~珠玉の児童書~

~珠玉の児童書の世界~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

今日の一冊「おねえちゃんはしゃしょうさん」 1 サザエさんとカツオとタラちゃんが出てきた

今日、ご紹介するのは絵本です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

おねえちゃんはしゃしょうさん
長崎 源之助 (著), 山中 冬児 (イラスト)

おねえちゃんがこんど、バスの車掌さんになりました。ゆきおくんはおねえちゃんのバスにそっとのりこみました。ところが、おねえちゃんはつぎの停留所の名前を思い出せないでいるのです。

 

 

 

 

わたし「次は何の本にしようかな」
妹子「おねえちゃんはしゃしょうさん」
わたし「えっ…?でももうあれ、古くない?すっごい昭和の本だよ?サザエさんの世界だと思うが」

 

内容も、もう令和の子にはウケないんじゃないかと思ってました。

 

妹子「あれはいい本。面白い。大好き」

 

 

というわけで、今日は「おねえちゃんはしゃしょうさん」にしました。

 

作者は長崎源之助さんという方です。

 

探してみると、やっぱり絶版で、「おねえちゃんはしゃしょうさん」は、古書価格1円で残り10冊。
1円ですよ、1円!
Amazonではの話なので、各地の古書店を探せばまだあるのでしょうね。

 

この人の本でやっぱり妹子が(わたしも)大好きなのは「ふとったきみとやせたぼく」です。

 

こちらはフォア文庫で現役じゃないか~!

 

こっちにすればよかった!
いずれ、ご紹介したいと思います。
大好きな本です。

 

 

そもそもからして、題名が「おねえちゃんはしゃしょうさん」

 

これは昔のバスで、切符を切ったりアナウンスをするために一台に一人乗っていた、女性の車掌さんのことです。

 

YouTubeにいかにも「懐かしの映像」という感じで載ってました。

 

 

 

「幼児~小学校初級向き」
この時代に880円。高い。それが1円……。
実業之日本社で、昭和48年初版発行です。

 

主人公はゆきおくん。
年齢は書かれていませんが、まだ幼年です。

 

しゃしょうさんになったばかりのおねえちゃん。
ずいぶん年が離れています。

 

高卒で就職したのかなあ。
この頃、女性の車掌さんは花形職業だったように記憶しています。

 

ゆきおくんとおねえちゃんの間に、もうひとりお兄ちゃんがいます。
小学校四年生。
また10さいだ~!
生意気な年ごろです。(トム・ソーヤと同じ年です)

 

三番目のとしおくんは年中~年長さんぐらいでしょうか。
五、六歳?

 

 

物語は、おねえちゃんがバス会社に就職したところからはじまります。
いきなり説明です。

 

大きな まちでは、ほとんど
ワンマンカーに なっていますが、
このへんでは、どうろも せまいし、
あぶない ところが おおいので、
まだまだ しゃしょうさんが、
ひつようだったのです。

 

幼年向けだけあって、読みやすいように配慮がされていますが、それなりに説明もキッチリしています。

 

この本、全部で55ページなのですが、わりと章立てもきちんとあって、説明、ゆきおくんのようちえんでの話、お兄ちゃんの話、おねえちゃんのバスに乗り込む、と、きちんとストーリーになっています。

 

幼年期の子に、「本」に馴染んでもらうには、とてもよい絵本だと思います。

 

小4のおにいちゃん、18歳(たぶん)のおねえちゃんをからかって、喧嘩になっています。
バスのことを、「やーい、ポンコツという風にからかって、家じゅうをぐるぐる追いかけっこをやらかします。

 

これは、まるでそのまんま、サザエさんとカツオです。

 

おっとり眺めている主人公のゆきおくんは、何となくタラちゃん的な位置づけです。
考えてみたら、あの年で甥のいるカツオってすごいですね。今更ですが。
タラちゃんのおじさんなんですよね。

 

 

ポンコツポンコツとからかうおにいちゃんですが、新しい自転車があったら、バスなんか追い抜いちゃうぜ!と威張っています。

 

ゆきおくん、自分の悩みを思い出しました。
「となりのよしおくん」が新しい三輪車を買ってもらって乗り回しているのですが、自分の三輪車はボロボロです。

 

というのも、ゆきおくんの持ち物はみんな、お兄ちゃんのおさがりなのです。

 

ようふく。ぼうし。おもちゃ。おべんとうばこ。さんりんしゃ。

 

ここまでおさがりだと、ちょっと確かにそれは何となく可哀相な気もするな。

 

お兄ちゃんは百点を五つ取ったら自転車を買ってもらえるという約束があるようです。

 

「だから、ぜつぼうなんだよ (略) ぼくの あたまで、百てんが、五つもとれると おもってるのかよ。」
おにいちゃんときたら、へんなところで、いばってみせました。

 

カツオだこれは……。
そのまんま、カツオの声で再生されました。

 

昔読んでいた時には、そんなこと思わなかったのですけど、今はもうカツオにしか見えません。
おねえちゃんもサザエさんの声で再生される。

 

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ふとったきみとやせたぼく
長崎 源之助 (著), 古川 タク (イラスト)

体育のにがてなコロッケ君とエンピツ君には夏休みに特別な宿題がでました。子どもの成長をさわやかに描いた物語。小学校低学年~小学校中学年

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

むかしむかしゾウがきた
長崎 源之助 (著), 梶山 俊夫 (イラスト)

劇団四季で今も演じられている劇の原作です。

 

 

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