~珠玉の児童書~

~珠玉の児童書の世界~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

大人が読む児童書「オンネリとアンネリのふゆ」 1 ドールハウスは夢の国

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 

オンネリとアンネリのふゆ
クレンニエミ・マリヤッタ (著), カルマ・マイヤ (イラスト), 渡部 翠 (翻訳)

『オンネリとアンネリのおうち』で小さな可愛いおうちを手に入れたオンネリとアンネリのもとに、11月のある日、ショーララと名乗る小さな家族が薔薇乃木夫人をたずねてきました。彼らは、彼らをつかまえようとする悪い人間たちから逃げているといいます。そこでふたりは、夫人が見つかるまで、家にかくまうことにしました。はたして、彼らを守ることができるのでしょうか。フィンランド生まれの、ハラハラドキドキの冬の物語。

 

今更嘆いても仕方がないのですが、去年のクリスマスシーズンを、バタバタと過ごしてしまったなあ。


「ロッタちゃんとクリスマスツリー」とか
ぐりとぐらのおきゃくさま」とか
クリスマスのお話はいっぱいあったのになあ~

 

クリスマスシーズンの本を1月に紹介するのは、何とも間抜けな感じです。

その中で、「オンネリとアンネリのふゆ」も、クリスマスを扱ってはいますけど、冬の季節全般を通してのお話です。

 

なので、冬が終わらないうちに紹介したいと思いました。

 

以前、 「オンネリとアンネリのおうち」を一度、さらっとご紹介しましたが、「オンネリとアンネリのふゆ」は、これの続編です。

 

whichbook.hatenablog.com

 

仲良しのオンネリとアンネリ。

 

ある日、「正直な拾い主さんにさしあげます」と書かれた封筒をひろいました。

正直な広い主と認められた二人は、そのお金で薔薇乃木婦人という不思議な女性から、夢のような家を買い、二人で住むようになりました...。

 

これは、「オンネリとアンネリのふゆ」を読む上でも、大前提のお話です。

 

薔薇乃木婦人…。

不思議な人です。
こちらの「オンネリとアンネリのふゆ」でも、とても重要なキーマンです。

 

妹子「薔薇乃木婦人ってね、あれは絶対わざとやってるよ。わざとその人に合う家を作って人を喜ばせようとしてるの」

 

 

仲良く、ふたりで可愛い夢のようなおうちに住んでいるオンネリとアンネリ。

おとなりは、不思議な庭を持つ、ノッポティーナさんとプクティーナさんで、とても仲良くしています。

 

ノッポティーナさんとプクティーナさん。

この訳が大好きです。

 

「オンネリとアンネリのおうち」は、夏休みのお話でしたが、「ふゆ」 は文字通り冬のお話です。

 

ムーミンと同じく、フィンランドのお話ですが、しんしんとした雪に閉ざされていくときに、二人はお庭に「さようなら、またね」を言います。

 

ムーミンたちが冬眠をするお話を書いたトーベ・ヤンソンさんの気持ちがわかるようなシーンでした。

やはり、北の国のお話なんだなあと思いました。

 

 

ある日、二人がおうちで過ごしていると小人の家族がやってきます。

 

今まで住んでいた家を失ってしまい、新たな家を探すために、薔薇乃木婦人を探しているとのこと。

雪に閉ざされそうなお天気をみて、二人は家族をおうちへ入れてあげます。

 

この小人の一家、ちゃんとした車に乗っています。

 

やんちゃな男の子と赤ちゃん、おばあちゃまをつれたご夫婦です。
面白いことに、このだんなさんのお仕事は、大きい人向けの長すぎる単語を簡潔にした抄訳の小人用の本を執筆することです。

(翻訳業のようなもののようです)

 

薔薇乃木婦人のいとこ、ノッポティーナさんとプクティーナさんの所には、定期的に婦人から手紙が来るはず。

オンネリとアンネリは、薔薇乃木婦人のお手紙が来るまで、小人たちと一緒に暮らし始めます。

 

 

このお話は、妹子が大・大・大好きで、ヘビロテです。

本家の「オンネリとアンネリのおうち」よりも、こちらばかり読んでいます。

 

わたしは、「オンネリとアンネリのおうち」しか読んでいなかったので、これは妹子より遅れての後発です。

 

この年になってのあらたな児童書…。
ワクワクします。

 

 

さわりを読んでみて、妹子が好きな気持ちがちょっとわかりました。

小人たんたちを住まわせるのは、この家の付属品だった、三階建ての豪華なドールハウス

 

小さな食器や調度品を、小人たちは遊びでなく実際に使ってその家に(仮住まいですが)住むことになります。

 

ドールハウス、これは夢です…。

「ドールハウス」の検索結果 - Yahoo!検索(画像)

 

そして、かわいい女の子の語り口が、「おうち」よりもわりと今風です。

 

いま、目の前にいて、顔を真っ赤にして目をきらきらさせて、一生懸命話してくれている感じがすごくします。
とても可愛いです。

 

「オンネリとアンネリのふゆ」は、比較的新しい訳本です。(2016年)

原作は

オンネリとアンネリのおうち 1966年 邦訳1972年(昭和47年)
オンネリとアンネリのふゆ 1968年 邦訳2016年(平成28年)

原作が書かれたのは、アメリカのアポロ11号が月面着陸したころです。

 

いま、映画化され、続編が翻訳されて出版され、こどものこころをひきつける。

色あせない魅力です。

 

 

whichbook.hatenablog.com

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

オンネリとアンネリのおうち
マリヤッタ・クレンニエミ (著), マイヤ・カルマ (イラスト), 渡部 翠 (翻訳)

なかよしの女の子オンネリとアンネリは、夏休みのある日、「正直な拾い主さんにさしあげます」と書かれた封筒をひろいました。中に入っていたのは、たくさんのお金。家族の誰にもかまってもらえず、いつもひとりぼっちだったふたりは、そのお金でふたりだけのおうちを買うことにしました。女の子の憧れがぎっしりつまった夢のようなおうちで、ふたりだけの暮らしがはじまります。フィンランド生まれの、楽しくて幸せな夏の物語。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

オンネリとアンネリのおうち
(Amazonプライム字幕版)

オンネリとアンネリはとっても仲良し。ある日ふたりは、バラ通りで「正直者にあげます」と書かれた手紙とお金の入った封筒を拾い、そのお金で、バラの木夫人というおばあさんから夢のように素敵な水色のおうちを買うことに。オンネリは9人きょうだいのまん中で、アンネリは離婚したおとうさんとおかあさんの間を行ったり来たり。ふたりの両親は忙しすぎて、自分たちがいなくても気づかない。「わたしたち、ふたりの家に住んでいい?」気難しそうなお隣さんや、魔法が使える陽気なおばさん姉妹、ちょっぴり変わったご近所さんと交流しながら、ふたりだけの楽しい生活が始まる。しかし、お隣さんに泥棒が―! (C) Zodiak Finland Oy 2014. All rights reserved.

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

オンネリとアンネリのふゆ
(Amazonプライム字幕版)

クリスマスの近づくある日、バラの木夫人から買った小さなかわいいおうちで暮らすオンネリとアンネリのもとに、プティッチャネンというこびとの一族の家族がバラの木夫人をたずねてやってきました。おうちをなくしたこびとの家族は、彼らをつかまえようとする悪い人間たちから逃げているといいます。そこでふたりは、夫人の居場所が分かるまで、ふたりのドールハウスに家族をかくまうことに。しかし、お金に困っているガソリンスタンド店の夫婦がこびとの家族の存在に気づいて…!はたして、ふたりは彼らを守ることができるのでしょうか。(C)Zodiak Finland Oy 2015. All rights reserved.

 

 

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オンネリとアンネリとひみつのさくせん
(Amazonプライム字幕版)

オンネリとアンネリのおうちの前に、突然できた“子供の家”。高い柵に囲まれたそこは、身寄りのない子供たちを所長のミンナ・ピンナが、ガチガチのルールで支配する自由のない場所だった。ある日、逃げ出した少年を見つけたオンネリとアンネリは、“子供の家”でのひどい扱いを聞かされる。子供たちを助けるため、ふたりは近所のリキネン夫妻やノッポティーナ&プクティーナ姉妹、プティッチャネン親子と一緒に、“ひみつのさくせん”を決行することに…。(C)Zodiak Finland Oy 2017. All rights reserved.

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ロッタちゃんとクリスマスツリー
アストリッド=リンドグレーン (著), イロン=ヴィークランド (イラスト), やまむろ しずか (翻訳)

明日は、楽しいクリスマスイブ。けれども、ロッタちゃんの家では、まだクリスマスツリーにするモミの木が手にはいりません。嘆き悲しんでばかりいるお兄さんたちを残してロッタちゃんは雪の町へ飛び出していきます。行動的な女の子を生き生きと描いたリンドグレーンの絵本。絵は彼女とのコンビが多いヴィークランドです。

 

 

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ぐりとぐらのおきゃくさま
なかがわ りえこ (著), やまわき ゆりこ (イラスト)

森で雪合戦をしていたぐりとぐらは、雪の上に大きな足跡を見つけました。足跡は森をぬけ、原っぱを通り、ぐりとぐらの家まで続いていました。ドアを開けると玄関には大きな長靴、壁には真っ赤なオーバーと白いマフラー、そして赤い帽子がかかっています。

 

 

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少年キム マルコヴァルドさんの四季 わたしのわごむはわたさない
やまなし ふしぎなマチルダばあや 万葉集 ほか(大岡 信 著)
はじめてのおこづかい ナンタケットの夜鳥 グレイ・ラビットのおはなし

 

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