目される著者が、お薦め岩波少年文庫50冊の紹介とともに、本への、子どもへの熱い思いを語る一冊。(カラー版)
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からだは大きいのに泣き虫の1年生のまさやと、からだは小さくてもしっかりしている2年生のあきよ。ふたりの友情と自立の物語。
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元気だけど、わがままできかんぼうの保育園児のしげるが主人公の童話集。しげるたちが積み木でつくった船でクジラをとりにでかけるお話や、山のぼりで山の果物を食べすぎてしまうお話、赤いバケツをもって保育園にやってきた小ぐまの話など、全部で7つのお話がはいっています。表題作『いやいやえん』では、なんでもいやだ、いやだと駄々をこねるしげるが、「いやいやえん」に連れてこられます。「いやいやえん」とはいったどんな園なのでしょうか?
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