~珠玉の児童書~

~珠玉の児童書の世界~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

赤毛のアン・訳文・原書・音声ファイルが無料版で利用出来ます。

 

コロナ休校で、各出版社が電子書籍コミックの無料版を次々と出していますが、粋なはからいだなと思います。

そんな中で、赤毛のアンkindle版が無料で提供されているのを知りました。

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

  

赤毛のアン【期間限定 無料お試し版】 (文春文庫) Kindle版

L・M・モンゴメリ (著), 松本 侑子 (翻訳)

美しいプリンス・エドワード島で愛されて成長していく少女アン。幸福感あふれる名作の日本初の全文訳。お茶会のラズベリー水とカシス酒、アンの民族衣裳、スコットランドから来たマシューの母など、モンゴメリの原作に忠実に、全文を、みずみずしく夢のある文章で訳した真実の物語。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 ついでなので、わたしもリンクを置いておきます。

 グーテンベルクに、赤毛のアンシリーズの原文が出ています。

 

www.gutenberg.org

 

割と読みやすい方かなと思います。

わたしはいつも、「Plain Text UTF-8」とある所から、テキストをダウンロードしてワードなどで開いて読んで使っています。

 

f:id:WhichBook:20200308234808j:plain

「Read this book online: HTML」からは、ブラウザで読めます。
左下に、印刷ボタンもあります。

 

 

こちらは音声ファイルです。

テキストも音声もあるので、これは利用するに越したことはない!と思います。

どうぞ挑戦してみて下さい。

www.gutenberg.org

 

 

プロジェクト・グーテンベルクモンゴメリ作品一覧はこちらです。

 

 

 

「プロジェクト・グーテンベルク」
http://www.gutenberg.org/ebooks/author/492

 

プロジェクト・グーテンベルクについて
Wikiの説明ページ

プロジェクト・グーテンベルク(Project Gutenberg、略称PG)は、著者の死後一定期間が経過し、(アメリ著作権法下で)著作権の切れた名作などの全文を電子化して、インターネット上で公開するという計画。1971年創始であり、最も歴史ある電子図書館

  

 

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子どもの本だな【広告】

ねずみくんのチョッキ みんなうんち 九月姫とウグイス
ハンカチの上の花畑 魔女のむすこたち おこだでませんように
秘密の花園〈上〉 スーホの白い馬 世界むかし話集6ロシア・西スラブ編

 

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~クソガキの極み だけどかわいい~「ロッタちゃんとじてんしゃ」

 

今日、ご紹介するのは、かなりしっかりしたページ数の多い、「本型の絵本」です。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

ロッタちゃんと じてんしゃ

アストリッド=リンドグレーン (著), イロン=ヴィークランド (イラスト)

, やまむろ しずか (翻訳)

 

 

作者のリンドグレーンさんは、「長くつしたのピッピ」の作者さんです。
ピッピにはトミーとアンニカという友達がいます。
主人公はピッピですが、物語はトミーとアンニカの視点からはじまります。

 

びっくりするようなことをしでかす子供を、周囲から目を丸くして見る。
ある意味、客観的な目線です。

 

トミーやアンニカが読者のこどもたちを代弁する立場だとすれば…。

 

ロッタちゃんは本人がトンデモです!!

 

「ロッタちゃんのおひっこし」もなかなかのトンデモクソガキっぷりを発揮しますが、「ロッタちゃんのじてんしゃ」

 

これはもう、トップレベルのクソガキです。


ロッタちゃんシリーズはいくつかあるのですが、この「じてんしゃ」は単体で絵本になっています。
(「ロッタちゃんのクリスマスツリー」もありますが…こちらはほのぼのしたふつうのお話です)

 

物語の展開がものすごいのと、花々が咲き乱れるスウェーデンの町並みの絵が本当に美しいので、これは必見の一作です。

 

ロッタちゃんは、ようちえんじぐらいの年なのですが、ようちえんには通っていません。
ロッタちゃんは自転車が欲しいのです。

 

おにいちゃんもおねえちゃんも持ってます。
目の前で得意げに乗り回しています。

 

イヤミです!(ロッタちゃんからすれば)
末っ子の気持ち、末っ子あるあるです。

 

お母さんもお父さんも、まだ早いという判断です。
ロッタちゃんは、あれほどもらって嬉しかった三輪車につかつかと歩みより、けとばします!

 

「おまえなんかにゃ、もう ぜったい のってやらないから。のるなんて おもってるのは、パパだけね。」

 

この絵のものすごい憎らしげな顔が、実にカワイイです。ほっぺたが食べたいぐらいプクプクです。 

 

そしてロッタちゃん、自力で自転車を手に入れる計画を立てます。

 

ろくなことが起こりそうな気がしません。

 

ロッタちゃんの家のお隣には、ロッタちゃんのことを目に入れても痛くないほど可愛がってくれてるお隣のおばさんがいるのですが…。
ロッタちゃん、そのおばさんがお昼寝で寝付くのを待ちます。

 

もう本当に嫌な予感がします。

 

…納屋から...自転車を...取り出して…勝手にそれも大人用の自転車を取り出して…。

 

窃盗です!!犯罪です!!

しかも悪いことだとわかっていてやります。
明らかに炎上案件です。

 

このお話では、おおらかに、あたたかく、話は展開します。
まあ、ロッタちゃんはとんでもなくひどいめにあうのですが…まあ、とりあえず言えることは無事でよかった。それだけです。

 

物語のよいところをつめこんだような作品です。

 

おもしろさ、心に残るのはもしかすると、とても美しくて何一つ起きない優しくてきれいな物語よりも、悪いことをしたり、紙一重で助かったり、危険な目にあったりするところにあるのかもしれません。

 

子供は未熟です。あやまちを犯すもの。
しかも何を思いつくかわかりません!

 

物語の中では何でも出来ます。
そして危険や自分の肌で学ぶと同時に、こうして、物語を読んでハラハラワクワクすることによって…本当ならしてはならない(でもありそうな)体験を得ます。
罪だけでなく、罰まで体験します。

 

ロッタちゃんは、こども版トンデモ「罪と罰なのです!

 


ただひたすらたくさん読むだけでなく、一つの物語に何年も何十年も向き合い、何度も読み返す楽しさ。

それはやはり、名作と呼ばれる本の特権です。

 

 

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子どもの本だな【広告】

シートン動物記 全8巻+別巻 9冊セット 世界むかし話集9アフリカ編 あのころはフリードリヒがいた
おさらをあらわなかったおじさん とこちゃんはどこ リンゴ畑のマーティン・ピピン
しんせつなともだち とてもすてきなわたしの学校 めのまどあけろ

 

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今日の一冊「おまたせクッキー」

 

今日、ご紹介するのは絵本です。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

おまたせクッキー 

パット ハッチンス (著), 乾 侑美子 (翻訳)

 

 

クッキー、美味しそう。
クッキー、さあ食べよう。

 

そのたびに、お客さまが現れます。
おいしいお菓子はシェアしなければ💖
たくさんあるのだから…。

 

クッキー、さあ食べるぞ。

 

...って、いつになったら食べれるんだぁ~っ!
どんどん減ってくし!!
本当に食べることできるの?これ...。
もしかしたら、一人につき、クッキー半分だけになっちゃうのでは!?

 


読みきかせの定番ですが、絵本の中でどんどんお客さまが増えていき、ページをめくるたびに子供たちの不安が増してくる顔はいつ見ていても、思わず笑いそうになってしまいます。

 

大きくてアメリカンな感じのクッキーで、絵柄もとてもアメリカンです。
白人の子供たちと黒人の子供たちが同じ比率です。

さまざまな文化に、絵本を通して触れてほしいです。
(前も言ったかな?何度でも言いますとも!)

 

 

 

 

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子どもの本だな【広告】

サム・ピッグだいかつやく ナンタケットの夜鳥 3びきのかわいいオオカミ
なぞなぞのすきな女の子 プー横丁にたった家 海のおばけオーリー
ももいろのきりん ヤナギ通りのおばけやしき 世界むかし話集7インド・中近東編

 

  

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今日の一冊「ジェイン・エア」

 

今日、ご紹介するのはあえての大人小説です!

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

 

ジェイン・エア(上)

シャーロット・ブロンテ (著), 河島 弘美 (翻訳)

幼くして孤児となり、親類に疎まれ寄宿学校に入れられたジェイン。十八歳の冬、自由と自立を志して旅立つ――家庭教師として雇われた森深い邸で待つ新しい運命。自らの信念と感情に従って考え行動するジェインの率直で饒舌な語りは、今なお読者を魅きつけてやまない。ブロンテ姉妹のひとりシャーロット(1816-55)の代表作。新訳。(全2冊)

 

 

ここであえての文学作品です!

どうせ子供たち、コロナでおうち生活なんですよねぇ~~?
この際、文学作品に挑戦してみるのもよいのではないでしょうか。


ジェイン・エア」はもっとも子供の…(まあ、こういうのあまり限定するのはよくないですが…)女子の、名作文学への最初の入り口にするのにふさわしい作品です。

 

 

 

 

 むかし、氷室冴子のコバルト小説がありました。
「シンデレラ迷宮」

シンデレラ迷宮

Kindle版 氷室冴子 (著)

朝、目が覚めると、まるで知らない世界に来ていた…。記憶を失った利根をのぞきこんでいたのはヘンな赤毛の踊り子。そこは、『白鳥の湖』のオーディションだった! どうなってるの!? 現実の世界で傷ついた少女がお伽噺の世界をさまよい、不思議な人々とふれあううちに、現実に立ち向かう勇気を取り戻していく、癒しと再生の物語。

 

 

今になって、電子書籍で復刊されつつあるなかなかの名作です。
こちらには、数々の物語の登場人物たちが出てきます。

 

白雪姫の女王さま
眠り姫の王女さま
白鳥の湖の黒鳥オディール

 

もうひとり出てくるのが、シャーロット・ブロンテ作「ジェーン・エア」の主人公、ジェーンです。

 

このコバルト文庫「シンデレラ迷宮」の主人公の女の子は、中学生です。

コバルト文庫は、今のラノベの前進です。

 

この作品は、中学生になったかならないかの年齢の子供が、シャーロット・ブロンテの「ジェーン・エア」を既に読んで愛読書にしていることを前提にしているのです!

 

 

 

 

もう一冊、児童書をご紹介します。

 

優雅で上品なミス・ビアンカの大冒険です。
こんな所でさらっと紹介するのがもったいないほど、面白い作品です。

 

ミス・ビアンカ ダイヤの館の冒険

マージェリー・シャープ (著), 渡辺 茂男 (翻訳)

ざんこくな大公妃に仕える不幸な少女ペイシェンスを救い出すため、ダイヤの館へ乗りこんだミス・ビアンカと女ねずみたち。ところが、救出はおろか、女ねずみたちはおそろしさのあまり、ミス・ビアンカをおいて逃げ帰るしまつ。バーナードは心配でいてもたってもいられず、愛するミス・ビアンカを助けに向かう。シリーズ第2作。(解説=荻原規子)

 

 

シリーズの二作目なのですが、「ダイヤの館の冒険」には、冒頭でミス・ビアンカジェーン・エアを読んでまして?」と皆に問いかける一文が出てきます。

 

そして、物語の中では、読んでいない人など存在しないことになっているので(笑)、ビアンカの話を聞いている人…じゃなくてねずみたちは、奮起して、まさにジェーンのような窮状に置かれている子供を助けようと動き出す、という話です。

 

こうなると、もう、子供はジェーン・エアは読んでないことがありえないのだ、という気持ちになるはずです。

よい児童書は、子供にたくさんの導きを張り巡らせています。

 

 

 

 

 

コバルト文庫も、ジェーン・エアもどちらかといえば女の子向けの本ではありますが…。

 

もちろん、男性でこの記事読まれたかたは積極的にこれらの作品、読んでもらいたいです!

 

男性がキンドルでコバルト読んでも誰も責めません!
むしろ推奨です。
いい時代になったものです。

 

 

そしてまださらにいいことがあります。
タダで英語の原書版が読めるのです。

 

グーテンベルクで配信されている「ジェーン・エア」の英語テキストです。

www.gutenberg.org

 

版権が過ぎているので、テキストで読めます。
しかし残念ながら、ジェーン・エアは...それほど読みやすくはないです。

 

英語版で子供への一番のおすすめかなと思うのはオズの魔法使いでした。
でも、話が好きで面白いと思えば、読んでみようかな?という気持ちにもなるもの…。

 

お子さんがジェーン・エア好きになってくれたならば、試してみる価値はあります。

 

 

 

 

こちらはグーテンベルクで配信されている「オズの魔法使い」の英語テキストです。

www.gutenberg.org

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

「 シンデレラ迷宮」の続編です。

 

シンデレラ ミステリー

Kindle版 氷室冴子 (著)

万里という親友もできて、薔薇色の現在を楽しんでた…はずのあたし・利根なのに、また「ここ」へトリップしちゃったの。夢の世界、シンデレラの国へ。ところがそこでは、大好きなジェインが失踪してしまってた!! 坊ちゃん貴族のロイ、絵描きのエリオット、どこか悪党っぽいリチャード――ジェインをめぐる男たちと、それにまつわる謎(ミステリー)の数々。あたし、きっとジェインを捜し出してみせるわ!!

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

「ミス・ビアンカ」シリーズの1冊目です。

 

ミス・ビアンカ くらやみ城の冒険

マージェリー・シャープ (著), 渡辺 茂男 (翻訳)

 

 

 

 

 

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「プロジェクト・グーテンベルク」
http://www.gutenberg.org/ebooks/author/492

 

プロジェクト・グーテンベルクについて
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プロジェクト・グーテンベルク(Project Gutenberg、略称PG)は、著者の死後一定期間が経過し、(アメリ著作権法下で)著作権の切れた名作などの全文を電子化して、インターネット上で公開するという計画。1971年創始であり、最も歴史ある電子図書館

 

子どもの本だな【広告】

よかったねネッドくん 十二支のはじまり くらやみの谷の小人たち
にんじんばたけの パピプペポ おひさま はらっぱ いいおかお
たなばた めっきらもっきら どおんどん ふしぎなたいこ

 

 

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今日の一冊「ものすごくおおきなプリンのうえで」

 

今日、ご紹介するのは絵本です。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

ものすごくおおきなプリンのうえで

二宮 由紀子 (著), 中新井 純子 (イラスト)

ものすごくおおきなプリンの上で、みんなでなわとびをするときは、よく気をつけなければいけません。だってプリンは…。生クリーム、メイプルシロップ、アイスクリームも登場します。(「BOOK」データベースより)

 

 

幼稚園。保育園、低学年の読み聞かせにも最適です。
お菓子の話でありながら、お菓子を食べるのではないのです!

 

お菓子の上でゆらゆらと揺られながら…。
プリンの上で…なわとび!

 

ちょっと子供っぽいと思われるでしょうか?
意外と、プリンの上でなわとびをすることを想像するには、想像力がいります。

 

そんなの、想像もつかないわ…。

 

そこをあえて、想像する!
想像してもらう、楽しさです。

 

ベテランのかたに、「子供っぽいものを、あえて高学年の読み聞かせに時折混ぜる」という読み聞かせの極意を教えてもらいました。

 

高学年の子供たちの心にも、さっとよみがえる明るくスイーツの世界。

 

甘い匂いに囲まれて…プルプルと揺れるプリン…
…の上で、そこをあえて、なわとび。

 

鮮やかなお菓子と、空想の世界…。

やさしく、明るく、美味しそうな(!重要!)お話です。

 

 

 

 

 

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子どもの本だな【広告】

大雪 すてきな三にんぐみ シートン動物記 全8巻+別巻 9冊セット
くまの子ウーフ リンゴ畑のマーティン・ピピン おしいれのぼうけん
水の子 ホビットの冒険〈上〉 ゴインキョとチーズどろぼう

 

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今日の一冊「ウエズレーの国」

 

今日、ご紹介するのは絵本です。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

ウエズレーの国

ポール・フライシュマン (著), ケビン・ホークス (イラスト)

ウエズレーは夏休みの自由研究で一念発起。新種の作物を育て、新しい文字や数の数え方を考案、自分だけの特別な文明を創り出す。

 

 

今日ご紹介するのは絵本です。
もう、読み聞かせの定番といっていいと思っているのですが…。
頻繁に選ばれ、読まれています。

 

わたしの周囲では割と賛否両論です。

 

そして、すっごくハマるお子さんと、そうでないお子さんとに別れます。

 

 

ピザもコーラも嫌い!なウエズレーは、一人でいることを一切、気にしません。
(拒否するものがピザやコーラ、これはいかにもアメリカ的です)

 

ウエズレーの発想力はとどまるところを知りません。
不思議な種から不思議な植物が育つ所から始まって、次々に個性的な道具を開発し、周囲を巻き込んで、ついには一つの国を打ち立ててしまうほど広がり、膨張していく…。

 

絵がダリやマグリットを連想させる、どちらかというとシュールレアリスム系に近いです。

絵本は絵画の入り口にもなりますし、幅広く、いろんな本を選んであげたいなと思います。

 

あおい目のこねこ」でやさしくふんわりと示されたような、個の力とでもいうべきもの、子供のもつ可能性、発想力が、この絵本では遺憾なく発揮されます。

 

作者のポール・フライシュマンさんの本では、「おとうさんの庭」もまた素敵な絵本です。

 

おとうさんの庭 
ポール フライシュマン (著), バグラム イバトゥリーン (イラスト)

動物好きの農夫と3人のむすこは、いつも歌をうたいながら仕事に精を出していました。ところが、何週間も日照りがつづき、たいせつな家畜も畑も失ってしまいます。歌を忘れた父子の心にふたたび希望をもたらしたのは、庭の生け垣。のびてくる枝を見えたとおりの形に刈り込むことでした。深い緑色とさりげない装飾が美しい大型絵本。

 

どちらかというと、こちらの方が万人受けです。
優しくあたたかい(けれどそれだけではない)物語です。

 

しかし、やはり「ウエズレーの国」は、パンチがきいている、といいますか...。多々ある絵本の中でも、とびぬけて独創的です。

 

こどもの秘めている想像力の広がりの可能性、パワーを感じさせます。
とにかく引き込まれる、とても不思議な物語です。

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

Weslandia (英語) ペーパーバック

Paul Fleischman (著), Kevin Hawkes (イラスト)

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

ポール・フライシュマンの本から見えてくるのは
創造、つくる
ということに対する強い思いです。

 

どちらかというと荒野を切り開いて自分たちの手で耕し家を建て開拓してきた、いかにもアメリカ的な物語でありますが...。

 

これから新しい未来を創造していく子供たちにとってはとてもよい内容だなと思います。

 

 

種をまく人

ポール・フライシュマン (著), Paul Fleischman (原著), 片岡 しのぶ (翻訳)

はじまりは小さな種だった。貧民街のゴミ溜めが生まれ変わる……人種、年齢の異なる13人のモノローグで綴る「天の楽園」創造の記。

 

Seedfolks (English Edition) Kindle版

Paul Fleischman (著), Judy Pedersen (イラスト)

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

風をつむぐ少年

ポール・フライシュマン (著), Paul Fleischman (原著), 片岡 しのぶ (翻訳)

ベストセラー『種をまく人』に続くフライシュマンの新作。アメリカの四隅に〈風の人形〉をたてるために、ブレントは旅に出る。

 

Whirligig (英語) ペーパーバック

Paul Fleischman (著)

 

  

 

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子どもの本だな【広告】

デイビッド・マックチーバーと29ひきの犬 教室はまちがうところだ 冒険者たち ガンバと15ひきの仲間
世界むかし話集3北欧・バルト編 強くしなやかなこころを育てる! こども孫子の兵法 はてしない物語 上
わたしのわごむはわたさない ともしびをかかげて〈上〉 長くつ下のピッピ

 

 

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今日の一冊「チム・ラビットのぼうけん」

 

 

今日、ご紹介するのは、かなりしっかりしたページ数の多い、「本型の絵本」です。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

チム・ラビットのぼうけん

アリソン・アトリー (著), 中川 宗弥 (イラスト), 石井 桃子 (翻訳)

子うさぎのチムの成長を温かくとらえた珠玉の童話を、名訳と流麗なさし絵でおくる。

 

ファンタジー系のかたがたに絶大な支持を持つ、アリソン・アトリーの作品です。
かわいらしいので、プレゼントするとたいへん喜ばれます。

 

小学生のお子さんがいる方々に、何冊もプレゼントしてきましたが、すべてのお子さんが喜んでくださいました。

 

「ハサミかわいそう!」
とほほえましく訴えられました。

 

本当に、このうさぎのチムくんがハサミのおためし切りをしているうちに面白くなって自分を丸刈りしてしまう話は必見です。

 

あ~あ、お父さんがダメと言ったのに。

いたずら心と好奇心から、思った以上にとんでもない事態に陥ってしまいます。

 

お母さんにチムと信じてもらえず、家を追い出されてしまいます。
可愛い+かわいそうでなんとも言えない気分になります。

 

子供たち、いたずらをすると扉を少しだけあけて、情けない声で
「ぼくだよぅ…」
とチムラビットごっこ遊びをしてくれます。

 

めちゃかわいいです。

 

男子にも女子にもどちらにも向いています。

 

アリソン・アトリーはグレイ・ラビットのお話もあります。

 

イギリス児童文学は、ピーターラビット、ウォーターシップダウン、チム・ラビットと、うさぎの話がとても多いです。

 

イギリスも形的になんとなく「うさぎ型」ですし、愛着があるのでしょうね。

 

ピーターラビットから入って、「これもうさぎだね」と読ませてあげるのも良いかもしれません。

 

 

 

 

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子どもの本だな【広告】

イヌと友だちのバイオリン ジェイン・エア(上) 小公女セーラ
ミス・ビアンカ くらやみ城の冒険 おかあさんは魔女 すてきな三にんぐみ
ものすごくおおきなプリンのうえで 風にのってきたメアリー・ポピンズ 子どもはみんな問題児

 

 

 

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絵本から本への理想的な傑作「かえるのエルタ」

 

今日、ご紹介するのは、かなりしっかりしたページ数の多い、「本型の絵本」です。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

かえるのエルタ

中川 李枝子 (著), 大村 百合子 (イラスト)

カンタのひろったおもちゃのカエルは、雨をあびるとほんとのカエルになって、カンタをカエルのお城のある「うたえみどりのしま」へつれていきます。幼年向きファンタジーの傑作。

 

これは本当に、幼年期に「本」というものを意識させるには最適な傑作です。

 

かんたは、カエルのおもちゃを拾うのですが、この拾うところからして、本当にこどもだなあ!という感じです。最初は生きたカエルだと思って、棒で脅してみたり、たたいてみたり、つついてみたり…。

本当の子供です。子供を見ていて、子供をよく知っている人が書いた、本当のこどもです。

なので読んでいる子どもさんも、自分の分身としてすぐに世界に入っていきます。

 

おかあさん、なかなかくそです。捨てろ捨てろの一点張りです。
まさにこれこそ本物のお母さんです。理想化された物分かりの良い、いいわよ♡な人ではありません。

 

エルタと名付けたカエルくんを家に入れることを許されなかったかんたは、かえるに思い込むあまり、無茶苦茶なことを言い出します。

(カエルが物置にいるから)物置で寝る。

お父さんもびっくりです。

 

「え?ものおきでねる?おかあさん、たいへんだ。かんたはものおきでねるそうだよ」

 

すぐお母さんにチクるおとうさんです。

 

「ああ、あの、ひるま、ひろってきた、きたないかえるのことね。あれは、ごみばこにすてたんでしょう?」 

 

子供にとって大事なものは、大人には見えないもの。

 

絵がまたとてもいいです。

 

f:id:WhichBook:20200229225434j:plain

 

かんたにお城を作ってもらったエルタ、窓から見ています。
このあたりから、おもちゃに命が宿りはじめています。

 

友達(?)のくみこちゃんは、すぐ泣くし、人のものを自分のものだと言い張ります。リアルです…。

そして、くみこちゃんが抱っこしてるのは…いかにも「らいおんみどり」なぬいぐるみです!


子供の空想が広がって、おもちゃのカエルやぬいぐるみのライオンに命が宿り...いつのまにか別の世界で大冒険をしています。

 

この「おもちゃが命を宿した」という所にいっさいの違和感がのないままに、すうっと垣根なく続いている空想の世界と子供の遊び…。

 

かなり古い本のはずなのですが、そのようなことをまったく感じません。

 

完成度の非常に高い、本当に見事な作品です。

 

 

 

 

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子どもの本だな【広告】

ウルスリのすず ミス・ビアンカ くらやみ城の冒険 しずくのぼうけん
ぶたたぬききつねねこ こまったさんのスパゲティ 飛ぶ教室
小川未明童話集 おこだでませんように 霧のむこうのふしぎな町

 

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今日の一冊「ふしぎなかぎばあさん」

 

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

ふしぎなかぎばあさん
手島 悠介 (著), 岡本 颯子 (イラスト)

広一はかぎっ子。算数のテストが35点で大ショック。おまけに学校から帰ってきてかぎがないことに気がつきます。そこに……。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

鍵っ子が鍵をなくした!
家に入れない!

 

これは大変なことです。

 

そこに現れたあやしげなおばあさん。
広一くんはおもいっきり警戒します。

 

いや、それでいいんだよ、広一くん。
あなたは正しい。疑ってみないと。
しかし、じゃらじゃらとたくさんの鍵がついた鍵束を持ったおばあさんは、何と広一くんの家の鍵を開けてしまいます!

 

この本がいまだに売られていること、評価の高さもうなずけます。

この絵を見ただけで、あの読んだ時のドキドキ、怪しげなおばあさんの作ったポークソテーを思い出します。
ものすごく、おいしそうです。

 

大人になってみてはじめてわかる、児童書にこめられていた思いがあります。

 

広一くんは今ならば、学童さんに預けられているであろう、働いているお母さんを持つ子供です。

有名な「モモちゃん」シリーズは、あの時代にして、離婚やシングルマザーを扱っています。

 

これらの児童書は、そんな大人不在の子供たちの心の隙間に寄り添うものでした。

もちろんYoutubeやゲームも時代の流れ、逆らえませんけれども…。

 

このような児童書に触れることもやっぱりして欲しい。
そんな風に思います。 

 

 

 

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子どもの本だな【広告】

シートン動物記 全8巻+別巻 9冊セット トムは真夜中の庭で 長い長いお医者さんの話
イワンのばか ぜったいがっこうにはいかないからね 世界むかし話集5東欧・古代編
おおきな木 大どろぼうホッツェンプロッツ ぞうのたまごのたまごやき

 

 

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~独占欲の行く末は~サマセット・モーム「九月姫とウグイス」

 

今日、ご紹介するのは絵本と児童書の中間にあたる絵本です。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

九月姫とウグイス

サマセット モーム (著), 武井 武雄 (イラスト), 光吉 夏弥 (翻訳)

タイの国を舞台に、心やさしい九月姫と八人のいじわるな姉さんたちが、歌のじょうずなウグイスをめぐって広げる物語。イギリスの作家モームの唯一の童話。(「BOOK」データベースより)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

昔、「子供のとも」に入っていた本で、このたび復刊されたのがとても嬉しいです。

 

「月と六ペンス」「人間の絆」で有名なサマセット・モームのお話です。
モームの書いたたった一つの児童書とのこと。

 

この時代の有名作家の書いた児童書では、アーサー・ミラーの「ジェインのもうふ」があります。
これもまたいつか絶対にご紹介したい名作です。

 

九月姫」は、シャムの国のお姫様です。
モーム自身はイギリスの小説家ですが)
シャムは、タイ王国の旧名です。

 

絵がとても異文化あふれ美しいです。
タイの文化がとてもよく出ています。

 

いきなり冒頭から、王様がめっちゃ微妙です。
子供の名前を幾度となく変えたり、もう変えるのはたくさんだから、十二月姫が生まれたらおきさき様の首をちょんぎってしまわねばと言ったり…。

 

そう言って王さまは、さめざめとお泣きになりました。おきさきを心から愛しておいでになったからです。
もちろん、おきさきも、気が気ではありませんでした。 

 

 読んでるこっちも気が気でないわ!

 

まあ、ジョージ・マクドナルドの「かるいお姫さま」の王様も冒頭でめっちゃ微妙でしたし、まあ王様というのは微妙なものなんでしょう。

 

「かるいおひめさま」のお妃さまはなかなか子供に恵まれませんでしたが、こちらのおきさき様は、産み過ぎです。
いやどんだけ!?というぐらい産みます。

 

何しろお姫様は1月~9月までの9人。
王子様はA~Jまでの10人。

 

王子さまはこの話には出てきませんが、A王子、B王子ってすごい名前です。

 

と、冒頭はこんな風に始まって、あるあるな意地悪なおねえさまがたに囲まれた末っ子の愛され娘「九月姫」は、つらい思いをしている時に一羽のウグイスと出会うのですが…。


このお話にテーマがあるとすればそれは独占欲やエゴ、です。

 

軽い気持ち、愛するものをちょっと独占したいと思うその思いが、九月姫にどんな試練をもたらしたか。

 

モームストーリーテリングがうまいので、お姫様の心の微妙な変化の表現が実に自然に読んでいるこちらにも入ってきます。

 

これを読み返していて、ふっと子供に対する思い、守りたいがために手を広げて囲ってしまう自分を思います。
愛する者を守りたい、ずっとそばにいて欲しいと願う気持ちが行動を阻害し、やがては…?

 

じぶんのしあわせよりも、じぶんのすきなひとのしあわせを、だいいちにかんがえるのは、とても、むずかしいことだからです。

 

子供のために書かれたものは平易な文体で、普遍性があります。
時代を越えて通じるものがあります。

 

単純で簡単な文章は、まっすぐにこちらに語り掛けます。
先人がたの子供の本にかける真摯な思いがそこにあるのを感じることができます。

 

 

 

 

whichbook.hatenablog.com

 

子どもの本だな【広告】

はなのすきなうし 本へのとびら―宮崎 駿(著) かにむかし
かいじゅうたちのいるところ ともしびをかかげて〈上〉 あおくんときいろちゃん
ちびっこカムのぼうけん 闇の左手 いないいないばあや

 

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このブログ一アクセスの多い記事(雑談)

 

わたしはあまりアクセスは気にしないのですが、すごく久しぶりにちょっとのぞいてみたところ、このブログでダントツの人気第一位を誇るのは「大きい一年生と小さな二年生」でした。
(読んでくださってありがとうございます)

 

whichbook.hatenablog.com

 

 初期の頃は気張って記事を書いていたので、これはけっこう自分で読んでもよく書けたぞ?と思う記事です。

(あれこれ、微妙ではありますが…)

あきよちゃんのかわいさは最高なので、 元祖ツンデレのギャップ萌えとは自分でもよく付けたな。

自画自賛

 

 

でも、本当は自分が一番お気に入りの記事はウォーターシップダウンなのです。

whichbook.hatenablog.com

 

先日、フォロワーさんとやりとりさせていただいて、エロい作品とは?という話になりました。
(………これは児童書ブログでは??)

 #児童書 #絵本 #児童書おすすめ #子供


とても楽しかったのでよく覚えています。

 

そこで、そうだ!ウォーターシップダウンの名前を出し忘れた!と後で気が付きました。

 

読んで欲しいのであまり詳しく書けないですが、めす強奪作戦の途中でのエロさは格別です。
ご安心下さい。
児童が読んでも絶対に大丈夫!

 

色々と知ってしまった大人が読んだ時に、「え…っ!?」と思うだけです。
エロい表現を一切出さずに、想像力でエロくする、という点では、右に出るものはないのではないか?と思う逸品です。

リチャード・アダムズさん、グッジョブです!!

 

 

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子どもの本だな【広告】

ミス・ビアンカ くらやみ城の冒険 砂の妖精 やさしいライオン (フレーベルのえほん 2) (日本語) 単行本 - 1982/1/1 やなせ たかし (著)
かえりみち ジャッキーのうんどうかい 鹿よ おれの兄弟よ
びりっかすの子ねこ おしゃべりなたまごやき リラとわたし

 

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今日の一冊「ラチとらいおん」

 

今日、ご紹介するのは絵本です。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

ラチとらいおん

マレーク・ベロニカ (著, イラスト), とくなが やすもと (翻訳)

 

「せかいじゅうで いちばん よわむし」の男の子、ラチ。犬がこわいし、暗い部屋がこわい。友だちさえも、こわい。そんな彼のもとに、ある日小さくて赤い「らいおん」が現れた。「らいおん」に鍛えられて、どんどん強くなっていくラチ。

 

 

読みきかせに行ったとき、ある子どもさんが走って来て訴えました。

「らいおん!ライオンの話が見つからない!」


ぱっとライオンと聞いて思いつくのは『王さまのめがね』ですが…?
でも、あれは割と長いお話だし、読んでいないはずなので違うか。

 

「やさしいライオン」

 

やなせたかしさんの名作です。
大型本があるのでよく読み聞かせに使います。

 

「大型じゃない。小さいの。あれがないとダメなの!今、あれがいるの~~!」
「分厚いやつかな?」
「薄いやつ。男の子が出てきて、らいおんの話!最後いなくなるの」

 

「あー、もしかして『ラチとらいおん』かな?」
「そうそれー!!!」

 

その子は、だーっと走っていきました。

 

マレーク・ベロニカのラチとらいおん。
読みきかせの定番です。

 

読み聞かせするほうもみんな大好き、ラチとらいおんです。


「いまどうしても必要なの!」
その気持ち、よくわかります。

 

 

 

 

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子どもの本だな【広告】

バムとケロのにちようび よるくま ジェインのもうふ
ゆめくい小人 そらいろのたね リンゴ畑のマーティン・ピピン
十二支のはじまり イワンのばか まりーちゃんとひつじ

 

 

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~兄と妹~ ローレン・チャイルド「ぜったい~しないからね」シリーズ

 

今日、ご紹介するのは絵本です。

 

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読み聞かせを終えた一年後には、そのクラスの子供たちが寄せ書きを書いてくれたりすることがあるのですが、具体的に「これがおもしろかった!」と本の名前を書いてくれるのが一番嬉しかったです。

 

その中でも、特別に大人気で、どこで読んでも大爆笑なのが、ローレン・チャイルドの「ぜったいシリーズ」です。

 

やんちゃな妹にちょっと年の離れたおにいちゃんがきりきりまいです。

しかしそこは年の功!

 

ああだこうだと遊んでやりながら妹を言いくるめたつもりが…。

遊んでやってると思っていたのに…もしかすると遊ばれてたのはこっちか?

 

すまし顔の妹ちゃん...(ローラ)

この子は大物です。間違いないです。

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の三冊

 

ぜったいたべないからね (チャーリーとローラ) 

ローレン チャイルド (著), Lauren Child (原著), 木坂 涼 (翻訳)

チャーリーのいもうとローラにはきらいなたべものがたくさんあります。とくにトマトはぜったいいやなんですって。チャーリーは、なんとかしてローラにたべさせようとするのですが…?(「BOOK」データベースより)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ぜったいねないからね (チャーリーとローラ) 

ローレン チャイルド (著), Lauren Child (原著), 木坂 涼 (翻訳)

「あたしねないからね!6じになっても7じになっても8じになっても9じになってもおめめぱっちりだし、10じ、11じ、12じになったって13じになったって、げんきもりもりなの」いもうとはねむたくなったことなんてないというのです。(「BOOK」データベースより)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ぜったいがっこうにはいかないからね (チャーリーとローラ) 

ローレン チャイルド (著), Lauren Child (原著), 木坂 涼 (翻訳)

ぼくには妹がいて、これがなかなか世話のやけるやつなんだ。妹は言うんだ。「あたしは、まだ大きくなんかない。ほらね、まだ小さいの! 学校へ行ってる時間なんかないと思うの」 そこでぼくは言ったんだ…。シリーズ第3弾。(「MARC」データベースより)

 

 

いつもはあまり芝居がかったことはせず、普通に読み聞かせするのですが、これだけはなんとなく肌があったのか、割と声をつくって面白そうに読んでみました。

ちょっと憎たらしく、

 

ぜーーっっっっったい、ねないからね!!

でも、おにい、ちゃん!どうして、なの!?

 

こどもたち、大笑いしてくれました。

 

ローレン・チャイルドで読みきかせを1年のうちに3回使うなんてぜいたくな話です。

 

このシリーズは他にも出ていますが、3という数字がちょうど良かったのと、内容がきれいにつながるので、私はこの三作を主に使います。

 

木坂 涼さんの訳がほんとうにすばらしいです。
私は、これがあまりにもウケたのと自分でも好きだったので、英語版をこれはわざわざ取り寄せで買ってみました。

 

そして読んでみると…。
すごいのです。
訳が…翻訳が、すごいのです!!

 

なんとなく、このパターンはあるような気がします。

日本語訳があまりにもすばらしくて、原作にプラスアルファの力を与えてしまっているということが…。

 

日本語は実に表現に幅があって、「自分」を示すだけでもありとあらゆる言い方があります。
わたし、わたくし、おれ・ぼく・あたし…

 

英語はシンプルです!「I」は「I」で動きません。

 

大人向けの名作の翻訳などは、学者さんが訳して、原作に忠実であろうとするあまり、不自然な日本語がつながる例もよく見ます。

 

でもこども向けのものは、子どもに美しく簡易な表現で訴えかけようという
よい意訳
とでもいいますか…そういう作品が多い気がします。

 

自由自在に揺れ動く日本語の幅が、詩的な表現でぴったりと海外の本の翻訳とあったとき…。

不思議な化学変化が起きる気がします。

 

なので、わたしは翻訳作品がだいすきです!

 

 

最後をしめる 「ぜったいがっこうにはいかないからね」は新入生を迎える時期が近付いているときに読むことにしています。

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

I Will Never Not Ever Eat a Tomato (Charlie and Lola) (英語) ペーパーバック - 2003/9/15 Lauren Child (著, イラスト)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

I Am Not Sleepy and I Will Not Go to Bed (Charlie and Lola) (英語) ペーパーバック - 2007/10/18 Lauren Child (著)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

I Am Too Absolutely Small for School (Charlie and Lola) (英語) ハードカバー - 2004 Lauren Child (著)

 

 

 

 

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子どもの本だな【広告】

ぐるんぱのようちえん 14ひきのあさごはん あめの ひの ピクニック
若草物語 イギリスとアイルランドの昔話 もりのなか
かるいお姫さま スーホの白い馬 町かどのジム

  

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今日の一冊「どろぼうがっこう」

 

今日、ご紹介するのは絵本です。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

どろぼう がっこう (かこさとし おはなしのほん( 4)) 

加古 里子 (著, イラスト)

まぬけな校長先生と生徒たちの世にもおかしなどろぼう学校の話。ある真夜中、みんなは町で一番大きな建物にしのびこみました。

 

かこさとしさんだと、 「からすのパンやさん」 のシリーズが有名かなと思いますが、読みきかせの中ではこれは定番です。どろぼうたちがとてもユーモラスです。

 

わるいことをするお話が子供たちは大好きです。

これはまさに、「物語」の醍醐味です!

 

お話の中で固唾を飲んで、悪いことを一緒にやり、危ない目にあって、ときにうまく切り抜けたり、捕まってしまったり…想像がフルに働くのはやっぱり、わるいこといたずらです!

 

たくさんのわるいことをお話の中で経験していって欲しいです。

 

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子どもの本だな【広告】

なぞなぞのすきな女の子 アラビアンナイト シンドバッドの冒険 わたしのワンピース
やかまし村の春・夏・秋・冬 やかまし村の子どもたち クローディアの秘密
イギリスとアイルランドの昔話 にんじんばたけの パピプペポ あおい目のこねこ

 

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今日の一冊「ちびっこカムのぼうけん」

 

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

ちびっこカムのぼうけん 
神沢 利子 (著), 山田 三郎 (イラスト)

カムは、湖のそばにたち、金のユビワを北にむかって、三ど大きくふりました。かあさんのびょうきをなおすイノチノクサをもとめて、火の山にすむ大オニ・ガムリイと対決するカム。リズム感あふれる文章でつづる、スケールの大きなファンタジー。(「BOOK」データベースより)

 

アイヌ民族の文化をわたしの心に鮮やかに刻んだのはこの作品です。

雪と氷に覆われた北の奥深い大地と海を背景に、スケールの大きい壮大な冒険が展開します。

 

アイヌ文化の世界を見せてくれるだけではなく、子どもたちはちびっこカムをとおして、神秘的な神話の世界と一つになります。

 

作者のかんざわとしこさんは、「くまの子ウーフ」の作者さんです。

 

実に幅広くたくさんの物語を残されています。

大人が読んでも読みごたえのある、しかし小学生でも面白さに引かれてどんどん読める後世に残したい名作です。

 

 

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子どもの本だな【広告】

はれときどきぶた 十二支のはじまり こひつじまある
あのころはフリードリヒがいた アラビアン・ナイト サリーのこけももつみ
小さなスプーンおばさん にじいろのさかな 第九軍団のワシ

 

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