大人が読む児童書
戦いの描写が、その場にいたんかい!というほどリアルです。弾が飛んでくる音まで聞こえそうなほどです。
シルヴァーの恐ろしさが身に染みるのは、どちらかというと大人になって読んでいる今の方です。
今更の宝島です。でも、本当にしっかり最初から最後まで、再読したことがあっただろうか?
次第にわかってくるのは、このお話は写楽のお話だったということです。
絢爛豪華な文化芸術が、ミステリーな事件と、追われる子供たちの話のところどころにはさまれていて、まるで絵巻物を見ているかのようです。
江戸時代に飛ばされたのみならず、性別も入れ替わった。 そして出て来る女の子…!
「狂言」に興味を持つことになった思い出深い一冊です。
森の中に住んでいる貧しいマローンおばさん。ある寒い冬の夜、スズメが1羽やってきました。
子供が子供として手に取ることをしない児童書を、児童の棚だけに眠らせておくのはもったいないです。
ヒキガエル君、夢中になるとあとさき何も見えなくなり…。あれやこれや、めちゃくちゃをやらかします。
読み進めるにつれて、文があまりにも美しくてうっとりとやめられず、最後まで読み切ってしまいまいました。
これを、「今の子どもたち」に読んでもらおうとすると、なかなかのひと努力を必要とする気がします。
これをおすすめして大好きだと言ってくれた子どもたち、読んでくれてありがとう、ピッピを好きになってくれてありがとう、という気持ちになりました。
ピッピがいじめっ子やおまわりさんと大立ち回りをやる回は、とてもわかりやすく面白いのですが、私はこの、「ピッピ、学校に行く」の巻が大好きです。
あしながおじさんがどうしてジュディをこんなに気に入っちゃったのか。それは貢ぐのが嬉しいだけではないと思います。
ジュディは本当に気取らなくて明るくて元気いっぱいの健康優良児、理想的なアメリカ娘です。見ていてこっちが明るくなります。
もし私があしながおじさんの立場であるとすれば、何かあげるたびにこんなに喜んでくれて、貢ぐ喜びを最高に感じられそうです。
今回の私の注目は、あしながおじさんがいかに主人公にアプローチしていたか、です。
自分で「たくさん翻訳が出ています♡」とか書いておきながら、実際に調べてみると、若干引くぐらいの種類の多さでした。
わんちゃんのお話は、本当にとんでもなく愛くるしいです。
チャペックのお話には動物たちへの愛があふれています。その数々の動物たちの中でも、異彩を放っているのがカッパです。
連絡手段がスマホが主流になった今、郵便や手紙というものに子どもが触れる機会は極端に少なくなっていますが、これは「おてがみ」というものを愉快に楽しく教える、とても素敵な物語です。
ここで出て来る「チーズをはさんだパン」なのですが、もうそれはそれはそれは読んでるだけでよだれが出てきそうな美味しそうさです。
ながいながいペンギンの話を読み返してから、そうだ!久しぶりに「長い長いお医者さんの話」も読もう、と思って取り出してみました。
いぬいとみこさんの、想像力をかきたてる立派なハードカバーの「本」を、まだまだ幼い子供たちに届けてあげたいと思いをあらたにしました。
目をぎらぎらさせて「ルルをかえせ!」と迫るペンギンたちのすごさは、親の愛だなあ~と思います。
昭和のあれこれがリメイクされたり、見直されたりしてるのをみるたびに、これも誰かアニメ化してくれぇー!と思います。
序盤のバスチアンがとてもていねいに描かれているのと、バスチアンが読み始めた本のファンタジー世界がすごく個性的なので、もうすっかり取り込まれて行ってしまいます。
主人公のバスチアン・バルタザール・ブックスは、およそいい所のなさそうな少年です。
こ、これは…。こんな重厚でものすごい本だったかな?圧が…。圧がすごいです。