今日の一冊「まりーちゃんとひつじ」
今日、ご紹介するのは絵本です。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
幼年期のお子さんの絵本のおすすめのどんなものにも登場するこの
「まりーちゃんとひつじ」
松谷みよ子さんの「いないいないばあ」の次ぐらいに必ず出てくる絵本です。
改めて開いてみると、けっこう厚みがあってページ数も多いのに驚きます。
(仔細に観察)
ページ数がふっていないのですが、根性で数えてみたら64ページもありました。
◇
幼い子供向けの数を教える本と言うか、123…と順番に数えていく、そういういわゆるブックスタート的な本…のはずなのですが、この本を読んでまず強烈に印象付けられるのは、間違いなくぱたぽんという名前です。
しかもひらがな。
ぱたぽん
はっきり言ってこの本を読んでいる子供達は数なんか見ちゃいません。
名前に釘付けです。
「なぜそのなまえにしたよ」
と、幼保のお子さんに目の前で言われたことがあって、笑ってしまいました。
◇
まりーちゃんが飼っている、ひつじのぱたぽん。
まりーちゃんは、ぱたぽんが子どもをうんで、毛が取れたら、その毛を売ったお金で何が買えるだろうか、と夢みます。
まずは1ぴきから7ひきまで数え、だんだん欲しいものが増えていきます。
新しいくつ、青い花のついた赤いぼうし、おまつりへ行ってメリーゴーランドに乗って、それから、それから...。
夢は広がり果てしなく、最後はおうちとじゅうたんが買えるほどの夢になります。
ばたぽんの答えはいつも同じです。
わたしたち、
みどりの はらっぱに すむでしょう。
はらっぱには、ひなぎくの はなが きれい きれい、
おひさまが いちんち きらきら。
だから、そんなのいらないわ。
というわけで、ぱたぽんはやんわりと現状維持の路線でおことわりをします。
実際に、7ひきもそれ以上も子どもを産むかと思われたぱたぽんは...。
(いつもまりーちゃんとぱたぽんの名前は、強調です。いやでも目につきますし、正直、まりーよりもぱたぽんのほうが目立ちます)
ひつじのぱたぽんとまりーちゃんのお話です。
◇
ここまでが半分で、次は「まりーちゃんのはる」になります。
ぱたぽんとまりーちゃん、いえ、まりーちゃんとぱたぽんが、あひるのまでろんをさがすお話です。
「まりーちゃんのひつじ」で有名なこの、泣いているまりーちゃんの表紙はなんと、「ひつじ」の方の話じゃなかった!
一体、何に泣いているのだろう。
ひつじがいなくなったか何かしたのだろうか。
これは、までろんが見つからなくて泣くまりーちゃんだったのです。
あちこち探し回った結果、じゃん・ぴえーるという男子が現れて、めでたくまでろんは見つかりました。
このお話の魅力は、名前ももちろんですが、この何とも可愛らしい絵にあるのですがこの最後の絵...。
じゃん・ぴえーる、まりーちゃんのほっぺに、ちゅーではなく、何となく頬に鼻を寄せていて、どことなくロマンチックです。
さすがはフランス、愛の国です!
◇
この大好きな可愛い「まりーちゃんとひつじ」の絵本を、素敵に紹介してみようとしたのですが、読み返してみたらぱたぽんの名前ばかり連呼している記事になってしまいました...。
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「あめですあめですいやなあめ」あたりは一面水浸し。まりーちゃんはおばあちゃんを助けて、動物たちを山に避難させます。ストーブに火はないし、パンも水もありません。家の中で家族みんなで助けがくるのを待っています。そこへあひるのまでろんが、すいすい泳いで、助けの船を連れてきました! そのうちに雨はやんで、またおひさまがひかります。女の子の洪水の体験を、やさしく、のびやかな絵で描いた絵本です。
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