今日、ご紹介するのは児童書です。
あつ森ではなくて、とび森の方の「どうぶつの森」 をしていた時、うちの村の名前は「やかまし村」でした。
子どもたちが遊びに来て、わたしのデータを見るといつも大笑いして
「やかまし村!」
「やかまし村って何?」
「何その名前!」
とにぎやかにしていてくれたことを思い出します。
リンドグレーンの「やかまし村」シリーズ三部作は、トンデモくそがき少女の「ロッタちゃん」やマッドパワー超人「長くつしたのピッピ」のような、「行くぜド派手にな!」というような派手さはないです。
(予断ですが、リンドグレーンは「屋根の上のカールソン」もすんごいド派手にやらかします)
しかしこの「やかまし村」ごく普通の田舎の村の、ごく普通の子どもたちの日々のたわむれが、まったりと描かれています。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今日の一冊
やかまし村には、家が3軒きり、子どもは男の子と女の子が3人ずつ、ぜんぶで6人しかいません。でも、たいくつすることなんてありません。ひみつの手紙をやりとりしたり、かくれ小屋をつくったり、毎日楽しいことがいっぱい!小学3・4年以上。(「BOOK」データベースより)
しかし、そこはさすがにリンドグレーン。
この「単なる日常」を実に楽しく、面白く描いていますし、たまに腹を抱えてしまうような出来事が起きるのです。
大塚雄三さんのユーモラスな訳は、この面白さを遺憾なく発揮する名訳です。
(最近、新訳でも出ているのですが、残念ながら未読です💦またチェックしてみたいと思います)
主人公はリーサ。7~8歳の女の子です。
皆でお世話をしている、優しい穏やかなおじいさん、体中を粉だらけにして作るしょうが入りクッキー。
村の子どもは6人です。ちょうどよく男子三人、女子三人、そこに弟や妹たちがいます。
ここでもやはり女の子は、「まったく男ってのは…」という感じですし、それは今の教室の中でもまったく変わりません。
四季の流れと、美しい自然と、日常の中でたまに巻き起こる面白いことが、実にゆったりと描かれます。
「やかまし村」はシリーズもので三冊なのですが、わたしは、この三冊の中からランダムで、まず面白い所だけをピックアップして読んであげました。
というのも、まったりとすすむ子どもたちの日常のお話なので、特に最初から読まないと話の筋が分からないということもないのです。
ただ、このまったりとした優しい日常の中で、腹を抱えて笑ってしまう所があります。
子どもも、面白かったな、ということを思い出してこの「いかにも文庫文庫した本」を手にとってくれますし、ぱらぱらめくって面白かったところを探すうちに、他のページも読んでくれたりするものです。
活字や、物語の楽しさに慣れていってもらうにはとてもよい一冊です。
私がピックアップしたのは
「やかまし村の子どもたち」
9.男の子には秘密がまもれません
「やかまし村の春・夏・秋・冬」
9.アンナとわたしのお買い物
「やかまし村はいつもにぎやか」
5.オッレの歯をぬきました
11.アンナとわたしは保母さんになる…かもしれません
あたりです。
特に、「お買い物」と「保母さんになる…」の2つは、ひっくり返って涙を流して笑ってしまうほど面白いです。
最初の方の牧歌的なのんびりした部分だけをちらっと見ただけではとてもわからない、途方もない面白さです。特に「保母さんになる…」は傑作です。
そこまで言うほどか!?
と思った方には、ぜひ手に取って読んでみて頂きたいです。
このような、本らしい本に少しずつなれていって欲しいです。
①読み聞かせ
②本人の好きな本を買ってあげるのと同時にこのような本も1割ちょっとまぜる
③本人の好みを見極める
その三つを同時進行しながら、本を読む、買う、ということになれていってもらいたいです。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
やかまし村はスエーデンの小さな農村。クリスマスにはショウガ入りクッキーを焼き、復活祭には卵パーティーで大もりあがり!夏休みには宝物をさがしに湖の島へ。子どもたちの四季おりおりの遊びやくらしを、いきいきと描きます。小学3・4年以上。(「BOOK」データベースより)
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やかまし村の子どもたちは、楽しいことを見つける天才!リーサが子ヒツジを学校へ連れていったり、みんなでオッレの歯をぬく作戦をたてたり、宝箱をめぐって男の子と女の子がかけひきをしたり…陽気な話がつづきます。小学3・4年以上。(「BOOK」データベースより)
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「あしながおじさん」にヒントを得て,作者リンドグレーンの小さい娘が,「ねえ,長くつ下のピッピって女の子のお話を作って」と母に頼んだ.そこで生れたのがこの世界一つよい少女の物語だった.自由ほんぽうに生きるピッピに,子どもは自分の夢の理想像を発見し,大人は愛さずにはいられない野育ちの永遠な少女を見出す.
いやな夢を見て朝から機嫌の悪いロッタちゃんは、お隣りの物置へ引っこします。幼児の心理をとらえ、いきいきと描く幼年童話。
Christmas in Noisy Village (Picture Puffin Books) (英語) ペーパーバック - 1981/10/29 Astrid Lindgren (著), Florence Lamborn (翻訳), Ilon Wikland (イラスト)
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