大人が読む児童書「ながいながいペンギンの話」 1 くしゃみくんとさむがりやのちびくん
大人が読む児童書。
「再読★児童書編」です。
この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。
この前、ちらっと言及した、携帯の放置系ゲームなのですが…
これです。
「ペンギンの島」アプリ(app store)
たくさんのペンギンたちが仲良く暮らしている 南極の島です。
もういつ見ても思い出してしまいます!
「ながいながいペンギンの話」を!!
小さい頃からずっと大好きだったお話で、いぬいとみこさんの傑作です。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今日の一冊
こわいものしらずのおにいさんのルルと、おくびょうだけと心のやさしいおとうとのキキが、力をあわせてきけんをのりこえ、たくましくそだっていきます。南極に生まれたふたごのペンギンの物語。(「BOOK」データベースより)
放置系アプリは、ペンギンがとにかくどんどん増えていき、たくさんの極地のどうぶつたちが、争うこともなく 仲良く歩き回っていますが、こちらはそうはいきません。
弱肉強食の厳しい現実があり、赤ちゃんペンギンはちょっと外に出かけただけで、「食べてしまうよ?」と言う呼びかけをするカモメから逃れて 裂け目にはい込みます。
今回、読み返そうと取り出して来て、本を開いたのですが、外見はハードカバーのしっかりした185ページもある本なのに、ひらがなばかりで構成され、とても読みやすいことに驚きました。
幼稚園の子でもぜんぜん、いけると思います。
(いつも同じこと言ってますけど)こういう本で、子どもたちに本に慣れてもらいたいです。
南極探検隊がらみのお話が、タロジロの南極物語が~TBSでキムタクが~南極料理人が~映画化されて~
これもやってもよくない?
絶対にいいですよ!
昭和のあれこれがリメイクされたり、見直されたりしてるのをみるたびに、これも誰かアニメ化してくれぇー!と思います。
◇
寒い寒い南極の島で、吹雪の中お父さんペンギンが必死で卵を温めています。
このお話、1957年(昭和32年)に書かれたものですが、昭和期のこんな時代でありながら生まれる前から大変なイクメンです。
時代がこの話に追いついてます。
この話、ほとんどひらがななのですが、字を大きくしていても、1ページに詰め込まれた文字数はかなり多いです。
お父さんとお母さんの温かい眼差しの中で、卵から生まれたペンギンの赤ちゃん。
最初の子はくしゃみをして、次の子はくちばしだけ出したのですけど、また引っ込めてしまいます。
先に出たお兄ちゃんも含めて、みんなで出ておいでと声をかけると
「いやだよ。そとは、さむすぎるよ。」と、たまごのなかから、ちいさなこえが、こたえました。
いや可愛すぎんか!?
絵が割とリアルです。
へなへなのよろよろのペンギンの赤ちゃんです
そもそもがペンギンの外見が可愛いですし、まあ、赤ちゃんというのはそれだけで可愛いですから💕
二匹はルルとキキと名付けられました。
ペンギン語で、それぞれ、「くしゃくみん」「さむがりやのちびくん」という名前だそうです。
か、可愛い...。
◇
お父さんとお母さんはオキアミをひっきりなしに取りに行って食べさせるのですが
ある日おとうさんとおかあさんが、うみへ出かけていったあと、おとうとのキキが、大きな口をあけて、なきだしました。
「なにか、ちょうだーい。なにか、ちょうだーい。」
ああ~。子供だ…。
お兄ちゃんのルルは我慢してます。
しかし、行動的なおこさんなので、弟を誘って外に出ようと提案します。
ルルは、おなかがすけば泣き出すのですけど、自分でどうにかしようなどという考えはありません。びっくりして、でも「外に行っちゃだめだって言われたし…」とこたえます。
「そりゃ、そうだよ。だけど、きみが、あんまりなくから、ぼく、ただ、そういってみただけだよ。」
ルルは、きげんをわるくして、キキの足を、ぎゅっと、ふみつけました。ちいさなキキは、べそをかきながら、だまって、にいさんをにらんでいました。
最初の兄弟ゲンカ勃発です。
しかし行動的なルルは、「言ってみただけ」ではなかったのであって、ルルは眠ってしまった弟を置いて、原っぱに出て行きます。
危ない危ない。
ルルは、まだ、おとうさんペンギンのような、くろい、あったかい、うわぎをもっていません。おかあさんペンギンのような、白いぷわぷわのはらまきも、もっていません。やわらかい、ねずみいろのはね毛が、ぽやぽやと、ちょっぴり、はえているだけです。
ぷわぷわのはらまき。
ぽやぽやとした羽毛。
可愛いすぎるです...。
つづきます。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
いぬいとみこさんの、虫プロでアニメ化された「北極のムーシカミーシカ」です。
知りたがり屋のムーシカと、いたずらっ子のミーシカは北極グマのふたごのきょうだい。母さんグマが目を離したすきに雪の穴を飛び出したふたりは、たちまちまいごになってしまいます。(「MARC」データベースより)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「ながいながいペンギンの話」の題名は、チャペックの名作児童書「長い長いお医者さんの話」から取られたそうです。
チェコの文豪カレル・チャペックの楽しい童話集。しんせつな町のお医者さんたちや、はたらき者の郵便屋さんが活躍するしゃれたおとぎ話9編を、兄ヨセフのゆかいな挿し絵が飾ります。
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