~珠玉の児童書~

~珠玉の児童書の世界~

学校で塾で、読解力を身に付けるには本を読め、と言われる。ではいったい、どの本を読めばいいのか?日本が、世界が誇る珠玉の児童書の数々をご紹介。

大人が読む児童書「町かどのジム」 3 リアル・ポパイ系ジムの挿し絵の衝撃

大人が読む児童書。
「再読★児童書編」です。


この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 

町かどのジム
エリノア ファージョン (著), エドワード アーディゾーニ (イラスト), 松岡 享子 (翻訳)

デリーが物心ついてからというもの、ジムはいつでも街角のポストのそばに座っています。むかし船乗りだったジムは、デリーにいろんな場所の話をしてくれます…。1965年学研刊の名作をアーディゾーニの挿絵で。

 

 

大人が読む児童書「町かどのジム」 1 ねことベーコン(のベーコン)

大人が読む児童書「町かどのジム」 2 ねことベーコン(のねこ)

 

 

ベーコンとねこの終わった後は、どれをとっても素敵なお話なのですが、あまり紹介しすぎるのもアレなので、さらっと注目ポイント(独断と偏見で)をお話します。

 

もくじ:

デリーとジム
男の子のパイ
みどり色の子ネコ
ありあまり島
ペンギンのフリップ
九ばんめの波
月を見はる星
大海ヘビ
チンマパンジーとポリマロイ
ジムのたんじょう日

 

 

「ありあまり島」

 

ファージョンの作品の魅力は、食べ物があふれるばかり出て来るところです!

 

ずいぶん昔に、エクセルが使えるようになってからまず最初に作ったファイルは
『「物語の中の食べ物」特集.xls』
というものでした。

 

(主にファージョンでしたが、ホッツェンプロッツ・クラバートからも入っていました。私の「児童書食べ物」チェックは、ファージョンとプロイスラ―だったようです)

 

数年前に消してしまったのですが、今となっては悔やまれます。

 

どうしてこんなに長々と食べ物の話をしているかというと、この「ありあまり島」は食べ物の描写が豊富に出て来るからです。

 

牛肉とニンジンのゆでたの、ブタの足のあげもの、マメのプディング、ブタ肉のパイに、ほしブドウのはいったゆでまんじゅう、マキガイにアイスクリームコーン、ニシンのくん製、みつのついたまるパン。そのほか、いちいち思いだせん。

 

「牛肉とニンジンのゆでたの」
こんな風に、もとの料理名を書いていない所がわりと好きです。

 

せっかくなので、情熱の限りを傾けて、初期のAmazon本家から輸入した英語版を引っ張り出してきました。

 

There was boiled beef and carrots, pigs' trotters and pease pudding, pork pies and spotted dog, winkles and ice-cream cornets, kippered herrings and treacle roll, and I don't know what all.

 

割と難しいです!
peaseは豆(pea)の古語のようです。
「spotted dog」とは何ぞ…?

 

いい時代です。こちらのブログに記載ありました。

ricorice.exblog.jp

 

 

食べ物の話でどんどん過ぎていくような気がしますが…。

 

訳者さまの努力もあって、とにかく美味しそうなイメージがどっと押し寄せてきます!

 

 

蛇足ですが、私の持っている「町かどのジム」の絵は、アーディゾーニではなくて、三芳悌吉さんです。
あたたかく、とてもイメージにあっていて、アーディゾーニ版に負けずおとらず好きな絵です。

f:id:WhichBook:20210120192410j:plain

三芳悌吉氏のジムです。

どうかこの、優しげなおじいさんの姿をよ~~~く刻み付けておいて下さい。お願いします。

 

さて「情熱の限りを傾けて、初期のAmazon本家から輸入した英語版」

こちらの挿し絵はというと…。

 

苦労して取り寄せたこの英語の本なのですが、開けてみたところ、私はショックを受けました。

 

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リアル!リアルぅ~っ!
ポパイかよ!

 

筋肉!まだモリモリやん!
(Irene Mountfortさんというかたの挿し絵です)

 

しかし、しかしです。
改めて見るとこの挿絵…。


カラフルに手書きで塗られていて、(その落書きっぽいのも最初は何となくイヤでした)そこに名前が書いてあるではありませんか!

 

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This book belongs to Philip Easion

 

遠く海を渡って、日本にまでやってきたこの本、子供の頃のフィリップさんは愛読していたんだろうなあ、と、なんとなくしみじみとしてしまいました。

 

当時、どえらくショックを受けて、「ポパイかよ!」「なんじゃこりゃあ!」となっていたときに、「いいじゃん、夢があるじゃん」、と言ってくれる人がいてくれたらなあ。

 

こんなにもずっと、本棚のなかに、お蔵入りになっていることもなかったかもしれないのに。

 

今、このブログに興味を持って読んでくれている方がたは、そう言ってくれるような気がします。

 

筋肉や、カラフルな落書きを気にせずに、いまもう一度手に取ってみられたので、このブログ書いてよかったなと思います。
(自己完結)

 

 

「ペンギンのフリップ」

 

妹子の大のお気に入りの回です。

 

ポッツ船長率いるジムたちが、ゆり木馬号で南極に行った時のお話です。
フリップとは?
この一文がすべてを物語っています。

 

「フリップってのは、わしのとくべつお気にいりのペンギンさ。 フリップのほうでも、わしが気にいってた。 まあ、いってみりゃ、わしは、フリップのおくさんだったんだ。」

 

ジムがペンギンのおくさん。

 

めちゃめちゃ気になりませんか!?

 

しかし、この二人(フリップとジム)の純愛…(友情と言うべきか…純愛と呼びたい…)は実にいじらしいです。
妹子がこの話を大好きなのもよくわかります。

 

 

「九ばんめの波」

 

この話で知ったので、海に行くときいつも、誰か人がいるとその人に「九ばんめの波が大きいんだって」と伝えてきたので、かなり伝播しているに違いありません。(忘れられてなければ)


セイコのアルバムに「The 9th Wave」というのがあるらしいですが、きっとこのお話から取ったに違いありません(無根拠・想像)

 

タラとの友情、これもまた胸をうつ絆ですし、タラがとても可愛いです。

 

ペンギンといい、タラといい、ここまで読んできてジムのやさしさに胸を打たれると同時に、ジム、ちょっと気が多いような気がしてきました。

 

優しいので仕方ないですね…。

 

おとなの再読ならではの感想です。

 

 

食べ物の話題で長くなってしまった気がするのですが…
明日は、
「月を見はる星」
からはじめたいと思います。

 

ファージョンの本について語るのがとても楽しいです💖
(ファージョンの美しい文章にふさわしくない、ろくでもない感想になっちゃっているような気がしますが…)

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ムギと王さま
エリナー・ファージョン (著), エドワード・アーディゾーニ (イラスト), 石井 桃子 (翻訳)

幼い日,本のぎっしりつまった古い小べやでひねもす読みふけった本の思い出―それはエリナー・ファージョンに幻想ゆたかな現代のおとぎ話を生みださせる母胎となりました.みずみずしい感性と空想力で紡ぎだされた,国際アンデルセン賞作家の美しい自選短篇集

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

銀のシギ
エリナー・ファージョン (著), E・H・シェパード (イラスト), 石井 桃子 (翻訳)

気だてはいいが食いしんぼうの粉屋の娘ドルが、小鬼のたくらみで王さまの妃になりました。妹のポルが銀のシギの助けを借りて、姉の危機を救います。素材は昔話の「トム・ティット・トット

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

リンゴ畑のマーティン・ピピン
エリナー・ファージョン (著), リチャード・ケネディ (イラスト), 石井 桃子 (翻訳)

恋人から引き離されてリンゴ畑の井戸屋形にとじこめられている少女ギリアンを,6人の娘たちが牢番として見張っています.陽気な旅の歌い手マーティン・ピピンは,美しく幻想的な6つの恋物語をくりひろげて娘たちの心を奪い,首尾よく牢屋のかぎを手に入れます.ファージョンが作家としての地位を確立した傑作

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ヒナギク野のマーティン・ピピン
エリナー・ファージョン (著), 石井 桃子 (翻訳)

ファージョン作品集5巻。

 

 

 

 

 

 

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子どもの本だな【広告】

たなばた せいめいのれきし ママはかいぞく
新装版絵本 たつのこたろう たのしい川べ―ヒキガエルの冒険 あめの ひの ピクニック
点子ちゃん くもの糸・杜子春 あるきだした小さな木

 

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大人が読む児童書「町かどのジム」 2 ねことベーコン(のねこ)

大人が読む児童書。
「再読★児童書編」です。


この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 

町かどのジム
エリノア ファージョン (著), エドワード アーディゾーニ (イラスト), 松岡 享子 (翻訳)

デリーが物心ついてからというもの、ジムはいつでも街角のポストのそばに座っています。むかし船乗りだったジムは、デリーにいろんな場所の話をしてくれます…。1965年学研刊の名作をアーディゾーニの挿絵で。

 

 

大人が読む児童書「町かどのジム」 1 ねことベーコン(のベーコン)

 

 

昨日はベーコンに熱が入りすぎて書けなかったのですが、パイというのに憧れが芽生えたのもこの頃です。
それはそれはたくさんの小麦粉を無駄にしてきました。

 

昔、お菓子作りを今より熱心にしていた頃、「呪われたショートケーキ」は何十回焼いてもうまくは焼けませんでしたが、執念の甲斐あって、パイ生地だけは何とかうまく焼けるようになりました。

 

もくじ:

 

デリーとジム
男の子のパイ
みどり色の子ネコ
ありあまり島
ペンギンのフリップ
九ばんめの波
月を見はる星
大海ヘビ
チンマパンジーとポリマロイ
ジムのたんじょう日

 

妹子はペンギンの話が好きらしいです。
お友達は「月を見はる星」です。どちらもわたしも大好きです。

 

 

「みどり色の子ネコ」

 

ジムとデリーは、お互いにお誕生日に何が欲しいかという話になります。

 

「おたんじょう日に、なにがいちばんほしい?」と、デリーがききました。
「海を見ることだよ。」と、ジムはこたえました。「ほかのなによりも、わしは海が見たい。青かみどり色の、いや、はい色でもいい。それに、あのにおいだ。あれをかぐことができたらなあ。」

 

ジムの海への想い、愛する気持ちがひとかたならぬものだと、伝わってきます。

 

デリーはジムに、子ねこをもらった話をするのですが、ジムはこれに対して聞いてきます。
「なに色の子猫だい?みどり色かい?」

 

実際は黒くて手が手と足の先だけ白い、いわゆる四つ白の子猫だったのですが(カワイイです…💖)、ジムはそこで、かつて海で見た、みどり色の子ねこの話をしてくれます。

 

ベーコンのお話の時は子どもだったジムですが、今回のお話では、船乗りになりたくて家を飛び出していました。
そこで、「ゆり木馬号」とポッツ船長に出会います。

 

ゆり木馬号。

 

船で木馬といえばホワイトベースです。
偶然とは思いますが、今回、こんな些細なことが気になってあれこれ調べてしまいました。
初版1965年、ガンダムの放映は1979年です。
(この話題は唐突ですがここで終わります。すいません。特に何の関係性も見出せなかったので…💦)

 

 

ポッツ船長の率いるゆり木馬号に乗り込んだ時、ジムは浜辺の水たまりで網いっぱいにエビを捕まえました。
船長の夜ごはんです。


その中にちっちゃな塊が入っていました。

 

小ちゃなかたまりは、つるつるしたみどり色のせなかを弓のようにまるくし、つるつるしたみどり色のしっぽをふり、つるつるしたみどり色の耳をつきだし、つるつるしたみどり色のはなにしわをよせ、そしてペッとつばをはいた。

 

こいつはねこです!

 

と思ったら、コックの大きな手からとびおりて、つめをたてて、わしのかたまでのぼってきた。そして、そこにすわって、わしのほっぺたに、やわらかいみどり色の頭をこすりつけた。
その小ちゃいかたまりは、なんとサンゴのようなピンクの目をした、ちっぽけな、みどり色の子ネコだったんだよ。

 

サンゴのような目に、みどり色をした子ネコ!
すごく神秘的です。

 

手足の白い黒い子ネコはすぐに想像できますが、これはもはや、妖精てきな何かです。

 

このねこちゃんは、すぐに船になれて、船のアイドルになります。

 

ねずみを撮るためにも、ねこを船で飼うのは一般的であったようなので、船にネコはおかしくはありません。
しかし、奇妙なことに、このゆり木馬号、この航海ではとにかく災難にばかり合いまくりす。

 

なぎにあった時、ジムはふたたびエビを採りに海に潜るのですが、そこにはかんかんに腹を立てたナマズの女王さまが…。

 

ファージョンは本当に描写が実に美しいのですが、このときの海のそこの描写もとてもきれいです。

 

サンゴにしんじゅに、金のまさご。小さな木ほどもある、きれいな海草。赤と銀の宝石みたいなマンボウにマンダイ。ゆかに花をしきつめたようにみえるイソギンチャク。金や朱にぬられた、王宮のようなちんぼつ艦。見えないものといえば、イセエビだけだった。

 

ナマズの女王さまのことを、ジムは「おくさん」と言っては怒らせるという、ユーモアたっぷりのやりとりが交わされるのですが、ここで明かされるのは

 

みどり色の子ねこは、海の王女さまだった!

 

という、衝撃の事実です。

 

これは、なぜ海の女王さまがナマズでそのむすめがねこなのかというと、英語で「ナマズ=catfish」というしゃれのようです。

 

まあでも、このねこちゃんはとくに擬人化などすることもなく、さいごまでかわいらしい子ねこのままです。

 

さて、ナマズの女王さまはむすめを帰してほしいので、ジムを捕虜として、子ねこと人質交換する提案をポッツ船長にすることになります。

 

ジムは船長にお手紙を書くのですが、ここで考えます。

 

わしは、ポッツ船長が、わしをとりもどすよりは、子ネコをもっていたほうがいいと思いはしないかと、ちょっとしんぱいした。もし、わしが船長だったら、そうしたかもしれん。
そこでわしは、のこる一生を、海のそこでくらすかくごをした。

 

特にジムがこの子ねこを猫かわいがりしていた描写など何ひとつないのですけど、このひとことだけで、どんだけ可愛かったんかということがよくわかります。

 

ポッツ船長は子ねこにそこまでの思い入れはなかったようです。
あっさりと人質交換に応じてくれたので、無事にジムは船に帰れることになりました。

 

なまずの女王と子ネコがウミャオウミャオと嬉しそうにしている様子もとっても、とっても、とっても、可愛いです。

 

ほんの何気ないお話のようなのですが、海の底の宮殿、ナマズの女王さま(絵がとても素敵でいかにも女王さまです!ナマズですけど…)、海の王女さまである子ねこ、などなど…。
夢が広がってすごく好きなお話です。

 

ベーコンとどちらが好きかと言われて、答えられないぐらい好きです。

 

最後のことばがまた素敵でした。
「貝を耳にあてると海の音がする」
わたしが貝を見つけるたびに耳にあてはじめたのは、これを読み終わってからのことでした。

 

ほら、わしのポケットにあるものをごらん。これが、わしがてがみを入れたポストのカイなのさ。わしは、二、三日してから、こいつが甲板の上にころがっているのをみつけて、それいらいだいじにもっていたのさ。いいカイだろう。それに、きれいなカイだ。
きょうは、おまえのたんじょう日だっていうから、これをあげよう。ジムからのおくりものだ。
そいつを耳にあててごらん。そうすりゃ、海の音がきこえるよ。けど、子ネコの耳にあてるんじゃないぞ。子ネコがみどり色にかわらんともかぎらんからな。そうなったら、やっかいなことになるよ。

 

 

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ムギと王さま
エリナー・ファージョン (著), エドワード・アーディゾーニ (イラスト), 石井 桃子 (翻訳)

幼い日,本のぎっしりつまった古い小べやでひねもす読みふけった本の思い出―それはエリナー・ファージョンに幻想ゆたかな現代のおとぎ話を生みださせる母胎となりました.みずみずしい感性と空想力で紡ぎだされた,国際アンデルセン賞作家の美しい自選短篇集

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

銀のシギ
エリナー・ファージョン (著), E・H・シェパード (イラスト), 石井 桃子 (翻訳)

気だてはいいが食いしんぼうの粉屋の娘ドルが、小鬼のたくらみで王さまの妃になりました。妹のポルが銀のシギの助けを借りて、姉の危機を救います。素材は昔話の「トム・ティット・トット

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

リンゴ畑のマーティン・ピピン
エリナー・ファージョン (著), リチャード・ケネディ (イラスト), 石井 桃子 (翻訳)

恋人から引き離されてリンゴ畑の井戸屋形にとじこめられている少女ギリアンを,6人の娘たちが牢番として見張っています.陽気な旅の歌い手マーティン・ピピンは,美しく幻想的な6つの恋物語をくりひろげて娘たちの心を奪い,首尾よく牢屋のかぎを手に入れます.ファージョンが作家としての地位を確立した傑作

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ヒナギク野のマーティン・ピピン
エリナー・ファージョン (著), 石井 桃子 (翻訳)

ファージョン作品集5巻。

 

 

 

 

 

 

 

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大人が読む児童書「町かどのジム」 1 ねことベーコン(のベーコン)

大人が読む児童書。
「再読★児童書編」です。


この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。

 

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町かどのジム
エリノア ファージョン (著), エドワード アーディゾーニ (イラスト), 松岡 享子 (翻訳)

デリーが物心ついてからというもの、ジムはいつでも街角のポストのそばに座っています。むかし船乗りだったジムは、デリーにいろんな場所の話をしてくれます…。1965年学研刊の名作をアーディゾーニの挿絵で。

 

 

 

ファージョンの作品はどれも 紹介するのが難しいです。

 

個人的に一番好きだったのはストーリー性ゆたかな「銀のシギ」だったのですが、「町かどのジム」も負けず劣らず好きでした。

 

ファージョンの作品に思い入れがありすぎることも事実なのですが、この作者の物語から流れ出てくる、美しいさわやかな空気は、どう言葉を尽くしても説明することができません。

 

しかし、そんな作品集の中で、「町かどのジム」は、おすすめポイントをはっきりと言うことができます。

 

ねことベーコンです。

 

 

ジムは年取った船乗りです。

 

街角のポストのそばに置いてあるみかん箱にいつも座っているので、「町かどのジム」と呼ばれています。

 

子供が読んでいれば、あーそうなんだ、そういうおじいさんなのね、とすんなりと受け入れます。

 

ずっと街角に座っている。

 

一体どういうことなのだろう?と思っていましたが、大人になってみればこれがホームレスのおじいさんだったのだとわかります。

 

デリーは、ジムが、ひるまだけでなく、夜なかもずっとそこにいて、通りの番をしてくれているのだと思っていました。ジムさえかどにいてくれたら、通りへ出ても、うちの中にいるのとおなじようにあんしんでした。

 

ジムは、町のみんなに愛されています。
みんながジムに色々な物を分け与え、街によって生かされているという感じです。

 

デリーだけでなく、町の人々もこのジムをとても大事にしています。
ジムの帽子、ズボンはデリーのお父さんのものですし、手袋はデリーのお母さんが編んであげたものです。

 

デリーの家の隣の少佐は茶色のジャケット、上等のパイプをあげていますし、反対側の家の奥さんからはワイシャツをもらってます。
向かいの家にいる女中さんからは海のように青いハンカチをもらっています。
(「海のように青いハンカチ」すてきです…)

 

通りの人たちはみんなでジムを大切にして、ジムの面倒を見ています。
ジムは誰かが通るたびに挨拶をして、もらったものを嬉しそうに顔をほころばせて伝えます。

 

そんなわけで、ジムは、この通りにはなくてならぬ人でした。ここにすむ人みんなが、そう思っていました。だれでも、このかどをまがるときは、まるで、じぶんの一部が、ジムといっしょに、ミカンばこの上にすわっているような気がするのでした。

 

ファージョンの視点はいつもあたたかく、優しいです。
惨めさを描くよりも愛を描く作家です。

 

 

ジムは船乗りなので様々な所に行ったことがあり、色んなことを知っています。

 

ジムが話しているのが本当のことだというのは、お天気を必ず言い当てることができるということからも明らかです。(子供の視点からすれば)

 

お天気を教えてくれるとき、ジムはそのたびに、「ケープホーンの沖合」だとかニューファンドランドで氷山にぶつかった」とかそういう話を交えてきてくれます。

 

冒険家に憧れる子供にはたまらない魅力です。

 

もくじをご紹介します。

 

デリーとジム
男の子のパイ
みどり色の子ネコ
ありあまり島
ペンギンのフリップ
九ばんめの波
月を見はる星
大海ヘビ
チンマパンジーとポリマロイ
ジムのたんじょう日

 

最初にご紹介するねことベーコンは
・男の子のパイ(ベーコン)
・みどり色の子ネコ(ねこ)
の二話になります。

 

このお話の一番最初の「男の子のパイ」のお話が、とにかく子供の頃の私の心を捉えて話しませんでした。
最高に好きでした。

何といってもベーコンです。

 

 

「男の子のパイ」

 

このお話は、まだジムが子供で船乗りになる前の話です。

 

子供の頃のジムは豆畑を見張りをしていました。
豆ねらいの鳥たちが集まって来ると、ガラガラを鳴らして怒鳴ります。

 

とんでけ、とんでけ、悪党め、
さもなきゃ、パイにしてくっちまうぞ!

 

鳥の中に大きなカラスがいていくら脅してもなかなか逃げません。
それどころか馬鹿にしています。
近くに忍び寄っても決して逃げません。間一髪の所でからかうようにすり抜けます。
完全にナメられています。

 

いつか、とっつかまえてパイにして食ってやるぞ!
というのが、ジムとこの大がらすの攻防の毎日でした。

 

ジムはお弁当を食べ始めます。
出ました、これです。

 

そのべんとうっていうのが、わしのこうぶつでな、ぶあつい、ふたきれのパンのあいだに、ベーコンをはさんだものだった。ガブッとひと口やるには、口を大きくあけなくっちゃならない。が、そのとき、ベーコンのあじがジュウッと、したにしみて、なんともいえずうまかった。

 

この味のイメージに一番近いベーコンを売っていた肉屋さんが廃業してしまい、味を再現することができず困っています。

 

ちなみに絵によると、カスクルート系ではなくて、サンドイッチ系です。
そこはやはりイギリス。

  

あまりにも私がベーコンを食べたがるので母が困惑して、ベーコンというのはそんなに常に食べるものではないとたしなめられたぐらいでした。
(昭和時代の話です。高かったのかな?)

 

そしてベーコンを焼いて出してはくれるのですが、パンに挟みたいのだと主張すると、野菜やほうれん草などチーズを入れてくるのですが違うのです!
栄養はいいんです!
単純にベーコンだけ!を挟みたかった!です!

 

しかし大人になってみると、やはり栄養が気になって野菜をはさみ、チーズが美味しいのはわかっているのでチーズをはさみ…。
ままならない…。

 

お弁当を食べてからちょっと居眠りをするジム少年ですが、目が覚めていると畑の様子がおかしいです。
畑に揺れているのは、豆ではなくて薄く切ったパンとベーコンだったんです!
 

絵もちゃんとあるのですけど、つる植物にぶらぶらと豆のようにサンドイッチ的なものがぶら下がっています。

 

ジム、我慢できずに取って食べようとするのですが、これは間違いなく私も我慢できず取って食べると思います。

 

しかし、大男ほどもある大がらすが、あの「パイにして食っちまうぞ」の歌を歌いながら、ジムを追い払います。
つまり立場逆転。
ジムがどろぼうで追われる立場になってしまったわけです。

 

ベーコンの魅力が強烈すぎて、このどろぼうしてでも、何とかして食べたい気持ち…が、今までの私のベーコンに対する桁違いの情熱を読んでくださった方にはよく分かることと思います。

 

そりゃ食べたくなるわ!

 

あやうく男の子のパイにされる寸前で逃げ帰ってきた顛末はともかくとして、ジムは自分が鳥たちの立場になってみて、なぜこんなに追い払っても鳥たちがやってくるのか、よくわかりました。

 

食べたいのです!

 

畑の豆を食べさせるわけにはいきませんが、庭に鳥の餌やりの棚を作って行ったジム。

 

(私の偏執的ベーコンへの執着はともかく)最終的には、とてもやさしいお話です。

 

 

 

明日はこれまた大好きな、「ねことベーコン」のねこのお話をご紹介したいと思います。

 

 

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ムギと王さま
エリナー・ファージョン (著), エドワード・アーディゾーニ (イラスト), 石井 桃子 (翻訳)

幼い日,本のぎっしりつまった古い小べやでひねもす読みふけった本の思い出―それはエリナー・ファージョンに幻想ゆたかな現代のおとぎ話を生みださせる母胎となりました.みずみずしい感性と空想力で紡ぎだされた,国際アンデルセン賞作家の美しい自選短篇集

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

銀のシギ
エリナー・ファージョン (著), E・H・シェパード (イラスト), 石井 桃子 (翻訳)

気だてはいいが食いしんぼうの粉屋の娘ドルが、小鬼のたくらみで王さまの妃になりました。妹のポルが銀のシギの助けを借りて、姉の危機を救います。素材は昔話の「トム・ティット・トット

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

リンゴ畑のマーティン・ピピン
エリナー・ファージョン (著), リチャード・ケネディ (イラスト), 石井 桃子 (翻訳)

恋人から引き離されてリンゴ畑の井戸屋形にとじこめられている少女ギリアンを,6人の娘たちが牢番として見張っています.陽気な旅の歌い手マーティン・ピピンは,美しく幻想的な6つの恋物語をくりひろげて娘たちの心を奪い,首尾よく牢屋のかぎを手に入れます.ファージョンが作家としての地位を確立した傑作

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ヒナギク野のマーティン・ピピン
エリナー・ファージョン (著), 石井 桃子 (翻訳)

ファージョン作品集5巻。

 

 

 

 

 

 

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閑話 海外児童書ガチ勢の出番

閑話です。

 

Twitterで話題になっていました。

 

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>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

納豆海外文学…🤔

 

個人的には、ドフトエフスキーも、納豆とまではいきませんが、かなり敷居が高いし読みにくいと思います。

 

ここはやはり、海外児童文学ガチ勢の出番では!?

 

海外文学初心者のかたは、子どものときに導入となるような海外児童文学を読んでいないのかも。

 

クリスマス・キャロル」だってディケンズの名作ですが、子ども向けに出されていますよね!?

宝島」なんて、人がバンバン死にまくります。(ワンピースよりもたくさん死んでます)

 

 

今日の一冊「クリスマス・キャロル」 

大人が読む児童書「宝島」1 やはり「船」は面白い

 

◇ 

 

というわけで、考えてみました。

 

・カッレくんシリーズ

秘密の花園

・クラバート

・モモ、はてしない物語

 

...あたりでしょうか?

 

トムは真夜中の庭で」など、フィリッパ・ピアスの作品はどれも十分におとな向きだと思われます。

 

アリスはクセがあるような気がします。
ナンセンス系ですし。
そういうのに慣れていない人には、何のこっちゃという感想になりそうな気がします。

 

子供っぽいなどということはまったくない!ということ、きっと読めばわかっていただけることでしょう。

児童書をおすすめしたいでーす。

 

 

 

特に、中でも「クラバート
これは、おすすめした人で、「面白くなかった」「途中で挫折した」と言った人がいなかった本です。

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

クラバート (日本語) 単行本 - 1980/5 オトフリート=プロイスラー (著), ヘルベルト=ホルツィング (イラスト), 中村 浩三 (翻訳)

ヴェンド人の少年3人組で村から村への浮浪生活をしていたクラバートは、ある時から奇妙な夢を見るようになる。「シュヴァルツコルムの水車場に来い。お前の損にはならぬだろう!」という声と止まり木に止まった11羽のカラスの夢。 その声に従って水車場の見習となったクラバートは、昼は水車場の職人として働き、金曜の夜には12羽目のカラスとなって、親方から魔法を習うことになる。(小山由絵)

 

 

すすめるなら「クラバート」
これまで何人も何人も紹介してきましたが、中でも忘れられない思い出があります。

 

お友達におすすめして、とてもすばらしかったと喜んでもらえたのですが、そのお友達が、ハリポタの二次創作をされてるかたに、また紹介したのだそうです。

 

すると、そのお友達のお友達もすごーくハマってくれたらしく!

なんと…

 

クラバートの薄い本を作って夏コミで販売されてたそうです!!

 

とても嬉しかったです。

これはとてもよい思い出で、ことあるごとに思い出します。

 

 

 

海外児童書ガチ勢のかたがた、子供に届けるにはまずおとなを攻略を合言葉にしてもらいたいです💞

 

 

 

 

 

 

 

クリスマス・キャロル
ディケンズ (著), 村岡 花子 (翻訳)

ケチで冷酷で人間嫌いのがりがり亡者スクルージ老人は、クリスマス・イブの夜、相棒だった老マーレイの亡霊と対面し、翌日からは彼の予言どおりに第一、第二、第三の幽霊に伴われて知人の家を訪問する。炉辺でクリスマスを祝う、貧しいけれど心暖かい人々や、自分の将来の姿を見せられて、さすがのスクルージも心を入れかえた……。文豪が贈る愛と感動のクリスマス・プレゼント。

 

 

名探偵カッレくん
アストリッド・リンドグレーン (著), エーヴァ・ラウレル (イラスト), 尾崎 義 (翻訳)

名探偵を夢見るカッレくんは、ある日エイナルおじさんの怪しい行動に第六巻を働かせ、捜査を始めます。宝石窃盗団に迫ったカッレくんは、仲良しのアンデス、エーヴァ・ロッタとともにお城の地下室に閉じこめられてしまいますが…。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

秘密の花園
フランシス・ホジソン バーネット (著), シャーリー・ヒューズ (イラスト), 山内 玲子 (翻訳)

遠いインドでいちどに両親を失ったメアリは、イギリスの田舎のおじさんの家にひきとられました。そのお屋敷には、入口の鍵がかかったまま、十年間誰も入ったことがないという「秘密の庭」がありました…。バーネットの名作。小学5・6年以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

トムは真夜中の庭で
フィリパ・ピアス (著), スーザン・アインツィヒ (イラスト), 高杉 一郎 (翻訳)

知り合いの家にあずけられて,友だちもなく退屈しきっていたトムは,真夜中に古時計が13も時を打つのをきき,昼間はなかったはずの庭園に誘い出されて,ヴィクトリア時代のふしぎな少女ハティと友だちになります.「時間」という抽象的な問題と取り組みながら,理屈っぽさを全く感じさせない,カーネギー賞受賞の傑作です.

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

モモ
ミヒャエル・エンデ (著, イラスト), 大島 かおり (翻訳)

町はずれの円形劇場あとにまよいこんだ不思議な少女モモ。町の人たちはモモに話を聞いてもらうと、幸福な気もちになるのでした。そこへ、「時間どろぼう」の男たちの魔の手が忍び寄ります…。「時間」とは何かを問う、エンデの名作。小学5・6年以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

はてしない物語
ミヒャエル・エンデ (著), 上田 真而子 (翻訳), 佐藤 真理子 (翻訳)

バスチアンはあかがね色の本を読んでいた――ファンタージエン国は正体不明の〈虚無〉におかされ滅亡寸前。その国を救うには、人間界から子どもを連れてくるほかない。その子はあかがね色の本を読んでいる10歳の少年―

 

 

 

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子どもの本だな【広告】

あばれはっちゃく どろぼう がっこう 本へのとびら
チョコレート・アンダーグラウンド 万葉集 ほか(大岡 信 著) だれも知らない小さな国
魔女モティ あなたのおへそ オズのまほうつかい

 

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今日の一冊「どんぐりむらのどんぐりえん」 理想的な子ども園のすがた

今日、ご紹介するのは絵本です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 

どんぐりむらのどんぐりえん
なかや みわ (著)

どんぐりえんの子どもたちは、近頃とてもはりきっています。もうすぐ年に一度の園行事・お店屋さん祭りがあり、家族や村のつぶたちをお客様として招待するからです。先生たちの見守る中で、のびのび育つ子どもたちの、楽しい園生活を描きます。

 

 

どんぐりたちのこども園での生活を描いた絵本です。
妹子が持ってきました。
最近、これは紹介したのか、あれはしているのかと、圧がすごいです…。

 

読んだ当時は、幼稚園か保育園か、そのあたりはあまり気にしていませんでした。

 

今読んでみると「おしごとにでかけていった」ので保育園でした。
泣いちゃっている子供も、安心して預けることができる園です。

 

このシリーズは、どの本もとにかく、絵がとても魅力なのですが、お話もまた魅力的です。

 

絵の魅力とお話の魅力がダブルで来る絵本というのはなかなかの名作です。
たぶん、どの園にも必ず一冊はそろっているのではないでしょうか?
そして(わたしが見てきた限りでは)常にボロボロです。

 

幼稚園にしろ、保育園にしろ、現実はまあ、色々ありまして、いいことばかりではありませんが、そんなネガティブな思い出など消してしまうぐらい、楽しい絵本です。
理想的な園の生活を描いています。

 

子どもたちも保育士さんたちも、(どんぐりですが)みんな頑張っています。
どんぐりなのをたまに忘れてしまいそうになるぐらい、保育園の生活そのままです。

 

お話は、楽しい園のお店やさんイベントに向けての日々をつづっています。
公園に遊びに行ったとき、ひとりの思いつきから次々に他の子に遊びが派生していく…。
とてもよくわかる場面です。

 

そのアイデアは、お店やさんイベントに生かされて、とても楽しい、大騒ぎの一日になります。

 

もう、保育園(幼稚園)生活あるあるですが、雨に降られるハプニング!
(どんぐりの)保育士さんたちが用意していた「かさやさん」ごっこで事なきを得ました。

 

かさの裏には、子どもたちの絵が…!

 

これを読むと、子どもたちも、ああ園に行きたいなあ!という気持ちがふくらみ、また卒園してしまったお子さんも親ごさんも、ああ、楽しかったなあ!という気持ち(もしくは、ああ、楽しかったときもあったなあ!)になり、とにかく素敵な絵本です。

 

イレギュラーな事態に備えて、遅くまで準備をする保育士さんがた…。
本当にお疲れ様です、いつもありがとうという気持ちになります。

 

今は頑張りすぎることが推奨される世の中ではないのかもしれませんが、感謝の気持ちには変わりありません。

 

たくさんシリーズが出ていますが、「どんぐりえん」のほかのわたしのお気に入りは、やっぱり「ほんやさん」です。

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

どんぐりむらのほんやさん
なかや みわ (著, イラスト)

どんぐりむらのほんやさんには、素敵な本がいっぱい!本の力で子どもを元気にした本屋さんの店長さん、入院中の子を笑顔にした店員のこなろう…。店員くるんも、「おはなし会」で頑張ります。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

どんぐりむらのぱんやさん
なかやみわ (著)

子育てしながら、人気のぱんやさんを切り盛りするどんぐりパパと、どんぐりママ。新しいパンを作ろうとがんばりますが、なかなかうまくいきません。それを見ていたのは、子どもたちのこっぺとくっぺ。パパとママを助けようと、こっそり新しいパンを作ろうとしますが…。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

どんぐりむらシリーズ既7巻
なかやみわ (著, イラスト)

どんぐりむらのお仕事いろいろ物語。『どんぐりむらのぼうしやさん』『~ぱんやさん』『~おまわりさん』『~どんぐりえん』『~ほんやさん』『~だいくさん』『~いちねんかん』のセット。仕事の楽しさや子どもたちとの関わり、思いやりなどを描くシリーズ。

 

 

 

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子どもの本だな【広告】

りんごかもしれない ぐるんぱのようちえん リラとわたし
ヤナギ通りのおばけやしき おそばのくきはなぜあかい 青い鳥
とぶ船 つみきのいえ そんなとき どうする? (日本語) 単行本 - 2016/8/5 セシル・ジョスリン (著), モーリス・センダック (イラスト), こみや ゆう (翻訳)

 

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大人が読む児童書「青い月の石」 4 読了 読め読め有効認定

大人が読む児童書。
積ん読・解消計画★児童書編」です。


この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

青い月の石
トンケ・ドラフト (著), 西村 由美 (翻訳)

ヨーストはある暗い夜、家の外にあやしい黒い影を目にする。そして次の日、校庭の地面の下からぶきみな男が現れた。その名は地下世界の王、マホッヘルチェ! ヨーストは足あとを追っていくが……。それは月が青くなったときに始まった、少年と仲間のとくべつな冒険の物語。現実とおとぎ話が入り交じる、人気作家のファンタジー

 

 

大人が読む児童書「青い月の石」 1 異世界へ行く資格とは

大人が読む児童書「青い月の石」 2 天女の羽衣はカモ

大人が読む児童書「青い月の石」 3 たまに王子をビンタしたくなる

 

 

わたし「妹子!面白かったよ!とてもいい本だった」

 

ここからは、おすすめしてきた妹子との雑談です。
妹子は、題名が綺麗だと思って選んだそうです。

 

妹子「月の石で青い、ってすごく綺麗じゃない」

 

なるほど。宝石キーワードだったのです。
(妹子はからすのように、キラキラピカピカしたものが大好きです。)

 

わたし「でも青い月の石は、投げ込んで終わったね」
妹子「石があればまた冒険に出られたんじゃないの?月は二度と青くならないの?」
わたし「大丈夫。青い月って新月だから」

 

最後にヒヤシンタ姫が説明してました。

 

ならば、青い月は気付いていないだけで、誰のもとにも訪れているわけです。

 

新月の夜に何かが起きる。

 

ヨーストのおばあちゃんが言ってました。 

「月は、だれにも気づかれずに、青くなることがあるんだよ。」

 

 

これは、わたしは大人として読むからわかるのですが、妹子は(自分も…)、小さい頃に、お友達とたくさん空想ごっこをして遊んでいました。

 

わたし「ちぎれるほど振り回してリカちゃんとか、ほっぺちゃんたちが暴れまわってたの覚えてるかな?」
妹子「よく覚えてる」

 

特に面白かったのは、お金持ちのお嬢さまと居候の女の子の話でした。
親は外国に住んでるのでいません。

 

妹子「夜は変身するんだよ!それで怪盗なの」
わたし「金持ちなのに泥棒かよって思ったからよく覚えてる」

 

プリキュアの影響も大でしたが、おおむねオリジナルでした。

 

大きなほっぺちゃんを馬にして、空を飛んで戦うのですが、バトルにワイヤーアクションばりのスローモーションが入っていて、すごく面白かったです。

 

あれは、本当に起きたことだったと思います。

 

お友達たちは、もうそろそろ、記憶も薄れ、失いかけているような気がします。

 

特に女の子はグループを作りますから、いったん属してしまうと、そのグループの中での小さなルールでいっぱいになってしまいます。

 

兄助(妹子の兄)のときですけど、グループの「影響力のある子」を嫌って、引き離したいと思う親御さんが、お受験を頑張らせ、塾づけに…ということもありました。

 

(そういう塾の先生がたがみな、口をそろえて「読解力!本本本!読書・読書!」と言ってきます。そして、「何の本を?」という所には答えがありません…)

 

 

妹子もこれからどうなるかは誰にもわかりません。

 

妹子、こんな風に聞いてきます。

「大人にならないといけないの?大人になったら忘れるの?」
「いや違うよ。大人になることと、それを失わないことは違うんだよ」

 

そんな「大人になったら忘れるの?」なんて問いかけを直接されたことがとても印象的でした。
そんな、お話の中で起きるような問いかけをされることなんて、なかなか出来る体験ではありません。

 

この話では、ヨーストが失いかけていましたが、それを取り戻したのが何と、強力な悪の力だったというところがすごい面白いなあと思いました。

 

それと、かごめかごめのような、歌いつがれてきた古い歌によってです。

 

古い歌と、悪の力が、物語の力を呼び覚ます。

 

古い歌には魔法が潜んでいるのです。

 

 

読め読めと言って言われて読んだよりも、「自分で探し当てて、自分で読んで感動したと思った」という感動はやはり、特別のものであるようです。

 

「こういう本に出会えて良かったね」
と言うと、こんな風に言ってきました。

 

「あのねフリーチェが姫を戻すところね、音がすーっと消えていって、まわりが透明になって声だけ本当に聞えたの」

 

ほお~。

 

ワスレナグサに身を変えてしまっていたヒヤシンタ姫を戻すのはフリーチェです。

 

好きな本を持っている方はみんなわかってもらえると思いますが、こういう体験は本当に貴重だと思います。

 

 

今回は、立場逆転で読め読め読めと言われて読んだわけですが、結果的にとてもよかったです!

 

今回、私が読め読めと言われて放置していたのは何と半年です。
どんだけ放置していたのか…。

 

本をおすすめするというのは難しいです。
好みもありますし、時期もあります。

 

しかし、自分がしぶしぶ読んでみて良かったので、やはり読め読めと言い続けることは無駄ではない、と思いました。

 

本との出会いは、人との出会いと同じような所があります。

 

自分好みの本に出会うには、まずたくさんの本を手にとってみて当たらなければなりません。
開いてみなければ、出会うこともないわけです。

 

結果的に、読まされた本が合わなくて
あ、そうか自分はやっぱり漫画だわ
とか
活字には基本むいてないわ。そういう人がいてもいいよね
という結論に達したとしても、それはそれでいいんだと思います。

 

名作に触れた経験は、決して無駄にはなりませんから。
それだけの力を持っている本だから、名作と呼ばれているわけです。

 

めちゃくちゃな言い方をするようですけど、どうせまだよく知らない時期に与えるなら、名作です☆

 

(と同時に、こどもが買って欲しいと言って来る本が自分の好みにあわず、下らないと思っても買ってあげて欲しいと思います💦)

 

 

蛇足

 

妹子「ひどい!泥棒じゃない!怪盗だから!泥棒とかちがう!」
わたし「うーんそうだったかな…」

 

妹子「ふでばこについてるきつねがとらわれてるからって、それを助けに行ってたの!泥棒じゃない!怪盗なのひどい!訂正して!」

 

わたし(うーんでもそのときは宝石を盗みに行くって言ってたのをわたしは覚えてるんだけどな…脳内のどこかで修正したんだな…)

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

王への手紙
トンケ・ドラフト (著, イラスト), 西村 由美 (翻訳)

騎士になるための最後の試練の夜、16歳の見習い騎士ティウリは、見知らぬ男に重要な手紙を託された。思いがけない使命を与えられ、大山脈のかなたの隣国へと向かったティウリの行く手には、陰険なスパイやさまざまな陰謀が待っていた。(「BOOK」データベースより)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ふたごの兄弟の物語
トンケ・ドラフト (著, イラスト),  西村 由美 (翻訳)

そっくりだけれど、性格はまったくちがうふたごのお話。盗難事件にまきこまれたり、同じお姫さまを好きになったり…。いつも二人は、うりふたつであることを利用して、大かつやく!ふたごの大冒険がはじまります。小学5・6年以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

 

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子どもの本だな【広告】

クローディアの秘密 ウルスリのすず マチルダばあやといたずらきょうだい
ガンピーさんのふなあそび いいおかお 真夜中のパーティー
ねずみのいもほり はなのすきなうし すてきな三にんぐみ

 

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大人が読む児童書「青い月の石」 3 たまに王子をビンタしたくなる

大人が読む児童書。
積ん読・解消計画★児童書編」です。


この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

青い月の石
トンケ・ドラフト (著), 西村 由美 (翻訳)

ヨーストはある暗い夜、家の外にあやしい黒い影を目にする。そして次の日、校庭の地面の下からぶきみな男が現れた。その名は地下世界の王、マホッヘルチェ! ヨーストは足あとを追っていくが……。それは月が青くなったときに始まった、少年と仲間のとくべつな冒険の物語。現実とおとぎ話が入り交じる、人気作家のファンタジー

 

 

大人が読む児童書「青い月の石」 1 異世界へ行く資格とは

大人が読む児童書「青い月の石」 2 天女の羽衣はカモ

 

 

姫は魔法を駆使して地下世界の王マホッフヘルチェの裏をかきました。
手に手を取って逃げるイアン王子、ヒヤシンタ姫、ヨーストの三人です。

 

見守りながら待っていたヤンと、魔法使いのオルムと合流、熾烈な逃走劇が繰り広げられます。
(やっとヤンが合流できました!)


地下世界の王は、非常に力のある恐ろしい残酷な王さまなので、それはそれは怖いです。

 

ヨーストは皆を守るために、青い月の石を手放さなければなりませんでした。

 

地下世界の王は最後の最後に、逃亡者たちに呪いをかけます。

 

恐ろしいその呪いとは、イアン王子とヨースト、この二人が日が昇るまでの間に、「あること」をした瞬間に、相手を忘れてしまうというものでした…。

 

忠告されたにも関わらず、残念ながら二人ともすべてを忘れてしまいます。

 

イアン王子に忘れられて拒否された姫は、悲嘆にくれてワスレナグサに身を変えてしまいました。

 

 

さて何日もいなくなっていたヨーストとヤン。
親たちは気をもんでやきもきしています。

 

この物語では、不思議な魔法世界の出来事は、現実世界と平行線で完全につながっています。
境目のようなものがなく、また時間軸も同じです。

 

「あの世界では数ヶ月たったものがこちらの世界では数秒だった」ということがないのです。

 

なので、ヤンの親などはもう、それはそれは心配しています。
そして、ヨーストは全てを忘れ去っているので、覚えているのはヤンしかいません!

 

ヒヤシンタ姫を助けるにしても、とにかくヤン。
ヤンだけが頼りなのです!!

 

ここまで読んできての、
「お前だけだぞ~~!頼むヤン!」感はすごいです。

 

いじめっ子だったヤンがヨーストのバディとなって一緒に旅をして、あれほど辛抱強くヨースト主導の冒険を待っていた意味がここでわかりました。

 

ここからは、ヤンの奮闘と冒険に変わります。

 

おとなとして読んでいての意見ですが、作者はもしかすると、いじめっ子の子供にも、冒険に参加してそのワクワクする楽しさを味わって欲しかったのかもしれません。

 

作り話、うそつき、と言っていたはずのヤンが、今度は信じてもらえない苦しみを味わいます。
しかし、ヤンはつよいので…からかったらぶんなぐられる圧はあります…)

 

ここで、ヤンの助けとなってくれるのがあの女の子、フリーチェです。

 

第三部は、ヤンとフリーチェが奮闘の結果、ヒヤシンタ姫を助け、イアンとヨーストの記憶を取り戻す…というお話です。

 

もう、最後まで読まないと気持ちがおさまりきれません。

 

 

全部話してしまっては面白くないので、あらすじに関してはざっくり紹介でここまでにしておきますが、このお話の魅力は何といっても、ヒヤシンタ姫です!

 

魔法を自在にあやつり、美しくて優しいヒヤシンタ姫が実に魅力的です。

 

そして、若干、ヒヤシンタ姫ばかり頑張っているような感じがしなくもありません
あまりにもヒヤシンタ姫と、その魔法が素敵なので。

 

父王とも互角に渡り合っていますし、かっこよくもあります。
とにかく姫が頼りで、イアン王子はおんぶにだっこです。

 

第三部にいたっては、王子はいくら姫が訴えても忘れた忘れた、知らない人だと言い張りますので、
これほど頑張っていたヒヤシンタ姫を忘れた挙句にその態度はなにごとだ!
と、読んでいるこちらとしては、王子を往復ビンタしたくなります。

 

いや、グーパンチかな…。

 

もっと頑張らんかいおらぁ!

 

しかし、ラストでのカタルシスはそれはそれは突き抜けていてすっきりです。

 

たいていの人は信じないかもしれないけれど、人はみんな魔法の力を持ってるのよ。

 

 〆は、妹子に読了をご報告です。

 

 

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

王への手紙
トンケ・ドラフト (著, イラスト), 西村 由美 (翻訳)

騎士になるための最後の試練の夜、16歳の見習い騎士ティウリは、見知らぬ男に重要な手紙を託された。思いがけない使命を与えられ、大山脈のかなたの隣国へと向かったティウリの行く手には、陰険なスパイやさまざまな陰謀が待っていた。(「BOOK」データベースより)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ふたごの兄弟の物語
トンケ・ドラフト (著, イラスト),  西村 由美 (翻訳)

そっくりだけれど、性格はまったくちがうふたごのお話。盗難事件にまきこまれたり、同じお姫さまを好きになったり…。いつも二人は、うりふたつであることを利用して、大かつやく!ふたごの大冒険がはじまります。小学5・6年以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

 

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大雪 エーミールと探偵たち ライオンと魔女と洋服だんす
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大人が読む児童書「青い月の石」 2 天女の羽衣はカモ

大人が読む児童書。
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この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。

 

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今日の一冊

 

青い月の石
トンケ・ドラフト (著), 西村 由美 (翻訳)

ヨーストはある暗い夜、家の外にあやしい黒い影を目にする。そして次の日、校庭の地面の下からぶきみな男が現れた。その名は地下世界の王、マホッヘルチェ! ヨーストは足あとを追っていくが……。それは月が青くなったときに始まった、少年と仲間のとくべつな冒険の物語。現実とおとぎ話が入り交じる、人気作家のファンタジー

 

 

大人が読む児童書「青い月の石」 1 異世界へ行く資格とは

 

 

「月をもう一度青くしてほしい」
と望んだヨースト。

 

突然、ネコのペイルがフーッとうなり、ヨーストは不思議な人影が家の前に立っているのを見ます。

 

庭の垣根の格子戸のむこうに、だれかが立っていた。大きなぼうしをかぶり、コートを着た、ずんぐりした人だ。じっとつっ立ったまま、家を見ている。

 

その人は背中を向けて去ったのですが、また何かの気配がします。
そして、ヨーストの家のドアを叩く音…。

 

いつも訪問者を歓迎するおばあちゃんは「闇を中に入れないでおこう」と答えただけで、開きません。
(何かよくないものなの?わかるの?教えておじいさんおばあちゃーん!)

 

しかしまだ、ドアをたたく音はします。
おばあちゃんは様子を見にいきました。

 

ヨーストは、食卓にすわったままでいた。この家が黒い姿に囲まれてる、黒い影にとり囲まれてる…とつぜん、そんな気がした。気のせいか、舌足らずなささやき声が聞えるようにも思った。そして、玄関前の石段に、黒い影たちの指揮官が立っていそうな気もする…。

 

結局、ドアの外には誰もいませんでした。


このあたりは、ほん怖にもありそうな、すごくホラーな展開でした!
恐ろしいし、ドキドキするし、何か不吉な予感がします。

 

 


学校に行ったヨーストは、子どもたちが運動場で「マホッヘルチェ」で遊んでいるのを見ます。

この「マホッヘルチェ」は、要は「花いちもんめ」「かごめかごめ」のようなものです。
やはり、古い子どもたちの遊びのようです。

 

どこから来たの?
マホッフ、マホッフ、マホッヘルチェ
どこから来たの?マホッヘルチェ

 

あのたったひとりの心の救いである女の子、フリーチェがとても大きな役割を果たします。

最初になぜかヤンを指さしたフリーチェです。
そのあと、外から見ていたヨーストのことも誘ったので、仲間はずれだったヨーストはこの遊びに入ることができました。

 

どこから来たの? → 地面の下からやってきた

何を持ってきてくれた? → きらめく青い月の石だよ

そして、この遊びと、この歌声から、地下を支配する王が呼び出されるのを、ここで遊んでいた子どもたち全員が目撃することとなります。

 

 

このお話は、大きく分けて三部構成になっています。

 

第一部:マホッヘルチェ
第二部:地下世界の王
第三部:ワスレナグサ わたしを忘れないで

 

そして、前書きにも書かれていたように、「どこかで読んだことがある、おとぎ話」がベースになっています。

 

第一部は導入です。
地下の王、マホッヘルチェに出会い、魔法をかけられたイアン王子の冒険に付き合うまで。
何と、いじめっ子のヤンがバディになって冒険に付き合うことになります!

 

この導入がとても丁寧なので、お話に引きこまれていきます。

 

 

 

第二部は、地下世界の王にとらわれたイアン王子とヨーストが、王の末娘のヒヤシンタ姫の助けを借りて、マホッヘルチェ王の支配を抜けようとして奮闘する展開です。

 

イアン王子とヒヤシンタ姫の物語は、昔話にはよくあるパターンで、「課題婚」というのに分類されるやつです。

 

強力で邪悪な王に囚われますが、その娘と愛し合い、助けを借りて支配を抜けるお話です。

 

この「課題婚」

・お父さんの王が、明らかに殺す目的の無茶苦茶な無理難題を出す。

・娘がこっそりと解決方法やごまかし方を教える。

というのを、主に3回繰り返すのですが、女性の合意は絶対必要なんだろうな~、などと思います。

 

日本で言うなら、大国主のミコトと、スセリヒメのようなお話です。

芥川龍之介が「老いたる素戔嗚尊」(青空文庫)で、いい感じの短編を書いています。
(興味のある方はぜひ!)

 

 

イアン王子を助けるヨーストの活躍ですが、その裏で、バディのヤンが「魔法使いのオルム」とひたすら待っています。

 

「魔法使いのオルム」は、ヤンがうそつきと言ってヨーストをいじめていたときの、作り話に出てきた魔法使いです。

 

ヤンは物語に巻き込まれてしまい、もう信じるしかありません。
第二部と第三部のはじまりで、いったん二人はいつもの日常生活に戻りますが、ヨーストをいじめた連中をヤンはぶんなぐってやめさせます。

 

 

 

このお話の魅力は、何といってもヒヤシンタ姫です!

イアン王子との出会いは、「七夕のお話」の展開です。
つまり「天女の羽衣」です。

 

イアン王子は、魔法使いオルムの忠告にしたがって、末娘のヒヤシンタ姫の羽根の衣装を取るのですが...。
可愛らしいことに、このヒヤシンタ姫の羽衣、白鳥ではなくて、カモです。

 

カモの羽衣。
可愛い...♡

 

よちよち歩きのカモを想像しますけど、ヒヤシンタ姫はとても聡明で、美しくて、優しくて、とにかく非の打ち所がない女性です。

 

イアン王子はもうメロメロですが、読んでいる私もメロメロです。

何しろカモですし。

 

ヒヤシンタ姫は、イアン王子とヨーストがどうしたらいいのかを、実にことこまかに教えてくれます。

また、魔法も使えるので、このお話は読んでいるうちに、だんだん
父親の王の魔法と、娘の魔法の、化かし合い合戦の様相を呈してきます。

 

イアン王子はただの人間なので、正直力不足は否めません。
ここが、さっとレビューを一読した感じ、ちょっと情けない印象を与えるところもあるようでした。

わたしは気になりませんでしたが...。

 

ヨーストは、おばあちゃんの魔法や、過去の冒険から不思議なグッズを使うことができ、ヒヤシンタ姫と力を合わせてイアン王子を助けることができます。

 

芥川のスサノオは、乱暴者の中にもすずやかで健康的な精神を感じさせますが、この地下世界の王、マホッヘルチェはとにかく不気味です。

 

悪意に満ちていて、残酷で、力があり、そして非常にプライドが高いです。
それはそれは、威厳に満ちていて、支配を抜けるのは決して容易なことではありません。

 

バディのヤンは、ずっと地下世界の外で待ちぼうけなのですが、これが、なぜヤンがこのお話にいなければならなかったのかが第三部ではよくわかります。

 

必須人物です。

 

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

王への手紙
トンケ・ドラフト (著, イラスト), 西村 由美 (翻訳)

騎士になるための最後の試練の夜、16歳の見習い騎士ティウリは、見知らぬ男に重要な手紙を託された。思いがけない使命を与えられ、大山脈のかなたの隣国へと向かったティウリの行く手には、陰険なスパイやさまざまな陰謀が待っていた。(「BOOK」データベースより)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ふたごの兄弟の物語
トンケ・ドラフト (著, イラスト),  西村 由美 (翻訳)

そっくりだけれど、性格はまったくちがうふたごのお話。盗難事件にまきこまれたり、同じお姫さまを好きになったり…。いつも二人は、うりふたつであることを利用して、大かつやく!ふたごの大冒険がはじまります。小学5・6年以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

 

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くいしんぼうのあおむしくん シンデレラ迷宮 ガンピーさんのふなあそび
火星の王女 星の林に月の船 こえどまつり
はてしない物語 タランと角の王 いたずらきかんしゃちゅうちゅう

 

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大人が読む児童書「青い月の石」 1 異世界へ行く資格とは

大人が読む児童書。
積ん読・解消計画★児童書編」です。


この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

青い月の石
トンケ・ドラフト (著), 西村 由美 (翻訳)

ヨーストはある暗い夜、家の外にあやしい黒い影を目にする。そして次の日、校庭の地面の下からぶきみな男が現れた。その名は地下世界の王、マホッヘルチェ! ヨーストは足あとを追っていくが……。それは月が青くなったときに始まった、少年と仲間のとくべつな冒険の物語。現実とおとぎ話が入り交じる、人気作家のファンタジー

 

 

 

 

さて次に何を紹介しようか。
悩んでいると妹子がこれをすすめてきました。
しかも今日は怒っています。

 

「なんでこれ紹介しないの!?」
「まだ読んでないんだよ」
「早く読んで!早く紹介して!いい本なんだから」
 

この本は妹子が自分で選んだ本です。

 

本屋さんの岩波文庫の棚から自分で選びました。

 

いつも読め読めと言っている親を喜ばせるためのポーズなんじゃないだろうか。
途中で放り出すだろうな。
とかなんとか、ろくなことを考えていませんでした。

 

しかし、あっという間にというわけではありませんでしたが順調に読み終わり、それからずっとおすすめしてきます。

 

時間がなかったのもありますが、読むなら腰を据えてきちんと読みたいなと思っていました。

トンケ・ドラフト。オランダの作家さんです。

 

「青い月の石」

「王への手紙」

は、図書館でもよく見かけます。

 

 

ぱらぱらっとめくった感じ、ちょっと薄気味悪く怖い冒頭です。

 

マホッフ・マホッフ・マホッヘルチェ

 

の文句が目に付きました。

主人公、ヨーストはヤンという子を筆頭にいじめられている様子。

心に苦しみを抱えた子が異世界へ行って冒険をするというのは、よくある内容なので、そういう感じなのかな?

 

というわけで、妹子のプレッシャーもあってしっかりと腰を据えて読み始めてみました。

 

普段、読め読めと言っている立場逆転です。

 

 

最初のページに、作者の前書きがあります。

最初は何となく読み飛ばしていたのですが、あとでとても重要だったと思ったので、書き留めておきます。

 

ずっと昔、わたしは、なんともすてきな、わくわくするおとぎ話を読みました。そ の後、それに似たおとぎ話にたくさん出会いましたが、どれを読んでみても、あれほどとくべつなお話はありませんでした。そこで、わたしは、あのお話を自分で書きとめることにしました。書いているうちに、それは、現実が重要な役割を果たす、とても長い冒険物語となりました。


そしてまた、人びとがわすれさった、古い古い歌に出てくる謎の人物 あのマホ ッヘルチェとは、いったい何者だったのかについて、わたしの考えを書くことになったのです。

 

似たようなおとぎ話にはたくさんであったけれど、どれを読んでもあれほどとくべつなお話はない──。

 

わたしにとって、先日ご紹介したオーノワ夫人の「青い鳥」などは、これにあたるかもしれません。

また、レアンダーの「沼の中のハイノ」なども...。

 

 

主人公は10歳の少年、ヨースト。
10歳というのは小学校4年生ぐらいでしょうか。

 

ただ無邪気に走り回って遊ぶ年令を抜けて、だんだん、クラスの中での人間関係は複雑になっていく頃です。

 

「すこし変わった子」ヨースト。

 

ヨーストには両親がいません。
おばあちゃんに育てられています。
このおばあちゃんは魔女ではないかと言われています。

 

ヨーストをいじめている子どもたちの筆頭はヤン。

 

それともうひとつ理由があり、ヨーストは「へんなやつ」「うそつき」「頭がおかしい」と言われています。
たくさんの不思議な話をするのです。

 

・自分の家の屋根に降り立った火の鳥、残っているその羽
・大きな森に住んでいる魔法使いのオルム
・不思議な呪文が刻まれたおばあちゃんのほうきの柄である棒

 

空想?おとぎ話?
でも、(このお話では)ヨーストは過去に実際に体験したということになっています。

 

これが、この本での、他のいじめられっ子たちが飛び込んでいくファンタジーとの大きな違いです。

 

いじめられている子…。

 

はてしない物語」、などもそうですが、私には、もともとファンタジーというのは、「現実の残酷さに苦しんでいる子どもたちの居場所になるところだ」、という意識があります。

 

物語の主人公になるには、それなりの資格がいるのだと。
その資格は、ランダムにふられるサイコロの目や、宝くじのように、いきなり飛び込んでくるのではなくて、それなりの理由がある、という風に考えています。

 

苦しみが開く、内部世界への扉です。
その内部世界は、思っているよりもはるかに広く、深く、多彩で、魔法と冒険に満ち満ちている…。

 

そして、このような物語を読んだ子がたとえ、幸せな子だったとしても、人生の中では何度も何度も、とても苦しい時が訪れることがあるはずです。

 

そんなとき、この「資格」が発動する!

 

というとちょっと変ですけれども、この「苦しいときに開かれる扉」というものの存在、その意味を知っておくことが、世の中のどんな人にとっても、助けとなるのではないか、そんな風に思っています。

 

 

 

過去にたくさんの冒険を重ねてきたヨースト。
しかし現実は残酷なので、ヨーストは苦しい学校生活を送っています。

 

たった一つの救いは、おさななじみで、一番の信頼をしている可愛い女の子、フリーチェです。
しかし一歳年下なのでクラスにはいません。

 

フリーチェの存在も、なんとなく、はてしない物語におけるバスチアンにおけるクリスタ的な位置づけを想像させます。


ヨーストが話している、うそと言われる話は、いじめっ子たちを恐れさせています。

 

ヤンたちは、ヨーストをいじめつづけた。だがじつは、ヤンたちも、心の奥底では、ヨーストの話がうそだと言いきれる自信がなかった。うそだと言いきれないでいるのは、不安だった!それで、ますますひどく、ヨーストをからかうようになった。

 

つらい毎日を送るうちに、次第に、自分自身の冒険さえ信じられなくなっていくヨースト。
次第に、夢なのか、おとぎ話なのか、空想なのか、それとも本当に起きたことだったのか…。
わからなくなっていきます。

 

おばあちゃんはなんと言ってたかな…?そうだ!「月が青くなったら、何かとくべつなことが起こる」って言ってた。

 

でも、しばらく青い月は現れていませんでした。

ヨーストは窓から祈ります。

「どうかもう一度、月を青くしてください!」

 

それがすべての始まりでした。

 

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

王への手紙
トンケ・ドラフト (著, イラスト), 西村 由美 (翻訳)

騎士になるための最後の試練の夜、16歳の見習い騎士ティウリは、見知らぬ男に重要な手紙を託された。思いがけない使命を与えられ、大山脈のかなたの隣国へと向かったティウリの行く手には、陰険なスパイやさまざまな陰謀が待っていた。(「BOOK」データベースより)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ふたごの兄弟の物語
トンケ・ドラフト (著, イラスト),  西村 由美 (翻訳)

そっくりだけれど、性格はまったくちがうふたごのお話。盗難事件にまきこまれたり、同じお姫さまを好きになったり…。いつも二人は、うりふたつであることを利用して、大かつやく!ふたごの大冒険がはじまります。小学5・6年以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

 

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今日の一冊「ジオジオのかんむり」 その心は煉獄さん

今日の一冊「ジオジオのかんむり」

今日、ご紹介するのは絵本です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

ジオジオのかんむり
岸田 衿子 (著), 中谷 千代子 (イラスト)

ジオジオはライオンの中でも一番強かった王さまで、立派なかんむりをかぶっています。でも、ひとりぼっちでした。そこへ、卵をすべて失った小鳥がやってきました。嘆く小鳥にジオジオは語りかけます。「たまごをうみたいなら、いいところがあるぞ」。それはなんとジオジオのかんむりの中。ここなら安心、たまごは無事かえり小鳥たちは元気にジオジオのまわりを飛び回ります。年老いたライオンと小鳥との心の交流を優しいタッチで描きます

 

たくさんのやさしい絵本を描かれている岸田衿子さんの絵本です。

まだまだ、一番売れ筋の所に、平積み現役です!

 

ひらがなが子どもにやさしく、絵もやさしく、内容もやさしい絵本です。

 

年取ったライオンのジオジオ。

 

年はとっていますが、とても強い強いライオンでした。
その強さのために、ジオジオは恐れられ、孤独を抱えています。

 

そこに、たまごをすべて失った鳥が舞い降ります。

 

ジオジオは、自分の冠の中に鳥を導きました…。

 

年取ったジオジオですが、王は王。
捕食者たちはとてもジオジオには近寄れないので、冠の中で守られて、ひなたちはすくすくと育って行きます。

 

妹子「その本、おもしろい?」
わたし「面白いというよりもいい話という感じかな」
妹子「どんな本?」
わたし「まあひとことで言えば…」
妹子「言えば?」

 

わたし「煉獄さんって感じかな」
妹子「えええーーー!読むーー!!」

 

煉獄さんのお母さん「弱き人を助けることは、強く生まれた者の責務です」

 

とまでは言わないまでも、ジオジオの強さの中には強いがゆえの孤独があって、冠の中にはからっぽの空間があります。

その冠の空間が、たまごによって満たされる。
これまで、どんなに産んでも育てられず、すべての卵を失ってしまった鳥の守りとなり、巣となって、ついに冠から、小鳥たちが飛び立っていく…。

 

ジオジオはもう、孤独ではありません。

 

しっとりとやさしい絵本です。

 

わたし「妹子、どうだった?」
妹子「煉獄さんだったわ…」

 

年取ったとか、ひなたちを育てたとか、なんだか死にそうな感じがする年とったジオジオですが、この後も生き続け、誕生日を迎えたり、パンを焼いたりと、そこそこ元気です。

 

ぜひ手にとって煉獄さんかどうかを確かめてみてください♡

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ジオジオのたんじょうび
岸田 衿子 (著), 中谷 千代子 (イラスト)

らいおんのジオジオは、せかいじゅうでいちばんおかしがだいすき。七十さいのたんじょうびのおいわいに、ケーキをちゅうもんしました。そのケーキは、とくべつおおきいこと、とくべつおいしいこと、いろんなきのみやくだものをたくさんつかって、あじとかおりをよくすること。さあたいへん!どうぶつたちは、ざいりょうあつめにおおいそがし。5~7歳向。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ジオジオのパンやさん
岸田 衿子 (著), 中谷 千代子 (イラスト)

らいおんのジオジオがパンやさんをひらきました。しまうまパンにきりんパン、どせいパンにほうきぼしパン、ひなぎくパンにはちみつパン。どうぶつたちは、ジオジオのやくパンがだいすき。

 

 

 

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大人が読む児童書「オンネリとアンネリのふゆ」 2 読了 小人たちとの素敵な暮らし

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 

オンネリとアンネリのふゆ
クレンニエミ・マリヤッタ (著), カルマ・マイヤ (イラスト), 渡部 翠 (翻訳)

『オンネリとアンネリのおうち』で小さな可愛いおうちを手に入れたオンネリとアンネリのもとに、11月のある日、ショーララと名乗る小さな家族が薔薇乃木夫人をたずねてきました。彼らは、彼らをつかまえようとする悪い人間たちから逃げているといいます。そこでふたりは、夫人が見つかるまで、家にかくまうことにしました。はたして、彼らを守ることができるのでしょうか。フィンランド生まれの、ハラハラドキドキの冬の物語。

 

 

大人が読む児童書「オンネリとアンネリのふゆ」 1 ドールハウスは夢の国

 

 

この本のほとんど、といっていいほどのページが、「小人たちとの素敵な暮らし」の描写です。

 

小人たちのお話は、さまざま、たくさんありますけど、やはりなかなか人間との交流は難しいです。

 

 

メアリ・ノートン「床下の小人たち」

アリエッティの一家は、出来る限り見つからないように細心の注意を払っていますし、見つかってしまったらやっぱり、そこに住むことは出来なくなります。

いぬいとみこ 「木かげの家の小人たち」

イギリスから渡ってきた小人たちをお世話することを許されているのは、決められた一族だけです。 

 

さとうさとる「だれも知らない小さな国―コロボックル物語」

コロボックルたちは、暮らしを外界の変化に添って変えようと試みますが、決して人々と交わろうとはしません。

 

 

オンネリとアンネリのお話も、基本は同じなのですけど、でも、これらの物語のどれよりも、たっぷり、ゆっくり、小人たちと最高に楽しい時間を過ごさせてくれます。

 

何しろ、小人たちは家が見つかるまでの仮の住まいを、ドールハウスで過ごしてくれる のですから…。

 

でも、生きたお人形遊びという感じはしません。

小人たち一家との、その精神的な交流がとても楽しそうです。

 

・すてきなおばあさま
・作家のようなことをしているお父さんのショーララ氏(ガリバー旅行記ムーミンの冬を小人用に書き写しています) 
・模範的主婦のショーララ夫人
・無茶苦茶な暴れん坊、プティ坊
・おとなしくて可愛いリッリちゃん
・小人のあかちゃん

 

プティッチャネン族とのことですが、この一家と一緒に過ごすクリスマスの日のパーティと言ったら、夢に見ることができそうなすばらしさです。

 

実にうまいことできてるもので、実際のクリスマスは、オンネリちゃんもアンネリちゃんも、ちゃんとそれぞれ、自分たちの家族と過ごすのですが、プティッチャネン族のクリスマスは、プティ・クリスマスといって、実際のクリスマスより前に行われます。

 

このクリスマスのお祝いのシーンが、不思議な魔法がかかったように、さまざまなことが次々に起きて…。

 

それはそれは、メアリー・ポピンズで起きることのように、とても起きそうもないことが、次々に起こります。

 

メアリー・ポピンズで「ああ、この楽しさがもうちょっと長く続けばいいのになあ!」
メアリ・ノートンで「小人たちと自由に普通にずっと暮らしたり遊んだりできたらいいのになあ!」

 

という夢を体現してくれます。

もちろん、それだけでは終わらないのですが…。

 

 

様子が変わってくるのは後半です。

 

わたし「妹子ー!!」

 

妹子「はい、なに?」
わたし「何なのこいつら!もうムカついて、ムカついて…!」

妹子、すぐにわかったようでした。

妹子「そーうでしょー!そいつらね、もう読んでると腹が立って腹が立って、追い出したい…!って思うけど、追い出せないの!何とかしたいってずーっともう…ムカムカして…」

 

子供たちだけで住む家。

そんな憧れの家に、ずけずけと入り込んで来た図々しい大人の女性。

 

やはり、オンネリもアンネリも、いくら自分たちだけの家だとは言っても、大人がそこに、正当性を振りかざして

 

「誰か面倒を見る人がいるでしょ!」
とか
「はいこれできまり!」
とか言われてしまうと、子供の力だけではどうにも追い出せないのです…。

 

この女性、どうやらたくらみがある様子。

 

しかし、その厚顔無恥さ、図々しさ…。

 

大人になってからも、やっぱりこれは体験するものです。 
ああ、知ってる!!
と思いました。

 

こういう、他人と自分との垣根のまったくない人。
図々しくて声が大きく、目的を達するために手段を択ばない行動力がある人

 

確かにいます。

PTAなどでも見かけたことが…

 

 

とてもハラハラさせられました。
このお話のほとんどが「とても素敵な小人たちとの交流」なので、それを邪魔された時の不愉快さも、十割増しぐらいでした。

 

妹子のヘビロテなのもよくわかるなあ、と思いました。

とても可愛らしい、少女の夢がいっぱいつまったお話です。

 

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

オンネリとアンネリのおうち
マリヤッタ・クレンニエミ (著), マイヤ・カルマ (イラスト), 渡部 翠 (翻訳)

なかよしの女の子オンネリとアンネリは、夏休みのある日、「正直な拾い主さんにさしあげます」と書かれた封筒をひろいました。中に入っていたのは、たくさんのお金。家族の誰にもかまってもらえず、いつもひとりぼっちだったふたりは、そのお金でふたりだけのおうちを買うことにしました。女の子の憧れがぎっしりつまった夢のようなおうちで、ふたりだけの暮らしがはじまります。フィンランド生まれの、楽しくて幸せな夏の物語。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

オンネリとアンネリのおうち
(Amazonプライム字幕版)

オンネリとアンネリはとっても仲良し。ある日ふたりは、バラ通りで「正直者にあげます」と書かれた手紙とお金の入った封筒を拾い、そのお金で、バラの木夫人というおばあさんから夢のように素敵な水色のおうちを買うことに。オンネリは9人きょうだいのまん中で、アンネリは離婚したおとうさんとおかあさんの間を行ったり来たり。ふたりの両親は忙しすぎて、自分たちがいなくても気づかない。「わたしたち、ふたりの家に住んでいい?」気難しそうなお隣さんや、魔法が使える陽気なおばさん姉妹、ちょっぴり変わったご近所さんと交流しながら、ふたりだけの楽しい生活が始まる。しかし、お隣さんに泥棒が―! (C) Zodiak Finland Oy 2014. All rights reserved.

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

オンネリとアンネリのふゆ
(Amazonプライム字幕版)

クリスマスの近づくある日、バラの木夫人から買った小さなかわいいおうちで暮らすオンネリとアンネリのもとに、プティッチャネンというこびとの一族の家族がバラの木夫人をたずねてやってきました。おうちをなくしたこびとの家族は、彼らをつかまえようとする悪い人間たちから逃げているといいます。そこでふたりは、夫人の居場所が分かるまで、ふたりのドールハウスに家族をかくまうことに。しかし、お金に困っているガソリンスタンド店の夫婦がこびとの家族の存在に気づいて…!はたして、ふたりは彼らを守ることができるのでしょうか。(C)Zodiak Finland Oy 2015. All rights reserved.

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

オンネリとアンネリとひみつのさくせん
(Amazonプライム字幕版)

オンネリとアンネリのおうちの前に、突然できた“子供の家”。高い柵に囲まれたそこは、身寄りのない子供たちを所長のミンナ・ピンナが、ガチガチのルールで支配する自由のない場所だった。ある日、逃げ出した少年を見つけたオンネリとアンネリは、“子供の家”でのひどい扱いを聞かされる。子供たちを助けるため、ふたりは近所のリキネン夫妻やノッポティーナ&プクティーナ姉妹、プティッチャネン親子と一緒に、“ひみつのさくせん”を決行することに…。(C)Zodiak Finland Oy 2017. All rights reserved.

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ロッタちゃんとクリスマスツリー
アストリッド=リンドグレーン (著), イロン=ヴィークランド (イラスト), やまむろ しずか (翻訳)

明日は、楽しいクリスマスイブ。けれども、ロッタちゃんの家では、まだクリスマスツリーにするモミの木が手にはいりません。嘆き悲しんでばかりいるお兄さんたちを残してロッタちゃんは雪の町へ飛び出していきます。行動的な女の子を生き生きと描いたリンドグレーンの絵本。絵は彼女とのコンビが多いヴィークランドです。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ぐりとぐらのおきゃくさま
なかがわ りえこ (著), やまわき ゆりこ (イラスト)

森で雪合戦をしていたぐりとぐらは、雪の上に大きな足跡を見つけました。足跡は森をぬけ、原っぱを通り、ぐりとぐらの家まで続いていました。ドアを開けると玄関には大きな長靴、壁には真っ赤なオーバーと白いマフラー、そして赤い帽子がかかっています。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

床下の小人たち―小人の冒険シリーズ〈1〉
メアリー ノートン (著), ダイアナ・スタンレー (イラスト), 林 容吉 (翻訳)

イギリスの古風な家の床下に住む小人の一家。暮らしに必要なものはすべて、こっそり人間から借りていましたが、ある日、その家の男の子に姿を見られてしまいます―カーネギー賞を受賞した「小人シリーズ」の第1作。小学5・6年以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

小人の冒険シリーズ 全5冊セット
メアリー・ノートン (著), 猪熊 葉子 (翻訳), 林 容吉 (翻訳)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

借りぐらしのアリエッティ [DVD] 米林宏昌 (監督) 形式: DVD

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

木かげの家の小人たち
いぬい とみこ (著), 吉井 忠 (イラスト)

森山家の末っ子、ゆりには秘密の大切な仕事がありました。それは森山家に住んでいる四人のイギリス生まれの小人たちに、かならず毎朝一杯のミルクを届けることでした。しかし日本は大きな戦争に突入し、ミルク運びは次第に困難になっていきます。…日本児童文学史上に残る傑作ファンタジーです。小学校中級以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

くらやみの谷の小人たち
いぬい とみこ (著), 吉井 忠 (イラスト)

日本の児童文学史に残る傑作ファンタジー『木かげの家の小人たち』の続編です。アマネジャキとともに信州にとどまることを決意したロビンとアイリスは、今度はモモンガーや花の精、木の精たちといった、日本の土着の妖精たちと、地下にひそむ邪悪なものたちとの壮絶な戦いに巻きこまれていきます。小学校中級以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

だれも知らない小さな国―コロボックル物語 1
佐藤 さとる (著), 村上 勉 (イラスト)

小学校三年生のときだった。もちの木をさがしにいったぼくは、こんもりした小山や杉林にかこまれた、三角形の平地を見つけた。小さないずみがわき、まっかなつばきの花のさく、どこかふしぎな感じのする場所だった。―そして、とうとうぼくは見た。小川に流れていく赤いくつの中で、虫のようなものが動いているのを。小指ほどしかない小さな人たちが、手をふっているのを!(「BOOK」データベースより)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

新イラスト版 コロボックル物語1 だれも知らない小さな国
佐藤 さとる (著), 村上 勉 (著)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

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床下の小人たち―小人の冒険シリーズ〈1〉 (岩波少年文庫) (日本語) 文庫 - 2000/9/18 メアリー ノートン (著), ダイアナ・スタンレー (イラスト), Mary Norton (原著), 林 容吉 (翻訳)

イギリスの古風な家の床下に住む小人の一家。暮らしに必要なものはすべて、こっそり人間から借りていましたが、ある日、その家の男の子に姿を見られてしまいます―カーネギー賞を受賞した「小人シリーズ」の第1作。小学5・6年以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

小人の冒険シリーズ 全5冊セット (岩波少年文庫) (日本語) 単行本(ソフトカバー) - 2010/2/6 メアリー・ノートン (著), 猪熊 葉子 (翻訳), 林 容吉 (翻訳)

 

 

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借りぐらしのアリエッティ [DVD] 米林宏昌 (監督) 形式: DVD

 

 

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木かげの家の小人たち (福音館文庫 物語) (日本語) 文庫 - 2002/6/20 いぬい とみこ (著), 吉井 忠 (イラスト)

森山家の末っ子、ゆりには秘密の大切な仕事がありました。それは森山家に住んでいる四人のイギリス生まれの小人たちに、かならず毎朝一杯のミルクを届けることでした。しかし日本は大きな戦争に突入し、ミルク運びは次第に困難になっていきます。…日本児童文学史上に残る傑作ファンタジーです。小学校中級以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

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くらやみの谷の小人たち (福音館文庫 物語) (日本語) 文庫 - 2002/8/7 いぬい とみこ (著), 吉井 忠 (イラスト)

日本の児童文学史に残る傑作ファンタジー『木かげの家の小人たち』の続編です。アマネジャキとともに信州にとどまることを決意したロビンとアイリスは、今度はモモンガーや花の精、木の精たちといった、日本の土着の妖精たちと、地下にひそむ邪悪なものたちとの壮絶な戦いに巻きこまれていきます。小学校中級以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

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だれも知らない小さな国―コロボックル物語 1 (講談社青い鳥文庫 18-1) (日本語) 文庫 - 1980/11/10 佐藤 さとる (著), 村上 勉 (イラスト)

小学校三年生のときだった。もちの木をさがしにいったぼくは、こんもりした小山や杉林にかこまれた、三角形の平地を見つけた。小さないずみがわき、まっかなつばきの花のさく、どこかふしぎな感じのする場所だった。―そして、とうとうぼくは見た。小川に流れていく赤いくつの中で、虫のようなものが動いているのを。小指ほどしかない小さな人たちが、手をふっているのを!(「BOOK」データベースより)

 

 

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新イラスト版 コロボックル物語1 だれも知らない小さな国 (児童文学創作シリーズ) (日本語) 単行本 - 2015/10/28 佐藤 さとる (著), 村上 勉 (著)

 

 

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床下の小人たち―小人の冒険シリーズ〈1〉 (岩波少年文庫) (日本語) 文庫 - 2000/9/18 メアリー ノートン (著), ダイアナ・スタンレー (イラスト), Mary Norton (原著), 林 容吉 (翻訳)

イギリスの古風な家の床下に住む小人の一家。暮らしに必要なものはすべて、こっそり人間から借りていましたが、ある日、その家の男の子に姿を見られてしまいます―カーネギー賞を受賞した「小人シリーズ」の第1作。小学5・6年以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

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小人の冒険シリーズ 全5冊セット (岩波少年文庫) (日本語) 単行本(ソフトカバー) - 2010/2/6 メアリー・ノートン (著), 猪熊 葉子 (翻訳), 林 容吉 (翻訳)

 

 

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借りぐらしのアリエッティ [DVD] 米林宏昌 (監督) 形式: DVD

 

 

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木かげの家の小人たち (福音館文庫 物語) (日本語) 文庫 - 2002/6/20 いぬい とみこ (著), 吉井 忠 (イラスト)

森山家の末っ子、ゆりには秘密の大切な仕事がありました。それは森山家に住んでいる四人のイギリス生まれの小人たちに、かならず毎朝一杯のミルクを届けることでした。しかし日本は大きな戦争に突入し、ミルク運びは次第に困難になっていきます。…日本児童文学史上に残る傑作ファンタジーです。小学校中級以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

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くらやみの谷の小人たち (福音館文庫 物語) (日本語) 文庫 - 2002/8/7 いぬい とみこ (著), 吉井 忠 (イラスト)

日本の児童文学史に残る傑作ファンタジー『木かげの家の小人たち』の続編です。アマネジャキとともに信州にとどまることを決意したロビンとアイリスは、今度はモモンガーや花の精、木の精たちといった、日本の土着の妖精たちと、地下にひそむ邪悪なものたちとの壮絶な戦いに巻きこまれていきます。小学校中級以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

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だれも知らない小さな国―コロボックル物語 1 (講談社青い鳥文庫 18-1) (日本語) 文庫 - 1980/11/10 佐藤 さとる (著), 村上 勉 (イラスト)

小学校三年生のときだった。もちの木をさがしにいったぼくは、こんもりした小山や杉林にかこまれた、三角形の平地を見つけた。小さないずみがわき、まっかなつばきの花のさく、どこかふしぎな感じのする場所だった。―そして、とうとうぼくは見た。小川に流れていく赤いくつの中で、虫のようなものが動いているのを。小指ほどしかない小さな人たちが、手をふっているのを!(「BOOK」データベースより)

 

 

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新イラスト版 コロボックル物語1 だれも知らない小さな国 (児童文学創作シリーズ) (日本語) 単行本 - 2015/10/28 佐藤 さとる (著), 村上 勉 (著)

 

 

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床下の小人たち―小人の冒険シリーズ〈1〉 (岩波少年文庫) (日本語) 文庫 - 2000/9/18 メアリー ノートン (著), ダイアナ・スタンレー (イラスト), Mary Norton (原著), 林 容吉 (翻訳)

イギリスの古風な家の床下に住む小人の一家。暮らしに必要なものはすべて、こっそり人間から借りていましたが、ある日、その家の男の子に姿を見られてしまいます―カーネギー賞を受賞した「小人シリーズ」の第1作。小学5・6年以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

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小人の冒険シリーズ 全5冊セット (岩波少年文庫) (日本語) 単行本(ソフトカバー) - 2010/2/6 メアリー・ノートン (著), 猪熊 葉子 (翻訳), 林 容吉 (翻訳)

 

 

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借りぐらしのアリエッティ [DVD] 米林宏昌 (監督) 形式: DVD

 

 

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木かげの家の小人たち (福音館文庫 物語) (日本語) 文庫 - 2002/6/20 いぬい とみこ (著), 吉井 忠 (イラスト)

森山家の末っ子、ゆりには秘密の大切な仕事がありました。それは森山家に住んでいる四人のイギリス生まれの小人たちに、かならず毎朝一杯のミルクを届けることでした。しかし日本は大きな戦争に突入し、ミルク運びは次第に困難になっていきます。…日本児童文学史上に残る傑作ファンタジーです。小学校中級以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

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くらやみの谷の小人たち (福音館文庫 物語) (日本語) 文庫 - 2002/8/7 いぬい とみこ (著), 吉井 忠 (イラスト)

日本の児童文学史に残る傑作ファンタジー『木かげの家の小人たち』の続編です。アマネジャキとともに信州にとどまることを決意したロビンとアイリスは、今度はモモンガーや花の精、木の精たちといった、日本の土着の妖精たちと、地下にひそむ邪悪なものたちとの壮絶な戦いに巻きこまれていきます。小学校中級以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

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だれも知らない小さな国―コロボックル物語 1 (講談社青い鳥文庫 18-1) (日本語) 文庫 - 1980/11/10 佐藤 さとる (著), 村上 勉 (イラスト)

小学校三年生のときだった。もちの木をさがしにいったぼくは、こんもりした小山や杉林にかこまれた、三角形の平地を見つけた。小さないずみがわき、まっかなつばきの花のさく、どこかふしぎな感じのする場所だった。―そして、とうとうぼくは見た。小川に流れていく赤いくつの中で、虫のようなものが動いているのを。小指ほどしかない小さな人たちが、手をふっているのを!(「BOOK」データベースより)

 

 

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新イラスト版 コロボックル物語1 だれも知らない小さな国 (児童文学創作シリーズ) (日本語) 単行本 - 2015/10/28 佐藤 さとる (著), 村上 勉 (著)

 

 

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床下の小人たち―小人の冒険シリーズ〈1〉 (岩波少年文庫) (日本語) 文庫 - 2000/9/18 メアリー ノートン (著), ダイアナ・スタンレー (イラスト), Mary Norton (原著), 林 容吉 (翻訳)

イギリスの古風な家の床下に住む小人の一家。暮らしに必要なものはすべて、こっそり人間から借りていましたが、ある日、その家の男の子に姿を見られてしまいます―カーネギー賞を受賞した「小人シリーズ」の第1作。小学5・6年以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

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小人の冒険シリーズ 全5冊セット (岩波少年文庫) (日本語) 単行本(ソフトカバー) - 2010/2/6 メアリー・ノートン (著), 猪熊 葉子 (翻訳), 林 容吉 (翻訳)

 

 

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借りぐらしのアリエッティ [DVD] 米林宏昌 (監督) 形式: DVD

 

 

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木かげの家の小人たち (福音館文庫 物語) (日本語) 文庫 - 2002/6/20 いぬい とみこ (著), 吉井 忠 (イラスト)

森山家の末っ子、ゆりには秘密の大切な仕事がありました。それは森山家に住んでいる四人のイギリス生まれの小人たちに、かならず毎朝一杯のミルクを届けることでした。しかし日本は大きな戦争に突入し、ミルク運びは次第に困難になっていきます。…日本児童文学史上に残る傑作ファンタジーです。小学校中級以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

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くらやみの谷の小人たち (福音館文庫 物語) (日本語) 文庫 - 2002/8/7 いぬい とみこ (著), 吉井 忠 (イラスト)

日本の児童文学史に残る傑作ファンタジー『木かげの家の小人たち』の続編です。アマネジャキとともに信州にとどまることを決意したロビンとアイリスは、今度はモモンガーや花の精、木の精たちといった、日本の土着の妖精たちと、地下にひそむ邪悪なものたちとの壮絶な戦いに巻きこまれていきます。小学校中級以上。(「BOOK」データベースより)

 

 

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だれも知らない小さな国―コロボックル物語 1 (講談社青い鳥文庫 18-1) (日本語) 文庫 - 1980/11/10 佐藤 さとる (著), 村上 勉 (イラスト)

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ツバメの谷 メロディ~だいすきなわたしのピアノ ぜったいがっこうにはいかないからね
さすらいの孤児ラスムス 11ぴきのねこ おひさま はらっぱ
どうぶつのこどもたち ひとまねこざる ジェインのもうふ

 

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大人が読む児童書「オンネリとアンネリのふゆ」 1 ドールハウスは夢の国

今日、ご紹介するのは児童書です。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 

オンネリとアンネリのふゆ
クレンニエミ・マリヤッタ (著), カルマ・マイヤ (イラスト), 渡部 翠 (翻訳)

『オンネリとアンネリのおうち』で小さな可愛いおうちを手に入れたオンネリとアンネリのもとに、11月のある日、ショーララと名乗る小さな家族が薔薇乃木夫人をたずねてきました。彼らは、彼らをつかまえようとする悪い人間たちから逃げているといいます。そこでふたりは、夫人が見つかるまで、家にかくまうことにしました。はたして、彼らを守ることができるのでしょうか。フィンランド生まれの、ハラハラドキドキの冬の物語。

 

今更嘆いても仕方がないのですが、去年のクリスマスシーズンを、バタバタと過ごしてしまったなあ。


「ロッタちゃんとクリスマスツリー」とか
ぐりとぐらのおきゃくさま」とか
クリスマスのお話はいっぱいあったのになあ~

 

クリスマスシーズンの本を1月に紹介するのは、何とも間抜けな感じです。

その中で、「オンネリとアンネリのふゆ」も、クリスマスを扱ってはいますけど、冬の季節全般を通してのお話です。

 

なので、冬が終わらないうちに紹介したいと思いました。

 

以前、 「オンネリとアンネリのおうち」を一度、さらっとご紹介しましたが、「オンネリとアンネリのふゆ」は、これの続編です。

 

whichbook.hatenablog.com

 

仲良しのオンネリとアンネリ。

 

ある日、「正直な拾い主さんにさしあげます」と書かれた封筒をひろいました。

正直な広い主と認められた二人は、そのお金で薔薇乃木婦人という不思議な女性から、夢のような家を買い、二人で住むようになりました...。

 

これは、「オンネリとアンネリのふゆ」を読む上でも、大前提のお話です。

 

薔薇乃木婦人…。

不思議な人です。
こちらの「オンネリとアンネリのふゆ」でも、とても重要なキーマンです。

 

妹子「薔薇乃木婦人ってね、あれは絶対わざとやってるよ。わざとその人に合う家を作って人を喜ばせようとしてるの」

 

 

仲良く、ふたりで可愛い夢のようなおうちに住んでいるオンネリとアンネリ。

おとなりは、不思議な庭を持つ、ノッポティーナさんとプクティーナさんで、とても仲良くしています。

 

ノッポティーナさんとプクティーナさん。

この訳が大好きです。

 

「オンネリとアンネリのおうち」は、夏休みのお話でしたが、「ふゆ」 は文字通り冬のお話です。

 

ムーミンと同じく、フィンランドのお話ですが、しんしんとした雪に閉ざされていくときに、二人はお庭に「さようなら、またね」を言います。

 

ムーミンたちが冬眠をするお話を書いたトーベ・ヤンソンさんの気持ちがわかるようなシーンでした。

やはり、北の国のお話なんだなあと思いました。

 

 

ある日、二人がおうちで過ごしていると小人の家族がやってきます。

 

今まで住んでいた家を失ってしまい、新たな家を探すために、薔薇乃木婦人を探しているとのこと。

雪に閉ざされそうなお天気をみて、二人は家族をおうちへ入れてあげます。

 

この小人の一家、ちゃんとした車に乗っています。

 

やんちゃな男の子と赤ちゃん、おばあちゃまをつれたご夫婦です。
面白いことに、このだんなさんのお仕事は、大きい人向けの長すぎる単語を簡潔にした抄訳の小人用の本を執筆することです。

(翻訳業のようなもののようです)

 

薔薇乃木婦人のいとこ、ノッポティーナさんとプクティーナさんの所には、定期的に婦人から手紙が来るはず。

オンネリとアンネリは、薔薇乃木婦人のお手紙が来るまで、小人たちと一緒に暮らし始めます。

 

 

このお話は、妹子が大・大・大好きで、ヘビロテです。

本家の「オンネリとアンネリのおうち」よりも、こちらばかり読んでいます。

 

わたしは、「オンネリとアンネリのおうち」しか読んでいなかったので、これは妹子より遅れての後発です。

 

この年になってのあらたな児童書…。
ワクワクします。

 

 

さわりを読んでみて、妹子が好きな気持ちがちょっとわかりました。

小人たんたちを住まわせるのは、この家の付属品だった、三階建ての豪華なドールハウス

 

小さな食器や調度品を、小人たちは遊びでなく実際に使ってその家に(仮住まいですが)住むことになります。

 

ドールハウス、これは夢です…。

「ドールハウス」の検索結果 - Yahoo!検索(画像)

 

そして、かわいい女の子の語り口が、「おうち」よりもわりと今風です。

 

いま、目の前にいて、顔を真っ赤にして目をきらきらさせて、一生懸命話してくれている感じがすごくします。
とても可愛いです。

 

「オンネリとアンネリのふゆ」は、比較的新しい訳本です。(2016年)

原作は

オンネリとアンネリのおうち 1966年 邦訳1972年(昭和47年)
オンネリとアンネリのふゆ 1968年 邦訳2016年(平成28年)

原作が書かれたのは、アメリカのアポロ11号が月面着陸したころです。

 

いま、映画化され、続編が翻訳されて出版され、こどものこころをひきつける。

色あせない魅力です。

 

 

whichbook.hatenablog.com

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

オンネリとアンネリのおうち
マリヤッタ・クレンニエミ (著), マイヤ・カルマ (イラスト), 渡部 翠 (翻訳)

なかよしの女の子オンネリとアンネリは、夏休みのある日、「正直な拾い主さんにさしあげます」と書かれた封筒をひろいました。中に入っていたのは、たくさんのお金。家族の誰にもかまってもらえず、いつもひとりぼっちだったふたりは、そのお金でふたりだけのおうちを買うことにしました。女の子の憧れがぎっしりつまった夢のようなおうちで、ふたりだけの暮らしがはじまります。フィンランド生まれの、楽しくて幸せな夏の物語。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

オンネリとアンネリのおうち
(Amazonプライム字幕版)

オンネリとアンネリはとっても仲良し。ある日ふたりは、バラ通りで「正直者にあげます」と書かれた手紙とお金の入った封筒を拾い、そのお金で、バラの木夫人というおばあさんから夢のように素敵な水色のおうちを買うことに。オンネリは9人きょうだいのまん中で、アンネリは離婚したおとうさんとおかあさんの間を行ったり来たり。ふたりの両親は忙しすぎて、自分たちがいなくても気づかない。「わたしたち、ふたりの家に住んでいい?」気難しそうなお隣さんや、魔法が使える陽気なおばさん姉妹、ちょっぴり変わったご近所さんと交流しながら、ふたりだけの楽しい生活が始まる。しかし、お隣さんに泥棒が―! (C) Zodiak Finland Oy 2014. All rights reserved.

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

オンネリとアンネリのふゆ
(Amazonプライム字幕版)

クリスマスの近づくある日、バラの木夫人から買った小さなかわいいおうちで暮らすオンネリとアンネリのもとに、プティッチャネンというこびとの一族の家族がバラの木夫人をたずねてやってきました。おうちをなくしたこびとの家族は、彼らをつかまえようとする悪い人間たちから逃げているといいます。そこでふたりは、夫人の居場所が分かるまで、ふたりのドールハウスに家族をかくまうことに。しかし、お金に困っているガソリンスタンド店の夫婦がこびとの家族の存在に気づいて…!はたして、ふたりは彼らを守ることができるのでしょうか。(C)Zodiak Finland Oy 2015. All rights reserved.

 

 

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オンネリとアンネリとひみつのさくせん
(Amazonプライム字幕版)

オンネリとアンネリのおうちの前に、突然できた“子供の家”。高い柵に囲まれたそこは、身寄りのない子供たちを所長のミンナ・ピンナが、ガチガチのルールで支配する自由のない場所だった。ある日、逃げ出した少年を見つけたオンネリとアンネリは、“子供の家”でのひどい扱いを聞かされる。子供たちを助けるため、ふたりは近所のリキネン夫妻やノッポティーナ&プクティーナ姉妹、プティッチャネン親子と一緒に、“ひみつのさくせん”を決行することに…。(C)Zodiak Finland Oy 2017. All rights reserved.

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ロッタちゃんとクリスマスツリー
アストリッド=リンドグレーン (著), イロン=ヴィークランド (イラスト), やまむろ しずか (翻訳)

明日は、楽しいクリスマスイブ。けれども、ロッタちゃんの家では、まだクリスマスツリーにするモミの木が手にはいりません。嘆き悲しんでばかりいるお兄さんたちを残してロッタちゃんは雪の町へ飛び出していきます。行動的な女の子を生き生きと描いたリンドグレーンの絵本。絵は彼女とのコンビが多いヴィークランドです。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ぐりとぐらのおきゃくさま
なかがわ りえこ (著), やまわき ゆりこ (イラスト)

森で雪合戦をしていたぐりとぐらは、雪の上に大きな足跡を見つけました。足跡は森をぬけ、原っぱを通り、ぐりとぐらの家まで続いていました。ドアを開けると玄関には大きな長靴、壁には真っ赤なオーバーと白いマフラー、そして赤い帽子がかかっています。

 

 

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子どもの本だな【広告】

少年キム マルコヴァルドさんの四季 わたしのわごむはわたさない
やまなし ふしぎなマチルダばあや 万葉集 ほか(大岡 信 著)
はじめてのおこづかい ナンタケットの夜鳥 グレイ・ラビットのおはなし

 

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再読「エルマーのぼうけん」読了 3 ハラハラするRPG展開。案外(かなり)ひどいどうぶつたち

大人が読む児童書。
「再読★児童書編」です。


この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

エルマーのぼうけん
ルース・スタイルス・ガネット (著), ルース・クリスマン・ガネット (イラスト), わたなべ しげお (翻訳), 子どもの本研究会 (編集)

年取ったのらねこからどうぶつ島に囚われているりゅうの子どもの話を聞いたエルマーは、りゅうの子どもを助ける冒険の旅に出発します。どうぶつ島ではライオン、トラ、サイなど恐ろしい動物たちが待ちうけていました。エルマーは、知恵と勇気で出発前にリュックにつめた輪ゴムやチューインガム、歯ブラシをつかって、次々と動物たちをやりこめていきます。エルマーはりゅうの子どもを助け出すことができるのでしょうか?

 

 

再読「エルマーのぼうけん」 1 面白いのに少し難しい導入

再読「エルマーのぼうけん」 2 ねこの説明、カラフルで芸術的な挿し絵の魅力

 

 

「エルマーのぼうけん」はおよそ100ページ。
短いようでいながら、 おそろしく濃い内容です。

 

読み返して、おとななのですが、ひとつひとつの文章をしっかり読んでいって、内容を受け取ることが楽しかったです。

 

何より、どうぶつたちが実にひどいです。

 

エルマー、りゅうを助けるために、かなりの危ない綱渡りをしています。

 

どうぶつたち、島じゅうを見張っているみたいです!

 

みかんの皮ひとつ、捨てることができません。
怪しいと言って、報告されてしまうのです。

 

エルマーは、どうぶつ島にわたるまえのみかん島で、かなりのみかんを入手しています。

かなり何度も読み返したのですけど、25個のピーナッツバターとゼリーのサンドイッチはどこで食べてしまったのか見つけることはできませんでした。

 

たぶん、6日6晩隠れていた船の中で、食べ尽くしてしまったのでしょう。

 

ゼリーのサンドイッチ…。
どう考えても、これはジャムなんじゃないかなと思うのですけど、もうその誤訳(?)すら、面白い味となっているので、絶対に変えてほしくないです。

 

全員がスパイとなっているような、どうぶつ島。

何一つ油断できません。

 

ここからはもう、わざわざあげつらって紹介することもない、おもしろ展開なので、ぜひ読んでいただきたいと思うし、持っている方ももう一度引っ張り出して読んでみて欲しいと思うのですが、

エルマー、持って行ったアイテムを何ひとつ無駄にしません。

 

これはおそらく、ねこのアイデアだったのかもしれないと思います。

それほど、(私が読み飛ばしていた)序盤で、ねことエルマーはしっかりと話し合いを行っていました。

 

どうぶつたちが、実に油断がならないので、 

 

チューインガムをかむとら。
つのをめちゃくちゃにこするサイ。
このユーモラスな表紙の状態になったライオン。

 

などなど、これは完璧な作戦でした。

 

読んでいて、いちばん油断がならなかったのが、イノシシでした。

見張りであり、情報網を把握していて、あらゆる所に目を光らせています。

 

アイテムが唯一きかなかったのも、このイノシシどもでしたし、断片的な証拠を拾って、侵入者の存在につなげていく...。


恐ろしい奴らです。

 

 

訳されたわたなべしげおさんは、「どろんこハリー」の名訳でも知られるかたです。

また、「ミス・ビアンカ」シリーズを訳されています。

 

 

whichbook.hatenablog.com

 

 

平易でユーモラスな、すばらしい語り口の翻訳者さんです。

 

 

  

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

エルマーのぼうけんセット
ルース・スタイルス・ガネット (著), ルース・クリスマン・ガネット (イラスト), 渡辺 茂男 (翻訳)

エルマー少年とりゅうの子の冒険物語3部作。ユーモアたっぷりのお話は、読むものの心を空想の世界に羽ばたかせながら、物語のリアリティーに引き込みます。幼年童話の最高峰として読みつがれているロングセラー。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

エルマーとりゅう
ルース・スタイルス・ガネット (著), ルース・クリスマン・ガネット (イラスト), わたなべ しげお (翻訳), 子どもの本研究会 (編集)

「エルマーのぼうけん」の続編。ぶじ動物島を脱出したエルマーとりゅうが、「知りたがり病」という病気をめぐって大活躍。一度読みはじめたらやめられない抜群のおもしろさです。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

エルマーと16ぴきのりゅう
ルース・スタイルス・ガネット (著), ルース・クリスマン・ガネット (イラスト), わたなべ しげお (翻訳), 子どもの本研究会 (編集)

エルマーのお話の完結編。やっと家に帰りついたりゅうを捕えようと、人間どもがやってきます! エルマーは、りゅうの家族を救おうと、りゅうの家にやってきます。心躍る結末です。

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

どろんこハリー
ジーン・ジオン (著), マーガレット・ブロイ・グレアム (イラスト), わたなべ しげお (翻訳)

ハリーは、黒いぶちのある白いイヌです。なんでも好きですが、お風呂に入ることだけは、だいきらいでした。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ミス・ビアンカ くらやみ城の冒険
マージェリー・シャープ (著), 渡辺 茂男 (翻訳)

優雅な貴婦人ねずみのミス・ビアンカ、勇敢な家ねずみのバーナード、ノルウェーの船乗りねずみのニルス。3匹は世界的なねずみの組織「囚人友の会」の任務で、とらわれの詩人を助けるために、地の果てのくらやみ城へ向かう。そこで彼らを待ちうけていたのは、おそろしく残忍なねこだった!ねずみたちの大冒険シリーズ1作目。

 

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子どもの本だな【広告】

雨月物語(佐藤 さとる 著) おしっこちょっぴりもれたろう 大どろぼうホッツェンプロッツ
こども六法 もっちゃうもっちゃうもうもっちゃう シートン動物記(青い鳥文庫)
ちょっとだけ ライオンと魔女と洋服だんす やまなし

 

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再読「エルマーのぼうけん」 2 ねこの説明、カラフルで芸術的な挿し絵の魅力。

大人が読む児童書。
「再読★児童書編」です。


この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

エルマーのぼうけん
ルース・スタイルス・ガネット (著), ルース・クリスマン・ガネット (イラスト), わたなべ しげお (翻訳), 子どもの本研究会 (編集)

年取ったのらねこからどうぶつ島に囚われているりゅうの子どもの話を聞いたエルマーは、りゅうの子どもを助ける冒険の旅に出発します。どうぶつ島ではライオン、トラ、サイなど恐ろしい動物たちが待ちうけていました。エルマーは、知恵と勇気で出発前にリュックにつめた輪ゴムやチューインガム、歯ブラシをつかって、次々と動物たちをやりこめていきます。エルマーはりゅうの子どもを助け出すことができるのでしょうか?

 

 

再読「エルマーのぼうけん」 1 面白いのに少し難しい導入

 

 

この、のらねこさんは、年取った船乗りのイメージです。

「年取った船乗りは、物知りで、世界のさまざまなことを知っている」という、海外の児童書に特有のイメージがあります。

 

小さい頃に、読み飛ばしていた「ねこの説明」。

冒険にそのまま突入していましたから、わたしがきちんと読み始めて覚えていたのは

 

3.エルマー しまをみつける
からでした。

 

一章と二章の

1.ぼくのとうさん ねこにあう
2.エルマー にげだす

を、最初から順序だてて読んでみると、第一人称が「ぼくのとうさん」から、「エルマー」 にはっきりと変わったのは、エルマーのお母さんがねこを連れてきたことに怒りながら
「エルマー・エレベーター!」
と名前を呼んだ時からでした。

 

 

ねこは、エルマーに、みかん島とどうぶつ島がどういう感じなのか、ていねいに話をしていきます。

 

島の真ん中を流れているどろ川や、わたし船の役割をしてくれているようだけど、ぜんぜん頼りになりそうもない上に腹をすかせているワニだとか、詳しく話すので、エルマー

 

「だけど、ひこうきと、いまのはなしと、どんなかんけいがあるの?」
ねこのせつめいがあまりながいのでエルマーは、がまんができなくなってききました。

 

ちょうど私も我慢ができなくなってくるところでした。

 

しかし、ここで、出ました!
りゅうの子です。

空からおっこちてきた、ちっちゃな子どものりゅうです。

 

・大きさは大きなくろくまぐらい。
・からだには、きいろと、そらいろのしまがある。
・つのと、目と、足のうらは、目のさめるような赤。

 

色鮮やかで、とてもきれいです。
「エルマーのぼうけん」では裏表紙になりますが、見ていても、いつも本当にカラフル心浮き立つような色彩です。

 

どうして、このねこが、長い時間をかけて丁寧に、どろ川と、あてにならないワニの話をしていたのか、わかりました。

 

どうぶつたちは、この赤ちゃんりゅうをつかまえて、「川わたりもんだい」の解決をはかることにしたのです。

 

りゅうの赤ちゃんが、けがをして飛べない間に、首にふといなわをつけ、虐待しながら児童労働を強いて働かせます。

 

ものすごいおもいにもつをはこばせたり、それで、もし、りゅうがもんくをいえば、はねをかじったり、からだをたたいたりしました。

 

最低です!
犯罪です!

 

ねこは、エルマーのやさしさを見て、この人はと見込んで、りゅうをたすけるのをやってみては、と頼んだのでした。

 

エルマーは、やってみることにしました。
「お母さんがねこにあんまりしつれいなことをしたので」腹を立てていたのです。
半分、家出のようなものでした。

 

エルマーは、ねこと一緒に時間をかけて準備を整え、綿密に計画を練ります。
ねこは一緒に行くことはできませんが、あらゆる面でアドバイスをしました。

 

この準備する品のリストは、とても楽しい所です。
流し読みしていたようでも、ここだけは強烈に覚えていました。

 

輪ゴムや、じしゃくなど、色々ありますが、やはり一番強烈なのは

 

チューインガム
ももいろのぼうつきキャンデー2ダース
はブラシとチューブいりはみがき

などです。

 

特に、ももいろのぼうつきキャンデー2ダースは、しばらく自分の憧れになりました。

 

お弁当がすごいです。

ピーナッツバターとゼリーをはさんだサンドイッチ25個。

 

腐っちゃわないのだろうか…?

 

ねこは、船に乗るときにも活躍します。

おかしななきごえをして、番人の気をひいているうちに、エルマーは船にのりこみ、密航をします。

 

このときの、波止場でいっぴきで船を見送るねこの絵がとても可愛らしいです。

 

 

この絵がとても素敵なのですが、何となく、新印象派と呼ばれる点描で書かれているものにスタイルが似ています。

でも、本当に点描で描かれているのかどうかは確認できませんでした...。

グランド・ジャット島の日曜日の午後

この絵をもっと色鮮やかにして、ほのぼのとした感じです。

 

どうぶつ島のジャングルといい、芸術的で大好きです。

 

この絵で、ワラワラと出て来るさまざまなどうぶつたちが、強烈ですごく印象に残ります。

 

 

つづきます。

 

 

whichbook.hatenablog.com

  

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

エルマーのぼうけんセット
ルース・スタイルス・ガネット (著), ルース・クリスマン・ガネット (イラスト), 渡辺 茂男 (翻訳)

エルマー少年とりゅうの子の冒険物語3部作。ユーモアたっぷりのお話は、読むものの心を空想の世界に羽ばたかせながら、物語のリアリティーに引き込みます。幼年童話の最高峰として読みつがれているロングセラー。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

エルマーとりゅう
ルース・スタイルス・ガネット (著), ルース・クリスマン・ガネット (イラスト), わたなべ しげお (翻訳), 子どもの本研究会 (編集)

「エルマーのぼうけん」の続編。ぶじ動物島を脱出したエルマーとりゅうが、「知りたがり病」という病気をめぐって大活躍。一度読みはじめたらやめられない抜群のおもしろさです。

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

エルマーと16ぴきのりゅう
ルース・スタイルス・ガネット (著), ルース・クリスマン・ガネット (イラスト), わたなべ しげお (翻訳), 子どもの本研究会 (編集)

エルマーのお話の完結編。やっと家に帰りついたりゅうを捕えようと、人間どもがやってきます! エルマーは、りゅうの家族を救おうと、りゅうの家にやってきます。心躍る結末です。

 

 

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再読「エルマーのぼうけん」 1 面白いのに少し難しい導入

大人が読む児童書。
「再読★児童書編」です。


この記事はネタバレもしていくことになりますので、未読の方はご注意ください。

 

>力をこめた紹介記事☆超絶☆名作

>今日の一冊 軽くご紹介

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

今日の一冊

 

エルマーのぼうけん
ルース・スタイルス・ガネット (著), ルース・クリスマン・ガネット (イラスト), わたなべ しげお (翻訳), 子どもの本研究会 (編集)

年取ったのらねこからどうぶつ島に囚われているりゅうの子どもの話を聞いたエルマーは、りゅうの子どもを助ける冒険の旅に出発します。どうぶつ島ではライオン、トラ、サイなど恐ろしい動物たちが待ちうけていました。エルマーは、知恵と勇気で出発前にリュックにつめた輪ゴムやチューインガム、歯ブラシをつかって、次々と動物たちをやりこめていきます。エルマーはりゅうの子どもを助け出すことができるのでしょうか?

 

 

幼児が本に親しむ一番最初の本。

 

前に「フライパンじいさん」をあげましたけど、「エルマーのぼうけん」は海外の本で親しめるのに一番最適な本です。

 

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絵本はもう楽々読めるお子さん。
少し物心ついて、ひらがなを追えるようになったあたりでの、第二のブックスタートです。

 

装丁がきちんとして、100ページ超ぐらいあり、いかにも「本を読んでいるぞ~!」と感じられます。

 

開くといきなり地図があります。

 

みかん島とどうぶつ島です。

 

 

…みかんと、どうぶつ。

 

再読してみて思ったのは、この作品、ぜんぜん高学年から大人までの鑑賞に十分にたえうるということです。
面白いです!

 

すごく鮮やかで芸術的な絵もすばらしいです。
この絵の魅力は大きいです。

 

何とこの絵、作者の義母さんが描かれているそうです!
これはすごく珍しいと思うのですが、どうなんでしょうか。

 

母と娘とか、父と息子とかは聞いたことがあるのですけど、嫁と姑の合作というのは、あまり例がないような気がします。
(仲が良いのは良いことです(*^-^*))

 

 

 

最初の一章は
「ぼくのとうさん ねこにあう」
なのですが、ここの冒頭はなかなかすんなり頭に入ってきません。

 

主人公はエルマーだと思って読み始めたら、「ぼくのとうさん」
エルマーのとうさんかな?

 

違いました。

 

絵にある、猫に話しかけている子供がエルマーで、かつ、作者のお父さんだという情報がよくわかりませんでした。
(少なくとも私はそうでした)

 

ぼくのとうさんとねこは、すぐなかよくなりました。 

 

昔は、この情報の混乱のまま、最後まで話が続いていくのだろうか、最後まで「ぼくのとうさんは」で行くのだろうかと、かなり心配になってました。

 

なので、小さい頃のわたしは、ねこを読み飛ばしていました。
(子供の頃の話です)

 

第二章になると、主人公も「エルマー」の第一人称になるので、すんなりと理解できたのです。

 

とりあえずこれは、書いてる人のお父さん、しかもそのお父さんが子供だった時の話なのです。

 

 

おとななので、一章をしっかり読み直します。

 

読み返してみて思いますが、ここの冒頭はとても大事です!
この年とったねこが全ての始まりでした。

 

雨にぬれてみじめな状態だったのらねこに、「ぼくのとうさん」=「エルマー」は、しんせつに話しかけます。

 

「ぼくのうちにきてみませんか?」

 

ねこは驚きますが、礼儀正しく謙虚に「だんろのそばでミルク」を所望します。

 

「それにぼくのかあさんは、おさらに一ぱいぐらいのミルクならきっとわけてくれるよ」

 

しかしこれは安請け合いでした。
エルマーのおかあさんは、ねこぎらいだったのです…。

 

エルマー、迂闊だぞ。

そこは把握しておけよ…。

 

「一ど、やどなしののらねこにたべものをやれば、まちじゅうののらねこにたべものをやるようなことになっちまうんだからね」

 

これは、残念ながら一理あります。
わたしは野良猫が大大大好きですが、やはり、食べ物をあげるのは反則です。
写真を撮るだけにとどめます。

 

エルマーはがっかりしますが、こっそりねこにしんせつにしていました。(婉曲表現)

 

このねことの友情が、エルマーを不思議な冒険にさそうことになります。

 

ねこは、エルマーの「ひこうきをもちたい」という夢を聞いて、不思議な話をしてくれます。

 

もしかしたら、その夢、かなうかも。
それも大きくなってからじゃなくて、いますぐに。


 

 

 

つづきます。

 

 

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 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

エルマーのぼうけんセット
ルース・スタイルス・ガネット (著), ルース・クリスマン・ガネット (イラスト), 渡辺 茂男 (翻訳)

エルマー少年とりゅうの子の冒険物語3部作。ユーモアたっぷりのお話は、読むものの心を空想の世界に羽ばたかせながら、物語のリアリティーに引き込みます。幼年童話の最高峰として読みつがれているロングセラー。

 

 

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エルマーとりゅう
ルース・スタイルス・ガネット (著), ルース・クリスマン・ガネット (イラスト), わたなべ しげお (翻訳), 子どもの本研究会 (編集)

「エルマーのぼうけん」の続編。ぶじ動物島を脱出したエルマーとりゅうが、「知りたがり病」という病気をめぐって大活躍。一度読みはじめたらやめられない抜群のおもしろさです。

 

 

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エルマーと16ぴきのりゅう
ルース・スタイルス・ガネット (著), ルース・クリスマン・ガネット (イラスト), わたなべ しげお (翻訳), 子どもの本研究会 (編集)

エルマーのお話の完結編。やっと家に帰りついたりゅうを捕えようと、人間どもがやってきます! エルマーは、りゅうの家族を救おうと、りゅうの家にやってきます。心躍る結末です。

 

 

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ウエズレーの国 チョコレート戦争 からすが池の魔女
白いりゅう黒いりゅう ウェン王子とトラ (日本語) 大型本 - 2007/6/16 チェン ジャンホン (著), 平岡 敦 (翻訳) あなたのおへそ

 

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