~兄と妹~ ローレン・チャイルド「ぜったい~しないからね」シリーズ
今日、ご紹介するのは絵本です。
読み聞かせを終えた一年後には、そのクラスの子供たちが寄せ書きを書いてくれたりすることがあるのですが、具体的に「これがおもしろかった!」と本の名前を書いてくれるのが一番嬉しかったです。
その中でも、特別に大人気で、どこで読んでも大爆笑なのが、ローレン・チャイルドの「ぜったいシリーズ」です。
やんちゃな妹にちょっと年の離れたおにいちゃんがきりきりまいです。
しかしそこは年の功!
ああだこうだと遊んでやりながら妹を言いくるめたつもりが…。
遊んでやってると思っていたのに…もしかすると遊ばれてたのはこっちか?
すまし顔の妹ちゃん...(ローラ)
この子は大物です。間違いないです。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今日の三冊
チャーリーのいもうとローラにはきらいなたべものがたくさんあります。とくにトマトはぜったいいやなんですって。チャーリーは、なんとかしてローラにたべさせようとするのですが…?(「BOOK」データベースより)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「あたしねないからね!6じになっても7じになっても8じになっても9じになってもおめめぱっちりだし、10じ、11じ、12じになったって13じになったって、げんきもりもりなの」いもうとはねむたくなったことなんてないというのです。(「BOOK」データベースより)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ぼくには妹がいて、これがなかなか世話のやけるやつなんだ。妹は言うんだ。「あたしは、まだ大きくなんかない。ほらね、まだ小さいの! 学校へ行ってる時間なんかないと思うの」 そこでぼくは言ったんだ…。シリーズ第3弾。(「MARC」データベースより)
いつもはあまり芝居がかったことはせず、普通に読み聞かせするのですが、これだけはなんとなく肌があったのか、割と声をつくって面白そうに読んでみました。
ちょっと憎たらしく、
ぜーーっっっっったい、ねないからね!!
でも、おにい、ちゃん!どうして、なの!?
こどもたち、大笑いしてくれました。
ローレン・チャイルドで読みきかせを1年のうちに3回使うなんてぜいたくな話です。
このシリーズは他にも出ていますが、3という数字がちょうど良かったのと、内容がきれいにつながるので、私はこの三作を主に使います。
木坂 涼さんの訳がほんとうにすばらしいです。
私は、これがあまりにもウケたのと自分でも好きだったので、英語版をこれはわざわざ取り寄せで買ってみました。
そして読んでみると…。
すごいのです。
訳が…翻訳が、すごいのです!!
なんとなく、このパターンはあるような気がします。
日本語訳があまりにもすばらしくて、原作にプラスアルファの力を与えてしまっているということが…。
日本語は実に表現に幅があって、「自分」を示すだけでもありとあらゆる言い方があります。
わたし、わたくし、おれ・ぼく・あたし…
英語はシンプルです!「I」は「I」で動きません。
大人向けの名作の翻訳などは、学者さんが訳して、原作に忠実であろうとするあまり、不自然な日本語がつながる例もよく見ます。
でもこども向けのものは、子どもに美しく簡易な表現で訴えかけようという
よい意訳
とでもいいますか…そういう作品が多い気がします。
自由自在に揺れ動く日本語の幅が、詩的な表現でぴったりと海外の本の翻訳とあったとき…。
不思議な化学変化が起きる気がします。
なので、わたしは翻訳作品がだいすきです!
最後をしめる 「ぜったいがっこうにはいかないからね」は新入生を迎える時期が近付いているときに読むことにしています。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
I Will Never Not Ever Eat a Tomato (Charlie and Lola) (英語) ペーパーバック - 2003/9/15 Lauren Child (著, イラスト)
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I Am Not Sleepy and I Will Not Go to Bed (Charlie and Lola) (英語) ペーパーバック - 2007/10/18 Lauren Child (著)
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I Am Too Absolutely Small for School (Charlie and Lola) (英語) ハードカバー - 2004 Lauren Child (著)
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