「本好きは作るもの」読解力を身に付ける~珠玉の児童書~

「本好きは作るもの」~珠玉の児童書~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

大人が読む児童書「はてしない物語」 3

大人が読む児童書。
「再読★児童書編」です。


この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

はてしない物語
ミヒャエル・エンデ (著), 上田 真而子 (翻訳), 佐藤 真理子 (翻訳)

バスチアンはあかがね色の本を読んでいた――ファンタージエン国は正体不明の〈虚無〉におかされ滅亡寸前。その国を救うには、人間界から子どもを連れてくるほかない。その子はあかがね色の本を読んでいる10歳の少年――

 

 

大人が読む児童書「はてしない物語」 1  -

大人が読む児童書「はてしない物語」 2 圧がやばい  -

 

 

さて、自分で読み返してみると冒頭部分、

灰色の、冷たい十一月の朝だった。外はどしゃ降りで、雨の雫がガラスにあたり、その飾り文字の上を流れ落ちていた。

季節がぴったりだ~!

みなさん、はてしない物語を読み返すのは十一月!十一月ですよー!

 

(まだ十月なのでわずかに季節をずれている…?いや、ちょこっと先取りが粋なのだ!)

 

 

主人公のバスチアン・バルタザール・ブックスは、およそいい所のなさそうな少年です。
体型はふくよか、運動神経はゼロ、勉強も出来ない。

 

妹子「いいかバスチアン。悲しくなったら叫ぶんだ。おれはでぶじゃない、ぽっちゃりだー!!てな」
わたし「…………」

 

調子狂うな。
この本を自分じゃない人間が目の前で読んでいるのを見るのは、妙な気分です。

 

本屋さんに逃げ込んだバスチアン、それほど優しくもなさそうな本屋の親父に、聞かれるがまま自分のことを話してしまいます。

 

いじめっ子たちから逃げていること、
お母さんは死んでしまっていないこと。
お父さんは悲しみに沈んでバスチアンにかまわなくなってしまっていることなどなど…。

 

バスチアンは孤独な少年で、そのひとりぼっちな気持ちが身にしみます。

 

「ばかにする連中に何で言い返してやらないんだ」と本屋の親父、カール・コンラート・コレアンダーさん、バスチアンに 聞いてます。

 

やられたらやり返せ!十倍返しだ!

 

結果、いじめ野郎たちにやられたこと。

ゴミ箱に突っ込んまれふたをしめてひもでくくりつけられた。

 

犯罪だー!これはー!
逆にいじめっ子たちから、百倍返しをくらってしまいました。

 

半沢直樹の楽しい夢をぶち壊す過酷な現実を見せつけられます。

実に残念です。

 

 

でもバスチアンには、自分で話を考え出したり、これまでになかった名前やことばをつくってみたりするという楽しみがあります。

 

これはわかる人多いはず!
ネット上にだって、創作を楽しんでいる人々はあふれんばかりにいます。
だって楽しいですもの!

 

 

本屋のおやじが電話で席をはずした時、おやじさんの読んでいた本が、奇妙な力でバスチアンを引き寄せます。

 

バスチアン、買うお金がない...とためらいます。

 

バスチアンの情熱が本と創作にあること。
この、バスチアンがカールさんから盗むことになった本が、本そのものが、奇妙な磁力を放ってこの孤独な少年を呼んだこと。

 

人それぞれの情熱が 人それぞれ様々であること 言葉を尽くして書いていますので、これらが(たとえ本を読むことにそれほどの情熱を持っていない人でも)よくわかると思います。

 

ところで、バスチアン君。
持っているお金は3マルク50ペニヒきっかりだそうですが、一体日本円に換算するといくらなんだ?と気になりました。

 

計算結果。
8400円。

 

割と持ってんじゃねーか。
そんだけ出せばハードカバーでも本3冊ぐらいは買えそうです。

 

知恵袋のこのページを参考にしたので間違っているかもしれません。

 

バスチアンのお父さんは歯科技工士だそうですが、私はこの本で歯科技工士という仕事を初めて知りました。
昔は検索などということができなかったので父に尋ねてみましたが、 父も 首をひねり、辞書で調べてくれたことをよく覚えています。

 

 

さてバスチアンは、盗んだ本を学校の屋根裏部屋で開くわけですが…。
(用務員さんを手伝った時、鍵のありかをチェックしておいたそうです)

 

これは、学校で一人になりたいと望んだことのあるすべての人のあこがれだと思います!

 

騒がしい学校での、否応なく人間関係を強制される場所での、自分ひとりの場所…。
毛布にくるまって、食べ物(パンとりんご)を確保…。

 

このあたりの描写がとても丁寧で、本をこれから読もうとするドキドキ感がはっきりとよみがえってきます。
本好きな人ならば、あるあるでよくわかる、ときめき、予想、期待…それはそれは楽しい準備です。

 

 

妹子「これ、物語によって字の色が違うね?」
わたし「そうだね」

 

割と話しかけてくるな?
妹子、なんだかいつもより警戒しています。
本能的なものだろうか。
相性もあるからな~。

 

しかし、この本にはどこか、読む者の襟を正させるようなそんな気配が漂っていることも事実です。

 

いよいよ、盗まれた本の物語の中へ、ファンタージエンの世界に入っていきました。

 

 

whichbook.hatenablog.com

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

  

 

モモ
ミヒャエル・エンデ (著, イラスト), 大島 かおり (翻訳)

町はずれの円形劇場あとにまよいこんだ不思議な少女モモ。町の人たちはモモに話を聞いてもらうと、幸福な気もちになるのでした。そこへ、「時間どろぼう」の男たちの魔の手が忍び寄ります…。「時間」とは何かを問う、エンデの名作。小学5・6年以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

 

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