~珠玉の児童書~

~珠玉の児童書の世界~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

児童書のお料理 「点子ちゃんとアントン」のベーコンの脂

児童書のお料理つながりのお話です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

点子ちゃんとアントン
エーリヒ ケストナー (著), 池田 香代子 (翻訳)

お金持ちの両親の目を盗んで夜おそく街角でマッチ売りをするおちゃめな点子ちゃんと、貧しいアントン少年―つぎつぎと思いがけない展開で、ケストナーがすべての人たちをあたたかく描きながらユーモラスに人生を語る物語。

  

 

お料理をしている時に、ときどき好きだった児童書のことを思い出します。

 

私は料理が得意でも何でもないので、
この児童書に出ているこのお菓子を再現♡
なんてことは壊滅的に無理です。

 

なので雑談ついでに、ゆるゆると中身を紹介してみたいと思います。

 

 

さぼりがちな朝ごはん。
作らないといけないけど、イヤだな。
テンションを上げる「何か」が欲しい。

 

わたし「よーし、今日は悪いことしちゃうぞ!」
妹子・なご助「ダメだよ!何!?」

 

わたし「(普通に使ったらあと2回は料理に流用できそうな)ベーコンを全部焼く!」

 

子供ら、興味を失ってしまった…。
残念。

 

フライパンでこれでもかというほどベーコンを並べて全部焼いていると、油の量が尋常ではないです。
脂がよく出るベーコンと、あまりないベーコンの違いはいったい何だろう?

 

ふき取らないといけないほど出たベーコンの油を見ると、いつも「点子ちゃんとアントン」のことを思い出します。
 

 

whichbook.hatenablog.com

 

もう何度も引用してはご紹介してるのですが、もういちどあらすじをお話しますと…。

 

点子ちゃんは豪邸に住んでいる、いわばお金持ちの子供です。
お父さんは銀行の支配人(?)らしいです。
支店長なのか、頭取なのか。

 

子どもに注意を払わない親のため、ろくでもない家庭教師に当たってしまった点子ちゃん。
家庭教師が小銭を稼ぐための、「路上でものを売る人の子ども役」として、夜にこっそり外出するという、半ば不良に半分足を突っ込んだ毎日を送っています。

 

その路上で点子ちゃんはアントン少年と知り合いになります。

 

◇ 

 

点子ちゃん、アントンの家に遊びに行きます。

 

そこで、アントンがお料理をしているのを見ます。
(点子ちゃんもお手伝いします)

 

やっと料理の話にたどりついた。


お母さんが病気なので、アントンが家事手伝いをやっているのです。

 

アントンはシチューなべを取り、マーガリンを入れて、もう一つのガスの火の上にかけました。それから、かきまわした卵をそのなべに流しこんだので、シュッと音がしました。「塩を忘れまいぞ、アントン!」と、かれはじぶんに命令して、塩を一つまみとり、なべの中に浮いている黄いろいしるの上にまきました。それがこげつきだすと、アントンはさじでかきまわしました。パチパチと、たのもしい音がしました。
「だから、かき卵っていうのね。」と、少女がいいました。
「もうすこし、かきまわしておくれ。」と、少年はたのみ、さじを少女ににぎらせました。少女はかわってかきまわしました。アントンはラシャのふきん二まいで、なべの柄をつかみ、煮たっている湯を流しにあけました。それから、ジャガイモを二つのおさらにわけました。「ジャガイモをゆでるときは、よっぽど気をつけないと、ぐちゃぐちゃにしちゃうよ。」と、アントンはいいました。点字はしかし、きいていませんでした。かの女は腕が痛くなるほどかきまぜました。ピーフケはそのあいだ、卵のからでフットボールをしていました。

 

 

しかし、生活苦とお母さんの病気は、アントンの上には暗い影を落とします。
夜、外に出ては、くつひもなどを打って小銭を稼ぐアントン。
学校では居眠りをしてしまいますし、生活費のことで頭を痛めています。

 

ヤングケアラーという名前で分類されると、どこか遠くの国の人、不憫な境遇の人、という風に感じるかもしれません。

この物語を通じて、アントンのことは自分の友達、またはまるで自分のことのように感じます。

 

点子とあの親切な紳士とがいなかったら、四十五ペニヒにしかならなかっただろうと 考えながら、夜の収入を手帳に書きこみました。
えのぐ箱にないしょでしまってある残金と合わせると、五マーク六十ペニヒになりました。
五マークは、間代として家主がひとりじめにしようとしていました。そうすると、食事には六十ペニヒしかのこりません。アントンは小さい食物入れの戸だなをのぞきました。ジャガイモはまだありました。まないたにはベーコンの皮がのっていました。あしたシチューなべにその皮をこすりつけたら、ジャガイモをあげることができるでしょう。だが、買うつもりでいた四分の一ポンドほどの肝臓ソーセージはどうにもなりませんでした。

 

悲壮感はなくて この後アントンは ちょっとお母さんの様子を伺いますが ちょっといびきをかいたりするのでにっこりしたりもするのです。

 

書いてるうちになんだかだんだんシリアスになってきましたが、この話は決してアントンのヤングケアラーの辛い生活というのがメインではないです。

 

こんなことを言っては身も蓋もありませんが、点子ちゃんのトンデモ行動にゲラゲラ笑うのがもっとも正しい読み方だと思います。

 

そして、この記事を書いた、理由はここ!

 

まないたにはベーコンの皮がのっていました。あしたシチューなべにその皮をこすりつけたら、ジャガイモをあげることができるでしょう。

 

これです!

 

この記事冒頭の、「ベーコンから脂がいっぱい出てきた」というところにつながるわけです。

 

ベーコンの脂でポテトが揚げられる!?と思っていましたけど、長年の家事からして言えます。
結論から、揚げるのが可能なぐらい脂が出てくるベーコンは、あります!

 

そのままにしていると、あっという間に固まって白いべとべとになってしまいますが。

おそらく、これを綺麗に精製できれば、ラードとして活用できるのでしょうけど。

 

私も、ベーコンを焼いた後の脂でほうれん草とたまごをいためる、ぐらいのことはするようになりました。

 

正直、たまごがあまりきれいな色にはなりません。
ちょっと茶色っぽいおこげな色がついてしまいます。

 

色にこだわらなければ、ベーコンの味がしみて、とても美味しいです。
塩もほとんどいりませんし。

 

 

この「点子ちゃんとアントン」が、子供の時からも、そしてこうして大人になって料理しながらも、ずっとわたしの中に一緒にいるような感覚があります。

 

それは、この本だけではなくて、たくさんの名作児童書も同じです。

 

こんな風な気持ちは、一生ものなので、子供のときに読んだ本に寄り添われる感覚を、子供たちにも味わってほしいなあ、と思うわけです。

 

「お母さんいつもベーコンを焼いて油がいっぱい出た時、点子ちゃんとアントンのことを思い出すの」

 

そんな話をしながら、皆でベーコンを食べました。

 

はっきりいって、あんなに焼いたのに、なくなるのは一瞬でした。

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

エーミールと探偵たち
エーリヒ・ケストナー (著), ヴァルター・トリアー (イラスト), 池田 香代子 (翻訳)

おばあちゃんをたずねる途中の列車で,大切なお金を盗られてしまったエーミール.ベルリンの街を舞台に,少年たちが知恵をあわせて犯人をつかまえる大騒動がくりひろげられます.

 

 

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ふたりのロッテ
エーリヒ ケストナー (著), ヴァルター・トリアー (イラスト), 池田 香代子 (翻訳)

おたがいを知らずに別々の町で育った、ふたごの姉妹ルイーゼとロッテ。ある夏、スイスの林間学校で、ふたりは偶然に出会います。ふたりは、大胆な計画をたてるのですが…。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

新訳 飛ぶ教室
エーリヒ・ケストナー (著), patty (イラスト), 那須田 淳 (翻訳), 木本 栄 (翻訳)

なやみをうちあけられる人はいますか?絵60点、世界中がわらい泣いた名作。子どもの涙がおとなの涙より小さいなんてことはない。寄宿学校でくらす優等生マーティン、すて子のジョニー、けんかの強いマチアス、弱虫ウリー、皮肉なセバスチャンらの友情をえがく、クリスマスの名作。

 

 

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飛ぶ教室
エーリヒ ケストナー (著), ヴァルター・トリアー (イラスト), 池田 香代子 (翻訳)

ボクサー志望のマッツ、貧しくも秀才のマルティン、おくびょうなウーリ、詩人ジョニー、クールなゼバスティアーン。個性ゆたかな少年たちそれぞれの悩み、悲しみ、そしてあこがれ。寄宿学校に涙と笑いのクリスマスがやってきます。(「BOOK」データベースより)

 

 

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五月三十五日
ケストナー (著), ワルター・トリヤー (イラスト), 高橋 健二 (翻訳)

 

 

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どうぶつ会議
エーリヒ・ケストナー (著), ワルター・トリヤー (イラスト), 光吉 夏弥 (翻訳)

 

 

 

 

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