~珠玉の児童書~

~珠玉の児童書の世界~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

大人が読む児童書「宝島」 2 本当に怖いのは、愛想がよくて感じのよい人

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

宝島
R.L.スティーヴンスン (著), 海保 眞夫 (翻訳)

ジム少年は,トレローニさんや医者のリヴィシー先生とともに,海賊フリント船長がうめた莫大な財宝を探しに出帆する.ぶきみな1本足の海賊シルヴァーの陰謀にまきこまれ,はげしい戦いが始まる….手に汗にぎる海洋冒険小説の名作.

 

 

大人が読む児童書「宝島」1 やはり「船」は面白い

 

 

ウィルス蔓延の冬は、読書むきだと思って、普段なかなか手に取れない本をぜひ手にとってほしいです。
 

「宝島」
改めて読むとやっぱり、面白い!!です。

 

これは原文でも読んでみたい…!

 

とりあえず、やっぱり古い訳ではあるので、たぶん海賊たちの口調が、昔の港町で働いていた、べらんめえの船乗りさんたちっぽいんだと思います。
(翻訳は西村孝次さんです)

新訳でもぜひ読んでみたいです。

 

 

もう一度登場人物のおさらいです。

 

・主人公のぼく、ジム・ホーキンズ。地図を海賊からかっさらう。
・医者で治安判事のリヴジー先生。かっこいい。主人公の後ろ盾。
・トリロニーさん。宝さがしの船の資金提供者。金持ち、人がよい。射撃の名手。
・スモレット船長。雇われ船長。厳しくて真っ正直な人。
・ジョン・シルヴァー。「一本足の男」。極悪海賊。
・その他の海賊とその他の数少ない味方

 

http://www.gutenberg.org/files/120/120-h/images/0028m.jpg

これは、グーテンベルクの「宝島」原書の中の地図です。
やっぱり、こうして地図を見るとかなりドキドキします…!

 

 

第二編 船の料理番(The Old Buccaneer)

 

7 ブリストル

二百トンのスクーナー船、ヒスパニオーラ号を、おかねもちのトリロニー氏が調達。
一本足のジョン・シルヴァーが、トリロニー氏に取り入って料理番に。
トリロニー氏、シルヴァーがめちゃくちゃ気に入る(ダメじゃん)。
水夫はシルヴァーが集める(ダメじゃん)。
シルヴァーは、ブリストルの波止場で料理屋をやっていて、奥さんはアフリカ系。

 

8 「遠めがねや」で

ジム少年、「一本足」ということで警戒していたが、シルヴァーをすっかり信用してしまう。
シルヴァーの料理屋「遠めがねや」に、「黒犬」がいて逃げ出す。
シルヴァーは、「底が知れない、気のきいた、りこうな男」
愛想がよくて頭も口も回るので、リヴジー先生までシルヴァーのとりこになる。

 

9 火薬と武器

雇われ船長のスモレットさんは、厳格でものすごくしっかりした人。
「乗組員と馴れ馴れしすぎるのは立派な高等船員ではない」と言い放つ。
(上下関係をはっきりさせておかないと、非常時に言うこときかなくて大変なのでしょう。船の生活は厳しいです)

宝の話、地図の話を船員がみな知っている?
トリロニー氏の口が軽い以上に、知りすぎている。
逃げた海賊たちが乗り込もうと狙っているので、知れ渡っているようです。
スモレット船長、武器と火薬を信用できる者の近くに移し、寝床もまとめるべきと進言。
それでもシルヴァーは疑われていない。

 

10 航海

副船長が行方不明に。
(ラムを飲まされ、海に突き落とされて殺された?シルヴァーの仕業?最後まで不明)
水夫長のアンダースン(海賊)が副船長に繰り上げ。
舵手イズレール・ハンズ(海賊)は腕ききでシルヴァーと仲良し。

シルヴァーは若い頃はよい教育も受けてる。
肝っ玉も太くけんかもつよい。気配りもすごい。
おうむの名前はフリント船長
おうむ「はちぎんか!」

 

 

シルヴァーの魅力がすごいです。
全員がとりこです。
とにかく、愛想がよくて面白いし、気配りもすごい。

ぎりぎりの状態で、海賊から地図をひっさらい、目端のきくジム少年もすごいですが、「宝島」は間違いなくシルヴァーの不思議な悪党としての魅力で成り立っています。

 

シルヴァーがその魅力を余すところなく発揮するのはここからです。

良いところなどまったくなく、本当にすごい極悪人です。

この話の中だけでも何人殺してるか、数えきれないぐらいです。

 

 

11 りんごだるの中で聞いた話

ジム少年、りんごだるにもぐりこみ、眠ってしまう。
たるの中で、シルヴァーの悪巧みをみんな聞いてしまう。
・口がうまく愛想がいいのは、人を丸め込む常套手段。
とにかくほめる。相手を褒めていい気分にさせ、自分はたいした奴なんだと思わせる。
・シルヴァーはかなりのお金を銀行にためてる。
・フリント船長、地図を持ってた男、黒犬、盲人ピューみな知ってる。
・殺してから宝を手に入れるより、宝を手に入れてから殺す腹。

 

12 戦争会議

次の日になっても、何くわぬ顔のシルヴァーに戦慄するジム少年。
先生、地主さん、スモレット船長に一部始終を伝える。

 

 

シルヴァーの恐ろしさが身に染みるのは、どちらかというと大人になって読んでいる今の方です。


本当に怖いのは、愛想がよくて感じのよい、とてもいい人っぽい人なんだ!
…と思いました。

 

シルヴァー、すごく魅力的です。

 

正直な船員を、口車に乗せて悪事に引きずり込むやり方がすごいです。
仲良くなってすっかり信用させ、お友達になってから、
「こんな話をするのはお前だから」
とかなんとか、ずるずると悪事に引きずり込んでいきます。

 

最初から脅されるよりも怖いです。
こわーい!!

 

「三十年も、」と、かれは言った。「ほうぼうの海をわたりまわって、そのあいだにゃあ、いいめにも、悪いめにもあえば、もっといいめにも、もっと悪いめにもあったし、なぎもあれば、しけもあり、食べるものがなくなったこともあれば、きりあいをやったこともあり、そのほか、いろんなことにあったのだ。ところでだ、いまこそ言うが、いいことをして、いいめにあったってこたあ、一度だってねえんだ。さきにうってかかるやつが、おらあすきさ。死人はかみつかねえ。おれの考えは、ざっとそんなものさ──アーメン。まあ、それでいいやな。」

 

"For thirty years," he said, "I've sailed the seas and seen good and bad, better and worse, fair weather and foul, provisions running out, knives going, and what not. Well, now I tell you, I never seen good come o' goodness yet. Him as strikes first is my fancy; dead men don't bite; them's my views--amen, so be it.

 

 

つづきます。

 

whichbook.hatenablog.com

 

 

グーテンベルクで出ています。

www.gutenberg.org

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

宝島 (10歳までに読みたい世界名作)
ロバート・ルイス スティーヴンソン (著), 横山 洋子 (監修), 館尾 冽 (イラスト), 吉上 恭太 (翻訳)

宝のうまった島の地図を手に入れた少年・ジムは、船乗りたちと宝探しの航海に出発します。しかし、海賊との戦いが待ち受けていて…。勇気と夢のつまった、心おどる冒険物語。さくさく読める世界名作シリーズ第14弾。

 

 

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宝島
スティーヴンスン (著), 村上 博基 (翻訳)

港の宿屋「ベンボウ提督亭」を手助けしていたジム少年は、泊まり客の老水夫から宝の地図を手に入れる。大地主のトリローニ、医者のリヴジーたちとともに、宝の眠る島への航海へ出発するジム。だが、船のコックとして乗り込んだジョン・シルヴァーは、悪名高き海賊だった……。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

宝島
ロバート・L. スティーヴンソン (著), 鈴木 恵 (翻訳)

先生が慎重にその封をはがしてゆくと、ひとつの島の地図が現われた――。取り戻せ、冒険心。大人たちの胸を熱くさせてきた不朽の名作、待望の新訳。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

宝島
ロバート・ルイス スティーブンソン (著), 佐竹 美保 (イラスト), 金原 瑞人 (翻訳)

港の宿屋、ベンボー提督亭のジム少年は、海賊の泊まり客から宝の地図を手に入れる。信頼のおける仲間たちと船を仕立てて宝島へと向かう一行。その船を追う、悪名高き海賊の船長、一本足のシルバー。イギリス少年冒険文学決定版を完訳で。

 

 

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宝島
ロバート・L・スティーブンソン (著), 寺島 龍一 (イラスト),  坂井 晴彦 (翻訳)

埋もれた宝、片足の海賊ジョン・シルバーの反乱、少年ジムの大活躍――冒険物語の永遠のテーマを見事に表現した、忘れようとしても忘れられない、児童文学の最高傑作です。

 

 

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宝島
ロバート L スティーブンソン (著), 寺島 龍一 (イラスト), 坂井 晴彦 (翻訳)

入り江を見下ろす宿屋「ベンボー亭」に現れた老海賊。残された一枚の地図が少年ジムを思いもよらない冒険へ誘いだす。一本足の海賊ジョン・シルバー、隠された宝……。冒険小説の名作中の名作。

 

 

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宝島 Kindle版
ロバート・ルイス スティーブンソン (著), 佐々木 直次郎 (翻訳)

19世紀後半に活躍したイギリスの小説家ロバート・ルイス・スティーヴンソンの海洋冒険小説1881年から1882年にかけて連載。原題は「海のコック、あるいは宝島」だったが、後に「宝島」と改題。

 

 

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宝島
ロバート・ルイズ・スティーブンソン (著), 寺島 竜一 (イラスト), 阿部 知二 (翻訳)

ジム少年は,トレローニさんや医者のリブシー先生と,海賊フリント船長がうめた宝を探しにいく.ぶきみな1本足の海賊シルバーの陰謀と,はげしい戦い.手に汗にぎる冒険小説の名作.

 

 

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宝島
ロバート・ルイス スチーブンソン (著), 井江 栄 (イラスト), 飯島 淳秀 (翻訳)

ジム少年の両親が営む宿屋に、ある日、奇妙な客があらわれた。ほおに刀傷のある船乗りで、彼は船長と呼ばれるようになる。船長の突然の死――そして、のこされた荷物の中から宝島の地図が!ジムはリブシー医師や地主のトリローニさんとともに、宝さがしの航海に出発する。イギリスの作家スチーブンソンが描く冒険小説の傑作!

 

 

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宝島―Treasure island
R.L.スティーブンソン (著), Robert Louis Stevenson (著)

ジム少年はふとしたことから、海賊の宝のありかを示す1枚の地図を手に入れた。医者のリブシー先生と地主のトリローニさんとすぐさま旅にでるものの…。

 

 

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宝島 痛快世界の冒険文学 (6)
宗田 理 (著), ロバート・ルイス スティーブンソン (著)

《宝島》へ向かうジムのスリリングな航海!宝島の地図を手に入れたジムたちの宝探しの旅は、海賊たちとのはげしい戦いのはてに、どのような結末を迎えるのか イギリス少年文学不朽の名作。

  

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「プロジェクト・グーテンベルク」
http://www.gutenberg.org/ebooks/author/492

 

プロジェクト・グーテンベルクについて
Wikiの説明ページ

プロジェクト・グーテンベルク(Project Gutenberg、略称PG)は、著者の死後一定期間が経過し、(アメリ著作権法下で)著作権の切れた名作などの全文を電子化して、インターネット上で公開するという計画。1971年創始であり、最も歴史ある電子図書館

 

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