大人が読む児童書「算数の先生」 1 57年前+35年前の本に震撼
大人が読む児童書。
「再読★児童書編」です。
この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今日の一冊
7164は3で割りきれます!この数は4つの数字からできていて、その7、1、6、4をたすと18になります。18は3で割りきれますから、この7164は3で割りきれるのです。睦子さんはふし目がちに、しかし自信ある口調で説明した。それから先生は倍数・約数について説明を加えた。5年生の算数は新任の若い岡本先生で、計算競争や図形を描いたりして教室は活気づいていく。教師だった著者が、読み物ふうにつづる算数との出会いの物語。素数、分数、最大公約数などから数列、面積、ピタゴラスの定理などの高いレベルまでを取り上げた世評に名高い算数学習書。
母が妹と楽しく読書だ本だとキャッキャとやっているのを、兄助(妹子の兄)くんは一体どう見ているのだろうか。
とはいっても、もう高校生。
反抗期になってから長いです。
昔は渡す本はみな、何も言わずにすらすらと読んでくれたものでした。
長い本も絵本も、素直~に受け取ってくれて、「どうだった?」と聞けば「面白かった」とだけ…。
比較的、無口な子なので、「...」となっていた時には、面白くなかった、自分の好みではない、というときです。
この子がおもしろいと言ったら、本当に面白いです。
水のように流れて行って、残っている形跡が、あるのか、ないのか…。
不安です。
反抗期、妹子も来るのだろうなあ…。
でも、本ずきか、そうでないかはやっぱり個人差があるので、圧をあまり与えないようにしたい。
しかし、ある程度プレッシャーはかけたい。
ジレンマです。
ときどき、妙なことがあります。
引き抜いた覚えのない本が、兄助の机の上に乗っていたり、棚から抜かれた形跡があったりします。
(直近だと「大事なことはみーんなねこに教わった」「ホビットの冒険」でした)
こっそり読んでくれているのだろうか。
直接に聞くと否定するし…。
机の上にはずっと
「ガンダムで英語を身につける本」「十二大戦」「妹さえいればいい」
のラインナップが変わらないままだし...。
◇
兄助はPCでゲームをよくやっています。
Steamというソフトで、古い懐かしいゲームもたくさん登録されているので、お父さんもやりはじめました。
そして、携帯の音声チャット(Discord)で連絡を取りながらゲームをすすめます。
連絡はスマホ、ゲームはPC。
これは、コロナ前からそうでしたので、コロナ禍においても、まったくストレスを感じさせません。
デジタルネイティブという感じです…。
◇
だがしかし、うちはPCにガチガチにロックをかけているので、兄助くんはゲーム時間を延ばして欲しいときには申告しに来ます。
メールで許可もできるのですが、直接許可した方が早いのでやってきます。
そして大抵、何か引き換えになっているのが恒例です。
悪魔の取り引きみたいに、「一時間、解除して欲しければ」…「なにか」を提供するのです。
引き換えにする「なにか」は、兄助が自分で考えて言ってくるときもありますし、私が提案するときもあります。
(コインランドリーに行ってもらうとかです)
すごく久しぶりに本にしてみました。
「本を1冊、読んでもらおうか」
どの本かは自分で選べますが、未読のものという条件つきです。
絵本NG、というか、持っている絵本で読んでいないのはないはずです。
兄助は、ドリトル先生(アフリカゆきです)を読んで
「犬が神」
とか面白いことを言ってくれるので、岩波系にして欲しいんだけどなあ~。
( ジップのことですね、アフリカ行きでは活躍しますもんね)
今でも名作だ、と言いはるのは
「はらぺこたまごがさらわれた」「火のくつと風のサンダル」などでしょうか。
持ってきました。
「じゃあこれ」
さ、「算数の先生」!?
とても古い古い本です。
自分が愛着があるので取っていましたが、文体も古いし、説教くささもあるし、今どきの子どもには向かないのではないかと思い、兄助にも妹子にも、積極的におすすめしようとしませんでした。
でも、私はとても好きでした。
またしても、するする~と読み終えて、ほったらかしにしているのですが、わたしもめくってみました。
古いよなあ。
「どうだった?」と聞いても、「ふつう」「まあまあ」という返事。
もう今の子たちにはアレだろうなあ。
と思って、今度は何となく検索してみました。
新刊で売られているっ…!!!
これは、けっこうな衝撃でした。
この本、生き残っているのか。
そうかそうか。
今は算数本といえば、ドラえもんの計算教室とか、コナン君の算数とか、そういう子どもたちに身近なキャラクターを使ってのものばかりかと思っていました。
あとがきによると、この本、すごいです。
「少年少女科学名著全集」といって、1964年(昭和39年)、ビートルズが来日するよりも前に初版発行の中の一冊なのです。
昭和39年と言えば、2021年の今からは、57年前です!
あとがきによると、編集委員のかたが、これを編纂するときに、57年前の当時、さらに35年も前に、自分が読んだ本を忘れられなくて入れた、と書かれているのです!!
それも、編集委員のかた(奥田教久さんです)が、
「さすがに古いよな~」「自分だけが思い入れがあるだけだろう」
と思っていたところ、別の編集委員のかたもこの本のことを言いだして、それで入れることになった。
古い言葉はかなり手を入れた。
などなど、描かれています。
そして、いまの令和の世の中でも、新刊で売られている…。
すごい!
というわけで、前置きが長くなってしまいましたが、読み返しつつ、また再読シリーズやっていきたいと思います。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
理科が好きになる、たのしい実験の本!――これを読めば、きっと化学を好きになる――ノーベル化学賞受賞・吉野彰博士(旭化成名誉フェロー)推薦!
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
日本のノーベル賞受賞者2名が、ともに小学生のときに読んで、その後の進路に大きな影響を与えた、と語った本として話題化した一冊!
【e-hon】 ─ ネットで予約、本屋さんで受け取れる e-hon サービスで本屋さんを応援しよう📚️
子どもの本だな【広告】
旅人タラン | ジオジオのパンやさん | ロウソクの科学 |
船乗りクプクプの冒険 | はてしない物語 | 第九軍団のワシ |
雨月物語 | 嵐が丘 | ちいさなきいろいかさ |
児童文学ランキング |